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この番組は、約30年、中学受験を中心とした受験教育や、子育てについて指導をされてきた小川大輔先生に、
中学生と小学生の子供を持つ私、株式会社ピトパ富山が、最新の受験情報や小川流の子育て術について聞く、
お子様を持つ親御様のための音声情報番組になります。
皆さんこんにちは、株式会社ピトパの富山です。
今回は、子供を上手につまづかせるということについてのお話です。
最近の子育ての特徴の中で、先生が少し心配しているということの一つに、
子供が失敗やミスをしないように、環境を整えすぎているお父さんやお母さんが多いということがあるようです。
親としては、子供を思うがあまり当然のことのようにも感じるんですけれども、
一体どのような点が心配なのか、というところについて具体的に聞いてきました。
それではお聞きください。
小川先生、今日もよろしくお願いいたします。
お願いします。
上手なつまづき方、つまづかせ方というお題を出したんですけれども、
先生の本の中で、子供を上手につまづかせるということが重要というお話があったんですけれども、
こちらは具体的にどういった話になるのかを伺ってもよろしいでしょうか。
子供たち、学習に関してとか親御さんの子育ての相談をたくさん受けるわけですけど、
非常に気になっているというか感じているのは、あまりにいろんな情報があって、
ハウツーがあって、ちょっとお金を出せば得られるサービスもたくさんあるから、
今の親って子供にしてあげようと思ったらいくらでもしてあげれることがあるんですよね。
週7日朝から晩まで予定を詰めてもう足りないぐらいにやらせてあげることがあるわけですよ。
確かにやらせることも情報もいっぱいあるし。
そうした状況の結果何が生まれているかというと、失敗させたくない、ミスをさせたくないというふうな気持ちがいきすぎて、
先回り先回りしてあれもこれも煽善立てをしてしまう癖がつく親御さんが一定割合いるんですよね。
できるものが多いから、準備してあれもこれも段取りをしておけばそれなりに結果が出ますから。
県庁なのは私立省なんかでよくある現象なんですけど、来週逆上がりがあります。
今週体育の家庭教師が引っ張りだこになるんです。
来月美術の時間では肖像画を描きます。
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絵画教室に行ってるんですね。
みんな練習していて。
なんですかそれってその親に聞いたんですけど、みんながみんな事前で準備して、学校でみんなができる状態で来るから、
自分の子だけ無防備でいかせると一人だけ下手ってなってかわいそうだ。
だからって言って事前に仕込んでる。
学校の先生は楽ですよね。
みんな事前に仕込まれてできる状態で上手いですねって。
非常にいびつですね、それって。
そうすると何が問題かというと、結果的にできた状態ばっかり大人たちによって作られた子って打たれ弱いんですよね。
もうちょっと言い方を変えると、失敗から学ぶ力が育っていない。
なるほど。挫折を知らない状態で来て。
知らないので、失敗したらじゃあ次はこう気をつけることで立て直せばいいだけだよねっていう学び方もできないし、
他の人の様子から自分に生かすいわゆる他山の石。
他の人の失敗や間違いから自分自身も気をつけようとか心がけておこう。
そういう風に学び取るということも下手なんですね。
人が失敗したら失敗したことだけ見て下に見るような悪い癖がついたり。
結局学習力が伸びないので、成長すればするほど重大な局面になった時の判断が弱まるわけですよ。
ので致命傷にならない範囲での失敗というのは数多くさせてあげた方が子どもは育ちやすい。
では子どもは失敗したらまた次やるさで、やれるように本来生まれてきてるんですけど、
お膳立てして変な守り方をし続ける親の育て方が失敗べたな子どもを作っちゃうんですね。
なので手を離す。
試させてみて、うまくいかなかったらじゃあやり方変えてみたらと。
軽く本人が失敗したらうまくいかなかった、じゃあやり方変えたらうまくいくんじゃないの。
一緒にやってみようよ。ほらできたと。
そういう経験をして罰がついた。
だからダメなんじゃなくて、できると思ったけどもテストを解いてみたら罰がつけられました。
じゃあできると思ったどこかが何か違ったんだよね。
テキストをもう一回開き直してどこが不十分だったか確認しようよと。
それを次の勉強の時に気をつければもう絶対余裕でしょうという関わり方。
失敗や間違いから学ぶっていうところを寄り添ってあげることが上手なつまずき方、つまずかさになるんですよね。
なのでチャンスは何回でもあるってことをちゃんと教えてあげることだし、
親自身がその結果のマリやバツ、できたできない、一着がそうかに身を向くんじゃなくて、
そこに向けての子供の努力や取り組みに観察してあげて、
全体としてすごく頑張ってたと思うけど、最後の仕上げのところをあと一回振り返しておけば、
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本番で緊張しなくて済んだかもしれないよねというような見方をしてあげることですね。
これが頭に入れて意識してほしいんですが、もう一つ失敗を恐れる親自身の自分の心の点検をしてほしいんですね。
失敗という言葉に過剰に反応する親御さんというのは結構いるんですよ。
そういう人たちの小中高の育てられ方を聞いていると、
親から前回ちょっと半分冗談めかして言いましたが、ちゃんときっちりしっかり言われている育ち方なんですよ。
間違えるな、ミスをするな、整った状態にしろというようなことを求められてきたり、
ミスというものは良くないものだという育てられ方をしてきた人が親になると、
大事な我が子ですから、失敗したりミスをしたりするものが自分の胸をえぐられるんですよね。
自分の子供時代の育てられ方と重なって。
だから子供自身がつまずきから学んで、よりたくましく育っていってくれるためには、
親の側の自分の中にある失敗を恐れる心、育ち方というのを再点検してですね、
当時自分はこと細かく言われることで、どちらかというとビクビクとミスがないことにだけ気持ちがいって、
できるようになったことを自信を持つという使い方をしなかったと、自分の心はね。
でも我が子にはそういう面というのはもっと伸び伸びしてほしいなというような自分の棚卸しをしていただいて、
自らの中にある失敗を恐れる心というのを解消していく。
もしくはうまく折り合いをつけるようにされるといいだろうなと思っています。
その際一人でやると結構自分の振りが難しいので、
夫婦間であなたって子供時代なんて言われたの?お父さんとかね。
私結構こんな風に言われたなとか。
今思うとあの幼稚園の園長先生なんかも失敗をすごく起こる人で、
私の中にあの子の怖さが植え込まれている気がするとか。
なんかそんな思い出話を夫婦家族で振り返ると結構整いますね。
なるほどですね。
確かに失敗を恐れる文化みたいなのは結構あったりしますよね。
なのでそれを解消するためにやっぱり失敗したことに対しては、
あまり怒ったり叱責っていうよりも、
そこで失敗したことから立ち直らせることのケアみたいなことを親がやっぱりしていく。
そうですね。ケアというか学びですよね。
これが分かってよかったよねっていうのを、
よかったよねって追われる言い回しを口のワンセットで慣れといたらいいですね。
なるほどですね。
今先自分自身の失敗への恐怖心を調整しましょうと、
受け入れましょうと話しましたけど、
ここすごく大事で、子供が間違えたりとか忘れ物したとか失敗したときに、
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だから言ったでしょって怒鳴っちゃうことがありますね。
あの時どんな心理が動いているかというと、子供に対する怒りじゃないんですね。
失敗させてしまった自分への恐怖心なんですよ。
なるほど。
で、不安感とか恐怖心って高まると怒りに変わるんで、子供が転んだ。
うわぁどうしようと思った。
それが不安が募りすぎて怒りになった。
目の前に子供がいる。子供怒るっていうサイコロなんですね。
あれ良くない?
だから後で落ち込むわけですよ。あんな行き方する気なかったのにって。
だから親の方が自分の心を整える、理解するっていうのはすごく大事なので。
なるほどですね。
ぜひ自分自身落ち着かれて、子供のつまづきを力に変える関わりをしてあげて欲しいなと思います。
なるほどですね。
あと子供もつまづかせたままでもあまり良くないので。
つまづいても立てないので、こうすればいいよねって一緒に考えてあげるっていうところも大切で。
そうですね。
分かりました。今回は子供の上手なつまづき方、つまづかせ方というお話でした。
今日も小川先生ありがとうございました。
ありがとうございます。
はい、いかがだったでしょうか。
小川先生が心配しているところというのは、このご時世、いろいろ情報があふれていますので、
失敗やミスに対しての情報を先につかんで、それをしないように先回りして、
お膳立てしてしまう大人たちが出割合いるというところを心配しているようでした。
それによってですね、実際に失敗やミスをしないということが生まれてしまうと、
ある意味誰弱い子供、そのまま成長すると失敗から学ぶことができないという大人になってしまうのではないかというところを気にしているようです。
逆に言うならば、致命傷にならないような失敗はあえて経験させるべきチャンスというものは何回でもあるということを子供に教えながらですね、
失敗したことから学び取るという力を育んであげるということが重要ではないかということです。
失敗に対してはですね、今失敗してよかったよねっていうところ、その言葉がけっていうところを意識しながらですね、
また親の方がその失敗やミスに対して恐れを抱いているのであれば、
その恐れについては解消したりうまく折り合いをつけるということを意識することが重要かなというお話でした。
最終的にその恐れっていうのは子供に対する必要ない怒りになってしまうこともあり、
その怒りを親たちが食いてしまうという悪循環が生まれるというお話もありましたので、
このあたりは確かに失敗を恐れる心っていうのはうまく折り合いをつけていければなというふうに思います。
ただ最後にあったようにですね、失敗をさせたままというのはやはりよくないので、
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失敗させることっていうのは大変重要かなと思われますが、
失敗をした子供さんに対してですね、フォロー、ケアをしてあげる。
今失敗をしてよかったね、今度からこういうふうにしていこうねっていうような声がけ、
そこから立ち直らさせる言葉かけっていうのも気にしていただければなと思います。
さて、子育て受験ラジオではリスナー様からのご意見、ご要望、小川先生へのご質問を募集しております。
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今回も最後まで聞いていただきありがとうございました。