MALの概要と規模
- こんにちは。今回はですね、送ってくれた方が共有してくれた資料が、非常に興味深くて、マイアニメリスト、通称MALっていうサイトの話なんですけど、
日本のアニメとか漫画のデータベースサイトなのに、利用者の99%が海外の方っていう。
- なんか、これって日本の食文化を語る最高のお店が海外にあって、日本人は誰もその存在を知らないみたいな、そんな状況ですよね。
- あー、面白い例えですね。まさに主役は日本のコンテンツなのに、舞台と観客は完全にグローバルっていう、非常に興味深いケースだと思います。
- この不思議なサイト、一体どうしてこうなってるのか、ちょっと深掘りしていきましょうか。
- はい。この資料を読み解いていくと、多分我々が国内で見ているアニメの景色とは全く違うもう一つの世界地図みたいなものが見えてきそうですね。
- まずその規模がもうちょっと信じられないレベルでして、資料によるとアクティブユーザーだけで1200万人以上って。
- えー。
- 1200万。え、ちょっと待ってください。それってほぼ東京の人口丸ごとじゃないですか。
- そうなんですよ。しかももっと驚くべきなのが、その巨大なプラットフォームの原点ですね。
- 原点。
- それが2004年に日本のアニメが大好きだったたった一人のアメリカ人の方が、趣味で立ち上げた個人サイトだったと。
- へー。個人の情熱がそこまで。
- えー。それが世界中のファンを巻き込んで、一大コミュニティになったわけです。
- その趣味が東京の人口規模に。いや、すごい話ですね、それ。
その熱量を生んでる原動力って、やっぱりサイトの機能にあるんですかね。資料を見るといくつかポイントが挙げられてますけど。
- そうですね。ただの機能の羅列じゃなくて、その組み合わせが絶妙なんですよ。
- ほう。
- 次にそのデータを元にしたグローバルな人気ランキング。
- なるほど。
- そして自分が何を見てきたかを記録できる個人の視聴リスト。この3つがうまく連動してるんです。
- あー、なるほど。つまり単にデータがあるだけじゃなくて、その膨大なデータを元にした世界の人気ランキングが見られる。
- そうです。
- で、それを自分の視聴リストと照らし合わせられると。
- えー。
- この3位一体があるから、MALはただの記録ツールじゃなくて、世界のアニメ地図の中で今自分はどこにいるんだろうっていう、その立ち位置を確認できる場所になってるわけですね。
海外ファン文化の特徴
- まさにその通りです。ただ昨日以上に僕が注目したいのは、そのコミュニティが持っている独特な文化の方でして。
- 文化ですか?
- 資料の中にありましたよね。海外では10点満中の5点や6点は、普通ではなくちょっと微妙という扱いっていう記述。
- あー、それ。そっか、僕もすごく気になったんですよ。
- ですよね。
- 日本だと、まあ真ん中の点数って、可もなく不可もなくとか、まあまあ良かったくらいのニュアンスじゃないですか。
- えー、でもそれが海外だと全く違う。
- 違うんですね。
- はい。
- これは単なる点数の付け方の違いっていう話じゃなくて、海外のファンコミュニティってもっと非法的で、良いものは熱狂的に褒めたたえる一方で、ダメなものは。
- あー、はっきりとこれはダメだって議論する文化。
- そうなんです。日本の和をもって喜都市と成す的なレビューサイトとは、熱量も本音のぶつかり合いも多分桁が違うんですよ。
- いやー、面白いですね。でもそのストレートさが、逆にちょっと気軽に楽しみたいファンを遠ざけちゃう可能性とかはないんですかね。なんか少しハードルが高そうに感じますけど。
そうか、信頼の証になるわけです。
- なるほど。
- だからこそ、世界中のファンが議論を交わす広場として機能してるんですね。送ってくれた方がこれから使うなら、まずは自動翻訳を使いながら、自分の好きな作品のレビューをちょっと覗いてみるのが一番面白いかもしれないです。
- あー、その熱気を体感してみると。
- ええ。
- まずは自分の視聴リストを作ってみて、世界の評価と比べてみる。そこからですね。
- はい。
- この資料は単なるサイト紹介っていうだけじゃなくて、グローバルなファンコミュニティの力逆みたいなものを見せてくれる非常に視差に富んだものでした。
- ええ、本当に。
- 最後に一つ、思考を深めるための問いを投げかけて終わりたいんですが。
- お、お願いします。
- このMALみたいに海外のファンコミュニティが発信する評価とか熱量っていうのが、いずれ日本の制作現場とかビジネスそのものに直接影響を与える未来ってあり得るんでしょうか。ファンの声が国境を越えて作り手側を動かす力になるかもしれない。
- 次回の配信もお楽しみに。さようならー。