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2024-08-18 27:04

TJAR 荷物と睡眠を削った駿谷明宏選手・幻覚を見ながら進んだ宍戸慶太選手

TJARを見事完走!

ゴール直後の駿谷明宏選手と、宍戸慶太選手にインタビューをしました

駿谷明宏選手は荷物と睡眠を削り、前回よりも時間を短縮、宍戸慶太選手はこれまで見たことがないような幻覚を見たそうです

駿谷明宏選手
宍戸慶太選手

Summary

駿谷明宏選手はレースに向けた荷物の軽量化や睡眠不足の工夫について話します。一方、宍戸慶太選手は自身の経験を通じて大会への思いを表現し、選手同士の助け合いと応援の重要性についても触れます。このエピソードでは、駿谷選手がレースへの挑戦を通じて睡眠の重要性や自身の経験を語り、幻覚を体験した宍戸選手のユニークな状況についても紹介されます。彼らは共に、レースによる心身の影響や挑戦について率直に話し、今後の改善点を探ります。

駿谷選手の工夫
では、絶景番号30番、駿谷明宏選手にお越しいただきました。お疲れのところ、本当にありがとうございます。感想をおめでとうございます。
はい、ありがとうございます。
お疲れのところ、本当にありがとうございます。
今回、駿谷選手は、今日の9時36分ゴールということで、まずはご感想を一言お願いします。
いや、前回も、今日より遅いタイムでは完走してるんですが、どっちにしろ完走はきついなと。
なかなか日本じゃないレースだなと。
その機関的な負担とかですね、1日単位の共同料、あと気象等の条件を含めですね、さすがのレースだなと改めて思いました。
はい、ありがとうございます。
絶景番号30番で、この順位というのは多分初めてだと思います。この6位、失礼しました、7位ですね。7位というのが初めてだと思うんですけれども、今回完走が2回目ということで、先ほどの公式のインタビューでも色々軽量化したりとかもしたと思うんですが、
どのような工夫で、多分15時間くらい短縮されてるかと思うんですが、どのような工夫でタイムを縮められたっていうのは。
まず荷物の軽量化、自分も軽量化。
自分も軽量化。
前回よりですね。
どのくらい落とされたんですか。
その直前すげえ太ってたんで、7キロぐらい落としたんですけど。
結構ですね。
自分の軽量化、あとは睡眠を削る、レース中のですね。
ざっくり言うと前回の半分から6割ぐらいに減らす。
あとはペースを前回よりも頑張る。
その辺りをメインに考えてました。
荷物の軽量化はどの辺りを軽量化されたんですか。
前回安全マージンを結構とっていたので、
例えばレインウェアにしても薄手と中厚手ぐらいの2種類持つとかですね。
防寒着も厚いもの、より厚いものを持つとかですね。
靴下の革をたくさん持つとか。
そういったふうに、もし何かあっても大丈夫なように装備を持っていたんですが、
今回は究極的にやばくなったらもうリタイアぐらいの勢いというか気持ちでですね、
減らしていったということです。
その装備を減らしたというのは、今までのご自分の経験から、
このぐらいまでだったら装備を減らしてもいいという経験則のもとに削られたということになります。
それはやっぱり前回の経験がすごく生きてですね。
これは過剰装備だったなとか。
あと前回2022年と今年2024年のアルプスの気象の変化。
やっぱり今年は気象が高いと思うので、削っても大丈夫だろうとかですね。
そういった判断はやっぱり、経験値に基づくものだと思います。
選手の経験と思い
ありがとうございます。
今回駿谷さんだけではなくて、2022年の出場者の方が、
それこそ本当に皆さん順位を上げられてて、駿谷さんの後が関さん、
その後が今吉川さんが来られていると思うんですけれども、
やはり前回大会の経験というのが本当に今回皆さん活かされて、
この結果になっている感じでしょうか。駿谷さんも含めてですけれども。
かなりの部分そうだと思います。
練習での経験と本番での経験ってやっぱり全然違うと思うんですよね。
練習はやっぱり、いくら練習量とか質を追い込むといっても、
本番ほど、例えばペースを上げられないとかですね。
やっぱり本番ならではの特殊な状況を練習では再現できないと思うので、
その経験がみんな生きたんじゃないかなと私は想像しています。
先ほど公式のインタビューで、今回はリスクを取ったとおっしゃっていたんですけれども、
いろんなリスクがあると思うんですが、
ここが一番最大のリスク、削ったリスクはこれだったというのは何かありますか。
睡眠だと思いますね。
やっぱり寝れば動けるんですよね。
もちろん食べたりして、先ほど井島さんもおっしゃってましたように、
睡眠不足だと本当に動けない時間がある。
それもどうしようもない。
努力でどうにかなるものじゃなくてですね、
寝ないと回復しないというところがあるので、
そこの2極めでベストを選択するというふうにしたかったというのがあります。
ちなみに2022年大会のときは睡眠時間はどのくらいだったんですか。
たぶん1日3時間から4時間くらい。
今回は。
今回は振れ幅としては1時間から3時間で、平均としては2時間ちょっとぐらいじゃないですかね。
じゃあ本当にやっぱり半分ぐらいっていう感じですね。
そちらの影響っていうのは何かありましたか、レース中とかで。
ありました。
2022年に優勝した土井さんが、人間ってこんなに眠くなるんだっていうセリフを覚えてるんですけど、
私は今回同感で、人間ってこんなに眠くなるのに我慢しなきゃいけないんだっていうのを今回経験しました。
一番最長で眠らなかったのって何時間くらいですか。
覚えてる範囲でもちろん。
どうだろう。ざっくり言うと、例えば24時間とかそんぐらいですかね。
ただ初日はみんな寝てない状態で出るので、夜寝るのが例えば21時とか22時なので、ある意味30時間くらい寝てない人もいるかもしれないですね。
私、駿谷さんは市残しでお見かけして応援して、その後上甲地でもお見かけしたんですけれども、
上甲地のチェックポイントで、食堂の営業時間が終わってしまったっていう時の駿谷さんの絶望の顔をちょっと今でもなかなか覚えてます。
食べられたんですよね。
食べられました。
本当に本当に絶望の顔をしてたんですよ。
いや、あれは食料計画を駿谷さんの食堂で食べるっていう前提で、スタート時の食料計画をしたんですね。
それがないと、カップラーメンとかは売店で買えますけど、なんかちょっと弱い。
弱いですよね。
あの時の駿谷さんの顔は、ああーっていうのもすごくよく。
事前に確認しておいたんですよ、ラストオーダーとか。
それが崩れるってどういうこと?
そうですね、あの時はですね、私もその時上甲地にいたんですけども、本当に過去最高に人出が多い時で、
食堂も一応営業時間があったんですけど、あまりにも人が多すぎて捌ききれなくて、
ラストオーダーの時間よりも早く閉まるかもしれないっていうふうに食堂の方が言われてたんです。
なのでそれをまともに食らってしまったっていう感じですが、結果的にね、食事取れたのなら良かったです。
ただカツカレー大盛りと蕎麦食う予定だったんですけど、蕎麦の大盛りだけになってしまったのがちょっと。
ちょっと蕎麦だけだとちょっと少ないかなって感じです。良かったです本当に。
あとですね、先ほど公式インタビューの方でも応援のことについてすごく言われていたんですけれども、
やはり選手にとって応援って本当に力になるもの?
そうですね。
例えばオリンピックみたいに観客席と選手の競技エリアが分かれてるとかじゃなくて、
登山だと本当に同じ空間で、
かつ、例えば前回のNHKの放送を見てくれた方とかですね、
自分を駿沢さんの映像を見て、実はこんな挑戦をしたんですよとか言ってくれるんですよね。
本当に力をもらえましたとか言ってくれるんですけど、逆にそういったことを聞くとこっちが力もらってるんですよね。
なんていう感情って言えばいいんですかね。
やっぱり全然見ず知らずの人ですけど、お互い刺激し合うような関係になって、
それぞれが前向きな姿勢になっていくっていうのって、なんか人間って素晴らしいなみたいな思いになったりして、
そんなことを考えてる時間帯ってしんどくないんですよね。
そういう意味で、そういう意味の応援もたくさんありました。
フランスジャパンって自己完結のレースで、基本やっぱり応援も本来ならば応援というのも選手のサポートになってしまうので、
本当はいけないとは思うんですけど、やはり応援がないと完走はすごく難しいでしょうか。
そうですね、それはやってみないとわからないところではありますけど、
ただ応援がない前提っていうのが、なんか不自然な感じはするんですよね。
誰かが何かを挑戦してるのを見たときに、応援したい人も無関心の人もいるんでしょうけど、
応援したい人を制限するっていう発想って、そんなのってあるのかなとは思うんですよね。
その辺りのことについても、ちょっと私今回考えていて、
何で人って他人の挑戦に対して応援をしたいんだろうと。
それって人間のどういう感情から来てるのかなとかですね。
応援を受けると何で受け付けられたりするんだろうとか、
なんか不思議なコミュニケーション上の作用があるんだなと。
今回そのぐらいのことしかわからなかったんですけど。
質問の回答に行くと、応援がないなら完走は難しいとは思いますけど、
なぜ応援をなくすのかっていう前提が不自然だと思います。
いいですかね。
ありがとうございます。
本当にね、どの選手も応援は力になる。
力になるって名前を呼んでもらうのがすごく嬉しいっていうふうに言っていて、
私は逆に応援する側なんですけれども、
名前を呼ぶってそんなに力になるんだっていうふうにすごく、
そうなんだっていうふうに思っていたので。
それは名前を呼ぶ前からその人はその競技者のことを見守っていたんですよね。
名前を呼ぶってことはその前からその選手のことを思っていた。
そうですね。
つまり見守ってくれてたんですよ。
自分がいない時間帯とかでも。
そういうのって嬉しくないですか。
そうですね。その他大勢じゃなくて、
あくまで駿谷さんだったら駿谷さん個人を認識して応援してくれてるっていうことになるからってことですよね。
応援の力
すいませんお疲れのところ本当にありがとうございました。
感想おめでとうございます。
ありがとうございます。
30番の駿谷選手でした。ありがとうございました。
ありがとうございました。
では、たった今レースを終えられたばかりの絶賢番号22番、
獅子戸啓太選手にお越しいただきました。
お疲れのところ本当にありがとうございます。
いえいえ。
インスタライブでも眠そうだから早く寝かせてあげてみたいなコメントがあったらしいので、
なるべく手短にと思っています。
そして隣には実は奥様のお名前は。
獅子戸紀美子です。
獅子戸様ですね。
本当にありがとうございます。どうぞよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
私がですね、獅子戸選手にちょっとお声掛けしたのは、
先週のフェイスブックのですね、
ご自身の選手紹介の文章が非常に素敵で、
それでぜひお話を伺いたいなと思って。
僕はそうは思わないです。
素敵でした本当に。
ちょっとご紹介をさせていただきたいと思います。
この大会を目指していなかったら、
夢うつつの半睡状態で夜通し歩き続けた後の
夜明けの美しさに目が覚めることもなかったし、
水の滴るシェルターの中で水たまりにつかりながら寝ることもありませんでした。
山でいろいろな経験をするきっかけとなったこの大会を
本当に感想して恩返しをしたいと思います。
こちらがですね、獅子戸選手の選手紹介の文章ですね。
奥様はどうですか、この文章のご感想は。
ねえロマンチックすぎないかなと思って。
なかなかねロマンチック。
睡眠の重要性
本当に私すごく素敵な文章だなと。
甘いですね。
甘い?どこらへんが。
感想してからはそんなものじゃないっていう。
お、そうですね。
じゃあそこのところをね、ちょっと伺いたいなと思うんですけれども。
獅子戸選手、今回がねレース初参加ということで、初参加初感想ということで、
初めての出場ということでしたので、
ここはちょっと予想と違っていたぞっていうところってどういうところがありますか。
睡眠の取り方ってですね、
僕何にも計画せずに挑んでしまったので、
睡眠をここで取ろうとか、ここで何時間とか、
そういうふうに何も決めてなかったんですね。
自分がどのくらいのペースでどこにいるかも全くわからなかったんです。
だから決めようがなかったんです。
だからそのまま行ってしまったので、
睡眠ここで取ろうかなっていうか、
その都度判断しなきゃいけなかったので、
もうちょっと行こうとか。
僕結構もうちょっと行っちゃうタイプなので。
行ってもう睡眠を取れずにじまいとか、
ゴロ寝だけとか、そういうのが重なって、
今回ちょっと睡眠不足気味だったかなと思います。
なるほど。
先ほど公式のインタビューの方でも、
一人で練習しているときは睡眠を取ってしまうみたいなお話があったと思うんですけど、
やはり自分が思っていたよりはもう睡眠が取れなかったなって。
睡眠を取らないことによるダメージが、脳のダメージが、
自分が思っているよりもひどかったです。
なるほど。
でもそれでもやっぱり睡眠なるべく削って進もうっていう。
もうちょっとちょうどいい睡眠時間を模索して、
もしこれにもう一回出るなら。
そうですね。
模索しないといけないなと思います。
やはり他の選手でも、睡眠をどう取るか、
幻覚の体験
人によって短い睡眠でも大丈夫な方とかもいらっしゃるので、
そこはやはりなかなかみなさん苦労されていたと思います。
特に初出場の方は勝手がわからないので、
もし次があればその辺を改善して。
特に2回目出場される選手とかって、
本当にその辺をうまく前の経験を活かして、
次はどういうレースにしようかっていうのを考えて組み立てられているんですよね。
それで今回総務中にあげられる方もいらっしゃるので、
その辺はぜひ改善点ですね。
でもこれもちろんもう1回やろうと思わないと。
今はね。
めちゃめちゃ辛いですよ。
辛いです。めちゃめちゃ辛いですよね、そうですよね。
いや本当になんか睡眠不足による脳のダメージがすごかったっていうふうにおっしゃってたので、
その辺やっぱりちょっとね、私たちにはなかなか思いもつかないところだと思います。
でも幻覚、幻覚ってね、乗っていましたもんね、なんかインスタ。
そうですね。幻覚は見られた?
幻覚だらけでしたね。
それはどのあたりから出始めたんですか?
あの幻覚を見ること自体は、自分の普段のトレーニングでもよくあるんですよね。
でもこれが幻覚だってわかってるので、別にいいかなと思ってたんですけども、
今回の幻覚はもう、そっちの方が現実だと思ってて。
幻覚が現実だと思ってて。
岩場に人がいっぱいいるんですよね、公園のように。
で、みんな断乱をと言うか、和やかに過ごしてて。
で、僕と奥さんが和やかに。
和やかに。
晩飯何するかとか、そういう話をして。
でも本当は誰もいないんです。寒いし。
そういう場所で、僕はストックにガッて、ストックと足で4本で寒いところに風に吹かれながら、そういう夢を見てたんですよね。
夢を見てる状態だと思うんですけど。
それから後ろから安田さんに声をかけていただいて、バッと現実に戻ったんですけど。
でもすぐに戻らないんですよね。
安田さんはどうしたんですか、体冷えてないですか、みんなで頑張ってゴーリーしましょう、みたいなすごいことを言っていただいて。
でも僕はそれを言われた直後は、俺もう乾燥したんじゃないのかなと思ってたんですよ。
何言ってるのかなとか言われて。
だけど周りの幻覚が消えて、人がいなくなって安田さんだけになったんですね。
そしたら安田さんもどんどん登っていっちゃうんで。
やっぱり俺まだ乾燥してないし、そんな記憶もないから、乾燥してるって自分を騙しちゃダメだと思って。
安田さんを追いかけて復活しましたね。
なかなかね。
なのに置いていっちゃったね、安田選手は。
それは関係ない。ずっと一緒にいるようなあれじゃない。
そんなことしたら安田さんにも失礼だし。
まあそうね。
自分のレースだから。
奥様はその幻覚のあたりとかは、ご本人から聞いたりとかはしていたんですか?
いや。
特に全く。
それこそインスタで、荒川小屋あたりの話で、奥さんが来てて、和やかに喋ってるみたいな文章が最初に来てたので、
いや、第二夫人いるなんて聞いてないけど、と思って。
そしたら幻覚だったっていう話で、ああって思って。
なるほど。そうだったんですね。
驚きました。
なるほど。第二夫人。
第二夫人。
いなくてよかったですね。
ですね。
じゃあ、せっかく奥様来ていらっしゃるので、ぜひご主人に、ゴールしたばかりのご主人に何か一言。
いや、よくやったとしか言えないですね。こんなボロボロの状態初めて見ました。
そのくらいやりきったの、多分本人も初めてくらい。
こんなのは初めてですね。
そうだよね。
いや、よく頑張ったなって本当に思います。
奥さんの応援がなかったらこんなことはやってない。間違いない。
奥さんもこの大会が好きみたいで、ただ応援するだけじゃなくて、もうちょっと心もこもってるので、
この大会の話をすると楽しそうだし、奥さんのために搬送したっていう。
いや、自分のためよ。
奥さんのためっていうか、気持ちもありました。
自分のためですよね。
うん、自分のためよ。
これは私の個人的な考えですけど、このレースって本当にもう選手は自分のためにやるレースであって、
例えばね、誰かのためにって考えるんだったら、お金もかかるし、時間もかかるし、家族の時間も取れないし、
家族のことを考えるんだったら、それこそ本当にレースに出ない方がいいぐらいだと思うので、
もう自分のためのレースっていうふうに言ってしまってもいいんじゃないかなと、私個人ですけどね。
そういうふうに思います。
でもね、目標達成した姿が見れたのは本当に良かったなって思います。
何をやっても中途半端で、あんまり目標は達成できないんですけど、今回は搬送して達成できたので。
できたね。
27:04

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