ギャグと深みの融合
さて、今回もですね、送ってくださった方のメッセージ、本当にありがとうございます。
ありがとうございます。毎回熱心なメッセージ、嬉しい限りですね。
今回はですね、ウルトラマンオメガの第8話、霧福山の伝説をご覧になった方から、ものすごく詳細で熱いレビューをいただきまして。
第8話。
はい。これを元に、このエピソードがなんでこんなに面白かったのかっていうのを、一緒に掘り下げていければなと。
いいですね。霧福山の伝説。送ってくださった方のメッセージを読むと、第一声が完全にギャグ界って断言されてるんですよね。
そうなんですよ。
でも、同時にすごく面白かったとか、ただのギャグで終わらないとも書かれてて、そのギャップがどうなってるのか、非常に興味ありますね。
いや、ほんとそうなんです。ウルトラマンシリーズって、シリアスな本筋がありつつも、時々こういう突き抜けたコメディー回とか、ちょっとシュールな回が入るのがまた魅力じゃないですか。
ええ、緩急というか。
この第8話は、特に笑えるシーンが盛りだくさんだった上に、いろんなネタを詰め込んでてワクワクさせてくれるっていう、そういう評価なんです。
なるほど。
だから、このギャグとその裏にあるネタの合わせ技みたいなところが今回のポイントかなって思うんですよね。
ただのドタバタじゃないと。なんかこう、知的な遊び心というか、元ネタとか背景を知ってるとニヤリとできる要素が散りばめられてる感じですかね。
まさに。
送ってきた方がワクワクしたって書かれてるのは、多分そういう仕掛けに気づく面白さもあったんだろうなと。
ええ。
じゃあ具体的に、どんなネタが仕込まれていたんでしょうか。
まず物語の入り口なんですけど、怪獣が出てくる背景に古い言い伝えがあるっていうのは特撮の定番ですよね。
怪獣との対決
王道ですね。
今回もまさにそれなんですけど、キーアイテムとして、ウルトラマンX以降、ちょっとシリーズの縦軸にも関わってるっぽい謎の書物、太平風土記が今回も出てきたとレビューには書かれてますね。
出ましたか、太平風土記。架空の古文書ですけど、シリーズを通して出てくるとやっぱり世界観につながりとか深みが出ますよね。
単なるギャグ回かと思いきや、ちゃんとシリーズ全体の流れにも位置付けられてるんですね。
そうみたいなんですよ。
その言い伝えに関連する具体的なネタとして、まず送ってきた方がこれは最高だったと絶賛してるのが、くらないの巨人大ダラ墓地。
大ダラ墓地来ましたね。日本の各地に伝わる国作り伝説とかのあの巨人ですね。それとウルトラマンを結びつけると。面白いな。
なんかウルトラマンっていう現代における巨人のイメージを日本の古い伝承と重ね合わせるその発想がすごく新鮮で面白かったって書かれてて。
確かに。言われてみればそうですよね。ウルトラマンもある意味、現代の神話というか伝説の巨人みたいなもんですもんね。
しかもレビューでは初代ウルトラマンのアントラー界に出てきたノアの神を連想したとも書かれてるんですよ。
ノアの神。なるほど。太古の地球にいたちょっと頂上的な巨人っていう意味で共通項を見出したわけですね。
そういうことみたいです。
いやー面白い連想だな。ノアの神もあれはあれで謎が多い存在でしたからね。
そういう日本の伝承だけじゃなくて西洋の伝説も上手く取り入れてる点も指摘されてるんですよ。
西洋ですか?
スコットランドの100年に一度だけ現れる幻の村、ブリガドーンの伝説です。
ブリガドーン。霧の中から現れる時間の流れが違う村の。これもまた異世界ものの定番モチーフですよね。
それがどういう風に?
今回の舞台になった山の名前が霧振山。この名前の響きとか霧っていう要素がなんかブリガドーンっぽいなって感じたそうなんです。
なるほど音の響きと霧。
さらに日本の隠れ里伝説にもつながってるんじゃないかと。
あー隠れ里。
ブリガドーンと隠れ里どっちも迷い込んだら出られないとか時間の流れが違うみたいな共通点を持つ異界伝承ですよね。
それを西洋と東洋の似たモチーフを霧深い山の舞台設定に重ねてると。これは考えられてるかもしれないですね。偶然じゃなくて。
作り手のセンスを感じますねそれは。
送ってきた方の読み解きだと劇中に出てきた謎の少年がいるじゃないですか。
はいはいいましたね。
彼がまさにその隠れ里的なちょっと違う時間の流れる世界に囚われてて、そこから外に警告を送ってたんじゃないかって。
なるほどね。
この異世界ブレンドの考察なんか面白いですよね。
面白い。単に元ネタをポンポン出すんじゃなくて、それらがどう絡み合ってこのエピソード独自の世界観を作ってるかっていう視点ですよね。
いやでもそういう神秘的なムードもありつつ、物語をこう賑やかにしてたというか、ひっかき回せたのが。
あの人たちですね。超常現象研究サークルゴーストライダーズ。
来ましたね。
送ってくださった方のレビューだと、とにかくリーダー役の渡邉優太さんのあのコミカルな演技がもう最高だったと。
ゴーストライダーズ。
いやもう名前からしてね何かのパロディーなのはまあ明らかですけども。
もちろんゴーストバスターズは意識してるだろうと書かれてます。それはそうだろうと。
ですよね。
でもなんかさらに深い元ネタがあるんじゃないかっていう指摘があって。
え、というと?
カントリーウェスタンのあの古い名曲、ゴーストライダーズインザスカイじゃないかって。
ああ、あの空を駆ける呪われたカウボーイたちの歌。
そうそう。劇場でもリーダーが、ユピアイエー、ユピアイオーってその歌の一節を叫ぶシーンがあったそうなんですよ。
それは深い。気づかなかったなあ。
単なる映画をパロディーだけじゃなくて、そのさらに元歌になったかもしれない曲まで参照してるとしたら、これは相当マニアックな遊び心ですね。
ですよね。
渡辺優太さんのそのコミカルな演技と相まって、知ってる人はより深く楽しめると。そういう仕掛けか。
まさにニヤリッとするところだったみたいです。
他にも彼らが使ってた空中波動固定装置、アストラルなんていう、いかにもって感じのガジェットも出てきたとか。
アストラル。わあ、もう名前の響きが、失礼、なんか神秘的な響きがしますね。
レビューにもありましたけど、雑誌ムーに出てきそうな、こういうちょっと怪しげな科学アイテムってオカルトコメディーには欠かせない要素ですよね。
大真面目に変なことやってるから面白いみたいな。
そういうドタバタがありつつも、物語は怪獣との対決に進んでいくわけですけど、今回の怪獣は未確認生命体アガ、通称モンスアーガー。
モンスアーガー、これは過去作にも出てますね。ダイナとかデッカーとか。デザインは結構、なんていうか、正当派でかっこいい怪獣ですよね。
送ってきた方もデザイン自体は良いものだと評価はしてるんです。ただ、ちょっと気になる点もあったというふうに書かれてて。
どういう点でしょう。
ウルトラマンオメガのオリジナル怪獣って、これまでは地球の生物をベースにしたデザインで、ちょっと統一感があったらしいんですね。
それが前回のゴモラ、そして今回のモンスアーガーと、ちょっと過去作からの怪獣が登場したことで、その作品独自のラインみたいなものが少し崩れているように感じて、そこはちょっと残念だったかなっていう。
なるほどね。作品固有のデザインラインっていうのを楽しみにしていたファンからすると、確かに気になる変化かもしれないですね。
ただ、一方で過去の人気怪獣を出すっていうのは、長年のファンへのサービス的な側面もあるでしょうし、あるいは物語のテーマとして、歴史は繰り返すじゃないですけど、そういうことを示す意図もあるかもしれない。
新たな仲間と進化
制作側の意図とファンの期待のバランスっていうのは、なかなか難しいところですよね。
そうですね。そのモンスアーガーとの戦いの展開も、レビューを読むと、かなりドラマチックだったみたいで。
まず、太平風土記の記述通りに、オメガとモンスアーガーが対峙するところから始まるんですけど。
公文書の予言が実現する。熱いですね、やっぱり。
ところが、オメガの必殺技、オメガショットが効かない。
え?
なんか、バルタン星人のバリアみたいなものでふさがれちゃうらしいんですよ。
えーっと、いきなりピンチじゃないですか。必殺技が通じないと、これはどうするんだと。
そこでまず、新たな仲間怪獣トライガロンを召喚する。
さらに、別をメテオ怪獣ネキオスも呼ぼうとするんですけど、ここで新しい事実が判明すると。
新事実?
メテオ怪獣は同時に1体しか召喚できないっていうルールがあったらしいんです。
あ、そういう制約が。なるほど。ピンチの中で新たなルールが明かされると、なんか単なるパワーアップじゃない工夫とか戦略性が生まれますよね。
そうなんですよ。じゃあどうするんだってなった結果、なんとオメガがそのトライガロンを身にまとう形で、トライガロンアーマーっていう新しい形態が出現したと。
おお、アーマーか。それは熱い。仲間との合体、パワーアップ。
いや、まさにウルトラマンの王道であり醍醐味ですよね。
ですよね。
ギャグ界の印象が強いって話でしたけど、こういうちゃんとした熱い展開がしっかり入ってるのは嬉しいな。
このアーマーの巨大な苦労で、モンスターアーガーのバリアをガシャーンと破壊して見事撃破っていう流れだったそうです。
アクションとドラマの展開
いや、いいですね。予言があって、強敵が現れて、ピンチになって、新ルールが分かって、仲間との絆があって、そして新形態で逆転勝利と。
こうして流れを聞くと、ギャグ要素はたくさんありつつも、アクションとドラマの構成はめちゃくちゃしっかりしてますね。
そうなんですよ。戦いの後、無事に隠れ里的なところから脱出した一行ですけど、ここでクールキャラのアユムがゴーストライダーズにピシャリと放った、科学で遊ぶなっていうセリフがすごく印象に残ったって書かれてます。
科学で遊ぶな。これはずっしりと響く言葉ですね。
彼らもある種、軽烈な好奇心みたいなものが今回の騒動の一員でもあったわけですからね。
単なるお説教っていうだけじゃなくて、このエピソードを引いては、ウルトラマンの世界における人知を超えた力とか、未知なるものへの向き合い方を問うような、ちょっとテーマ性のあるセリフとも取れますよね。
そうですね。ただ言われた側のゴーストライダーズは全く懲りてない様子だったらしいですけど。
そうなんですか。さすがですね。
で、オチは、主人公のソラトがロコモコ丼を美味しそうに食べるシーンだった。
ロコモコ丼?
ええ。送ってきた方は、これもしかしてブリガ丼とロコモコ丼でなんかダジャレ的な?なんて不可評にもされてました。
ロコモコ丼?
いやでも、あり得なくもないのがこのエピソードの面白いところかもしれないですね。最後までユーモアと遊び心を忘れないみたいな。
物語の核心に迫る謎
いやー、こうして見ていくと、本当にあのドタバタギャグと結構シリアスな要素と、それからたくさんの小ネタが絶妙に混ざり合った回だったんですね。
ええ。しかし、これで終わりじゃないんですよね。最後に、送ってくださった方がこれは非常に重要だと指摘している大きな謎が残されていると。
そう、例の謎の少年です。
ああ、あの隠れ里みたいな場所にいた渓谷を走っていた少年、彼がどうして?
オメガの名前を知っていたのか、っていう点ですね。
そこか。
送ってきた方は、これは単なる偶然じゃなくて、彼が本当に1000年前にオメガと一緒に地球にいた存在である可能性、つまり太平風土器の時代とつながる存在であることを示唆しているんじゃないかと考察されているんです。
1000年前、太平風土器。えーっと、ギャブ界だと思って見てたら、物語のかなり核心にすまるような重要な伏線が最後に提示されたってことですか?
そういうことみたいです。
うわー、それは単発のエピソードとしても面白いですけど、今後のシリーズ展開への引きとしてもすごく効果的ですね。
ええ、送ってくださった方も、この謎を残す終わり方がエピソードに深い余韻を与えているって高く評価されてましたね。
いやはや、しかし送ってくださった方のレビューをこうして丁寧に紐解いていくと、ウルトラマンオメガ第8話、本当にいろんな層がある魅力的なエピソードだったんだなっていうのがよくわかりますね。
単なるギャグ回っていう一言ではとてもじゃないけど片付けられない。
ええ、本当に。表面的な笑いのその下に、日本の伝承とか西洋の伝説、あとポップカルチャーへの目ぶらせ、あとキャラクターのコミカルな魅力があって、王道の特撮アクションがあって、最後にシリーズの根幹に関わるかもしれない謎まで提示されていると。
まさに、笑いながらもその元ネタを探したり、物語の背景を考察したりする知的な楽しみも提供しているわけですよね。
はい。
こういう、なんていうか、一度見ただけでは味わい尽くさない層の厚さみたいなものこそがウルトラマンシリーズが長く愛され続ける理由の一つなのかもしれないですね。
うーん、確かに。
このエピソードはその魅力をぎゅっと凝縮したすごく良い例と言えるんじゃないでしょうか。
本当にそうですね。いやー、送ってくださった方のこの熱量あるレビューのおかげで、こちらもすごく深く楽しめました。
ええ。さて、ここまで色々と掘り下げてきましたけど、送ってくださった方、そしてこれを聞いてくださっている皆さんにも、さらにこう考えてみるための種みたいなものを投げかけて終わりたいなと。
あっ、お願いします。
このレビューでも重要な鍵として何度も触れられていた太平風土器。
ウルトラマンX以降、色んなエピソードで言及されているみたいですけど、この架空の古文書には一体どんな秘密とか予言がまだ私たちの知らない形で記されていると考えられますかね。
うわー。
未来のオメガの戦いとか、あればもっと大きく地球の運命に関わるような記述が眠っているのかも。
それは想像が膨らみますね。
あるいはもう一つ、アユムのあのセリフ、科学で遊ぶな、ウルトラマンとか怪獣っていうまさに人知を超えた存在がすぐそばにいる世界。
そこで生きる私たちにとって、未知なるものに対する適切な向き合い方って何なんでしょうね。
わー。
尽きない好奇心と、でも踏み込んではいけない領域へのおこう、異形の念みたいなもの。そのバランスってどこに見出すべきなんでしょうかね。
深い問いですね。なんか現代の科学技術との向き合い方とかにもちょっと通じるような、普遍的なテーマかもしれないですね、それは。
ええ。そんなことをね、このちょっとはちゃめちゃだけど奥深い第8話を思い出しながら考えてみるのもまた一向かななんて思いますね。
いやー、今回も非常に中身の濃い面白い時間でした。素晴らしいレビューを送ってくださった方、本当にありがとうございました。
ありがとうございました。
それでは次回の配信も楽しみに。
さよならー。
さよならー。