-
-
スピーカー 1
これは溥儀自身が書いた我が反省って本から中心に引用していくので、
この我が反省ってさ、びっくりしてめちゃめちゃ量多いんだよね。
一応補足として、これは満州国時代に溥儀が書いたものじゃなくて、1964年に58歳の時に溥儀が書いたものなんだよね。
かなり晩年というか、第二次世界大戦で日本が敗戦をして、溥儀はソ連に捕らえられて、
その後ソ連から中国へ引き渡されて収容所に入れられて、なおかつそこで共産主義の教育を受けるっていうことがあったんだよね。
これ思想改造とかよく本では書かれてたりするんだけども、徹底的な洗脳教育のような形を受けるんだよね。
その後53歳で釈放されて、その5年後に一般人となった溥儀が書いたっていう、そういう背景があるっていうので、
その時の本当の率直の気持ちからだいぶ経ってはいるっていうところは、一応念頭に置いておいた方がいいかなと思って。
話は満州国に移るんだけども、
満州国は130万平方キロメートルぐらいあるって言われている、現在の日本の国土の約3倍にあたる本当に大きな地域なんだよね。
人口は1940年の調査では4300万人いたって言われている。
この満州国の失勢に溥儀がなって、この時の溥儀の心境はこう語っているんだけども、
心差しを殺して大政に順応するしかなかった。それにもし日本人をうまくあしらえば、あるいは私が皇帝の尊厳を回復するのを支持してくれるかもしれない。
みたいなことをこの我が反省で書いてるんだよね。
さらに失勢の地位を皇帝の玉座に綴る戒断とさえみなした。みたいなことも言っていて、
こんなふうに不義にも皇帝の座に再びつきたいという思惑があって、これが日本との利害が一致して彼は満州に来ているっていうのが見えるんだよね。
この不義がなったその失勢の権限なんだけれども、一応その満州国組織法っていうのに書かれていて、
これが一つ目が失勢は満州国を統治する。
二つ目が立法権、行政権、司法権を執行する。
三つ目が陸海軍を統帥するっていうような、そういった権限が表向きはあるっていうふうにされてたんだよね。
実際にはね、彼が語っているのは失勢の職権とは紙に書かれたものに過ぎず、私には自分の外出を決定する権利さえなかったって言ってるんだよね。
あのちょっとね、いろんなエピソードが語られてるんだけども、一つ例にあげると、不義のところにその満州国の役人がご機嫌をこううかがいにいっぱいやってくるんだって。
その時に不義が公務についてその役人たちに問いかけると、彼らは決まってその次長が処理しておりますとか、次長に聞いてみなければなりませんっていうような回答をするんだって。
この次長っていうのが結局日本人なんだよね。
国務会議っていうのも開かれても形式を踏むだけで最終的には関東軍の決定によって決まるっていうことだったりとか、
だからその不義だけじゃなくて、満州国のそのついた役人たちも表向きに役職があるだけで、実際は何の権限もなくて日本人が裏で行っているっていうことを言ってるんだよね。
1933年になると日本政府がね、その不義を満州国皇帝にするっていう正式に通告をするんだよね。
やっと不義がなりたかったその皇帝にもう一度なれるっていうことで、この不義の心境を自ら語っているんだけども、全く嬉しくて天にも昇る気持ちだったっていうふうに言っていて、
で、さらにね、私が最初に考えたことっていうのを言ってるんだけど、これは何だと思う?
スピーカー 2
私が最初に考えたこと?いや、わかんない。
スピーカー 1
これはもう学校のテストでも結構定番で出てくるかもしれない。
スピーカー 2
本当?ちょっと待って、じゃあ何か当たり前のこと言えばいいのかな?
だって皇帝になってでしょ?
いや、ちょっと全然わかんないな。想像がつかないな。
スピーカー 1
これはね、論破を一着準備しなければならないって考えたらしい。
スピーカー 2
なるほど。学校のテスト出るね、確かに。俺ちょっと0点だ。
スピーカー 1
いや、なんかそんなこと考えたんだと思って。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
これ論破ってさ、まあ論って龍って書くんだけど、龍の文様が入って、色鮮やかに刺繍なんかが施されているような服で、
多分、新朝歴代の皇帝とかのなんか肖像画とかでも多分結構着てるの多いんじゃないかな。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、即位した時にこの論破を着て天に報告するっていうのが新朝の古くからの儀式なんだって。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、フギはそのかつてのその皇書帝が着ていた論破をわざわざ取り寄せて着ようとしたんだけれども、
その日本側にこう、それは新朝の論破であって、あなたがなるのはその満州国皇帝としてなるんだから、論破は着ちゃダメだよみたいなこと言われんだよね。
うん。
で、関東軍の指定するその源水の清掃を着用するようにっていう風に言われるんだよね。
うん。
でもフギは論破をどうしても着たいっていうのを主張して、そこでね妥協案がなされて、
初めにその論破を着て天に報告する古来からの儀式を行った後に、その大源水の清掃に着替えて、そこから表向きな即位式を行うっていうことになったんだよね。
うん。
で、その満州国時代のフギの写真って、論破を着てる写真じゃなくてさ、軍服みたいな服装を着てるのがそっちの方だよね、見てるのってね。
スピーカー 2
うん、そうだね。
スピーカー 1
そうそうそう、そういうまあ事情があって、その後のね、宴会で皇帝陛下万歳とか、結構みんなにもてはやされて、彼はね自己投水に達したっていうような、そんなことも言ってるんだよね。
さらにね、フギと皇后沿用の写真が、その軍隊とか公共団体の場所に御神影として飾られるっていうことにもなったんだよね。
これは戦前さ、日本も天皇皇后の肖像写真がさ、各地で飾られてたっていうようなことと一緒のように、自分がその満州国の皇帝になったっていう高揚感をすごくこの時感じてる様子が書かれてるんだよね。
で、フギ自身がね最大の錯覚をしたっていうことを言っていて、それがね1935年に日本を訪問した時なんでね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
うん。
これはね、ちょっと別の本にも書いてあったんだけど、自分の性的能力の喪失ってことを不義から聞いたっていう人もいて、その原因が2歳でその皇帝の座についた不義の周りには、当時その大勢の官官とか女官がいたんだって。
うん。
官官って、その男性気を切除した人でその身の回りの世話をしてくれたりとか立場なんだけども、
で、不義がさ、夜部屋から出るのをその官官たちが恐れたために出られないようにその女官たちに相手をさせたんだって。
うん。
で、ある時はその2,3人が不義と一緒に寝て、彼にその悪いことを教えて、すっかり疲れて寝てしまうまでしたみたいなことが書いてあって。
うん。
なんなんだろうと思ったんだけども、まあ悪いことをされたんだろうね。
うん。
またね、不義はね、あるその一人の官官をすごく長愛して、一時ね、常に一緒にいたっていうこともあったらしいんだよね。
うん。
こんな風にその幼い時からのこういった得意な生活がその性的能力の喪失につながったんじゃないかっていう見方があるんだよね。
うん。
後々この遠洋っていうのは満州に来る前から徐々にアヘンの習慣に染まってたっていうのもあって、
満州時代は結構そのアヘン中毒が進行して体衰弱していったりとか意識が朦朧となってたりして、極力その表舞台には出てないんだよね。
うん。
で、1946年にまあ彼女はその39歳で亡くなっているんだよね。
うん。
あとね、フギってさ、写真から見ると真面目で大人しそうに見えるんだけども、特徴としてさ、暴力性の一面があるんだよね。
うん。
これね、周囲の人間に怒鳴ったりとか、終始ね、殴るようフギが指示をしてたりするんだよね。
うん。
これはね、もうフギ自身が我が繁盛で語ってるんだけども、妻や弟も含めほとんど家中のすべての人がその対象になったって言ってるんだよね。
うん。
で、ある時は拷問に使用されるような敬語を使ったりとかして、殴る側も一人や二人じゃなくて、その場に居合わせた者全員に指示して徹底的に殴らせるっていうことをしたんだって。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、真中にはその耐えられなくなって逃走しようとした人に対して捕まえて罰を与えて亡くなってしまうっていうケースもあったんだって。
うん。
そういった残忍で暴力性の一面があるっていうところがあって。
で、これね、13歳だったフギに英語を教えてたイギリス人教師のジョンストンが語っているんだけども、フギの性格には常に分裂した二面性があるって言ってるんだよね。
うん。
まじめな面と軽薄な面っていうような言い方をしてるんだけども、ジョンストンはその要因として幼くして皇帝となって不健全な環境のせいではないかっていうようなことを言ってるんだよね。
うん。
そんな満州国の暮らしの中で、日本は日中戦争、そして太平洋戦争に入っていって物資が不足していくんだよね。
うん。
フギは自分がいた宮殿にあった銅とか鉄製品を取り外して、日本側に積極的に渡して協力してるんだよね。
うん。
で、日本の敗戦がどんどん濃厚になってくると、自分が口封じのために殺されるんじゃないかっていうふうに恐れて、精神が不安定になったりとか、生活習慣が不規則な状態が続いて虚弱状態になっていったとも言ってるんだよね。
うん。
1945年、日本は漁港放送によって終戦を宣言して、13年5ヶ月存在した満州国っていうのも同時に崩壊するんだよね。
うん。
ここで彼の皇帝自体っていうのは幕を閉じる。
で、その後も色々彼は激動な人生を送るんだけども、今日は一旦ここまでにしたいんだけども、まさにフギって時代に翻弄された人だなっていうのは感じるんだよね。
うん。
実際で皇帝の座について何もわからないまま、周りが皇帝として自分を扱うっていう立場で、そんな環境の中で一般的な人格形成っていうのは難しかったんじゃないかっていうのも思うんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、ちょっと前にさ、自分が徳川義信をやったからさ、尚更なんかちょっとこの二人を比較しちゃうんだけども、同じさ、やっぱ最後の皇帝、最後の将軍っていう立場だったわけじゃん。
で、そういう共通点もあるしさ、権力の頂点にお互いいた立場から下ろされるっていう、そういうのも経験してるんだよね。
たださ、やっぱり異なる点っていうのは、徳川義信は権力の座に執着せずにあっさり違う生き方を選んだっていう点だなと思って、
フギはさ、やっぱり皇帝の地位に執着したっていう面がすごいあるなと思うんだよね。
うん。
で、この時代に翻弄されたっていうのを言ったんだけども、ただただその犠牲者っていう一方で、この機会を利用してまた権力の座に就くんだっていう野心がすごく見え隠れするんだよね。
うん。
ただその一体彼の本心ってどこにあるんだろうっていうのが、この我が反省読んでても素直に受け入れていいものなのかっていうのもちょっと本当にわかんないような、何なんだろうな、ちょっと不思議な感じを持ったんでね。
うん。
そうそう。まあそんなわけでちょっと今日はフギの満州国時代のお話をしました。
スピーカー 2
はい。
スピーカー 1
いかがでしたでしょうか。