1. 千利休生誕5百年記念作品「茶聖あり」
  2. 第4話 利休は「確信犯」のク..
2022-12-15 07:37

第4話 利休は「確信犯」のクリエイター【千利休生誕500年 第3部】

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「お~い、お茶」。名優・島田正吾がコマーシャルで呼んだ言葉が商品名になった缶入り緑茶が、平成元年に伊藤園から発売された。のちにペットボトルとなった商品は、お茶に「いつでも、どこでも飲める」概念を導入した画期的なものとなった。昭和の時代、お茶は家族がそろったくつろぎの時間に急須で入れるのが普通だった。

「当初、世間では批判されたそうです。お茶は急須で入れるものだ、缶飲料にするなんて何ごとだ、と」

政治や武家に通じ、今に至る茶道を大成した千利休は今年が生誕500年になる。多方面の活躍と謎の多い生涯で現代人をも引きつける「茶聖」の魅力に迫る。

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利休の影響力と伊東園のビジネス戦略
政治や武家に通じ、今に至る茶道を体制した千利休は生誕500年を迎えます。
他方面の活躍と謎の多い生涯で現代人をも惹きつける利休、
その魅力に迫るシリーズ「茶聖あり千利休生誕500年」を
須賀駿介のナレーションでお届けします。
そして、著名人に与えた影響などをたどっていきます。
第3部第4話
利休は革新派のクリエイター。
大いお茶
名誉、島田翔吾がコマーシャルで読んだ言葉が商品名になった
缶入り緑茶が平成元年に伊東園から発売された。
後にペットボトルとなった商品はお茶に
いつでもどこでも飲める概念を導入した画期的なものとなった。
昭和の時代、お茶は家族がそろったくつろぎの時間に
急須で入れるのが普通だった。
当初、世間では批判されたそうです。
お茶は急須で入れるものだ。缶飲料にするなんて何事だと
伊東園マーケティング本部の安田哲也さんは話す。
現代の茶道の源流は千利休が築いたとされる。
脈々と紡がれた茶の文化。
世間からの批判に対し支えになったのもやはり利休の教えだった。
弟子に茶の湯とはどのようなものかと聞かれたときに
答えたとされる利休七則だ。
茶は服の良きように、炭は湯の沸くように、
夏は涼しく、冬は暖かに、花は野にあるように、
黒原は早めに、降らずとも雨のように、
愛客に心せよ。安田さんはどれも人への心遣いを説く。
そのため当社はお客様の不満点を知り、
ニーズに合った商品を出したと解説。
客に評価を委ねた結果、現在飲料の大いよ茶ブランドは
伊東園の売上げのおよそ四割を占める。
伊東園リーフブランドグループの愛さんは
利休の革新的な思想とデザイン
茶は服の良きように、はお客様が商品を開封して
口にするときにちょうど良くなるように心を込めること。
ペットボトルと急須とではおのずと異なるので、
合う茶葉や容器を研究した。
炭は湯の沸くようには本質を見極めるということ。
契約茶園を持ち茶作りの段階から茶農家と一緒に取り組んでいるという。
茶室とペットボトル、シーンは違えど
一期一会の精神は脈々と息づく。
ユニクロや楽天、国立新美術館の企業ロゴで知られ
有名企業のブランディングを手掛ける
クリエイティブディレクターの佐藤嘉島さんも
理休の精神に刺激を受けた一人。
理休をクリエイティブディレクターでアーティストだとみる。
理休は概念をデザインしている。
華やかなものが良しとされた時代に
落茶碗のような歪みのある茶碗を良しとし
わびさびを世に出した。
価値観を変えてしまったのはすごいこと。憧れる。
理休は漁師の美句を花入れに用いた。
マルセル・デュシャンは1917年に男性用消便器を横に倒して
泉と題し、現代アートの創始とされるが、佐藤さんは
理休はその300年以上も前にやってしまっていたと感嘆する。
空間も作るし、道具も作るし、概念もデザインし、コンサルティングもする。
トータルに監修する理休に非常にシンパシーを感じている。
そしてこれら理休による新しい価値観の導入は、佐藤さん曰く
狙いすまして行われたのだという。
理休は革新派。華やかなものが留付した時代なら
意識の高い人たちがそろそろ生んでくるんじゃないか
といったタイミングで歪んだ茶碗を打ち出す。
たまたま美句を花入れにしたら人気になっちゃった。
なんて絶対ありえない。
時代の本質を見極め0.5歩先のものことを
最も良いタイミングで適切な量世の中に投入する。
現代のクリエイターたちの仕事をすでに理休はやりこなしていた。
利休の魅力と現代クリエイターへの影響
佐藤さんはこう推測する。
時代の異性者にとっては価値観を変えられる理休は脅威だったのではないか。
それが理休説服にも繋がっていったのではないか。
お届けしたのは産経ポッドキャスト
茶聖有 千利休生誕500年第3部の第4話
理休は革新派のクリエイターでした。
第3部の最終話となる第5話は
ジョブズ知ら世界の一流が知る和の本質をお伝えします。
海外のビジネス界をも魅了した理休の魅力に迫ります。
なお産経ニュースでは文章写真やグラフィックでお楽しみいただけます。
産経ニュース千利休で検索してください。
ナレーターは菅俊介でした。
産経新聞社がお届けする茶聖有
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