へー、そうなんだ。なるほどね。
というわけで、では順に、順を追ってちょっとそれぞれ選んで理由を言っていきたいと思います。
はい、お願いします。
少女漫画で、ごめんなさい、少年漫画ですね、に選んだ鋼の錬金術師なんですけれども、
知らない方もいらっしゃるかと思うので、簡単に概要あらすじ言っていきたいと思います。
荒川博文先生の作品で、2001年から2010年まで連載されていた作品です。
あらすじになりますが、19世紀のヨーロッパをモチーフとした架空の世界を舞台に、
幼い頃、サイアの母親を亡くした兄のエドワード、エドって通常呼ばれています。
と、弟、こちらアルですね。アルフォンス、略してアルの冒険と成長を描いたいくストーリーです。
このエルリック兄弟が亡き母にもう一度会いたいということで、近畿と言われる人体錬成を行って失敗するんですよ。
エドワード、お兄ちゃんですね。エドは左足を、アルは弟のアルは全身を失ってしまいます。
そこで、エドはお兄ちゃんは自身の右腕を代償にして、
アル、弟のアルの魂を錬成して鎧に定着させることに成功し、一命を取り留めることができました。
兄弟はこの元の体に戻るという決意を抱いて、旅に出るといった感じの作品です。
私がこの作品を選んだ理由なんですけど、
自動文学を読んでいるような子供が文学を学ぶように漫画を学ぶっていうのにすごくふさわしい作品だなって思った作品で。
何かというと、この作品でよく描かれているポイントとして、何かを得るには何かを捨てるという等価交換。
オールフォーワン、ワンフォーオールっていう生死とか、すごく当たり前のことをちゃんと丁寧に描いている作品だなと思っていて、
そういったものを作品として、漫画として落とし込んでいるのはすごく綺麗だなって、読みながらも当時思っていた作品で、
そこがすごく子供でも読める作品だなと思って、それが正しい少年漫画と読むにふさわしい作品だなと思いまして、ちょっと選びました。
あと個人的にその流れで好きなのは、敵役にホムンクルスっていう連中らがいるんです。
それが食欲、色欲、業欲とか、人間の欲っていうものにフォーカスして、それをキャラクターとして描いてるんだよね。
それがすごく面白いなと思って、それが個性になるんだなっていう発見とかあったし、
これちょっとネタバレにはなりかねるのですが、ラスト、心理の扉っていうのがあるんですよ。
これが弟を、体を失って魂だけの状態になった弟を救うために何を投下交換したのかっていうところ。
それを読んだ時に、なるほど、そういうことも、そういう考えもあるんかっていう発見があって、
そこをぜひとも読んだことない人、ちょっと読んでほしいなと思いまして。
これが俺は個人的に思ったのが、ラトゥーンピッツにお釈迦様っていう曲があるんですけども、
そのラストに、上じゃなくたって横にだって道はあんだっていう歌詞で終わるんですよ。
それとまさにそれだなと思って。
そこが、荒川さんお見事って思えた作品で、素晴らしい出来だなってちょっと思いましたね。
それが超ド世代でハマったことがとにかく嬉しかったなと思って。
というわけで、鋼の錬金術師を選ばせていただきました。
では、少女漫画のハジミストクローバーに行きたいと思います。
お願いします。
海の地下さん作、2000年から2006年まで連載されていた作品です。
あらすじになります。
浜美大、大学ですね。浜美大学っていうところに通う竹本、主人公ですよね。
竹本はある日、一心不乱に絵を描く少女、はぐみに恋心を抱く。
彼女は大学の教授、花本の親戚で天才少女と歌われる入生だった。
そのはぐみのことが頭から離れられない竹本だったが、
彼と同様にはぐみを気にかけるひぼんだ先輩モーレタの存在が竹本の恋心をかき乱す。
美大に通う男女5人を中心に甘酸っぱい恋と青春の物語が展開するといった感じの内容です。
選んだ理由は、もう恋愛とキラキラ感がすごいなと思って。
正直、普通の男性よりかは少女漫画を読んでる方ではあるけど、言うてもそんな少ないんだけど、
その中でも読んできた中では、一番男性でも読みやすいなと思った作品だったんだよね。
すごくとっかかりとして、すごく入りやすかったなと思って。
というのも、ご存知の方もいるかと思うんですけども、
三月のライオンの作者さんです、この方。
三月のライオンの前の作品で、三月のライオンは青年誌に移動されているんだけど、
ハチミツとクローバー、少女漫画の中でネザーされてた作品なんだけど、
それでも全然読みやすい、男性でも読みやすかったっていうところが特に大きかったかな、当時読んでて。
で、その中にある少女漫画特有の恋愛模様を描くっていうところと、
キラキラしている様子だとかっていうのがすごくみずみずしいなと思って、そこが素敵だったなと思っています。
美大を舞台にした青春群像劇なわけですよ。
この美大ならではの才能とか生き方について葛藤する若者っていうのと、
何より全員が片思いっていうところがあるんですよ、これ。
この主人公竹本は手先が器用なんだけど、特別才能に恵まれてはいないわけ。
このヒロインのハグちゃんっていう子は、ユミズのように湧くようなアイディアと才能の塊の持ち主なん。
主人公竹本はそのハグちゃんに一目惚れするんだけど、その恋がたきの森田先輩も才能がある人なん。
で、その一方で、この三角圏形がある一方で、そのハグちゃんの友達のあゆちゃんっていう子がいるんだけど、
あゆちゃんはその真山先輩っていう人を好きになるんだけど、
その真山先輩はそのバイト先なのかな、の社長、原田さんっていう人に一筋ない。
でもその原田さんには亡き旦那さんがいる。
だからもう全員がね、一方通行の恋愛になってるんだよ。
それが羽が良くてどうやって折り合いをつけるんだろうっていうのが見ててね、キュンキュンしちゃう。
いや、すごくあの絶妙な綱渡りをしているなっていうところがすごくいいんだよね。
で、やっぱり海の近さ、あの最悪の野良猿を読んだ方ならご存知かと思うんだけど、
あの感情の描き方がすごく感傷的でもあり、なんか詩的でもあり、美しくて、
なんかこれが少女漫画なんかって当時思ったんよね。
ちょっと分析になっちゃうんだけど、
あの海の近さの書き方って、まあ大体セリフがあって、そのセリフがあります。
で、そこに季節とか入れるような詩的の部分が入ります。
それとは全く別のなんか手紙を読んでるような文面があるんです。
だからすごく物語がなんか三重構造のように物語が進んでいくんだよね。
俺もなんか読んだことあるんだけどさ、
ちょっとあんまり少女漫画を読んだことなかったから、
ちょっと最初ね、戸惑ったんだよ。
これどういうことなんだって、なんかセリフだけのコマ、
えっと、ポエムみたいなものが入ったりするじゃん。
で、それが、まあ実際そのポエムと言えばポエムなんだけど、
その人物の心の中の声が同時進行で書かれたりするからさ、
だから、えっと、そのフォーマットに慣れてなかったから、
これ今どういう、過去がフラッシュバックしながら現在も進んでるのか?みたいな風に、
最初、あの、トンチンカンな読み方をしちゃってたんだけど、
そうじゃなくて、全部が同時に進んでる。
全部、一人の想いと視点っていうところから、
分けて書いて平行で進んでることなんだなっていうのが分かってから、
ああ、なんか漫画ってこういう書き方もあるんだなって思った作品があったかな。
そうそう。
少女漫画と少年漫画の一つの大きな特徴って、
そこからペンが入って、そこから物語が入って、
人を感動させられるものになっていくんだなっていうことを考えると、
すげーな、やっぱり改めて漫画ってちょっと思った作品です。
漫画だからこそできる表現みたいな、そういうところかな。
ググった方は一見うみづらそうで、ちょっと抵抗感あるかもしれないけど、
安心してください。そこは慣れていきます、基本的に。
慣れてきた先に何があるかというと、松本先生の作品ってものすごくシンプルです。
書いてるテーマすごくシンプルで、男の美学、孤独とか、自分との戦いとか、
ハードボイルドな側面とかを描く一方で、
子供の感性から見た時の哲学とか、それらがすごく相まっている。
それが詩的で、セリフがかっこよかったりする。
おのれの葛藤と子供の世界を描いてる作家さんだなっていうふうに、
俺は思っているんだけど、結構自分のこととして考えられるし、
かつ子供から受ける刺激、子供と話して、
子供ってこういう視点を持ってるんやっていうのを結構描いてたりするよね。
その2つが基本的に大軸です。
なのですごくそこをはっきりわかっていながら読むと結構読みやすい作品です。
で、改めてなんだけどさ、子供の世界を描けるってすごくない?
子供のコミュニティだったりとか、思考回路みたいなところってだんだんわからなくなっちゃうもんね。
そう、大人なんてわからなくなって、むしろ子供に言われた時、
あ、なるほどなって考えさせられることってあると思うんだけど、
その視点を持ってるってやべえなって思うんだよね。
特にやっぱり松本先生の作品って、やっぱどこかしらに子供の存在がいるんだよね。
たぶん何かしら松本先生の中には子供っていうのが常にいるんだろうなと思って。
サニーっていう作品があるんだけど、それは特に子供にフォーカスを当ててる作品なんだけど、
でもそれ以外の作品でも子供の視点っていうのを常に大事にされてる作家さんで、
やっぱりそこの中にある本質をつくような哲学っていうものがやっぱり何かしらあるんだろうなっていうふうに思うんだよね。
それは自分との葛藤だったり、男の美学とかっていうところにも入ってくるんだと思うんだけど、
そういったところを独特なタッチの中に落とし込んでるっていうところがすごく、
ああ、すごい作家さんだなっていうふうに思うわけです。
といった感じです。
内容で言うと、結構すごくわかりやすいですね。
主人公が黒と白だったり、古い町から新しい事業が入ったりっていうように、
対極化したものが基本的にはずっと描かれてます。