1. 千利休生誕5百年記念作品「茶聖あり」
  2. 第3話 松下幸之助、茶の湯か..
2022-12-08 07:49

第3話 松下幸之助、茶の湯から学んだ「素直な心」【千利休生誕500年 第3部】

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昭和58年11月11日、東京・奥多摩にたたずむ日の出山荘(東京都日の出町)の茶室。中曽根康弘首相は自ら、ロナルド・レーガン米大統領夫妻に茶を点(た)てた。日米首脳会談の中での歓待で、その後の「ロン・ヤス」と呼ばれた良好な関係をつくる足がかりとなったことはあまりに有名だ。

古来、狭い空間で時間を共にする茶室は、緊密な関係を築くにはうってつけの場だった。豊臣秀吉から茶頭に取り立てられた千利休も、天下人・秀吉との関係を深めていく。天正13(1585)年、御所での禁中茶会、15年の「北野北野大茶湯」で、利休は秀吉に次ぐ立場で茶を点てた。

政治や武家に通じ、今に至る茶道を大成した千利休は今年が生誕500年になる。多方面の活躍と謎の多い生涯で現代人をも引きつける「茶聖」の魅力に迫る。

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松下幸之助、茶の湯から学んだ素直な心
政治や武家に通じ、今に至る茶道を体制した千利休は、生誕500年を迎えます。
多方面の活躍と謎の多い生涯で、現代人をも惹きつける利休。
その魅力に迫るシリーズ、茶聖あり。千利休生誕500年を、菅俊介のナレーションでお届けします。
第3部は、戦国時代。茶人と経済の関係、そして著名人に与えた影響などをたどっていきます。
第3部、第3話。松下幸之助。茶の湯から学んだ素直な心。
常に熾烈な競争にさらされるビジネスの世界にあって、茶の湯に惹かれる経済人は多い。
あんたぐらいになったら、そろそろお茶くらいできんとはかん。
パナソニック創業者の松下幸之助は、戦前、阪急電鉄創設で知られる小林一蔵から言葉をかけられた。
小さな町工場での二股ソケット開発を機に成長、家電メーカーとして存在感を増していた。
昭和十二年ごろ、企営の経営者として茶会に招かれたのが茶の湯との出会い。四十二歳だった。
二年後には兵庫県西宮市の自宅に茶室を開き、昭和三十六年に社長を退いて会長就任を機に、京都の別邸新信庵に茶室を失らえた。
経営の神様として知られる幸之助は、多忙な時も朝に茶をたて、心を整えてから仕事に向った。
静寂な佇まいの茶室で心を清めるのが千利休の和美の世界。幸之助は茶に素直な心を求めたと話すのは京都市にあるPHP研究所の渡辺裕介執行役員。
PHP研究所は幸之助が終戦翌年の昭和二十一年に繁栄を通して平和と幸福を、英語でPeace and Happiness Through Prosperityとの思いを込めて設立。
研究所の名はその頭文字を取った。千利休は物事に動じない修養を積んだが、その精神は素直な心に寄する。
幸之助は研究所設立二年後の講演でこう語った。
素直な心については常々、お茶を一服飲んで日頃の雑事から離れる。これによって何事にもとらわれずありのままを見る心が養われる。
それが何を成すべきか、すべきでないかの判断につながる。と述べた。トップの決断が企業の不賃に直結するビジネス界にあって厳然とした心構えが伺える。
幸之助は素直な心と自然の理の大切さを説いた。と渡辺さんは言う。
社会に必要とされる事業は成功するが、自然の理に逆らって無理をすれば失敗する。
雨が降れば傘を差すのに、ビジネスとなると土砂降りでも傘を差さずに突っ走ることがよくある。これを戒めた。と指摘。
自然の理は素直な心に通じ、その精神を茶に酔って学んだと思います。
幸之助と同郷の和歌山市で生まれ、理休の茶を受け継ぐ表選挙同盟会の和歌山県支部長を務めるのが、世界的ニット飴機メーカー、島精機製作所の島政裕会長。
和歌山は理休の暇後、後進捜査が奇襲班の初代藩主、徳川よりのぶによって作動に招かれて以来、表選挙との縁が深い。
昨年は捜査の三百五十回起。表選挙同盟会は今年十一月、コロナ禍で延期されていた全国大会を和歌山で開催し、島さんは支部長として全国の茶人をもてなす。
島さんの自宅には優風と名付けられた茶室がある。お茶の作法は頼りないですが、と言いつつ、縁側にいると風が入ってきて本当に気持ちいいんです、と穏やかに語る。
コーノスケ同様、自身一代で会社を築き上げた。糸からニットを全自動で立体的に編み上げて縫い目をなくしたホールガーメントと呼ばれる横編み機を考案し、ルイビトンやグッチなど世界的ブランドに採用されている。
移り変わりの激しいファッション会にあって、悠久の時間の中で茶器や庭など全てに美しさが秘められた茶の湯に伝統の奥深さを感じるという。ファッションにはトレンドがあり、作り手や着る人の心が色や形に現れる。その気分を知るには心を研ぎ澄ませ、相手の気持ちになること。その心を養うもとがお茶だと思います。
茶の湯の真髄は、もてなしの心。他社への心遣いに徹する経営者の姿は、商人でもあった利休に通じる。
お届けしたのは、産経ポッドキャスト、茶精有、千利休生誕五百年、第3部の第3話。松下幸之介、茶の湯から学んだ素直な心、でした。
利休は革新派のクリエイター
第4話は、利休は革新派のクリエイターをお伝えします。人々の価値観をも変えた利休の完成を紐解きます。
なお産経ニュースでは文章、写真やグラフィックでお楽しみいただけます。
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ナレーターは菅俊介でした。
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