EP22【理論と視点】 【第5回】脳の停電を復旧させる「リセット法」(全5回
2026-05-02 09:03

EP22【理論と視点】 【第5回】脳の停電を復旧させる「リセット法」(全5回

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シリーズ最終回のテーマは、脳の「停電」からの復旧です。 怒りのハイジャックが起き、脳の司令塔が機能しなくなっている時、いくら頭で考えようとしても解決には至りません。最短のルートは、言葉ではなく「体」を通じて脳に安全信号を送ることです。

医師としての知見に基づき、科学的に最も効率よく自律神経をリセットする3つのステップ『は・な・す』を具体的に解説します。

脳を再起動させ、心に「余白」を取り戻した時、初めて自分自身のパーツと真の対話が始まります。「親が先に酸素マスクを」。あなたが穏やかさを取り戻すための、実践的なガイドです。

 

同じ内容はYoutubeにもアップロードしています。
スライドを見ながら聞きたい方はこちらへ。
https://youtu.be/v-PKCHLsptk

【目次】 
オープニング:脳の停電を復旧させるために 
「頭」からではなく「体」からアクセスする理由 
【は】【な】【す】リセット法
リセットの先にある「内省」への招待 
シリーズのまとめ:親の安全感が子育ての基盤

 

 

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【プロフィール】 野田徳子(Noriko Noda) ニュージーランド在住。総合診療科医、メンタルヘルスプラクティショナー。独自のモダリティ「親も育つ子育て™︎」を提唱。

【注意事項】 ※このポッドキャストは教育・情報提供を目的としており、個別の医療診断や治療に代わるものではありません。

#脳科学 #親も育つ子育て


 

感想

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こんにちは、野田徳子です。
5回シリーズ最終回の今回は、いよいよ実践編です。
前回、パーツの激しい感情が脳の警報・返答対応を鳴らし、私たちの冷静な視点を停電させてしまうという仕組みについてお話ししました。
今回は、その停電した脳を物理的に再起動させ、再び穏やかな心で自分と向き合うための3つのステップ、話す、をお伝えします。
まず復習なんですが、私たちが自分を責めている時に、脳内では何が起こっているか。
そういう時に、脳の中では返答体というアラームが鳴り響いて、サバイバルモードに入っています。
この状態では、冷静な判断を司るスイッチが切れているために、落ち着こうと頭で考えても効きません。
そういう時に、最短の近道方法は、体から脳にここは安全だよという信号を送ることです。
体の感覚を使って脳のアラームを物理的に解除していくんです。
こういうリセット法にはいろんな方法があるんですが、私が提唱しているのは、話すという3つの方法、特にサイコーセンサリーテクニックについても解説します。
これを学ぶことで、脳がハイジャックされたなと感じた時に、頭で考えることなくというか、それは本当に難しいので、
自分で体をどうにかすることで、神経系を安全な方向へ導いていくことができます。
こういう方法のいいところは、特別な道具とかカウンセラーなど必要としないところ、いつでも自分でできるので、
自分の中で、自分がコントロールできるという安心感を養うこともできます。
まず最初の方法は、吐き出す、深呼吸です。
ここでは、サイクリックサインという方法をお伝えします。
やり方は、鼻から深く吸って、吸い切ったところで、さらに追い打ちをかけるように吸う、こんな感じですね。
吸って、もういっぱいって感じたところで、もう一回吸う。
その後に、口から細く長くため息をつくように吐き出します。
これが働くメカニズムは、ストレスで、息が頻繁になってしぼんでしまっている肺の奥の肺包を2度吸いすることで十分に膨らませて、
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二酸化炭素を効率よくその後吐くことで排除し、
これが私たちの瞑想神経にお返しで、脳へもう安全だよという強力な信号として届くわけです。
もう一回やってみましょう。
鼻から吸って、もう一回吸って、その後ゆっくり長く口から吐きます。
これを数回続けると、ご自分の中でもちょっと落ち着いた感じがすると思います。
次の方法は、なでる、セルフタッチです。
自分の肌に触れることで、ホルモンとの味方につけます。
やり方としては、自分の腕、顔、大腿、胸、どこでも自分が気持ちいいと思うところでいいんですが、
優しく、ゆっくり、秒速3から5センチぐらい、すごくゆっくりしたスピードでなでます。
これが働くメカニズムとしては、皮膚に水触覚繊維というのがあります。
水タクタイルファイバーといいますが、これを通して脳に刺激を与えることで、オキストシン、愛情ホルモンといわれるものが分泌されます。
また、ストレスホルモンであるコーチドールの分泌も抑えられたり、脳にも直接刺激が入って、自分の中で安心するという感覚が再起動します。
特にこれは、本当に誰かに頼れないときに、息も吸えないと思ったときに、自分の手さえ動かせば、自分の脳を落ち着かせることができるので、とても有用です。
例えば運転していて、渋滞でイライラしたときも、片手で自分の代替をなぜたり、自分の腕をなぜたり、そうすることで少し落ち着くことができます。
実はこれ、他の人にもできるので、家族とのつながりを深める、例えばお子さんの背中をゆっくりなぜるとか、肩をゆっくりなぜるということも効果があります。
あなたにも効果があるし、お子さんにも効果があります。
もちろん、お子さんがやってほしいかどうかということを最初にチェックしてください。
3番目の方法は、吸、吸い込む。これは嗅覚を利用した方法です。
吸覚というのは、五感の中で唯一、思考を通らず、本能や感情を司る脳の奥へ、ダイレクトに届きます。
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思考が止まらないときでも、匂いを嗅いだことで、その思考回路を迂回して、素早く脳の状態を切り替えてくれます。
やり方としては、これなんか持ってないといけないんですけれど、
例えばコーヒーの香りを嗅いだりとか、アロマの匂いを嗅いだりとか、洗濯したてのタオルとか、ご自分の好きな匂いを嗅いでいただく。
私はロケットをペンダントみたいにして、それの中にエッセンシャルオイルを入れて、時々こう吸ったりしています。
この話すというリラックス法の目的は、単にリラックスすることではないんです。
物理的に脳の停電を復旧させ、心に余白を作る、スペースを作るということです。
なぜなら、この心の余白があって初めて、第1回から3回でお話しした、パーツとの対話、セルフとパーツとの対話が可能になるからです。
今、私の中であのパーツが必死に守ろうとしていたんだなと、セルフの視点から自分を眺められるようになります。
つまり、自分のメタ認知ですね。
こうやって怒りのメカニズムを学ぶこと、そしてどうやって自分をケアできるかを学ぶことは、自分とか相手をコントロールするということではなく、自分を理解して適切なケアを与えるということです。
親が自分を責めていると、親の心の中に平和はありません。
責めることではなく、脳と体の仕組みを知り、自分に安全感を届けること、親である私たちの神経系が穏やかであることこそ、子育てのすべての基盤になると思います。
子育てのプロセスは、ただの苦行ではなく、親である私たちが癒されて育っていくプロセスにすることができるのです。
何度も繰り返しますが、私が大切だと思うのは、親が先に酸素マスクを。私たち親が最初に内面の安心・安全を取り戻しましょう。
まず、今日から小さな話すという方法を自分にプレゼントして、小さな一歩を歩むという選択をしてみてください。
これで、私たちが日常を経験している怒りということについての5回シリーズを終わります。
ご視聴ありがとうございました。
次回からは別のテーマでお送りします。
もしも私の動画が少しでもあなたの役に立ったと感じたら、高評価とフォローをしていただけると本当に励みになります。ありがとうございました。
では、次回。
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