オウンドポッドキャストの作り方
皆さんこんにちは、ポッドキャストを総合プロデュースする株式会社PitPaの鈴木です。
よかちです。
オウンドポッドキャストの作り方。
この番組では、ポッドキャストを始めるための参考になる情報を発信していきます。
今回は、番組コンセプトはどれくらい作り込むべきなのか、ということについてお話ししていきたいと思います。
よかちさん、よろしくお願いします。
お願いします。
よかちさん、今、ヤイヤイラジオという番組もかなり長くやってますけど、
もともと始めるときって、何か番組コンセプトについて考えたりとかしましたか?
私、個人でヤイヤイラジオという番組を、女子2人で話す番組をやっているんですけど、
始めたのが2020年で、まだあんまりポッドキャスト誰もやってない時期だったのもあって、
最初は本当に何にも決めずにやりましたね。
とりあえず、私は一緒にやってる人と話すのが好きなので、定期的に話すだけでハッピーみたいな感じになってたので、
あんまりやってなかったんですけど、それはやっぱり話すだけで楽しいし、やってみたいという気持ちが強かったからっていうのがあって、
目的があったらそれでは全然迷ったかなと思うんですけど、ただやってるのが楽しかったから、3年ぐらいそれでやれちゃって、
ただ最近、もうちょっと何かを目指していった方がいいのではないかみたいな、このままただ続けるっていいのかということで、
今年の初めにかな、にちょっと何を目指すかとか、それに向けてどう番組を変えたらいいかみたいなのを、
改めてコンセプトみたいなのはちょうど考えたばかりですね。
タイミングが良かった。
はい、タイミングが良いですね。
実際に、何でしょう、結構これまで番組長く4年ぐらいやってきて、何でこのタイミングだったんですか、そういう見直そうと思ったのは。
なんかその、もともともうやってることに満足みたいな、なんかその結構ピトパさんの担当されてる番組みたいに、
その何かこれで認知度上げたいとか、企業の思いを知ってほしいとか、そういう何か目的があったわけじゃなくて、
ただポッドキャストをやってみたいということがゴールだったので、
3年4年は出してることだけで満足だったんですけど、聞いてる人も増えてきたし、
定期的に出すということは達成した時に、じゃあ何でこれをわざわざ月に2回話すんだっけ、何するっけって、
やっぱり目的を持たせる時とか、それを通してどうしたいかみたいなのを考えた方がいいなっていうのが一つと、
そうなるとその目的によって番組を変えなきゃいけないよねっていうのが理由ですかね。
なんか本当に最初楽しいからやっちゃおうっていうぐらいだったんで、
こんなに聞いてもらえるならもうちょっと何か目的を持った方がいいなっていう感じでしょうかね、感覚としては。
なんか実際それを考えた後で放送のやり方とか内容って変わりました?
そうですね、やっぱりなんかこうアイデアは出しやすくなったかもしれないです。
こういう方がいいんじゃないかとか、これをやった方がいい、なぜならこうだからっていう議論がしやすくなったかなと思います。
なるほどなるほど、いいですね、なんかビフォーアフターみたいなのが感じられまして、僕もすごい参考になりました。
3年かかっちゃいましたけど。
まあでも本当に楽しいことが一番ですからね、まずはそれが何よりだと思うんで。
楽しいだけで3年続いたっていう方が、もしかしたらものすごくレアでハッピーなことなのかもしれません。
本当に多分それに越したことはないというか、なんかいい話だな。
いい話です。私は相方の方がすごく好きなので、楽しいで突破してきたけど、そろそろなんかね。
もう一つそうですね、なんかこれやろうかとかこれ話そうかという時に、なんかやりたいっていう、やるかやらないかを決めるのが難しいというのもありました。
やりたいならやったらいいかみたいな感じなんですけど、なんか自分がそうでもないなという時に、一つ目的とかがないとなぜやらないのかとかが説明しづらくて、
みたいなところもあって、ちょっと一つなんか目指すものとか方向性があった方がいいんじゃないかなと思っていた気がしますね、今思えば。
なるほど。ありがとうございます。
そうですね、今回ちょっとよかちさんにいろいろと話も聞いた上で、ちょっとピトパとしても番組のコンセプトをなるべく作った方がいいよって話はいつもさせてもらっていて、
もちろん、よかちさん、いっちーさんみたいな感じで仲良くて話していて楽しいはすごい理想だなと思いつつ、やっぱりとはいえそこはたまたまうまくいくこともあればそうじゃないこともやっぱりあっちゃうんで、なるべくそこはしっかり前に固めた方が。
というかあれですよね、ピトパさんが担当されるのは企業のポッドキャストが多いから、楽しいからやろうっていうことを業務時間中にやったらさすがに怒られますからね。
気持ち的にはそれぐらいでやってほしいなっていうのはあるんですけど、とはいえやっぱりご依頼いただく以上はお金もかけたり時間もかけたりするんで、そこはやっぱりやる以上は目的をはっきりさせる。
なので番組のコンセプトを事前に作るメリットっていうのはいくつかあるかなと思っていて、まず一つが、さっきよかちさんもおっしゃってた企画の時に迷わなくなる。
それは大きい。
番組って次の話何話そうとか、どういうテーマでいこうとか、それぞれ企画ってやっぱり立ちていくと思うんですけど、やっぱりそこでコンセプトがないと何もまとまっていかないし、アイデアのベースとなるものが何もなくなっちゃうので、これがあるかないかでかなりスムーズさが変わってきます。
あと二つ目が番組の告知方法も考えやすくなります。
番組をとりあえず内容を作りました。
それをやっぱり皆さんに聞いてほしいじゃないですか、せっかく作ったからには。
でもそれを番組のコンセプトがしっかりしていると、じゃあこういうコミュニティでちょっと宣伝してみようかなとか、こういう人に向けて届けるようにしようかなとか。
確かに。
だんだんこの誰に対して聞いてほしいのかっていうのは明確になってくるんですよね。
確かにターゲットがちゃんとしてるとそれをやりやすいかも。
あと三つ目が番組をどうしたらもっとよくできるかっていうのを考えやすくなる。
これは分かります。
そういうことさっきの話みたいに、やっぱりもっと番組をよくしよう。
何か新しいアイデアだったり、もっと改善策を考えるっていうときに、コンセプトがあるとそれをベースに、じゃあもともとこういうふうに考えていて、これを達成するたびにどう良くしていこうみたいな感じで、
ちゃんとそのPDCAが回していきやすくなるので、やっぱりこれがないとなんかぼんやりどうにかしないとっていうこの漠然とした不安だけが残っちゃう。
なんかしかも結構ポッドキャストは特に大事かもなって思うのは、なんかその、もちろんポッドキャストでも認知というかその広がるってことは大事なんですけど、
それは結構他のメディアでできるXとかYouTubeとかでできるっていうときに、広がるっていうのはやっぱりプラットフォームのアルゴリズムに沿ってやっていくっていう方法があると思うんですけど、
あんまりポッドキャストでそういうのない中で、じゃあ良くしていくってじゃあ何?ってなったときに、もうなんかアルゴリズムに沿ってやりましょうじゃないから、良いって何なんだっけ?
社員の人のことを良くしてもらうことなのか、何なのか決めておかないと、ただただ不安になってしまう。なんか違うんだよなって思って終わってしまう気がしますね。
そう、やっぱり番組は一つの固い解決策というか、一つのソリューションなわけなので、やっぱりそれがベースとして何のためにっていうのがあるかどうかで、全然話が変わってきますよね。
で、あとコンセプトを作るより最後にもう一つ、ある意味これが一番僕は大事かなと思ってるんですけど、コンセプトがあったほうがモチベーションが続きます。
へー、そうですか。
これはかなり大事。それこそりょかちさんのところはかなりレアなケースかなと思ってるんですけど、とりあえず始めた番組って往々にして6、7話ぐらいまでに終わるより勝ちなんですよ。
あー、なんかありますね。なんかこれは関連で出てきたから聞いてみようと思ったら、7話ぐらいで2022年になってるって、で途切れてるっていうのはありますよね、よく。
これはね、本当によくあって見つけるたびにこれもかってなっちゃうんですよね。なんかせっかくこの人の話面白そうって思ったりとか、この会社の情報だったらきっと楽しそうだなとか、やっぱりその期待値を持っていくもののやっぱり続いていない。
これは全然脅したいわけではなくて、でもやっぱり番組を続けることって何かしらこの軸というか、何のために続けるのかとか、どうやって続けるのかとか、こういうちょっとしたコンセプトを持たせることで何のためにこの番組やるべきなのかっていう、ちゃんとここは軸がはっきりするんですよね。
これがあるだけでモチベーションってだいぶ変わってきて続きます。
なので、そういう一般の方にもより分かりやすく、そういう刑事政策、犯罪学についてのいろんな情報だったりとか、今議論として上がっているようなことを伝えていくということがテーマになっています。
なるほど。結構それは専門性があると思うんですけど、何か他に例とかありますか?
そうですね。例えば、専門性は多分これは本当にすごく丸山先生だからこそ言っていることかもしれないですけど、
例えばよくあるのは映画のレビュー番組とか、最近見た映画を取り上げて、それについてこういうところ面白かったよねとか、こういうところはこういうふうに解釈したよとか、
そういう、逆にここでも映画好きだったら誰もできる話だと思うんですけど、ちゃんと映画っていう一つの何について話すのかっていう軸を作ってるようなパターンです。
確かに確かに。なるほど。大事ですね。
そう。まず何を話すのか、これは圧倒的に。これがないと始まらないので、これは大事です。
特にポッドキャストって他のメディアに比べると、マスメディアよりはもっとニッチなメディアになってくるので、
マスメディアだといろんな人が見聞きするから、いろんな人が楽しめるように、だんだんこの浅く広くというか、オールジャルな感じになっていきやすいんですが、
ポッドキャストはニッチなジャンルなので、むしろテーマをより絞って絞って深く話したほうが面白い。
だって20分も30分も浅い言葉ばかりしてもしょうがないし。確かに。
なので、やっぱりよりシャープに何を話すのかっていうのをしっかり作っていたほうがいいです。
なるほど。
次に2つ目。今の話は続けてたんですが、何を話すのかが決まったら、なぜそれを自分が話すのか。
これも実は結構大事なポイントになってきます。
なるほど。まるちゃん教授だったら、それを研究されているからというような感じですか?
そう。わかりやすく、そのジャンルにおいてまるちゃん先生は第一人者なんですよ。
誰よりも詳しい、誰よりも詳しいと僕は思ってるんですけど、多分先生はそう言われて謙遜されると思うんですが、
でも本当にやっぱり第一人者の方なので、そこの話が一番深いし、わかりやすいし、面白いし。
だからまるちゃん先生がそれについて話す理由が明確にあるんですよね。
なるほど。
ただ、これはかなり特殊な例というか、そもそもそこまでの専門性を持っているからこそ何かと話したんですが、
全然別に、じゃあ自分は何も専門性がないから何も話せないなんてことは考えなくても大丈夫です。
それこそ映画のレビュー番組では、別に自分は映画が好きだから先生に話したいでもいいし、
何かよくいろんな最新映画見てるから、せっかくだったらそれを話したい。全然それでもいいと思うんですよ。
なんか、やややラジオはほぼ雑談なんですけど、定期的にざっくり今世の中で流行ってることとか話題なことを取り上げるようにしているんですけど、
何かそれは2人ともミー派だからっていうのがあって、そういうのでもいいってことですね。
2人とも新しいもん好きだから、トレンドとか世の中で話題のこと話そうみたいなのでもいいということですね。
うん、もちろんです。
なるほど、それは結構やりやすいかも。
なぜこれを決めた方がいいかっていうと、例えば世の中におそらくこういうニュースの番組があるだろうから、
何を話すのかを基準にスタートしたときに、それについてもし自分が全く興味ないとか、全然知らなくて話せないとかだと、
結局成り立たないんですよね。
ちゃんと何を話すのかっていうのと、何それ自分が話すのか、リンクしないとスタートできない。
ヤイヤイラジオを全くミー派じゃない人が話そうって思ってもできないじゃないですか。
できない。
なんせ何もアンテナを張っていないから。
それはやめた方がいい、お勧めしないよ。
最初のこれもやっぱりこれが、そうだと多分数話ぐらいは何とか我慢して頑張って調べてできたとしても、7話以内に終わりますね。
でも確かになんか、おしゃれに見せたいからおしゃれしゃべろうかなと思っても、難しいってことですよね。
そうです。
なぜ話せるかを考えとかないと。
なるほど。
何を話すのか、なぜそれを自分が話すのか、これが決まったら、もちろん次は誰に聞いてほしいのか。
これもとても大事です。
ターゲットが来ましたね。
もうマーケティングの基礎中の基礎の話ですが、やっぱり本当にポッドキャストももちろんご多分に漏れずそこはすごく大事な要素です。
例えば繰り返して言うと、さっきの丸ちゃん教授の罪な話っていう番組で言うと、
例えば刑事政策、犯罪学について、今はそんなに関心が強くなくても、これからちょっと学んでいきたいと思っている方に対して聞いてほしい。
そういうターゲット像を作っているんですよね。
そんなにすごく頑張って絞り込めなくてもよくて、実際番組自体で言うと、そういうのを専門にしている。
例えば学会の仲間の方とかも結構聞いてくれたりしているし、実際に学生でそういう勉強をしている方とかも聞いてくれたりしているし、
それこそ刑事政策、犯罪学っていうところで言うと、
例えば刑務施設で働いている方とか、公正のサポートをしているような仕事をしている方とか、そういう方も聞いてくれたりしている。
幅広い。
なので、一つ何かしらベースとなるターゲットを作る上で、でも別にそれだけじゃなくて、やっぱりそこから派生しているような方も聞いてくれると思うので、
あくまでここはいろんな企画とか考えるときの、まずはベースとなる部分として考えれば問題ないかなと思います。
なるほどです。
ちなみにヤイヤイラジオはどういうターゲットを想定されているんですか?
ターゲットは、同世代っていうのはなんとなくあるんですけど、そこまでかっつりは決めてないんですけど、
そういう自分たちが結構ダラダラ喋るっていうよりかは、結構役に立つ話まではいかないんですけど、
情報がある話をするので、そういう知的好奇心がある人をターゲットにしているかなとは思いますね。
はっきりとは決めてないですけど、むしろ男女半々が聞いているっていうことを結構意識していて、
なので男子が知らないである女子の話をしたり、それでまだ女子も聞いているのでお便りで女子の意見を補足してもらったり、
それに対して男子が思うことを話してもらったりとか、半々で議論できるっていうことは結構意識して喋ってるかもしれないですね。
すごくいいですね。それももちろん一つのターゲットの作り方だと思うんですよね。
うまくバランスをとっていくことだったりとか。
なので逆に女子だけの話題をいっぱいやったりしないんですよ。
女子だけで二人でやってるんですけど、女子だからこそ思う話とか、最近おいしいスイーツとか、
女子だけが興味ある話題を連続してやらないっていうのは、両方をターゲットにしていきたいからっていうような決め方はしてますね。
いいですね。まさにこのターゲットがこういう感じっていうイメージを持ってるからこそ、それがちゃんと企画の立て方に生きてるっていう、
まさにここまで話してきたのがちゃんとうまくつながってるパターンですね。
意外とちゃんとしてた。意外とゆるくやってるつもりがちゃんとやってました。
そうです。なので考えるべきこととしては、何を話すのか、それをなぜ自分が話すのか、それを誰に聞いてほしいのか、
ここまで決まったらあともう一ステップだけ考えてほしいなって思ってるのが、聞いた人にどうなってほしいのか。
どうなってほしい。
例えば、さっきのマルちゃん教授の罪の話っていう番組で言うと、これまで刑事政策や犯罪学についてあまり知らなかったけど、
この番組を通じていろんな理解を深めることができました。
聞いた結果、理解が深まって、例えば番組として一つ目指してる姿って、
ヤフーニュースのコメント欄の秩序が良くなることを一つありてるんですよ。
面白いですね。
結構、例えば、いろんな犯罪があったときのニュースとか、結構ニュースのコメント欄が荒れやすいんですよね。
確かに。
こんなやつ死刑だ死刑みたいな感じとか、性犯罪を犯したやつなんて二度と世の中に放り出すなとか、
もちろんいろんな世の中の考え方としてあっていいと思ってるんですけど、
とはいえ、ここをちゃんともう少しいろんな理解が深まることで、
もう少しそういう感情的な部分だけじゃなくて、ちゃんと建設的な考え、議論ができるようになると思っていて、
多分そういうところで結構分かりやすく出てるのってヤフーニュースのコメント欄だよねっていうので、
ここはもう少し変わっていくといいねってことは実は話していたりします。
面白い。すごいですね。
こういうのが聞いた人にどうなってほしいのかっていう一つのテーマの立て方だったりしますね。
なんかじゃあ採用とかのポッドキャストも最近やられてるし多いじゃないですか。
そういうのだと会社の雰囲気を分かってもらうみたいなことってことですか?
そうですね。雰囲気を分かってもらった結果どうしてほしいのか。
例えばそれが今までは採用ページ一通り見て、なるほどこういう会社なんだ。
ちょっとタイミングでも来たらカジュアル面談を応募してみようかなぐらいで留まっていたものが、
このポッドキャストを聞くことでより理解深まって、
こういう人が働いていて、こういう価値観を大事にしていて、こういう雰囲気でみんな働いてるんだ。
ここなんか自分も一緒に働いてるイメージが湧いてすごい興味持ってきたな。
ちょっと一回具体的な話聞いてみたいからカジュアル面談応募しようっていうことで応募のボタンを押す、
みたいなこんなイメージです。
これが聞いた人がどうなってほしいのか、どうアクションしてほしいのか、より具体的な像ですね。
なるほど。それが全部決まると確かに番組のテーマ話しやすいかも。
だいたいじゃあ今踏みとどまってる人が、でボタン押しそうな人が聞いてほしいわけですもんね。つまりは。
だったらそういう人があと一歩どういう情報があれば、その一歩踏み出すのかってことを考えれば、
だんだんこう話すべきことも明確になってくるし、
じゃあそれを例えば採用ページのどこに置いておけばみんな聞いてくれるのかっていうこの告知方法も考えやすくなっていくし。
意味ある番組になる。
うん。
当たり前のことを言ってしまった。
あー確かになんか結構、なんか私、ピットパーさんの企画シートとか見たりするんですけど、結構緻密に作っていらっしゃるけど、