DATA SUMMITの開催背景
甲斐
こんにちは、prime numberです。この番組は、データとAIであらゆる企業のデータドリブン経営を推進するテクノロジーカンパニー、株式会社primeNumberがお送りするポッドキャストです。
後編は引き続き、CEOの田邊さんに、primeNumberが開催する大型カンファレンス「primeNumber DATA SUMMIT」とDATA SUMMITでお話した今後の展開についてお話しいただきます。
前回に引き続き、これが配信される日がまさにDATA SUMMIT当日の日でございまして、今回DATA SUMMITという名前で開催するのが初めてのイベントになっておりまして、以前は我々はずっと01というイベントを展開していたのですが、
そもそもから振り返りたいと思ってまして、まず01というイベントを前編でも少し触れたのですが、改めてどういった経緯で01というイベントを始め、それがDATA SUMMITになったのかお話しいただいてよろしいでしょうか。
田邊
ネーミングの話も含めてお話しすると、自分たちのこの事業をより成長させるためにマーケティング投資をするにあたって適切な場所が少ないなというところに発揮して、自社イベントの開催につながってきた話は前半もしました。
自分たちがこうですよ、自分たちが素晴らしいですよだけじゃなくて、世の中だったりマーケティングの問題提起も含めて云々という話もあったかと思いますが、そういった哲学というか願いみたいなものをどういう名前でやろうかと考えたときに、
データというビジネス価値をしたいしたいと言いながらもなかなかできていない、どこから始めていいかわからないみたいな、今でも聞くんですけど当時たくさん聞く中で、ゼロイチのきっかけになってほしいなというふうに思ったというのもありますし、データってゼロとイチの信号の集合体なので、その辺をうまくシンボリックに使えたので01にしましたというのがあります。
甲斐
01が過去にオンラインオフライン含めて4回開催しておりまして、今回は場所も高輪ゲートウェイに移し、さらに規模を大きくして名前もDATA SUMMITという名前に大きくリブランディングしたんですけれども、このリブランディングのコンセプトもお伺いしてよろしいでしょうか。
田邊
リブランディングしようとしてしたんじゃないんですよね。非常にうちの会社っぽいなという話ではありますけど、きっかけは課題解決なんですよね。01という名前の意図だったり、醸す意味みたいなものはさっきお話ししたとおり分かるんですけど、説明プロセスが一個入るんですよね。「01って何ですか」みたいな。
マーケティングのメンバーからはそういう課題認識があって、01って数字と英語が並列されてよく分からないみたいな話もあって。ある日、(マーケティング本部の)濱さんと(デザインチームの)小瀧くんがやってきて、今年のやつどうしましょうかみたいな話がある中で、名前からそもそもどうですかみたいな話があって、話を聞いていく中でボンって出てきたのがDATA SUMMITだったんですよね。
これね、正直に話をするとかっこよかったんですよ、まずね。
甲斐
DATA SUMMITの名前が。
田邊
そうそう、かっこいいなみたいな。
甲斐
シンプルイズベストな感じですよね。
田邊
よくこの社内のブランドマネジメントの話をする中で、普遍性みたいなもの、シンプルみたいなものがやっぱりキーワードとして入っている中で、非常に一般用語で言えば一般用語なんですけど、この一般用語で私たちが冠するイベントをやっていいかなっていうふうに思えたんですよね。
ちょうど10年っていうところもあって、思い切ってこれでいこうよって決めたのがことの原因ですね。
甲斐
DATA SUMMITのリブランディングに合わせて今回新たなテーマとして「Human Trust AI Learns」というフレーズがあるんですけども、今回こういったコンセプトにしようと思ったところをお伺いできますか。
田邊
冒頭、甲斐さんも私たちの紹介をするときに言ってくれましたけど、私はデータとAIの会社なんですよね。
AIとデータの会社じゃない。ここは結構僕は意味があると思っていて、データと向き合いながらやってきた会社ですから、まずそれが第一にありますと。
その一方でAIはトレンドじゃなくて、デファクトとも違って標準化していく中で、これがワンセットで振る舞う前提の世の中だと思うんですよ。それはそうですよね。機構と中身ですから。
データをやってきた者たち、私たちとしてこのAIというワードテーマを事業に汲み入れないことは考えられないですし、冠イベントで汲み入れないということも当然ながら考えられない。
我々が直近1年でお客様と取り組んできたことも当然含まれるものもある。そういったコンテンツは当然ある。その経緯だったり考え方から、Humans Trust AI Learnsというキーワードに至るスタートが始まりますね。
いろんな協議だったり、思考を通じて最終的には浜さんがまとめてくれてここに至るんですけど、当然違う案もある中で、やっぱり一番メッセージとして使えるべきだなというふうに思ったのがこのボディコピーに詰まっている。
意思決定のアンカーはやっぱり人だし、AIは便利ですよ、パートナーになっていくけど、そのガソリンというかデータは当然人が理解し信じられなければいけないし、AIにとっても同様であると。これが非常に重要なコンテキストだなと。
右側の文章が先にできたんですよね。その結果、浜さんに私も左側のタグラインというかメインメッセージも日本語でいいんじゃないと言ったんですけど、そこは浜さんさすがにまとめにかかったときにこういうふうに落ち着いたというのが今回のテーマですね。
今回キーノートも同じメッセージの「Human Trust AI Learns」という形で田邊さんがZAICOやIDC Japan、大阪ガスの方々を迎えして今後の展望をお話しされているんですけれども、ここで話されたメッセージは既にDATA SUMMIT、これはキーノートが終わったタイミングで公開されておりますので、ここでお伝えになったメッセージをいただいてよろしいでしょうか。
primeBusinessAgentの狙い
田邊
直近1年の私たちの取り組みをハイライトさせていただくところも含めてお話ししました。それこそTROCCOはETL、ELTというキーワードで語られてきましたけど、リバースETLも含めて企業のデータアクティベーションをもっと総合的にサポートしていきますよというような宣言をさせてもらったかと思います。
決してETLの逆側の機能をリリースされたからそうですよとは言いませんけど、周辺のサポートのパワーアップですとか、そういったところも含めて価値の再認識というか主張させてもらいましたよね。
COMETAはAIデータプラットフォームとリブランドしてからそろそろ半年ちょっとかなという話でございますけど、やっぱりよりパワフルになっている。データをカタログとして管理するだけではなくて、データ活用プロセス全体をサポートしていくような、本当に実装されている機能だけではなくて、AIのサポートによるUXの改善なんかも続いてきましたから、進化を期待いただけるんじゃないかなというような話がありました。
そして何より、私たちはちょうど1年苦しんだからその回答に至れたというものの到達点であるとも言えるんですけど、データをビジネスのために使っていきましょうと言っても、やっぱりエンジニアリングが前提でこの話をしてきた私たちだと思います。
もうちょっと具体的に言うと、データウェアハウス、データベースありき、SQLありき、TROCCOありきみたいな、当然それをPROFESSIONAL SERVICESがサポートし続けてきてくれたんですけど、より広く私たちの世界観を知ってもらう価値を提供したいというような考え方の延長線上にこの1年の苦しさを掛け合わせて産まれたのが発表させていただいた
primeBusinessAgentですね。本当に先ほど言ったありきのものがなくても業務部門の皆さんもデータの価値を直接的に感じて即データの価値に体験してもらう。当然そのホリゾンタルに全ての業務プロセスあまねくやれますよというにはあまりに広すぎますから、業務の範囲としてもね。
まずバーティカルに営業領域、RevOpsとマーケティング領域に絞って価値を提供できるようなサービスをスタートさせていただいたわけですけど、ちょうどZAICOさんにもその価値を感じていただいた体験をお話しいただけたんで、私たちも非常に嬉しく感じましたし、オーディエンスの方々にも疑似体験というかね、していただけたんじゃないかなという風に想像を期待しています。
甲斐
今回発表したprimeBusinessAgentについてもう少し詳細をお伺いしてよろしいでしょうか。
田邊
先ほども少し触れた通り、特定の業務領域に絞って価値提供を開始します。
ここで業務に携わっている方々に、営業活動そのもののサポートを情報武装できると言っても過言ではないと思いますし、
マーケティングオペレーションの領域においても、スクラッチで環境を作って、いろいろ探索的にいろんな角度で分析してみたいなものを包括的に聴観できるような構造を提供していますので、
本当にまずは体験してもらって、その価値を実感していただけたらなというようなサービスに仕立て上げられています。
甲斐
primeBusinessAgentをリリースしまして、あわせてprimeNumberはこれからどんな事業を展開していくのでしょうか。
田邊
前編でも最後でも少し触れましたけど、僕たちここまで中でデータエンジニアリング、データテクノロジーをフォーカスしてきたんですよ。
その結果、ご評価いただいた部分もありますけど、やっぱり僕たちがこの逃してきたところもあると思っています。
大きいビジョンを掲げながら、決してね、それを充足できるような活動ができていなかったというふうに感じている中で、先ほども少し触れましたが、
データウェアハウス、データベースありき、TROCCOありきという以外の方々に価値を提供し始めていきます。
それの第一弾の取り組みがprimeBusinessAgentであり、その価値を提供していきたい対象が企業、業務部門、LOBと呼ばれている方々ですね。
私たちはあらゆるデータをね、ビジネスを力に変えるというステータメントを掲げる会社ですから、一定の業務プロセス、一定の職務、組織だけではなくて、
長くは全てのビジネスパーソナルでデータの価値を届けるべく、より広くね、それを届けられるような一歩をね、11月26日からスタートしていきたいというふうには思っていますね。
TROCCOと今後の展望
甲斐
primeBusinessAgentの話をお伺いしたんですが、我々の主力のプロダクトであるTROCCOについても、今後の展開をお伺いできますか?
田邊
特にね、クラウドETL「TROCCO」に関しては、この1年、そのコアバリューでもあるデータを集めるというところの強化をすごくしてきました。
本当に皆さん、企業様がね、保有されている、管理されているデータの可能性を解放する、集めるという機能を強化してきたわけですけど、
具体的には、ノーコードでデータを受けている標準コネクタが2倍になっただけじゃなくて、やはりノーコードで任意のシステムとの連携を実現する汎用インターフェース、これも提供してまいりました。
結果、何個のコネクタとつながりますよというよりは、接続性と言えばいいですかね、これは本当に無限大に広がったなというふうに考えています。
また同時に、クラウドネイティブでスタートしてきたサービスではありますが、Self-Hosted Runnberというネーミングの下で、オンプレミス環境を含むハイブリッドのデータパイプラインの運用を実現するに至れたことは、
本当にこのデータを集めるというところに非常に強化してきた1年だなというふうに感じています。
ただね、当日もお話しさせていただいた通り、データを本当に集めるだけではダメで、使ってナンボみたいな文脈があろうかと思います。
可視化、あるいは分析だけではなくて、その先の業務プロジェクトに生かしていきましょうみたいな話があろうとかと思いますけど、そこで私たちが提供を始めたのがリバースETL領域ですよね。
一般的にはETLと呼ばれるサービスとは別のサービス、あるいはOSSを自前で環境を組んで、あるいは自社開発しながら応対するデータを送り出す領域のプロセスではありますけど、
このプロセスをサポートしたというのは非常に意義深いなというふうに思っています。
GoogleやYahoo、LINEヤフー、Meta、Xといった広告周りのプラットフォームのみならず、さまざまなサービス、あるいはお客様の社内システムに任意にデータをさらに送り届けられるという構造までセットで提供するに至ったことは、非常に意義深いなと思います。
これが一順にしたことによって、もっと価値を増強するテーマはこれからもたくさんあるんですけど、TROCCOがあれば送れないデータは存在しないという世界観ですよね。
データアクティベーションまで含めた、総合的にサポートする唯一のプラットフォームとして進化を続けていきたいなというふうに考えています。
甲斐
最後に、DATA SUMMIT当日を迎えまして、今後の展開について改めてお伺いできますでしょうか。
田邊
ここまでも何度か表現として出てきましたけど、ここまで10年データエンジニアリング、データテクノロジーというところにフォーカスしてきた私たちではあります。
そこに情熱を受けていくというところには変わりはないですけど、今日発表させていただいたprimeBusinessAgent、この価値提供、ターゲットとするところその意図からも分かる通り、
データをエンジニアリングしながら伴奏者、データを活用していく伴奏者にもなっていきますし、
その先10年でさらにデータの先導者としても認識いただけるように進化を継続しなければなというふうに思っています。
その結果、B2Bビジネスですから分かりづらいみたいな話は社内でもあったりするんですけど、
データの専門家として改めて認識しなければいけないのは、ビジネスの価値創出に留まらず、
いろんなステークホルダー、いろんな方々に影響するようなものになってきています。
これはAIとセットで語られる文明も多分にあろうかと思いますけど、
その時、自分たちの仕事だったり生み出しているものがお客さんだけじゃなくて、
社会全体へも波及しているということを少し意識しながら、また創造を広げていく必要があるなと、
その必要性を少し感じ始めています。
その延長線上には、今まで向き合ってきたデータという共通言語を通じて、
世界中の人たちの営みを豊かにする存在でもありたいと思いますし、
変化を先取りしながら、誠実かつ大胆にこの先の10年もみんなと一緒に
共に挑戦し続けていくことを楽しみにしていきたいというメッセージで、
今日のインタビューを締めさせてもらえればと思います。
甲斐
ありがとうございました。
田邊
ありがとうございました。