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第4話 虚報と言われたスクープ
産経新聞社がお届けする音声ドキュメント 北朝鮮による日本人拉致事件
原作産経新聞出版 安倍政美著
メディアは死んでいた 検証北朝鮮拉致報道
2018年5月28日初版発行 製作産経新聞社
安倍政美のスクープの重要性
案内役は私、話科の劉廷一光です。 新潟で蓮池薫さんが連れ去られた事件を突き止めた安倍は
福井、鹿児島でも同じ時期に起こっていた 似たような安倍区失踪事件を記事にした
昭和55年、1980年1月7日付 産経新聞長官一面トップを飾った
正真正銘のスクープだった。 1980年の1月7日付の一面に記事が載った
安倍区産区に謎の蒸発 53年夏
福井、新潟、鹿児島の海岸で 外国情報機関が会員
小山の誘拐未遂から分かる 外国製の遺留品
戸籍入手の目的 記事のリード部分を抜粋する
裏日本の海岸部 福井、新潟、鹿児島の各地で謎の連続安倍区蒸発事件があり
男女6人が失踪していることが警察庁の調べで判明した 事件は富山での安倍区誘拐未遂事件を探聴に明らかになったもので
発生は53年夏の40日間に限られている 犯行は極めて計画的で広域にわたるが
富山の現場に残された犯人グループの遺留品が 国内では入手不能なことや
失踪当時現場に近い沿岸でスパイ連絡用とみられる 海電波の更新が集中して防止されていることなどから
外国情報機関が反映をしている疑いも強く出ている 非公開だった新潟の加須池さんの事件は
記事では匿名にした 福井の千村靖さんと
浜本福江さん 鹿児島の市川修一さんと増本隆子さんについては
実名を記した この4人については家族からいただいた
顔写真を掲載した位置関係がわかるように地図も載せた なお安倍区とは言うまでもなく
男女二人連れのことだが今では死後の代表格だそうだ 翌日の8日付の長官でも社会面の半分以上を割いて
福井新潟鹿児島 3県の安倍区蒸発について家族らの話を中心に
家で真珠の可能性が極めて薄いことを書いた 家で考えられぬ
新居決め 挙式目前に
福井事件 3度目のデート
笑顔の写真残し 鹿児島事件
将来設計話したばかり 翌日に旅行の計画
新潟事件 記事の掲載位置や扱いの代償はその記事の重大性を新聞社がどう判断しているかのバロメーターだ
これほどの紙面展開は大きな災害時を除けば滅多にないことだ 北朝鮮情報機関の反抗か
となるはずが外国情報機関が関与と変わり 掲載記事のどこにも北朝鮮とはない
ないが外国が北朝鮮を指していることは読めば明らかだった 残念ながらこの記事が他の新聞テレビから無視されたというのは本当だ
いわゆる後追い報道はなかった 乱暴に言わせてもらえば黙殺された
死聖の日本人が突然工作員たちに襲われ 海を越えて北朝鮮へ連れ去られる
メディアの反応と無視
ありえない 北朝鮮がそんなひどいことするはずがない
飛ばし記事だ 誤報だ
巨砲だという 非難批判が耳に届いた
今風に言えばフェイクニュースというところだろうか 記事に理解を示す有識者へ評論家は一人として現れなかった
紙面疎開だった産経新聞は法案に載せられて書いた という穿った見方もあったが
事実はすでに述べてきた通りだ どこに載せられたのでもない
何の政治的思惑もない あったのは新聞記者として当たり前の犯罪を暴く意思と
この事件の持つ意味の大きさについて確たる認識 それだけである
社内の記事評価も社外同様に大変厳しいものだったことは正直に書いておく 他者はどこも後追いしないではないか
後追いされない記事は得種とは呼ばない
北朝鮮拉致は忘れた方がいい そんなアドバイスをもらったこともあった
党の被害者家族たちは産経の記事をどんな気持ちで読んだのだろうか 息子や娘が生きていることに希望をつなげた
と話してくれた人がいた 国交もない北朝鮮ではどうにもならないという
もどかしさが募る結果になったという人もいた 家族たちはその狭間で揺れながら
長い歳月を過ごすこと これは音声ドキュメント北朝鮮による日本人拉致事件のシリーズ第4話です
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u-service at sankei.co.jp メールアドレスは u-service at sankei.co.jp
産経ID会員にご登録いただけるとお聞きいただけます この作品は元産経新聞社会部記者
安倍政美による著書メディアは死んでいたを再構成したものです 第5話メディアが死んだ日
安倍のスクープから8年後ついに日本政府が北朝鮮による拉致事件を公式に認めます しかしほとんどのマスコミはそのニュースを報じませんでした
では次回 あなたは拉致を
いつ知りましたか