00:11
こんばんは。今夜もまた、おやすみ歴史ラジオの時間がやってきました。
ベッドに入って、一番リラックスできる姿勢で聞いてね。
本能寺の変(第1話のお時間です。
前回は、したらがはらの地に立ち並んだ馬坊作と 絶え間なく鳴り響くひなわじゅうの連続射撃が、
新時代の幕開けを告げた流しの したらがはらの戦いの物語をお届けしましたね。
今夜から始まる新しい物語は、戦国時代最大の転換点であり、
天下統一を目の前にした織田信長と、
その忠実な重臣、明智光秀の命運が激しく交錯した世紀の大事件、
本能寺の変(その第1話をご案内します。
天正十年、1582年の初夏のことでした。
長年の強敵であった戒野武田家を滅ぼし、
織田信長の建政はまさに頂点に達しようとしていました。
天下統一の夢はいよいよ現実味を帯び、
残す大きな勢力は中国地方の毛利家をはじめ、
わずかな大名たちを残すのみとなっていたのです。
信長は中国攻めを任せていた橋場秀吉からの求援要請に応じるため、
自ら出陣することを決意します。
信長に先立ち、明智光秀に対して毛利攻めの先鋒として出陣するよう命が下されました。
光秀はすぐさま寺寮である丹波の亀山城へと戻り、軍勢を整え始めます。
一方、信長自身はわずか数十人の側近だけを連れて安土城を断ち、
京の都へと向かいました。
京での宿所として選ばれたのは、市城西の島院に位置する本能寺でした。
本能寺は広大な敷地を持ち、高い堀や泥壁に囲まれた堅固な造りをしており、
信長が上落する度に度々滞在していた慣れ親しんだ場所でした。
数々の戦を勝ち抜いてきた覇者信長にとって、
京の都はすでに完全に自らの支配下にある安全な場所であり、
大軍で固める必要など未然も感じていなかったのです。
しかし、静まり返る京の夜の裏側で、
光秀の京中には誰も知ることのない深い葛藤と恐ろしいまでの決意が密かに芽生えていました。
丹波の亀山城で出陣の準備を進めていた明智光秀の胸の内には、
渦巻く思いがありました。
光秀は高い教養と深い資料を併せ持ち、
織田家の重心として数々の功績を挙げてきた忠義の将でした。
しかし信長が押し進める可烈で容赦のない改革や、
古くからの秩序を容赦なく打ち壊していく姿に対し、
03:01
心のどこかで深い義務と隔たりを抱き続けていたとも言われています。
長年の過酷な転選による肉体と精神の疲弊、
そしていつ自分が処罰されるかもしれないという張り詰めた緊張感、
そうした積み重なる思いが、
一つの巨大な決断へと光秀を突き動かしていきました。
転勝10年5月26日、光秀は1万3千の兵を率いて亀山城を出陣しました。
兵たちに与えられた名目は、
西国の橋場秀吉を援護するための出撃でした。
しかし、陣を進める光秀の足取りは、
西国ではなく、ひそかに京の都へと向かう街道へと向けられていたのです。
6月1日、夜、桂川の都会を前にした暗闇の中で、光秀は全軍を停止させました。
静まり返る川のせせらぎの音の中、光秀はついに真の目的地を将兵たちに明かします。
光秀の口から発せられたのは、日本史を揺るがすあの一言でした。
敵は本能寺にあり、将校や兵たちの間に息を飲むような驚きと動揺が走りました。
しかし、整然と統率された1万3千の光秀軍は、主君の命に従い、
静かに、そして確実に信長が眠る本能寺を目指して京の街へと進軍を開始したのです。
暗闇に包まれた京の街を、1万3千の足音がしとしとと濡れる夜霧を切り裂きながら進んでいきます。
兵たちの手にする槍や火縄銃が、かすかな月明かりに鋭く反射していました。
その頃、本能寺の境内にいた織田信長は、
まさか自らの忠臣が反旗を翻して迫っているとは夢にも思っていませんでした。
数少ない側近たちとともに工芸や茶人たちを招いた静かな茶会を終え、
長旅の疲れを癒すように深い眠りについていたのです。
6月2日、未明、東の空がわずかに白み始めた頃、
本能寺の周囲は完全に明智軍の重々しい兵によって包囲されていました。
無本にございます静寂を突き破る呼嘯、
森蘭丸の悲痛な叫び声が本能寺の静寂を切り裂きました。
飛び起きた信長は、表のただならぬ騒がしさと境内に鳴り響く馬蹄の音、
そして物々しい気配を感じ取ります。
誰の差し金か、短く問いかけた信長に、蘭丸は恐れを込めながら答えました。
水色気峡の旗印、明智光秀様にございますその名を聞いた信長は、
一瞬の沈黙の後、深く静かに息を吐き出しました。
不可逆、是非に及ばず、天下不武を掲げ、常識を打ち破り続けてきた絶対的覇者は、
事態のすべてを一瞬で悟りました。
06:01
逃れる道がないことを知った信長は、動揺することなく弓を取り、
数少ない側近たちと共に、押し寄せる明智軍の猛攻を迎え撃つべく立ち上がったのです。
乱世の頂点に立った男と、自らの信念を懸けて挑んだ男。
二人の運命が激しく交錯する、最後の夜が明けようとしていました。
今夜のお話は、これでおしまいです。
静まり返る今日の夜と、歴史が大きく動こうとする緊迫感を感じながら、
どうか今夜は、心も体もゆっくりとお休みさせてあげてくださいね。
次は一体どのような激動の瞬間が、あなたを待っているのでしょうか。
それではおやすみなさい。