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タイトルは、旅をする木、星野道夫さんの本です。
私は学校に勤めてまして、学校指導をしているのですが、
そこで6年生の教科書に森絵という星野道夫さんの作品がありまして、
それで授業をしてほしいと先生にお願いされたので、
星野道夫さんの本をいくつか読んでみようと思って、それで手にしたのがきっかけです。
この方は、大学卒業してからアラスカにずっと移り住んで、
そこで自然とか動物を撮り続けた写真家なんですけれども、
そのアラスカでの日々を撮っているエッセイになります。
この本、私すごくたくさん付箋を貼っているのですが、
とにかく言葉一つ一つがすごく、はぁはぁって、美しいんですよ。
この人、写真家なんですけれども、まるで風景を読んでいるかのような、
そんな表現がものすごく美しくて、
特に印象に残っている文章を読みますね。
人間の気持ちとはおかしいものですね。
どうしようもなく些細な日常に左右される一方で、
風の感触や初夏の気配でこんなにも豊かになれるのですから、
人の心は深くてそして不思議なほど浅いのだと思います。
きっとこの浅さで人は生きていけるのでしょう。
というこの一節ですね、私も本当にずしんときました。
はい、急動車。
アラスカのその家の様子というか、
この人が行くきっかけになったのは、
何にもない海だけの風景の写真を見ていきたいと思ったらしいですね。
だから多分、当時1980年代ぐらいだったと思うんですけど、
多分何にもない森林だけとか、こういう高齢なところに
ぽつんと多分家を建ててあったと思います。
風景と動物ですかね、主にマサホですね。
動物への目線もすごく温かいので、
生き物に関する愛もすごく深かったんじゃないかなと、
写真からも文章からも感じますね。
自分の生活で生かしていることとか。
生かしていること、そうですね。
結構人間に疲れた時とか、そういう時に、
ふっと我に返ると、すごいちっぽけなことで悩んでいるよなみたいな。
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この人のもう一つの文章で、
今ここで日常生活を送っている間でも、
アラスカではクマが降りてきて餌を食べているかもしれないし、
ザトウクジラが飛び上がっているかもしれないということに
思いを馳せるって書いてあるんですよね。
だからもう全然違うところに飛んでいけるから、
それだけでも心が豊かになれるというか。
そんな作品ですね。
ここ街で暮らしていると、目に映るのはもう一人一人ぐらいですね。
そうですよね。
本当に自分の半径何メートルかの世界だけで生きていて、
それにすごい一握しているっていう、
生活なんてちっぽけなことだというふうに思ってしまいます。
この本は、これ木っていうところに一本足すと旅をする本っていうふうになるんですけど、
そういう旅をする本プロジェクトっていうのがあって、
私はこの本を一冊ちょっと旅に出していまして、
その行き先がちょっとウェブ上で見れるようになっているんで、
もしよかったら、同じ本なんですけど、これがいろんな点に渡っていくっていう。
今どこに行っているのか、2年ぐらい前に旅に出しましたので、
それもちょっと楽しみですね。
本ってそうやって同じ本でもいろんな人が読んで、
全然地域が違っても共感したいとか、それいいですよね。
そうですね、それがすごいいいとこだと思いますね。
そういうとこでつながっているっていうのも、見えないんだけど、いいなと思います。
学校の図書室とかで、印象的なエピソードとか、日常の中でこういうことが面白いよ、みたいな。
日常のエピソード、子供はもう正直なので、
私が面白いと思って並べていて、見向きもしない。
みんな同じ目線で物を見ているので、一人がいいって言うとみんなそれがいい、
僕も、僕も、僕も、みたいな感じになるのが、子供ってそういうものなんでしょうけど。
それが面白いし。
でもなんかあるとき、一人すごい大人しそうな女の子が、悲しい本ありませんかって聞いてきて、
なかなかそんなこと聞く子はいないので、私ちょっとええってなったんですけど、
その時にこのビロードのうさぎ、これをちょっと紹介してあげたんですけど、
それもちょっと、その後どうなったのかちょっとわからないんですけど、そういうエピソードとか。
あと、本が好きすぎて、ドラえもんの本なんですけども、
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自分の秘密のノートに、ドラえもんの本の中の秘密道具を切り取ってですね、
ノートに貼っている男の子がいまして、それがちょっと先生から、
こういうことをしている親御さんから減少しましょうかって言われてるんですけどって言われて、
まあまあと思ったんですけど、まあ首相的にはちょっとそれはね、
みんなの本だからダメだよって言ったんですけども、
そういう気持ちもすごくわかるなっていうか、
すごい大切にしたい、僕だけのものみたいな感じの、そういう子供らしい氏名を見れましたね。
本って楽しいとかじゃなくて、悲しい本を読みたいといいですよね。
そうですね。あんまりそういう視点で、子供だから絶対楽しい本とも限らないし、
子供の悲しいってなんだろうって考えていくとすごくなんかね。
大人の悲しいとはちょっと違いますよね。
違いますよね。
だから、おすすめ本でも、私が大人になって読んでよかったって言っても、
子供には響かないのかもしれないし、今の子供に響く本でちょっと本を選ばないといけないんで、
ちょっとそこが難しいかな。
今売れてる本とか確実にみんな読むんですけど、
自分としてはもっと違う、いろんな本を読んで、
昔の本とかでもいい本いっぱいあるんで、そういうのも読んでほしいですね。
そういうのをいかに手に取ってもらうかっていうのはすごく難しいけどやりがいはありますね。
まとめ。
とにかく、
人に疲れたり、
心が豊かな人は共感できるとは思うんですけど、
ちょっと日常に疲れたり、
ちょっと離れたところに住みたいなとか、
ちょっと考え始めた人とか、
あと、ちょっとどっか行きたいけど旅行行けないなっていう人とか、
アラスカなんてちょっと行けることないと思って、
そういう人に読んでもらいたいです。
他にもたくさん、写真集とかもめっちゃいいんで、
それだけでも。
ご視聴ありがとうございました。
次回をお楽しみに。
大阪ブックラジオ。