-
-
スピーカー 1
うん。
で、それからね、少し経って1941年に再び軍に招集されて、満州の奉典将良陽ってとこに配属になってる。
うん。
で、その年はさ、日本はアメリカの真珠湾を攻撃して、太平洋戦争に突入した年なんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、それから日本っていうのはさ、海戦当初は、東南アジアやグアムなんかの南方の島々を占領統治していったんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、たださ、徐々に日本は劣勢となって、南方からさ、そのアメリカ軍が勢力範囲を拡大してきたんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、それに対抗するために日本は、あの満州にいた軍を南方の島々にも配置をしてる。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
そう、サイパンとかテニアンとかグアム島なんかね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、あと満州にいた横井さんはさ、あのグアム島に配属されるんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
そこではね、補給部隊に所属していて、食料や弾薬を輸送する任務なんかをしていて、で、その隊のね、分隊長を務めてた。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、グアム島にはね、当時その約2万人の日本兵が配属をされたとされていて、
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
アメリカ軍の新軍に備えて防衛を強化していたんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、日本軍はグアムの現地人を強制労働させたりとか、陣地の構築をさせたりもしてる。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、また土地を取り上げて2万人近くを収容所に送り込んだりとか、中に殺害もしてるんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
そうそう、これはさ、それまでグアムってアメリカの統治下にあったからさ、
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
まあ、そういった意味でさ、その日本の味方をしてくれないだろうっていうのもあって、こういうことをしてるんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
だから、多くの現地人の恨みを買ってるっていう事実がまあここにあるんだよね、まず。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、1944年の7月にサイパン島が陥落して、アメリカ軍はグアム島へ向かうんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、上陸前にね、アメリカは飛行機とか艦隊からの空爆とか艦砲射撃を徹底的に行って、まあその後上陸をしてる。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、多くの日本兵はね、まあ予測してその地下号に待機をしてたんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、上陸の際に、まあ一斉に反撃を開始したんだけども、ただそのアメリカの圧倒的な兵力だったり火力の前に、
日本兵の戦死者は続出してって、グアム島のその奥地へ後退していくことになるんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、その後もね、生存兵で何度か反撃に出たりもしたんだけども、圧倒的に大敗して敗走してる。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、日本軍の指揮官クラス含め、多くの兵士が戦死、自決するなどして、日本兵の組織的戦争っていうのは上陸から約20日間ほどで終わってる。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、残った残存兵っていうのは、ジャングルなんかのその密林に立てこもるなどして、まあバラバラになってったんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、その後もアメリカ軍はジャングル内に潜んでる日本兵を討伐しに行って、多くの日本兵はそこで亡くなってったりするんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、ただね、竹矢部の中も穴を掘るのは結構大変で、そこにね、見かねた仲間の2人もね、応援に駆けつけて一緒に掘ってるんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
まあ、こんな風に協力してることからも、まあ決定的に喧嘩別れしたっていうわけでもなさそうなんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、3人がかりでね、これもね、100日ほどかかって、穴を完成させてる。
スピーカー 2
うんうん。
スピーカー 1
で、この横井さんの暮らす穴っていうのは、3人で暮らしてた穴よりも少し小さくて、
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
竹のね、根元に入り口のね、50センチ四方の穴があって、まあそこが入り口なんだけど、
で、入り口にはね、竹を編んだ蓋がかぶさっていて、まあ通常はこう、わかんないようにしてんの。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、その中にはね、竹のはしごで降りるところがあって、奥行きがね、4メートルちょっと、横幅もね、1メートル、高さも1メートルぐらいの、まあ空間がある。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
だから、高さ1メートルぐらいだから、膝をついてね、結構天井すれすれの高さなんだよね。
スピーカー 2
ああ。
スピーカー 1
で、穴からその地上へ換気のために、ヤシの木をこうくり抜いた空気穴があって、
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
そこで換気をとっていて、出口はね、その入り口と一緒で、だから一方向しかなくて、
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
もし敵に見つかったら、まあリスクもあったんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、横井さんはね、一人でこうやって暮らすようになって、1年後の正月に仲間のね、2人に挨拶に訪れたんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
その時ね、2人がね、栄養失調で体が痺れて痛いっていう風に訴えてたんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、かわいそうなんで、手足とか背中をマッサージして、その日は帰ったんだけども、
しばらくしてまた訪ねてみると、2人はすでに亡くなっていて、白骨になってたって言ってるんだよね。
スピーカー 2
うん。どんだけほっといたの?
スピーカー 1
まあそうだよね。結構だよね。なんか分かんないけど、どのぐらいで白骨になっちゃうのかって。
スピーカー 2
まあ暑いから早く腐っちゃうだろうけど、そんなね、数週間とかじゃないでしょ。
スピーカー 1
ああ、じゃないのか。だから本当にたまにしか言ってない感じはするよね。
スピーカー 2
白骨だもんね。
スピーカー 1
うん。これなぜ2人は死んだのかっていうのは、あくまでも推測になっちゃうんだけど、
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
横井さんの推測だと、ガマガエルを食べてその毒にやられたんじゃないかって言ってる。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
ジャングルにはさ、ガマガエルが多く生息していて、
あ、これあのガマガエルってヒキガエルと、まあ言い方違うけど一緒なんで。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、生き残った残像兵の中にも、いずれね、自分もガマガエルの餌食になってしまうっていう言葉が言われてたぐらいなんだよ。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
これね、どういう意味かっていうと、もちろんガマガエルっていうのは人は食べないんだよ。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
グアム島でさ、多くの日本兵が亡くなった時に、その死体にさ、肺が群がって、その肺を食べにガマガエルがこう集まってきてたんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
だからこのガマガエルが死体を食べてるように見えてたことから、まあこんなふうに言われてたんだよ。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、そのさ、ガマガエルっていうのは目の後ろあたりに盛り上がったコブがあるんだけど、
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
これ自生って言われる箇所で、あの強烈な毒を持ってるんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
この毒はさ、神経とか循環器の障害が生じて、最悪死ぬ場合もあるんだよ。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
だからね、大人の方もちょっと間違っても、ガマガエルは食べない方がいいっていうことをちょっとわかってもらえたらいいなって思って。
スピーカー 2
そんなサバイバルいる?
スピーカー 1
いやいや、でも日本のヒキガエルも同じように毒あるんだって。
スピーカー 2
へー、なんかあんまり毒って感じはしないけどね。
スピーカー 1
あ、そう。しかもこれちょっと皮膚も毒の成分あって、触れたらよく手洗った方がいいぐらいなんだって。
スピーカー 2
あー、なんかそれは聞いたことあるけどね。
スピーカー 1
よくあれだよ、犬とかさ、ペットが間違って食べちゃって被害に遭うっていうのもあるんだよね。
スピーカー 2
へー、そうなんだ。
スピーカー 1
そうそうそう。
で、この生き残った日本兵で、この実際ガマガエルの毒で死んだ人っていうのは多いんだって。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、実際に2人が住んでた穴を後に現地の警察が確認してるんだけど、
2人の骨の近くにガマガエルの足の骨も落ちてたって言ってるんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
まあ、ただ詳細はわかんないんだけど、2人は20年近くもジャングルの中生き延びてたから、
なんでガマガエル食べちゃったんだっていうの疑問は残るんだけど。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
まあ、もしくはさ、その穴の中で炭をこう使って料理してたから、
その換気の穴が詰まってて一酸化中毒で亡くなったんじゃないかとも言われてる。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、逆にさ、その横井さんっていうのは、じゃあなぜその生き残れたのかっていうところが、
まあ、彼の証言からもいろいろわかってきてるんだけど、
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
仲間の2人は食べ物の特性を見分けるのが下手だったように思うって言ってるんだよ、横井さんは。
スピーカー 2
うん。
横井さん自身はちょっと舌に触れただけで大抵直感が働いたっていうことを言ってて、
うん。
スピーカー 1
そう、要はなんか舌が敏感だったんだよね。
スピーカー 2
ああ。
スピーカー 1
これはね、長丸も舌には自信があるって言ってたけども、
スピーカー 2
ああ、小片郎ってあれだよね、舌テクノプロだもんね。
スピーカー 1
あの、なんか違ぇな。
スピーカー 2
え?なんで?いや、小片郎と言ったらね、舌使いじゃん。
スピーカー 1
もういいんだよ。
あ、そう?
で、例えばさ、あの横井さんはガマガエルを実際に食べちゃったことがあるらしいんだよ。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、コブのあたりには猛毒があるってことは、以前に上官から聞いてたから、
足なら大丈夫かと思って食べたんだって。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
ただ猛烈な中毒にそこでかかって死にかけているんでね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
だからコブ以外にも皮膚とか血液の中にも毒が混じってるから、
あの、以後ね、横井さんはこのガマガエルには絶対手をつけなかったって言ってんだよね。
スピーカー 2
ああ。
スピーカー 1
で、あとさ、主食に素鉄の実っていうのがあったんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
その実にも毒があって、最初はさ、どのくらいで毒が抜けるかわかんないから、とりあえずまず食べてみるんだって。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
だけど舌が反応して、まだ毒があるって直感が働いて食べるのをやめてるんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、そのうち流水で3日ぐらい流せば、毒がもうほぼほぼ抜けてるってことがわかって、
そっからその素鉄の実を主食にして食べてるんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
あとはね、彼は結構創意工夫が見られるんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
例えば、火なんだけども、当初は穴の開いた木に硬い木を突っ込んで擦り合わせて火種を作ってんの。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、そこにさ、ヤシの実の繊維を使って点火させるっていうような、もう原始時代のような火の起こし方だよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
これさ、俺、小学校の時、郷土クラブ配置されたからさ、似たようなことやったことあるんだよね。
スピーカー 2
何その郷土クラブ?
スピーカー 1
郷土クラブってあったんだよ。
なんか俺、そんなマイナーなクラブ入ってたんだよ。
スピーカー 2
いやー、さすがだね。
その頃からやっぱちょっと歴史と絡みがあったってことだね。
スピーカー 1
いやいや、なんで入ったか俺も覚えてないんだけど。
そう、これってさ、雨なんかの後だとさ、何度擦っても点火しないんだよ。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、横井さん自身も手に豆ができるほど結構大変だったって言ってんの。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
だからね、彼は一度ついた火を長持ちさせるために火縄を作ってるんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
そう、これ白の樹皮を編んで長い火縄を作って、火種を長期間保存できるようにしたんだよね。
スピーカー 2
あー。
スピーカー 1
あとね、食べ物もね、工夫していて。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
ちなみにさ、横井さんにとって一番のご馳走って、このジャングルの生活で何だったと思う?
スピーカー 2
えー、ジャングルだからね、何だろうね、虫とか?
スピーカー 1
あー、これはね、野ネズミの肝臓だって。
スピーカー 2
あ、野ネズミってあたりがまたちょっとあれだけどね、肝臓なんだ。
スピーカー 1
そうそうそう、いや俺もそうなんだと思って。
これなんか針金製の小さなネズミ取り機自分で作って、
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
ただネズミってね、利口だからごくたまにしかかからないんだって。
スピーカー 2
あー。
スピーカー 1
だから貴重なものだったって言ってるんだよね。
スピーカー 2
へー。
スピーカー 1
あとはさ、その川で小エビとか魚を取るために、こう竹でカゴのような仕掛けを作ってるんだよ。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
その仕掛けにヤシの実を砕いたものなんかを入れて川に沈めておくと、魚とかが引っかかるらしいんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
そう、これなんか子供の頃横井さんが村の人がやってたらしいんだよね。
それを真似たんじゃないかって言われてて。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
あとはね、その動物性タンパク質を取るために林の中に落とし穴を掘って、
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
2度だけなんだけど成功して、シカとかブタを捕まえてるんだよね。
スピーカー 2
ブタがいたんだ。
スピーカー 1
そうそう。
で、それでも野ネズミの方が美味しいのかって思っちゃったけどね。
スピーカー 1
なんだこれ。
で、それから1965年頃に、グアムでね、大型の台風が襲ったんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、それ以来ね、ジャングルでの植物の収穫が少なくなっちゃって、横井さんって生活も苦しくなって、栄養失調の状態が結構続いたんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
そしてね、月日が流れて、彼はね、56歳の時に、夕方にね、川にエビなんかを取るための仕掛けをしに行って、
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
そこにね、同じくエビを取りに来ていた東民とばったり出くわしたんだよね。
スピーカー 2
うん。
で、横井さんの風貌ってさ、もう髪はボーボーでさ、顔中白い髭で、その風貌からね、東民はね、獣と勘違いするほどだったんだって。
うん。
スピーカー 1
で、東民はさ、持ってた獣獣を横井さんに向けたんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、横井さんは必死に東民に突進をして抵抗したんだけども、
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
あの、すでにもう体力もなくて、簡単に取り押さえられたんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
そうで、これはね、後に東民が語ってるんだけど、この時、彼が刃物なんか持っていて、抵抗する力も強かったら、その獣獣を使って殺してたかもしれないって言ってるんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
そう、まあ、だから幸いというか、その抵抗力がなかったことで、そのまま怪我することなく、彼は発見されたんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、実はこの発見した東民っていうのは、戦争後にジャングルで潜伏していた日本兵に弟を殺されているんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
そう、まあ、そんなね、複雑な思いがあった中、まあ、結果的に横井さんを救出してる。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、これでさ、まあ、戦争が終わってから、その約28年後に、やっと彼はジャングルから解放されてるんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、現地の人にさ、いろいろとこう事情を聞かれて、最初はさ、あまりね、うまく声が出なかったって言ってて、
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
これはさ、横井さんが残り8年間は一人で穴の中で暮らしてたから、
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
誰とも話してないんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
だからね、あの生態が萎縮していて、うまく声が出なかったって言われてる。
で、その後ね、彼は、まあ、現地の病院に運ばれて療養してるんだけど、
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
医者の診断だとね、結果はその重度な異常っていうのはなかったって言われてる。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
まあ、ただね、栄養失調になってて、そのため肌が結構カサカサの状態だったりとか、
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
足の裏のね、反応が鈍かったりっていうような、まあ、弊害が起きてたんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
あとは老化現象が起こっていて、あの横井さんの写真、救出された時の写真とか見るとさ、
結構刻まれた深いシワっていうのが印象的だと思うんだけど、
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
これね、栄養で特にタンパク質がその足りてない状態が続いてたから、老化がね、年の割には早くなったって言われてるんだよね。
スピーカー 2
あー、なるほどね。
スピーカー 1
そうそう。
あとさ、丸く曲がったような写真があるんだけど、背中が。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
これね、穴の中ではさ、高さが1メートルほどしかなかったから、腰をこう丸めてる状態が多かったことから、
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
背中がこう曲がっちゃってたんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
まあ、そういうのが初期の診断で見られて、
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
まあ、その後療養して、あのだいぶ健康に回復してるんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、現地のさ、警察やメディアなんかもさ、横井さんにこう監視をもってさ、多くのメディアが押し寄せたんだよね、グアムにも。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、28年間さ、社会と断絶した生活を送っていて、突然こうやってたくさんの人に会って、いろいろな情報が入ってきて、
彼って結構動揺したりとか、鬱的な状態になったりとか、精神的にも、その乱れてた時期もあったんでね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
そんな時にその両親が亡くなったってことも知らされたんでね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
母親のさ、鶴さんっていうのは生前息子が戦士扱いになってたんだけど、
それを信じずに、グアムから福音してきた兵士をこう訪ねて、息子のことを聞き回ってたんだって。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、息子はまだどこかで生きてるって言い続けながら、70歳で亡くなってるんでね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
結局その母と子っていうのはさ、会うことができずに、その横井昭一さんっていうのはそれを知って、かなりショックを受けてたんでね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、日本のさ、記者団とかもさ、グアムに来て、で、そのさ、変わり果てた服装とか髪型、あと話していて、
あんたたちは本当に日本人か、もう一つ別に日本人がいるのじゃないかっていうふうに言ってんだよ。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
まあ、そんぐらいなんかだいぶ変わってたんだろうね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、日本へさ、まあ帰国することになって、空港内のホテルでインタビューしたシーンが結構有名なんだけど、
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
これ記者会見でさ、もう冒頭で、私、横井昭一は恥ずかしながら生きながられておりましたけどっていうようなことを言ったんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
このさ、恥ずかしながらっていうフレーズが有名でさ、その年の流行語にもなってるんだよね。
スピーカー 2
ああ。
スピーカー 1
こんなさ、だって過酷な状況下でなんとか生き抜いたってことに対してさ、なんで恥ずかしいんだっていうようなさ、当時の人も驚いたんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
これはさ、横井さんが語ってるんだけど、日本では昔、子供の時から教育を受けていて、大和心で花と散れっていうのを教わってたんだって。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
だから散らなきゃ怖いって言ってるんでね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
これさ、大和心で花と散れってさ、まさに玉砕なんかがまさにそうだと思うんだけど、
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
最後までさ、その戦場で戦って、その死ぬことが日本の軍人として求められてたっていうか、まあ教えられてたんでね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
でも彼はさ、散ることなく誰にも見つからないようにそのジャングルの中で潜んでた。
そのことにさ、恥ずかしさっていうのを感じてしまうっていうその感覚があったんだよね。
スピーカー 2
ああ。
スピーカー 1
まさにこれってさ、戦前と戦後のまあ価値観の違いをすごく表している言葉だなと思って。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、帰国してね、57歳で横井さんっていうのは結婚してるんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、その後は戦争体験を後世に伝える活動とか陶芸なんかを楽しんで、晩年その82歳で亡くなってる。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
そう。で、前にちょっと小野田さんやったと思うんだけど、
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
これ横井さん発見から約2年後に小野田さんって発見されていて、
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
どちらもさ、ジャングルの中のその30年近くだね、約。
あの、過ごした彼らなんだけど、
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
ちょっとさ、その違いとかって何だろうっていうのを最後に触れたいんだけど、
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
これでごめんなさい。もしかしたらどっかでリクエストあったような気がしたんだけど、
あの、ちょっと見つからなかったんで、もし私ですって言ったらもう一回教えてください。
スピーカー 2
笑
スピーカー 1
で、これさ、あの、自分が思ったのはさ、その、自分の存在をこう知らせるような行動したかとかそういうところが気になって、
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
小野田さんってさ、自分の存在をわざとさ、知らせる行動をとってたりしたんだよ。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
これってさ、その定期的に村の付近に火を放ったりとか、家畜を襲って住民に自分の存在を誇示して威嚇っていうような行動をしてたんだよね。
スピーカー 2
うん。
で、横井さんはさ、逆にその自分の存在を全く誰にも知らせることなく、村の作物とか家畜も取らなかったんだよね。
スピーカー 1
うん。
スピーカー 2
そういった意味でさ、かなりあの社会と断絶してたっていうのはあったんじゃないかなと思う。
スピーカー 1
うん。
で、発見された時のさ状態も結構違くてさ、あの小野田さんってさ、健康そのものっていうかさ、むしろ同じ年代の人より元気なんじゃないかっていうぐらい節字もしっかりしててさ、
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
そんな感じだったけど、横井さんっていうのはもう栄養失調の状態で、筋力も衰えていて、結構その見た目からも違いがあるなと思って。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、あとは両親との再会が小野田さんっていうのはできたんだけども、横井さんっていうのは結果その会うことができなかったんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
いつかさ、その親に会うことを希望に生きていて、これさ、日本に帰ってさ、母親のお墓の前でさ、もう頭こすりつけてこう泣いてる映像なんかもあるんだけど、
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
まあ、なんかそういう悲しい結果にはなってしまったんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、この2人って意外と全く違うのかなと思ってたら、似てる部分もすごいあって、
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
まあ、その中でもさ、やっぱり2人とも戦後の日本人を見てさ、その価値観の違いに悩んだんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
あの、先々さ、自分たちが教えられて信じてたものがさ、なんか否定されたようで、全くその違う価値観になってたんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
なんか人ってさ、タイムスリップすることできないけどさ、それに似たような現象がさ、この2人においてさ、約30年間の空白があって、突然日本に行ったわけじゃん。