映画『日めくりの味』の背景
こんにちは。
こんにちは。
さて、今回はですね、送ってくれた方が共有してくれた映画、『日めくりの味』の感想文。
はいはい。
これを読ませてもらって、いやー、まず心をつかまれたのが、この映画がオールアイズで作られたという背景なんです。
あー、なるほど。
会津若松市には、今、映画館がないそうじゃないですか。
えー、そうなんですよね。
それなのに、そこで映画を作ろうっていうこの情熱、これは一体何なんだろうと。
いやー、非常に興味深い点ですよね。まさに今回の深掘りの中心になりそうです。
えー。
なんというか、商業的な大作がたくさんある中で、特定のコミュニティが、そのコミュニティのために映画を作るっていう。
うん。
その独特の力と目的は何か、この『日めくりの味』という作品も通して、ちょっと探っていきたいですね。
まず物語ですけど、会津にあるラーメン屋衰雷拳が舞台のですね。
はい。お母さんを1年前に亡くしたいひしの葵が主人公で。
うん。
もうすっかりお客さんも減っちゃった店を、まあ一人で切り盛りしてると。
そこにある女性が尋ねてくるわけですね。
亡くなった恋人と食べたあのラーメンをもう一度と。
そうなんです。で、彼女の願いを叶えるために、葵がお母さんの味の再現に挑むと。
うーん。
ただこの感想文を読むと、これって単なる料理の話じゃないんですよね。
はい。
ラーメンの味を探し旅が、いつの間にかお母さんの愛とか、自分自身の過去と向き合う旅になっていくっていう。
なるほど。失われた味というのが、文字通り失われた時間とか記憶の象徴になってるわけか。
そういうことだと思います。
だから感想文にあった、後悔したことがある人、誰かの優しさに救われたことがある人に刺さるっていう言葉がすっとんと踏み落ちますね。
ええ。で、面白いのが、この地元の味を再現するっていう物語のテーマが、映画そのものの成り立ちと見事に重なってる点なんですよ。
ああ、なるほど。
松崎いわお監督が14年以上も温めてきた構想で。
14年ですか。
ええ。それを地元の有志が集まった合図映画実行委員会っていうのが形にしたそうなんです。
へえ。
脚本も主演の小神月さんも、そしてもちろんロケ地も全部合図。
すごいですね。
地域の情熱とキャスト
物語の中で主人公が母の味っていうルーツを探るように、製作者たちも合図っていう自分たちのルーツを映画で表現しようとしてるんじゃないかなと。
いや、14年っていうのは並大抵の情熱じゃないですね。しかもそれを支えるコミュニティーがあるのがまたすごい。
ええ、本当に。
まさにハイパーローカルって感じですね。ただの舞台じゃなくてその場所そのものから生まれてきてる。
その通りです。だからこそ感想文で絶賛されてたキャストの存在感が際立つんですよね。
主演の小神月さん、合図出身で仮面ライダーケタロス役だった方ですよね。
そうですそうです。
共鳴のイメージでしたけど、うちに感情を秘めた繊細な青年を見事に演じていると。
そして母親役の石田えりさん、これがまたまさに合図のお母さんだったと書かれてましたね。
送ってくれた方はウルトラマン80のエミタインの印象が強かったみたいですけど。
ええ、そのイメージを覆すほどのリアリティがあったと。
地元の俳優船が地元の人間を演じて、ベタラン俳優がその土地の母親像に溶け込む。
このキャスティング自体がもうオールアイズっていうテーマの説得力を高めてるわけです。
仮面ライダーガムの佐野岳さんも出てるんですね。これは特撮ファンにはたまらないかも。
そうですね。こういう映画館がない地域でも今はAmazonプライムビデオなんかで見られるっていうのは本当に良い時代になりましたよね。
そうですね。地元の情熱が配信を通して地域を越えて届く可能性が。
年明けには合図で上映会も予定されているそうですし、きっと地元の方が見たら私たちにはわからないようなさらに深い意味を感じ取るんでしょうね。
監督、脚本、主演、ロケ地、そして支える人々、すべてが地元っていう強い思いが結晶化したような作品なんですね。
単に映画を撮るっていう行為を超えて、自分たちの文化とかアイデンティティを記録して確かめる作業のようにも思えてきます。
まさに。この感想文を読んで一つ考えさせられるのは、こういう地域初の映画制作がその土地に一体何を残していくのかっていうことですよね。
それは多分商業的な成功とは全く別の価値を持つのかもしれない。
今回のひめくりの味みたいに、一杯のラーメンを通して母とこの愛を描くことが、ひいては愛図という土地そのものへの愛を表現することにつながっている。
そう考えると、きっと日本の他の地域にもまだ語られていない無数の物語が眠っているのかもしれないですね。
次回の配信もお楽しみに。
さようなら。