親の関わり方の重要性
この番組は、ティーチャーティーチャーで、親御さん向けのペアレンツプログラムの講師をしているkumiが、日々の気づきをシェアしていく番組です。
はい、ということで、今回は、子どもが乗り越える力を持つための3つの関わりポイントというテーマでお話ししたいと思います。
子どもが乗り越える力を持つために、日頃から親としてできることって何だろうっていう視点で、今回はお話ししたいと思っていて、
この乗り越える力のことを、ポジティブ心理学ではレジリエンスって言います。レジリエンスというのは、困難にぶつかっても自分で立ち直っていく力のことです。
ただ、この力ってすぐに身につくものではなくて、やっぱり日々の関わりの中で少しずつ育てていくものだと思うんですよね。
今回は、このレジリエンスを育てるための、親にできる3つの関わりポイントということで、ご紹介したいなと思っております。
なんでこのテーマを話したいと思ったかというと、きっかけは5年生の長男に起こったある出来事でした。
何かというと、その息子がですね、学校の授業に参加しない日があったんですよ。
その時に気づいたことっていうのを含めて、今回の子どもが乗り越える力を持つための、親にできる3つの関わりポイントということをお伝えしたいなと思っております。
ぜひ皆さんの子育てのヒントになってくれたらいいなと思っております。
では早速、どんな出来事だったのかお話ししたいんですけど、
その日はですね、息子は学校から帰ってきて、ただいまって言わなかったんですよ。
で、うつむいたままリビングに入ってきて、ソファに座って下向いてて、明らかに様子がおかしいなと思って。
で、私も洗い物してたんですけど、どうしたの?何があったの?っていうふうにすぐにかけよって声をかけました。
でも何も言ってくれなくて。
いや絶対何かあったよね。よかったら話してっていうふうに促してみたら、言ったら絶対怒るもんって言ったんですよ。
いやいやいや、絶対に怒らないって。素直に話してくれたら怒らないよ、約束するよっていうふうに本人に伝えたら、本人が
今日、囚事やらんかったって言ったんですよね。
もうすごい暗い表情で目に涙も浮かべてて、本人なりにそれはね、もちろんいいことではなくて良くないことだったんだっていうのを分かっている状態でした。
なので、そっか、やらんかったんやねって言って、何かあったと?っていうふうに色々聞き出そうとしたんですけど、
なかなか理由を言ってくれなくて。で、囚事が嫌いなわけではないんですよ。
前の日にも、明日の囚事なんていう文字書くと思う?とか言って、クイズを出してきたりとかしてたんで、楽しみにはしてたんですよ。
道具もちゃんと準備して忘れ物もなかった状況。それなのに囚事に参加しなかったっていうことだったんで、
本当に何かしら理由があったと思うんですけど、友達と何かあったの?とか先生と何かあったの?とか聞いても何にも話してくれなくて。
話したくなったら話してねっていうふうにその時は伝えてて。
そしたら他の先生からも連絡があって、教習時の時間に参加してなかったんですって言われて。
とても理解のある先生なので、何かあったのかなと心配してますって聞いても本人が話してくれないっていうことでした。
だからお家でも何か聞いてますか?ということで心配して連絡をくださったんですけど、私の中でなんとなく実は思い当たることがあって。
っていうのも最近今のクラスになってから先生のこのやり方が嫌だとか、クラスの居心地が悪いとか、そういうことはボソッと話していた時があって。
友達もいるし、昼休みもその友達と鬼ごっこしたりして遊んでるし、勉強がすごく苦手なわけでもないんだけど、
クラスの雰囲気がもしかしたら嫌なのかなみたいなことは言葉から、本人の言葉からそういうふうに私は感じていて。
もちろんそれが今回の出来事に直接関係したかどうかはわからないし、それが本当に原因かどうかもわからないことではあるんですけど、
率直に素直に先生にそれはお伝えして、先生も本人が戸惑っているようなやり方とか、あとはその相性っていうところもあるかもしれないですねっていうふうに本当に丁寧にお話ししてくださって。
もちろんそれを対応を変えてほしいとか、そういうことでは当然ないので、そういうことをお願いしてるわけじゃないんだけど、先生も一人一人に合わせることはできないけど気にかけてみますっていうふうに言ってくださって、ありがとうございますっていう感じでお話ししてたんですけど、
その日の夜、私には話してくれなかったことも夫には話してくれるかなとか思ったので、夫にも事情を話してお風呂に入っている時とかちょっと聞いてみてっていうふうにお願いしてました。
でもやっぱり具体的に何があったかっていうことは本人は話してくれなくて、ただその夫が教えてくれたのは、自分で解決するって言ってたよっていうふうに教えてくれました。
なるほどと思って。そしたらですね、翌日先生からまた連絡があって、今日息子くんが私に話しかけに来てくれましたよっていうふうにおっしゃってました。
しかもその内容が、なんかハリーポッターの本家に忘れちゃったから図書室で借りたんだみたいな、本当にちょっとした言っても言わなくてもよかったような話をわざわざ先生にしてみたらしくて、先生もそうなんだみたいな感じですごく嬉しかったんですっていうふうに教えてくれました。
本人もその日の夕方、あの学校から帰ってきて、今日こういうことがあったんだよって先生に言いに行ったみたいなことを、なんかさらっと話してくれて。
そしたらですね、そこから先生とのやりとりっていうのは少しずつ増えていって、今はそのクラスがどうこうとか、学校行きたくないとかそういうふうなことを言うこともなくなりました。
レジリエンスを育むための要素
で、この出来事をきっかけに私が気づいたことは、もちろん担任の先生と相性が合わないとか、クラスの雰囲気が嫌とか、それが本当に理由だったかどうかっていうのはわからなくて、こちらの憶測でしかないんだけど、
そのハリーポッターを図書室で借りたんだみたいな話を先生にしに行くっていう、話に行こうっていうアクションが彼なりにそういうモヤモヤを乗り越えようとしているアクションなのかな、先生との距離を縮めようかなみたいな第一歩だったのかなっていうふうに感じたんですよね。
これがまさにレジリエンスなのかなっていうふうに気づいて、レジリエンスを育てるためにどんな要素でそれができるようになったかというか、どんな関わりでそうなっていったかっていうことっていうのは、いろんな要素でそうなってるとは思うんですけど、
今回は一つ私が大事にしている本を紹介させてもらって、レジリエンスを育てるためにはどんな関わりをしたらいいのかっていうのを最後にお話ししたいんですけど、どんな本かというと、
クゼコージさんっていう方が書かれた本で、親子で育てる折れない心、レジリエンスを鍛える二重のレッスンという本です。この中ではレジリエンスを鍛えるために必要な5つの要素っていうのが紹介されてます。
一つ目が自尊心、二つ目が感情調節、三つ目が自己効力感、四つ目が楽観性、五つ目が人権関係。それぞれワークシート形式で具体的な親子での取り組みっていうのができるように書かれていて、本当に実践的な本です。
その中でも今回の出来事と重なって、私の中で心に残ったというか、負に落ちたところが、第5章の人間関係の質を高めるっていうパートの部分です。ここでは、親が子どものレジリエンスを育てるために大事な関わり方のその3つのポイントっていうのが紹介されてました。
それを皆さんにお伝えしますね。
一つ目はプレゼンス。何かというと、子どもが助けを求めたときにちゃんとそこにいることって書いてます。
どういうことかっていうと、子どものヘルプにできるだけ気づいてヘルプを出したときには、他のどんなことも放り出して駆け寄る気持ちを持つってことですね。
物理的に難しいときも絶対あると思うんですけど、本人にとってそばにいる、不安になったときにそこにいてくれるってことが、子どもが一歩踏み出すための土台になるっていうことですよね。
二つ目がリスペクト。その名の通り、子どもを一人の人として尊重することです。
ついつい大人っていうのは、私もそうなんですけど、先回りして動いてしまいがちなんだけど、それって実は子どもを軽んじてることにもなってしまう可能性がありますよね。
なので、あなたの気持ちを大事にしてるよって、あなたの考えを大事にするよって、尊重してるよっていうメッセージを日々の声かけだったりとか態度で伝えていくことっていうことが大切ということですね。
三つ目がトラスト。その名の通り、子どもを信頼して任せたら口を出しすぎないっていうことです。
今回も息子が自分で解決するって言ったんですけど、大丈夫かなとか、何か先回りしてしないといけないかなとか、いろいろ親としては考えるところだと思うんですけど、
自分で解決するって言ったのであれば、それを信頼して任せるよっていう気持ちでいること。それが本人にとっては信頼されているっていう感覚を育てることになると思うんですよね。
結構私もそうですけど、自分で決めなさいって言った後に選んできたものに対して、それにするのとか言っちゃいません。
私は結構言ってしまってるなと思って、その時にやっぱり任せたのであれば、それを信頼してあげるっていうことが大事で、この積み重ねが重要なんだなというふうに思います。
その覚悟を持てるかどうかっていうのは結構大事ですよね。
信頼の重要性
これは本には書かれてなかったんだけど、私の中で思ったのは、やっぱり信頼する、あなたに任せるよって言った後、分かったよって、でも何か困った時は相談してねみたいなことを一つ付け加えるといいんじゃないかなっていうふうに私は思いました。
この3つのポイントですね。
1つ目がプレゼンス、子供が助けを求めた時にちゃんとそこにいること。
2つ目がリスペクト、子供を一人の人として尊重すること。
3つ目がトラスト、子供を信頼し任せたら口を出しすぎないこと。
この3つがありきたりかもしれないですけど、レジリエンスっていうのを育てる土台になっているということがこの本に書かれてたので、これがすごい大事なんだなっていうふうに改めて感じました。
気になった方はぜひこちらの本を読んでみていただけたらと思います。
他の4つの要素についてもワークシートでやっているので、取り組んでみるとすごくいいんじゃないかなと思います。
今回の内容が皆さんの子育ての中でも何か一つのヒントになってくれれば嬉しいです。
最後にちょっと長くなってしまったんですけど、うれしいご感想をいただけたので紹介させてください。
ピアレントオーク第16話でお話をした負けるのが嫌なお子さんへの関わり方について、マイッカゲームっていうのを紹介したんですけど、それを実践してくださった方から感想をいただいているので紹介しますね。
ニックネームシューベルトさんからです。
こんにちは。勝ちにこだわる年長の息子とカードゲームをする際に困っていましたが、こちらを取り入れてマイッカが言えるようになりました。
息子はポケモンが好きなので、まあいいかーからのからまねろーと言ってます。
今まで怒っていなくなったりカードを投げたりしてしまっていたので本当に助かりました。ありがとうございました。というメッセージです。
いやー嬉しいですね。
実践してくださって本当にありがとうございます。
すごいですよね。お子さんがマイッカっていう力を手に入れることができて非常に私も嬉しいです。
シューベルトさん本当に嬉しいご報告をありがとうございます。
ぜひ皆さんもこのマイッカゲームやってみていただけるといいんじゃないかなと思います。
番組の感想とか聞きたいことなどがありましたらぜひぜひ送っていただけると励みになりますのでお願いいたします。
お便りフォームのリンクを概要欄に貼っておりますのでぜひぜひお寄せいただければと思います。
それではちょっと長くなりましたが最後までお聞きいただきありがとうございました。また次回の配信でお会いしましょう。