春の訪れと自然の変化
羽ばたけ!ムーちゃん 日本の国庁大紫
豊かな自然に囲まれた八ヶ岳高原の北都市長坂町は、全国一の生息地です。
大紫センターは、NPO法人、自然と大紫に親しむ会が運営しており、
夏になると美しい大紫と出会うことができます。
大紫センターは、自然環境を図る基準ともいえる大紫の保護と研究、
それらを取り囲む自然環境の保護に取り組む中心的な施設です。
大紫センターは、大紫と友達になること、森と友達になること、
自然と友達になることをお手伝いするプログラムを用意しています。
大紫センターへの訪問を心よりお待ちしております。
今週も羽畑、むーちゃんの時間がやってきました。
今日は、北都市大紫センターの小林美香がお伝えしていきます。
どうぞ最後までお付き合いください。
今年は本当に寒暖差が激しくて、急激に寒くなったり暖かくなったりと、
気候が安定しない冬でしたね。
まだ3月にもならない頃から、すっかり春のような暖かさになって、
なんとなく調子が狂う感じがあります。
気温だけではなくて、雨や雪が少なくて水不足にもなったり、
空気が乾燥したりと、お天気に振り回されていた冬だったなぁと感じましたね。
まだまだ気候は安定しないようですが、暖かくて過ごしやすい日が増えてくるのは嬉しいです。
植物や生き物たちも一気に動き始めたような気配を感じます。
2月の半ば頃には、自然公園に生えている梅の木の枝先についていた蕾が、
今にもほころびそうになっていました。
2月の終わり頃に訪れた春のような陽気の頃から、その蕾たちは次々に開いていきましたね。
梅の花の開花を追うように、その足元に生えている水仙の葉っぱもあっという間に伸びてきて、
落ち葉の合間にいつの間にか新鮮な緑色が広がっているという光景でしたね。
同じ頃には、トンボ池の片隅に植えられているミズバショウも、
これをよく見ないとわからないぐらいなんですが、地面から芽を出していました。
またこれも同じぐらいの時期なんですが、ダナダナ辺りでも一番日当たりの良い土手の辺りでは、
もう菜の花が結構な数咲いていましたね。
ほんの2、3日の暖かい日が続くだけで、植物の成長が一気に進むのが目に見えてわかります。
特に梅の木は、毎日見るたびに花の数が増えていくので、その成長の速さがとてもわかりやすかったです。
そしてまだわずかですが、少しずつ花が増えてきたので、蝶の姿も見かけるようになりました。
いち早く姿を見せてくれたのは、テングチョウでした。
テングチョウというのは、清中で冬を越します。
ほとんど花のない冬の間は、じっと動かずに咲いていたからでしょうかね。
田なだに咲き出した菜の花や、冬の間もずっと咲き続けていた大犬のフグリの合間を忙しそうに飛んでいました。
こんなように気温が高くなる日が増えてきて、植物の成長が進むと同時に、生き物も少しずつ活動し始めています。
寒さが和らいで、過ごしやすくなるということは、また鬱陶しい害虫も増えてくる時期になったということにもなります。
それは嫌だなぁと感じている人も多いかもしれませんね。
春が来たと思ったら、また一気に季節が進んでしまう可能性もありますので、早めの害虫対策が必要になってきますね。
せっかく過ごしやすい季節になってきても、そういった面で憂鬱だなぁと思うところもあります。
例えば、犬や猫を飼っている人は、そろそろダニヤの実の対策が必要になってきますし、
農作物を作る人は、せっかく出てきた芽を蝶やガナド、様々な虫の幼虫に食べられないように気をつけ始める頃でしょうかね。
厄介な害虫ほど生命力が強いのでしょうかね。
人間がいくら対策をしても、絶滅することはありません。
また、命に関わるほどの害を及ぼすスズメバチやマダニなど、危険な虫はいますが、
大抵の害虫に対して、現在では予防策や対応策ができているので、あまり神経質に考えない人の方が多いかもしれませんね。
暖かい季節になってくると、害虫の嫌う成分が入ったスプレーや殺虫剤などが店頭に並び始めます。
そんな光景からも、季節の変化を感じたりしますね。
日本住血吸虫症の歴史と現在
では、ここで1曲お聴きください。
スピッツで、ただ春を待つ
FM八ヶ岳、アバタケ、ムーちゃん、北都市大村崎センターがお届けしています。
今の時代では、ほとんどの害虫に対して、どんな生態をしているのか、またはどういう対策をすればいいのか、
そして万が一刺されたり噛まれたりした時などは、どんな薬が効くのかといったことがほぼわかっています。
ネットで検索をすれば、いろいろな情報も得られるので、病院に行く前にまず自分で調べるという人も多いのではないかなと思います。
でも、昔は原因がわからないこともたくさんあって、まさか虫が原因だったのかといったことも多かったんじゃないでしょうかね。
その一つとしてとても有名なもの、特に山梨県はその代名詞とも言われるのが、日本充血吸虫です。
日本充血吸虫というのは、川や湿地、田んぼなどに生息している寄生虫で、ミヤイリガイというタニシを長細くした貝に寄生して、
その貝がいる場所へ人が厚足で入ることによって、人間にも寄生します。
皮膚から入り込むので、気がつかないうちに寄生されてしまうというところも、原因がわかるまでに時間がかかった要因にも思いますね。
この日本充血吸虫に寄生されて発症する病気を、日本充血吸虫症という文ですが、これで多くの死者も出してしまいました。
山梨県では地方病と呼んでいたそうですね。
今年は山梨県でこの日本充血吸虫症の収束が宣言されてから30周年を迎えた年だそうです。
日本充血吸虫症というのは、山梨だけではなくて、九州の筑後川の流域、そして広島県の現在の福山市、
それから茨城県の利根川流域、そして静岡県の藤川流域でも発生しました。
中でも特に患者数が多くて、そしてこの原因究明のきっかけを作ったのが山梨県のお医者さんということで、
この日本充血吸虫の話題となると山梨がよく取り上げられるんですね。
この症例に関しては、古くは武田信玄の時代の書物にも出てくるそうで、
紅葉軍艦という当時の様子が記された書物に、この日本充血吸虫症が原因と思われる症状で亡くなった人の記述が出てきます。
その時代からはっきりとした原因が突き止められるまでに、ものすごく長い年月がかかったということですね。
先日、この日本充血吸虫症のお話を聞く機会がありました。
このお話をしてくださったのは、東京にある目黒寄生虫館の館長さんでした。
日本充血吸虫が原因だと分かってからは、この寄生虫が宿主、宿主ですね、としている宮入り街の駆除が定定的に行われて、
この貝が生息できないように、河川や用水路をコンクリート化するという改良が行われました。
ただ、この貝自体は寄生虫がいなければ全く人には害のないものなんですね。
充血吸虫のせいで駆除されて、日本からはほぼいなくなってしまいましたが、実は現在は笛吹き川の一部にまだ生息しているそうです。
現在の日本には充血吸虫はいないので、宮入り街が危険ということはありません。
山梨県外、山梨以外では完全に撲滅してしまったので、今ではこの貝は絶滅危惧種という貴重な生き物となっています。
宮入り街にとってはとんだ災難だったということになりますね。
例えば、工場が立ち並ぶ地域の汚染された水や空気によって起こる災害と違って、こういった自然界にはまだまだわからないことがたくさんあります。
自然豊かな場所でのこうした原因のわからない病気というのは、またこれからも出てくる可能性がありますし、自然との共存についても考えていかなくてはいけませんね。
日本充血吸虫と戦った貴重な歴史は忘れずに残してほしいなと思いました。
番組情報とエンディング
大村崎センターの開館状況やイベント情報については、ホームページでご確認いただけます。
お電話でのお問い合わせは、055132-6648までお願いします。
この番組は、NPO法人自然と大村崎に親しむ会が運営する北斗市大村崎センターがお届けしました。
それでは、北斗市大村崎センターでお待ちしています。
ラジオではまた来週お会いしましょう。