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この番組は、本が好きな人たちが集まり、本から始まる様々な思い、広がりを記録して繋いでいく番組です。
バリアバリューという本で、株式会社ミライロという会社があるんですけど、そこの会社の柿内さんという方が書いている本ですね。
柿内さんは車椅子の方で、ミライロという会社は、ユニバーサルデザインのコンサルティングを手掛ける会社なんですけど、
この本のタイトルにもなっているバリアバリューというのは、バリアフリーという考え方があるじゃないですか。
バリアフリーって、高齢者とか障害者とかが不便と感じているものを排除するという考え方。障害をなくすという考え方じゃないですか。
バリアバリューというのは、逆にそこに価値を見出せないかという考え方なんですよね。
僕が読んだバリアバリューというのは、そのバリアバリューという考え方がどのようにしてできてきたのかとか、
柿内さんの生い立ちであったり、なんでミライロを作ったのかという風な話が書いてあって、
僕が一番印象に受けたのが、柿内さんが生まれつきの障害なんですよ。
先祖代々受け継ぐ障害らしくて、最初は受けてても徐々に死体不自由になっていくらしくて、骨がどんどん弱くなっていって、
幼稚園とか小学校低学年ぐらいの時は歩けてたけど、どんどん骨の力が良くなって歩けなくなっていくんですよ。
死前には完全に車椅子になって、車椅子から降りることができなくなって、
その時に柿内さんは歩きたいという風に、自分の足で歩けるようになりたいという風に思って、何度も何度も手術をしたんですよね。
手術を何十回と繰り返しても歩けなくて、死前にはお医者さんからこれ以上手術することはできませんみたいなことを言われたらしいんですよ。
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そこから自殺をしようとしたりとか色々したけど、やっぱりダメで。
月が経って、それだったら歩くというのを諦めようと。歩けなくてもできることをしようと考えるようになったらしいんですよね。
そこから大学に進学するために勉強したりとかして、とある会社でアルバイトを始めたらしいんですよ。
それがウェブ制作をする会社だって、最初実際にウェブサイトの制作とかデザインとかを任されるのかなと思ってたら、
それが営業の仕事を任されたらしいんですよね。パンフレットを持っていろんな会社に飛び込んでこいと言われたらしくて、
車椅子の自分ができるのかなと思いながらいろんな会社に行ったらしいんですよ。
いろんな会社もあったけど、そもそもたどり着くことすら難しかったらしいんですよね。
車椅子だから階段とかあったりしてたどり着けなくて、それでもすごい頑張って、最終的に営業成績がそこの会社の中で1位になったらしいんですよ。
それは何でかというと、車椅子っていうのをわかっているから車椅子でまず行ける会社をリストアップして、そこに何度も何度も行ったらしいんですよ。
向こうの会社の人も車椅子っていうのがわかるから、車椅子の駆け打ちは来たみたいな感じになって、
しまいには段差とかあったら向こうの会社で手伝ってくれたりしてらっしゃるんですよね。
その時に自分の場合としてた会社の所長に、車椅子を持っているということにもっと自信を持っていると言われたらしくて、
そこから歩けなくてもできることをしようじゃなくて、歩けないからこそ、自分が車椅子に乗っている高さの目線やからこそできることをしようと考えるようになったらしいんですよ。
自分の車椅子に乗っている高さの目線で色々なことに気づくらしくて、
例えば結構小さい子供の目線と大体同じだったりとかもするらしいんですよ。
その目線で街中を見た時に結構街にはいろんな不便があって、
車椅子に乗っている人の不便さってベビーカーをしている人の不便と結構似ている部分もあるらしいんですよね。
その視点でバリアフリーマップ、段差とかがないマップ作りをしたりとか、そういうのを結構手掛けるようになっていて、
障がいのある人らの視点を生かしてバリアフリー作りとかユニバーサルデザイン作りをしていくことによって、
誰にとっても過ごしやすい環境作りができると言っていて、
そういう風に発想を転換していっているのがすごいなと思って。
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僕自身の会社が結構今インクルーシブルデザインとかユニバーサルデザインと呼ばれるように事業を展開していて、
僕の部分は結構発達障害とか精神障害の分野ではあるんですけど、
僕自身も元々バリアバリューの前にこういう考え方を持っていたけど、
それをどういう風にしてやっていけばいいのかわからなかったんですよ。
そのバリアバリューを読んで、こういうやり方があるのか、こういう風な考え方でやっていけばいいのかに気づいて、
今でもちょっと悩んだ時にその本を読み返すみたいな感じで思い出に残っている本ですね。
最近2冊目を出したらしいんですよ。
よく障害は個性だとかそういうのはあれじゃないですか。
そういう文脈での本じゃないんですよ。
そこがすごくいいなって。
よく障害を勝ちに変えるとかその辺のことを言うと、障害は障害じゃないです。
普通に困っているしそれで。
そういう文脈での本じゃないっていうことがすごくいいなって。
ご視聴ありがとうございました。
次回をお楽しみに。大阪ブックラジオ。