新型コロナウイルスの感染が広がり始めたころ、「トイレットペーパーがなくなる」というデマが流れ、品薄になる事態が起きましたが、半世紀近く前にはもっと大きな買い占め騒動がありました。

昭和48年の秋、第4次中東戦争をきっかけに日本を石油危機が襲いました。ガソリンや灯油など石油製品の値段が上がっただけでなく、石油と直接関係ないトイレットペーパーや洗剤が店頭から消えたのです。

デマの発信源はどこだったのか―。産経新聞に連載された「戦後史開封」を基に音声でお届けします。

 

【原作】 「戦後史開封」(「戦後史開封」取材班 /産経新聞社・刊) 
【語り手】 德光亮子
【番組制作】産経新聞社

 

■この番組は
政治、経済、事件、スポーツ、文化、そして風俗・・・。
戦後の歴史の中から、印象深い出来事を再取材して、知られざるエピソード、報道されていなかった面に新たな光を当て、戦後を振り返ります。

 

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00:01
戦後史開封
トイレットペーパー騒動
発信元はどこだったのか?
新型コロナウイルスの感染が広がり始めた頃
トイレットペーパーがなくなるというデマが流れ
品薄になる事態が起きましたが
半世紀近く前には
もっと大きな買い占め騒動がありました。
昭和48年の秋
第四次中東戦争をきっかけに
日本を石油危機が襲いました。
ガソリンや豆油など石油製品の値段が上がっただけでなく
石油と直接関係ないトイレットペーパーや洗剤が
店頭から消えたのです。
平成6年に産経新聞に連載された
戦後紙開封から音声ドキュメントでお届けします。
案内役は私、ナレーターの徳光良子です。
奥さん、紙がなくなるらしいで。
早く置こうとかなあかん。
昭和48年10月31日から11月1日にかけて
産経新聞など全国紙の大阪本社版は
大阪府豊中市と水田市にまたがる千里ニュータウンで
トイレットペーパー騒ぎが起きていると報じた。
トイレットペーパーがなくなるという噂に
ショフたちがスーパーに長蛇の列を作り
白い巻紙はあっという間に店頭から消えていった。
これがトイレットペーパーをはじめ洗剤、砂糖など
全国で起きた日用品の買い占め
物不足の発火点のように言われた。
だがトイレットペーパーがなくなるという噂は
もっと早くから流れていた。
関西大学教授だった山川勝美は
騒ぎから1年後の49年秋
千里ニュータウンの住民748人を対象に直接調査し
どこからその噂を聞いたか探ってみた。
一番初めの情報の発信源までは
突き止められなかったのですが
なくなるという情報は
セルシーを中心に広がっていたようです。
セルシーとは豊中市寄りの千里中央地区にあった
大型商業施設だ。
店や特定の友達のグループから
得意先や家族、ご近所などを通じて
03:02
広がっていたとみられる。
さらにほぼ半数の359人は
11月初めにマスコミ報道されるずっと前から
口コミによって情報を得ていた。
実際すでに10月18日の
産経新聞東京本社版の郵管には
上車にトイレットペーパーを積んで帰る
東京・高島平団地の主婦の写真が載っている。
消費者たちの間には
石油危機のきっかけとなった
10月6日の第4次中東戦争没発直後から
トイレットペーパーはなくなると感じられていたのである。
水田市消費者問題研究会長だった木村光子は
石油危機が言われ出してから
主婦たちが緊迫した感じを受けていたという。
特にニュータウンは全部推薦だから
トイレットペーパーは買っておかなければ
明日の生活が困るというのが主婦の本音でした。
関西でのトイレットペーパー騒動は
11月3日兵庫県天ヶ崎市で怪我人まで出てピークに達した。
通産省で紙を担当する課長だった村岡茂雄は
この日午前大阪通産局からその報告を受けた。
そこから普段は通産省でも地味な存在だった
紙を担当する課長の悪戦苦闘が始まる。
解決のためには群衆心理を抑えるしかないと考え
愛媛県などから関西に向けて
トイレットペーパーを大量に緊急出荷させた。
村岡は
当時は4ロールパック180円ぐらい
生産コストもペイしないくらい安く
在庫は多くありました。
と話す。
だが関西の騒動は半月後には関東に飛び火した。
村岡は今度は静岡県富士市に行き
生産組合の役員4、50人を前に緊急出荷を要請した。
しかし
大阪に出荷して在庫がないという答えで
夜の11時ごろまで話をしても拉致が明かない。
交渉打ち切りという雰囲気になった。
この時、村岡は
惜しいことをしましたね。
油を無限に供給してあげようと思ってたのに。
と言って帰ろうとした。
これを聞いた理事長が
ちょっと課長、今何て言った?
06:00
と呼び止めた。
本当の話か。
こっち来て。
もう一度座んなさい。
と態度ががらりと変わった。
重油はトイレットペーパーを作る過程で
髪を乾かすための必需品だったが
これも入手しにくくなっていたのだ。
村岡はみんなの前で同じことを言った。
すると
無理をしてでも供給しましょう!
ということになった。
だが、通産省の方針は
石油の消費抑制だ。
本当は一課長の判断で
そんな約束ができるはずがなかった。
東京に帰り村岡は
なんとかある石油会社を
重油供給の世話役にしてもらい
役員と交渉した。
しかし、村岡の姿勢に役員が起こったとき
資源エネルギー庁に
あいつを変えろと言いに来た。
この時、ある課長が
村岡さんは次の石油計画課長になる人です。
と言った。
嘘だったが
その言葉の威力は絶大だった。
その後、重油はどんどん供給されるようになった。
物は十分あるのに
不安から買い占めが起き
物がなくなる。
そんなパニックは
ついに金融機関にまで飛び火する。
年末の12月13日から15日にかけ
愛知県の信用金庫で
取り付け騒ぎが起こったのだ。
3日間で
およそ5000人が
およそ15億円近くを引き出した。
これはトイレットペーパーの場合と違い
愛知県警などによって
ほぼ情報伝達の過程が解明されている。
信用金庫が危ない
という電車の中での
女子高校生の冗談が原因だったことは有名だ。
京都大学名誉教授の木下富雄は
騒ぎの一報を聞き
現場に駆けつけ
その様子を見ていた。
木下はその後
町民445人を対象に調査をした。
騒ぎの一報を聞いた後、
あいにく、
偽作後の
健康支援の影響について
はるかに検討した。
彼らは
母親の知 faisaitと
一起、
母親に
있습니다。
と、
母親を
人を対象に調査をした その結果法律知識に乏しいものや
09:02
トイレットペーパーの買い溜めを多くしたものほど騒ぎに加わった傾向が高かった 人々は石油危機によって石油に支えられていた生活が崩れ落ちるんじゃないかという
疑いを持ちました その不安が噂のベースになっていたんです
不安に実態を与えると 火がつく
冗談から取り付けが起こってもおかしくなかったんです 木下は
そう振り返った
お届けしたのは音声で聞く戦後し開封 トイレットペーパー騒動
案内役は私ナレーターの特密涼子でした
産経新聞社がお届けする戦後し開封 最後までお聞きいただきありがとうございます
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