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迫真のイドバタ番組、職業、主婦です。
主婦の目線で世間を見るイドバタ会議的な番組です。
縁の下から社会を支えている、けど意外と知られていない主婦の世界を、
都内で子育て中の私、PIUがご案内します。
主婦の方だけでなく、主婦のパートナーの方にもヒントになればというのと、
主婦が身近にいないという方にも楽しんでもらえたら嬉しいです。
今回のテーマは、「人生100年時代がキライだった私」。
愛知県にゆかりのある方は、特にね、金は100歳、銀も100歳っていうね、
双子の可愛らしいおばあちゃん、CMにもなっててね、ご記憶にあるかと思うんですけど、
100歳までね、健康に生きられたら本当に素晴らしいことですよね。
それはそれとして、巷でよく言われる人生100年時代っていう言葉が、
実はね、ちょっと私、好きじゃなかったんですよね。
この間ね、友達と話してて、ちょっとこの話題になったんですよ。
この言葉が使われているのって、本の影響ですよね。
何年も前にね、100年時代の人生戦略、あの本が流行ったのは知ってて、
本屋さんにもね、すごい積まれていたんですよね。
その本をね、ちょっと本屋さんで、目次なんかをパラパラ見てはみたんですよ、当時もね。
でも、その時はまあいいかってなって、熟読しないままだったんですよね。
それでね、なぜこの言葉が好きじゃなかったのかと言いますと、その理由の一つ目は、
100年生きることが普通という価値観に違和感があった。
本がどう言っているかっていうのは、ひとまず置いておいて、
この言葉によってね、100年実際に自分が生きるかどうかっていうのはわからないのに、
100年生きることが普通だっていう、そういう認識ができてしまうっていう、
そこにちょっと怖さを感じたんですね。
本としてはね、むしろその言葉を定着させたくて、
意識づけしたくてね、使った言葉だと思うんですけどね。
人って正常化バイアスを働かせる生き物だから、
その延長でね、自分が何年生きられるかっていうのは、
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本当はわかんないのに、自分は100年生きられる人なんだっていう、
そういう意識になっちゃうと思うんですね。
これね、私ががんの生存率の数字を見てて思ったんですよ。
例えば5年生存率が30%、
5年生存率が30%だと言われたら、
70%は生きられないっていうことの数字なのに、
自分とか自分の家族とかはね、
この30%の方に入るっていう風にね、思ってしまう。
これを思い出したんですよ。
そもそも今言われている平均寿命っていうのも、
数字が一人歩きしてて、そこまで生きるっていうことが普通で、
それより短い人生だと早くに亡くなって、
哀れむという感じになる。そこに違和感があるんですよね。
人生の価値って人それぞれが決めるべきものだから、
短い人生が価値が低いっていう、そういうわけでは決してない。
うちの夫は特に早くに親を亡くしているので、
そういうことをよく言ってたんですけど、
私も先日母を亡くして、そういう思いを強くしたんですよ。
ことわざでも憎まれっこ世にはばかるって、
これは本来の意味としてはね、人に憎まれるような人が
世間で幅を利かせるっていう、そういうことではあるんだけど、
でもね、嫌われ者が長生きするみたいな、
そういう使われ方をされるのを聞いたことがあるし、
一方でね、長生きした人に対して、
現世で徳を積んだのねって、いいことをしたから、
いい人だから長生きするっていうみたいに言われたりとか、
人は勝手に人の人生を評価しますよね。
いい人はニコニコしてストレスが少ないから、
長生きするなんていう話もあって、
そういう場合もあるかもしれないし、笑顔は大事だと思うんですけど、
でもじゃあ、徳を積まなかったから早く死ぬのかって、
そういうわけじゃないですよね。
世の中、痛ましい事故とか災害とか戦争とかね、
理不尽なことはまたね、それとは違った次元で起こりうるし、
防ぎうることもあって、
それはね、また別の問題としてあると思うんですけど、
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それからね、100年時代っていう、その言葉に対する違和感、
好きじゃなかった理由の2つ目は、
なんかね、時効啓発音の響きというか、
こうなるからこうですと言い切られることへの違和感があった。
この本もね、時効啓発音だと思うんですけど、
一般的に時効啓発音って、言い切ってきますよね。
こうするべきだって。
鍵カッコ付きの正しさを押し付けられてるような気がしちゃってね。
良かれと思って書いてくださってるわけなんですけど、
なんかそういう気がしちゃって、ある時期から読まないようにしてるんですね。
というのもですね、昔は主婦になる前とか、
その頃はね、逆にそういうのにすごく影響されやすい立ちでね、
そこから学ばないとっていうことでね、結構勝手もいたんですよ。
でも退職して主婦になるっていう時に、
これからは本当に柔軟な考え方で生きていかないといけないなっていう風に思って、
しなやかな強さが必要、それをすごく意識したんですよ。
その時の私の選んだ道っていうのは、
誰かが言う正しさっていうのに従うんだったら、
してはいけない選択だったかもしれない。
けど私はね、家族との時間、大事にしたいものを大事にしながら生きるっていうことのために、
自分である意味でのレールから外れたわけですよね。
その頃からね、自己啓発本じゃなくて、
自分の気持ちを大事にしないといけないっていう意識が強くなって、
むしろね、自己啓発本系を遠ざけるようになったんですね。
そんな時期だったこともあってね、この本が流行ったのが。
というのもあって熟読してなかったんですね。
以前ね、信じすぎないやりすぎないっていう回でお話ししたんですけど、
これが正しいって言い切られることにすごくね、違和感があるんですね。
本当に言い切れることなんて世の中にそんなにないんじゃないかっていうふうに思ってて、
それにそういう言い切られたことを無条件でね、
信じてしまう癖がついちゃってるっていうのがあってね、
そういう自分がいるのも自覚してるんですね。
だから、意識的に信じないようにしてるっていうそういう面もあります。
あとはね、もう一つこの言葉に対する違和感としてはね、
せかされるイメージがあったんですよ。
100年生きるようになるんだからね。
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頑張り続けろよ。
そういうイメージがあったんですよ。
100年生きるようになるんだからね。
頑張り続けろよ。
日々研鑽を詰めよ。
ずっと現役で働けよっていう。
なんかね、やれ生きてきて勉強だ、仕事だ、キャリアだみたいな、
そういう印象があったんですね。
ただでさえね、この時代に生きてると競争を強いられる。
特にね、東京にいると余計そう思うのかもわからないんですけど、
せかされる感じがあるんですよね。
だからね、もうあえてそういう感じの書物に触れたくないっていう、
そういうのがね、ありました。
でも遠ざけてだけいて、
ちゃんと読まずにこんな文句ばっかりね、
言っていてもよくないなと思って、
この度、
長役ライフシフト100年時代の人生戦略、
これをね、読んでみました。
リンダ・グラットンさんとアンドリュー・スコットさんの本ですね。
最初に出た本をギュッとね、
エッセンス凝縮してわかりやすくしてるっていう、
そういう感じの本だと思うんですけど、
それを読んだらね、
実はこの本で言われていることは、
私が考えていることと同じだったりもした。
これまで避けていたと言っても過言ではない、
この本なんですけど、
あ、そんな拒否しないでよかったのかって、
ちょっと申し訳ないという気持ちにもなったんですけどね。
この本で言ってたのは、
今後100年というふうに人生が延びるわけだから、
今までのように教育の時期、学生の時期ですね、
その後仕事をする時期、それから引退後、
この3つのステージを考えればよかったという、
今までの人生がマルチステージ化するっていうことですね。
キャリアをいくつか持ったり、その準備の時期だったり、
家庭、社会貢献、いろんなバランスを考えて、
複数のことを同時並行する時期だったり、
そういうマルチなステージを上手に移行する、
移り行く移行ですね、
移行することを重ねるのが避けられない。
そのために必要なのは、
柔軟な思考と変化を恐れないことだという、
そういうことが書かれていて、
それは本当にその通りだなと思ったんですね。
世代によるんですけど、私の世代だと、
40歳以上の人は、
95歳以上生きる確率が半分以上ある、
というお話なんですね。
これが実際に、
上昇し続けるかどうかっていうのは、
楽観論者と悲観論者で、
意見が違うらしいんですけど、
そんな長寿家に備えるために、
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人生全体を設計し直して、
良い人生とは何かについて、
これまでの考え方や価値観を変えることが不可欠、
だと言うんですね。
そういうお話なんですけど、
その価値観については、
普段から思っているところでもあって、
納得感がありました。
とにかく、3つのステージの人生という、
過去のこの3つのステージの人生で、
身も心もすり減らしながら生きるという、
そういう選択肢だけじゃないよ、
という一人一人が、
自分の未来を考えて、
具体化していかないといけないよ、
という意識を高めるために、
100年あるんだからね、
という言葉を強調されていたわけですよね。
あと、本の中で、
自分の年齢に近いところで抜粋すると、
40代半ばというのは、
人生の転機になりやすい時期の一つだ、
ということが書かれていました。
この時期に自分への理解を深めて、
これまでの役割に基づく行動パターンから、
自分を解き放つことが必要になる、
ということですね。
ここは確かに、
私ももうすぐ転機というかね、
小5の次男が中学生になったら、
私の親としての時間の使い方も、
ずいぶん変化させる必要があると思っているんですね。
小離れの時期でもあるから、
ここは自分に刺さる部分でもありました。
この年齢くらいというのは、
また違う形で転機が訪れるという、
そういう年齢とも言えるかもしれないですね。
そういう納得するところも、
いろいろあったんですけど、
しかしですね、この本も、
私が以前から何度か話しているね、
子育てとか家事とか、
主婦がやっていること、
この労働に正面から価値は認めていないんですね。
どうしてもこの本は、
人生的なことも主な論点なんですよね。
だから、まず現時点で稼がない。
そして次の稼ぐステージへつなげることにも、
ならないとされているのかな。
だから、この子育てや家事というものに対して、
そういうステージがあるということを、
明らかに否定しているわけではないんだけど、
そこに対するフォーカスというのは、
なかったですね。
この辺りは予想通りではあったんだけど、
存在を認められていないなって、
やっぱりちょっと残念に思いました。
正確に言うと、
昔の、今ではありえない存在として、
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3つのステージ時代、
当時の働き方をしている男の人の、
妻は家事、
夫は家事、
妻は家事、
妻は育児をしていた、
みたいな感じで登場するんですけれども、
価値は認められていない感じでしたね。
子供はすぐに大きくなっちゃうんですよ。
今すごいそれを感じているんですね。
だから私自身は、
今の私のフェーズを、
人生においてとても貴重な時期だと思っているし、
心が満たされる、
まさに今やりたいことだし、
じゃあこの後一生、
職業主婦ではないかもしれないけど、
この今の履歴書空白時間に、
後悔はほとんどないんですよ。
100%と言い切れるものでもないんですけど、
でもね、
社会的には認められないのかなと、
改めて思いました。
この本にはね、
これ主婦の話ではないんですけど、
今後はこういう履歴書の空白期間、
企業はもっとこれに寛容にならざるを得なくなる
っていう話も載ってたんですね。
じゃあなぜ今そうなってないかっていうと、
人事部門の制度とか手続きに、
改革が必要になっちゃって、
抵抗が大きいっていうことなんですね。
やっぱりね、
そういう意味で予測可能性が高い、
今の現状っていうのを捨てたくないと思う。
ということでね、
例えば年齢で判断できなくなってしまったりとか、
個別の交渉に応じたりする。
それはね、大変でコストもかかるということですね。
それにね、
従業員の間に不平等が生まれるリスクもあるということでね、
いかにもそうだろうなという感じですよね。
今回ね、
その本を読んでみて、
もやっとした思いも抱えつつ、
そうは言ってもね、やっぱり刺激を受けたところもあったんですね。
さっきも言ったように、
もうすぐ子育てが一段落するわけですね。
私自身はやっぱり、
100年を前提に生きるっていう生き方自体はね、
むしろ慣れそうというか、長いんだから
ゆっくりしようっていうふうになりそうかなと思っちゃうんですけど、
今を充実させていただいて、
子育てを活かせるためにも、
自信を持って子育てのフェーズにいたいっていう、
そういうのもありつつね、
私も今後の人生のフェーズっていうのを、
改めてね、私も意識しないといけないなっていうのを
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思わせてくれた本でした。
最後まで聞いてくださってどうもありがとうございました。
ちょっとね、言いたいことを上手にお伝えできたかどうかはわからないんですけど、
ちょっとね、言葉不足のところもあると思います。
この本ね、高校生向けの出版されてるっていうことなので、
子どもたちの今後に良さそうな本なのかどうかね、
ちょっとチェックしてみたいなと思ってます。
白信の井戸端番組、職業主婦です。
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