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2022-08-03 31:58

管理栄養士・村野あずささん トップアスリートの栄養意識とは

食品メーカー「明治」で管理栄養士を務める村野あずささんは、栄養をサポートする数多くのトップアスリートたちに寄り添ってきた。

北京冬季五輪スピードスケート女子の五輪金メダリストの高木美帆(日体大職)や、プロボクシングのバンタム級で3団体統一王者に輝いた井上尚弥ら、トップアスリートが日々の食事などで、どのような意識を持って取り組んでいるか。選手目線で寄り添い、つぶさにみてきた村野氏がアスリートたちの栄養サポートについて語った。

                                                            

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産経Podcast「音声で聴く スポーツ、ここが知りたい」は、アスリートご本人やコーチ、団体運営者の肉声インタビューをお届けします。

【制作】産経新聞東京本社・運動部
【更新】毎週水曜日(予定)

                                      

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00:01
産経新聞のポッドキャストでお送りするスポーツここが知りたい、担当する産経新聞運動部の田中光鶴です。
今回は株式会社明治で管理栄養士を務め、スピードスケートの五輪金メダリスト高木美穂選手や、
プロボクシングでバンタム級3団体統一王者に輝いた井上直弥選手らをサポートされている村野あずささんに、
トップアスリートの栄養管理についてお話を伺いたいと思います。本日はよろしくお願いします。
村野さんはプロボクシングの井上直弥選手の栄養サポートをされていると伺ったんですが、
今回埼玉での試合も見に行かれたということで、どのような感想だったんでしょうか。
試合もちろん見させていただいたんですけれども、試合の前日に前日計量というものがありまして、
その計量に立ち合わせてもらいました。そこから直前のサポートは始まるので、
実際に計量の前に、少し前に会場に足を運んで状態を確認して、
もちろん計量は一発でリミットでクリアパスするんですけれども、その直後から水分を取ったりとか糖質を取ったりすることで、
体がそのままに減量していますので、減量後で胃腸も少し弱っている可能性もあるし、
いきなりガーッとかなり脱水もしている状態なんですけれども、
そこで急激に水分だったりとか食事を入れてしまうことによって胃がびっくりしてしまって、
その後コンディションを整えるのが難しくなってしまう可能性もあるので、
そこら辺はもう長年、井上選手の場合はきちんと計算されて行っているんですけれども、
そういうのもきちんとできているかどうかというところも見ながら、
その後食事をするところも何を取っているのか、どれくらい取れているのか、
次の日体重はどれくらい戻っているのかというところにつなげていくために、
井上選手の様子をずっと追いかける状態でサポートに入っています。
試合を見る楽しみというよりもギリギリまで結構神経を使われた状態ですね。
本当に当日も9時から夜の21時からの試合でしたけれども、会場には2時ぐらいに入って、
井上選手が到着する前にはこちらとしてはスタンバイをして、
被害室の方にずっと試合のギリギリまでは居させてもらっていました。
03:01
そうですか、我々はもう軽量を終わるとある程度好きに食べたりとか、
体重もある程度戻すためにできるのかなと思っているんですけど、
その戻し方であるとか、取る食べ物によってやっぱり当日のパフォーマンスに影響が出てくるということなんでしょうか。
そうですね、本当にこの1日がとても重要で、ここで失敗してしまうと本当に当日のパフォーマンス、
体の動きだったりとかスピードにもそうですし、
まずはベストの状態でリングに上げることができなくなってしまうので、
体重もやっぱりきちんといい状態に戻せなくなってしまうので、
この軽量後の水分補給だったり栄養の取り方というのはとても重要ですね。
そうなんですか。今回の例えば井上選手の場合、どういったものを取りながらコンディションを、
軽量などを整えていかれた感じなんでしょうか。
まず最初に一時の軽量が行われるんですけれども、
その後すぐに軽量が終わったその瞬間に水分を入れるんですが、
これは蛍光水液といって水分の補給だったりとか、
ミネラル分ですね。塩分だったりとかミネラルがきちっと取れる状況、かなり脱走していますので、
水分だけじゃなくてそういった電解質が入ったものをきちんと取る。
それはこまめにこまめに、一気に飲むのではなくて少しずつ飲んでいくということをまず行います。
その後、ヒカシスに戻って、一旦そこでリカバリができるんですね。
糖質補給用のすぐに糖分が体の中に入っていて、
血液の中にもエネルギーが蓄えられるような糖質補給用のジェルを水で溶かしたものを飲んでいきます。
その後、いつもお父様がご自身で作られているサマゲタンというものがあるんですけれども、
鶏肉だったりとかキクラゲとか椎茸とかニンニクもたくさん入ってスポンスープで作られているんですけれども、
特製のサマゲタンを摂って一旦落ち着かせます。
それも一度にたくさん一気に食べるのではなくて、時間をかけながらゆっくりゆっくり食べていきます。
それは胃腸への負担というものですね。
あとはタンパク質も少し体の中に入れてあげるというところで、プロテインミートも少し体の中に入れて、
そこですぐに移動して食事会場に移動して、今度はお昼を食べるんですけれども、
一度ちゃんとした食事をするんですね。
その食事会場に行くのがだいたいその後1時間、行ける後終わってから1時間ぐらい経ってからなんですけれども、
そこからは食事をするんですが、食べるものは主に炭水化物を中心に、お粥だったりとか雑炊だったりとか、
06:06
炭水化物が中心になるんですね。
もう明日試合ですので、まずは一番体の中にエネルギーを蓄えていくというところ。
体を作る材料というよりは、本当に体の中の筋肉に栗光源を蓄えていくというところでおいて、
炭水化物中心の食事をしていきます。
揃っているものとしていれば、うどんもそうですし、パスタもそうですし、
さっき言ったご飯系ですね、おにぎりだったりとか、雑炊、お粥、そういったものをお店の方にバーッと用意してもらって、
それを自分が食べたいものを順序食べていくというような感じで、結構時間をかけて食べますね。
2時間くらい、今回はかけて食べています。
2時間くらい、へー、なるほど。
試合まではそうすると、そこでコンディション的には村野さんなんかから見ると、割と万全の状態に持っていけた感じだったですか?
そうですね、そこで食べている様子を見ているんですけれども、
食べる量だったりとか、食べるスピードだったりとか、やっぱりかなり減量もしているので、
体が小さくなっている状態から顔色もすごく良くなっていくのがわかりますし、
まったく固形物を食べない日が何日も続いているわけではないんですけれども、
直前、大体1週間くらい前になってくるとかなりの食事量を減らして、
最後1日2日はやっぱり固形物は食べられないので、
あとは水分もかなり脱水している状態ですので、
そこで胃腸に負担がかからないような状態で、
食事ができているかどうかというところはすごく大事なところかなと思って、
様子を見ています。
でも、大体無理な減量をしていて、極端な減量をしたりとか、
とにかく食べない直前まで脱水をものすごくして、
その後食事ができないような状態になってしまっている選手は、
その後食事をしてもなかなか胃腸が受け付けないので、食べられないんですよね。
井上選手と一緒に食事をしていて、
気持ち悪くなってトイレに駆け込む選手もこれまでも見てきたんですけれども、
井上選手の場合はそういうことは今までも一回もなくて。
じゃあ、その前の逆算からしていく、体重を落としていく過程から、
プロセスからきちんとコントロールできるということですか?
そうですね。やっぱりペースをきちんと自分の中で作っていますので、
もう長年の経験から、この時期にはこれくらいということが分かっていますし、
自分の試合前のコンディションを確認する上でも、
軽量後の食事というのは一つのバロメーターになっているというか、
ここでしっかり食べられるかどうかで、
09:01
明日のコンディションが決まるというふうに、
井上選手もよくおっしゃっているんですけれども、
それくらい、やっぱり前日の食事というのが大事にしていますね。
そうですか。
それだけ高い意識を持っている井上選手だと思うんですけれども、
いつぐらいから村田さんのほうでサポートは始められていて、
当初からそういう意識が強かったのか、
やっぱり最初は若いボクサーなので、
そのあたりは結構サポートを受けてから改善されていたのか、
そのあたりはどうだったんでしょうか。
サポートを始めたのが2014年の、ちょうど8年ぐらい前になります。
当時はやはりまだ若かったですし、
特に食事とか栄養ということは考えることはなくて、
いわゆる試合の前の計量に向けて、
減量はどうしても必要になってくるので、
その時だけ食事を摂らないようにするとか、
強制的に水分を摂らずに発汗するというような、
そういった減量方法で行っていたようです。
無理のあるような減量に近いんですね。
今の階級に比べて、かなり階級もギリギリのところだったと思うので、
10キロ以上の減量が必要だったので、
なかなか極端に食事量を下して水分をカットしないと、
その体重には調整することができなかったので、
ちょっと難しいところもあったんですけれども、
そういうところでも少しでも、
何とかコンディションよく試合に向けて準備をするということを考えた時に、
やはり減量に向けてだけではなくて、
普段の食事のところからもしっかりと栄養のことを考えていった方が、
コンディションも作りやすいし、
あとは当時は足の痙攣だったりとか、
試合前にインフルエンザにかかってしまったりとか、
コンディションを整えるのが難しいところも、
いくつか課題として持っていましたので、
そういう課題を克服されるためにも、
日頃からの食事生活を見直していった方がいいというところを、
選手も含めスタッフも含めていろいろお話をしていきまして、
日頃の食事の環境だったりとか、
食事の調査をしたりとか、
練習前後にどういったものを取っていけばいいかという位置から、
栄養のことについて一緒に考えていくというようなことをしていきました。
今井上選手は日々の試合があるなしにかかわらず、
自分できちんと食事の管理というのはできている感じなんですか?
そうですね。試合が終わった後はもちろん少し解放感もあるので、
大好きな焼肉屋さんに寄ったりとかいうことももちろんあると思うんですけれども、
12:01
普通に練習がある時期、
トレーニングを集中してやるような状況になると、
やっぱりそういった食事のことに関しては日頃からきちんと考えながら、
しっかり食べていますし、
あとは練習の終わった直後に水分をしっかり摂取するとか、
栄養補給をきちんとするとかっていうところも、
そういった時からずっと続けていますので、
自分の体調管理に対して、
食事や栄養というところも必要だということは、
十分理解して日頃から取り組んでいると思います。
なるほどですね。
あと、室野さんはスピードスケートの高木美穂さんに関しましても、
2017年の5月からサポートをされていて、
金銀銅メダルを獲得された、
平昌オリンピックの後もサポートを続けてこられて、
北京オリンピックでの、まだ皆さんの記憶に新しいと思うんですけど、
大活躍へとつなげていったと思うんですが、
室野さんは高木選手に関してはどういうサポートを主にされてきているんでしょうか。
最初に高木選手にお会いした時に、
栄養サポートするというイメージを、
あまり高木選手の方が持っていなかったんですけれども、
まず自炊をする環境に、
自炊生活を始めたというところで、
毎日の食事作りに苦労しているという話がありました。
当時は平昌オリンピックの1年を切っていましたので、
もう1回自分の栄養とか食事に関して栄養していきたいんだけれども、
自炊をするにあたって、
毎日のメニューを作ってほしいという依頼が最初にあったんですね。
なんですが、初めて会ったばかりで、
高木選手のことはまだよくわからない、
練習の内容だったり、どういう環境で生活しているのかとか、
そういう高木選手の課題も全部ひくるめて、
いろいろリサーチした上で、
こちらも一方的なアドバイスとか、
一方的なメニュー提供にならないようにしていく必要があるので、
メニューを一方的に私が作ったものを食べるとか、
そういうことではなくて、
自分自身でそれをやっていくというところを、
一緒に考えていきましょうということで話をしまして、
高木選手の方からは、これまでに合宿等で取りためていた
食事の写真が何枚かあったんですけれども、
最初に自分の実態を見てもらいたいから、
食事の写真を送りますというところが最初だったんですけれども、
そこから本当に、日からサポートが始まりまして、
毎日の食事の写真を朝昼晩3食、3食以外に食べたものも全て、
15:06
高木選手の方から写真が送られてくる。
それを毎日見ていました。
ただ、食事だけ見ていてもわからないところもあるので、
1日にどういうスケジュールで活動していて、
何時にご飯を食べているのか、何時に就寝しているのか、
そして練習の前後はどういったものを補給しているのかというところも
全て含めて把握しないといけないというところもありましたので、
その辺の話を高木選手にしたところ、
毎日の1週間ごとのスケジュールも、
高木選手が全部練習の内容だったりとか、練習の強度だったりとか、
そういったところも全部記録したものを私の方に提供してくれることになりましたので、
それでスケジュールを見ながら、食事を見ながら、
毎日毎日高木選手とメッセージやり取りをするというような形で、
最初の1年はずっとそういうふうにサポートをさせてもらっていました。
栄養管理のサポートをしていくというのは、今伺っていても、
食事面だけをただ任されるというよりは、
いろんな信頼関係の中で必要になってくるということなんですかね。
そうですね。まずは持っている課題、
びょんちゃんに向けて何が今高木選手の中で課題として挙げられているのかというところを、
最初に共通の理解として持っていないと、
一方的な栄養の情報だけをただ提供する形になってしまうので、
そうではなくて、今こういう課題に対して、
今の食事の状態だと少しこれが足りないから、
こういうものを使って改善していったらどうかとか、
あとは今日の練習すごく長かったけれども、
ちゃんとその後ご飯食べれたかどうかという確認だったりとか、
あとはオフの日はどんな食事をしているのかとか、
やっぱりトータルで見て、課題を一緒に共有しながら、
必要なことは伝えて、それができるできないというところを確認しながら、
一つ一つ進めていくという作業を、最初の1年は本当に細かくさせてもらいまして、
やっぱり高口選手も一方的に私が何かにアドバイスをもらうことを求めているわけではなくて、
自分がこうしたいとか、こうしてほしいという意志をすごくしっかり持っていましたので、
本当に一緒に作り上げていったようなイメージで、
どの組を1年はしていたんですけれども、
それが多分その後の基盤になって、
その後のこの北京オリンピックまでの4年間は、どちらかというと、
それを今までやってきたことを実践していくとか、
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状況に合わせて自分で考えたことを私の方に確認を求めていくとか、
必要に応じて情報を提供しながら、それを高口選手が考えて応用していくとか、
というやり取りをこの4年間はしていったかなと思います。
高口選手が取り組む主体性としては、かなり変化があったという感じですかね。
やっぱり本人が、選手が主体でないと、
やっぱりこういったサポートは生きてはこないのかなと思うので、
一方的な、ただ提案だったりアドバイスをその通りに聞くということではなくて、
自分でまずは考えてみて、それができているかどうかを確認していくとか、
悩んだ時に相談をするとか、そうやって積み重ねていくことによって、
いろんなケースに対応できる知識だったりとか、
経験が自信になったりということにつながっていくと思うんですね。
高口選手の場合は、特にこの2年間はコロナ禍で、
本当に練習環境が大変な時もありましたし、
海外遠征に本来だったらずっと秋から冬にかけては行くんですけれども、
それもできなくなってしまったりとか、
今までとように、ちょっと違った環境の中で練習も試合も向かっていかなきゃいけないという時に
どうしていくかというのを、その時にベストなことがどんなのかというのを
一緒に考えて対応していったというのが、特にこの2年間はそういうような形でした。
サポートする立場としては、理想的な関係で最後、北京オリンピックまで突き進めたようなイメージだと思うんですけど、
実際に今回の高口金メダルも獲得された、この活躍というのは皆さんどのように見られたんですか?
嬉しかったというか、どんな感じでしたか?
やっぱり目指していたオリンピックでの金メダルを最後、本当に最後の最後で獲得できたことが
本当に心からも嬉しく思いますし、
まずは4年に一度のオリンピックという大舞台にピークを合わせられること自体が難しいと思うんですけれども、
この2週間で5種目、トラレースという過酷な挑戦を
本当に体力が限界に近い状態で全力を出し切ることができた。
そこは本当に素晴らしいなというふうに思いました。
結果はもちろんなんですけれども、やりたいと思っていたことがやり切れたというところに、
私もそれを向けて一緒にサポートさせてもらってきたところがあるので、
まずはそれが達成できたことをすごく嬉しく思いましたし、
あとはこのサポートというのは、先ほどもお話しした通り選手が主体であって、
選手のしたいこと、目指すところに向けて一緒に考えていくという形なんですが、
それが理想だと思ってサポートさせてもらっているんですけれども、
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ただやっぱりこういうオリンピックといった大舞台の中で、
短期間で何レースもあるというレースになると、
どうしてもそういう任せきりというわけにもいかないところもあって、
一つ一つ確認が必要だったりとか、
あとは選手が本当に必要としているときに、
いかにタイムリーな形でベストなアドバイスができるかどうかというところも、
多分求められてくるので、
そこはやっぱりずっと高木選手をこの5年間近くで関わらせてもらって、
本当に些細な変化だったりとか、
いろんな高木選手に対してこういう言い方の方が伝わるかなとか、
このタイミングかなとか、
声かける言葉やタイミングというところも、
やっぱり寄り添ってこの4年間、5年間経験をさせてもらったからこそ、
できたのかなという部分もあるので、
ずっとやっぱりこうやって頻繁にコミュニケーションを常に取らせてもらいながら、
サポートさせてもらえて、
実際にオリンピックでそこが本当に最後の500メートルと1000メートルのところで、
高木選手からちょっと相談があったんですけれども、
あんまり普段は試合の時に何か聞いてくることって最近はもうないんですけれども、
やっぱりオリンピックの舞台ってなると、
いろんなことが想定外のことが起こっているんですとか、
やっぱりもうだんだん疲労もピークになってきて、
ちょっと普段だったら自分で考えられるところが再利できなくなっていたりとか、
いろんなことがある中で、そうやって最後の最後まで自分が栄養のことで何かできることを、
最後まで諦めずに追求してやり切ろうという高木選手のその意思というものを、
近くで見させてもらって、やはり素晴らしいなというふうに思いますね。
先ほど井上直弥選手の時には、
軽量から試合までのコンディショニングのところ、非常に重要なお話されていましたけれども、
高木選手もこの短期間であれだけの多くのレースに出場していく中で、
ご本人からもちょっと相談があったということなんですけれども、
一番どういうところに栄養面では集中意識を持っていかれていたんですかね。
そうですね、もう1000メートルの最後のレースの時には、
ちょっと疲労がピークに達していた状況もあって、
ずっと出ていましたからね。
食欲が本当にもうなくて、だけれども、
明日のレースに向けて食べなくてはいけないし、
その食べる内容も何を摂ったらいいのかとか、
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今ある状態はこういう状態なんだけれども、
その中でこの1日かけてどういうふうに意識していったらいいかっていうところを、
高木選手ももう一回確認したかったというところがあって、
私も現地にいたわけではないし、
選手村にどういったものがあるかっていうのも、
自分の目で見ることができなかったので、
高木選手から食事の写真を送られてきたものを見て、
一つ一つこういうものがあるけれども、
これだったらこっちのほうがいいんじゃないかとか、
他にこういったものはないのかとか、
まず、食事の状況を把握させてもらいながら、
この時間帯にこういったものを食べるといいんじゃないかとか、
事前に用意しておくものはこういうものがいいんじゃないかとか、
スタートから逆算をして食べるタイミング、食べる時間というものを
高木選手と確認させてもらったりとか、
あとはもう睡眠がちゃんと取れるかどうかが
すごく心配だったんですけれども、
ちょっと咳をしていて、
咳によって睡眠が妨げられるような状況もあって、
それによってちょっと疲れもたまってきているような状況もあったので、
なるべく咳が悪化しないように
睡眠の取り方だったりとか、
そういったところを少しお伝えさせてもらいながら、
本当にその体調面と食環境の部分を
できる限り把握したいんですけれども、
ただなかなか試合前ですし、
何時間も電話で話すわけではないので、
短い時間の中である程度の状況を把握しながら、
できるだけタイムリーにアドバイスをしていくというところを
私としては心がけていましたし、
高木選手も翌日、ちゃんといい状態で
スタートライン立てるように、最後の最後まで
無理のない範囲でエネルギーの補給をしていくというところを考えて、
食事だったりとか補食の取り方ということを考えていっていたと思います。
今、高木選手にあまり長々と話してもらいだし、
要領を得てというところを話されていましたけれども、
村山さん、ご自身もともと実業団の長距離の選手として活躍されていたと思うんですが、
実際に管理栄養士としてアスリートと接する中で、
自身の経験というのが生きていたりする部分ってあったりするんですか?
そうですね、もうだいぶ私は前になるんですけれども、
やはりでも、やれることを全部やって自信に変えるという意識というのは、
やり残したことがあるとスタートラインに立ったときに不安に感じてしまう可能性もあるから、
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そういうのはできるだけないように練習だったりとか、
コンディション作り方というのはすごく大事かなというところは、
自分の経験の中でももちろんあるんですけれども、
私、そんなにすごい選手だったわけでもないので、
自分の経験が彼らみたいな世界のトップアスリートに対して生きているかどうかというのは、
ちょっとおこがましくてお話ししにくいんですけれども、
やっぱり相当の覚悟を持って試合だったりとか、目標としている大会に向けて準備をするという準備の大切さみたいなものが、
やはりすごく大事だということが感覚として持っているというか、分かるところもあるので、
そういったところは、ただ試合の前にこうしましょうとか、
ということを言えばいいわけではなくて、
やっぱり選手ってある程度計画通りに大会に向けて、
どういうふうにコンディションを作っていきたいかとか、
どういうふうに練習をしていこうかという、ある程度の計画というものを持っているんですね。
それはもちろん短期間でも長期間でも長いスパンでというところもいろいろあると思うんですけれども、
自分の思い通りにやっぱり行った時っていうのはすごく自信を持って、
その大会に何の不安もなくスタートラインとか、試合の始まる時を迎えられることができると思うんですけれども、
途中で怪我をしてしまったりとか、体調を崩してしまったりすると、
どうしてもその計画通りに行かなくなってしまって、調整が難しくなったりすることがやっぱりありますので、
そういう意味では、私は苦い経験をたくさんしているので、
やっぱりそういうふうに怪我をしてしまった時の選手の気持ちだったりとか、
その辺はわかると言いますから、経験している分、一番何が辛いかというと、
怪我をして走れない時とか、怪我をして練習がもうようにできない時という時の苦しい部分というのを
感じるところはあるので、そうならないためにも日頃からの栄養の取り方がすごく
関わっているというところは伝えていきたいなと思いますし、
コンディションの取り方、疲れの取り方とかも、ただ休めばいいというわけではなくて、
食事とか睡眠とかすごく関わっているという重要性みたいなものを伝えていくことによって、
少しでもその選手たちが自分の思い通り、思い描いた通りに調整していくことにつながればいいなという、
そういった思いは持っていません。
高木選手と井上選手でも競技も全然違うと思うんですけれども、
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トップアスリートと接する中で感じられる共通点というのは何かあったりしますか?
特に高木選手と井上選手、世界の頂点をまとっている選手ですけれども、
本当にこの2人に関わらせてもらって共通しているなと思うところは、
やはり自分の限界を作らないというか、本当に限界の限界まで、
自分最後まで諦めずにやるべきことをやり通すというか、
妥協するところが本当に一切なくて、
自分の思い描いた通りに生かせるために何が必要なのかということを考えますし、
本当に諦めない気持ちだったりとか、
強い覚悟みたいなものをとても近くにいて感じることが多いので、
本当に世界を目指す、世界の頂点をとっている選手はやっぱりこういうところが素晴らしいなというふうに、
特にこの2人のサポートに関わらせてもらって感じるところではありますね。
なるほどですね。分かりました。ありがとうございました。
今回は村野アズサさんにお話を伺いました。どうもありがとうございました。
ご視聴ありがとうございました。
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