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みなさんこんにちは、草野美希です。 宮武哲郎です。
Off Topicは、アメリカを中心に最新テックニュースやスタートアップ、ビジネス情報を緩く深掘りしながらご紹介する番組です。
今回のトピックは、テクノロジーがどう音楽カルチャーをシフトさせたのかについて話していきたいと思います。
はい、ということで、今回はですね、Spotifyから新しくMusic&Talkというポッドキャストの中に楽曲を挟める機能が日本でもリリースされたということで
一足先に試させていただくことができて、Spotifyでお聴きの皆さんは2パターン配信されていると思うんですけれども、
曲ありの方、アプリで聴くとトピックで紹介した楽曲と一緒に聴くことができるので、ぜひチェックしてみてください。
有料会員の方はフルで、無料の方は30秒だけ音楽が流れるみたいです。
で、AppleとかGoogleポッドキャストでお聴きの皆さんには曲が入っていないんですけれども、内容はほぼ同じなのでご安心くださいということで。
そうですよね。今日はトークをして、そこのトークで多分出てきた曲とかを流すっていう、繰り返しやるっていうところですよね。
繰り返し、そうですね。曲も紹介して、音楽も一緒に楽しめたらなと思ってます。
今日のトピック自体は、このミュージック&トークをする前から、実は草野さんともちょっと話していたトピックだと思うんですけど、
どうテクノロジーが文化を、特に音楽を変えるのかっていう話ですけど、そもそもオフトピックだと結構文化の話とかカルチャー、ポップカルチャーの話とか色々していったと思うんですけど、
やっぱりこのカルチャーのシフトを理解すると、スタートアップ業界とか今後のユーザーの行動とかが分かって、それによってソフトウェアも変わってくるっていう話を前にしてたと思うんですけど、
実は逆もあって、テクノロジーがカルチャーをシフトしてるっていうところもあると思っていて、今回そこの話を、特に音楽を軸にしていきたいなと思っています。
はい、なんか好きな、宮武さんは好きな音楽なんですか、ちなみに。
好きな音楽、えーっと、なんですかね。
アーティストでも。
アーティスト、いやでも結構洋楽も弾きますし、もちろん日本のJ-POPも聴くので、なんですかね、それこそ昔親の車の中で聴いてたカセットとかだと、ビリー・ジョエルとか。
ほとんどの人知らないと思うんですけど、ビリー・ジョエルとかはよく聴いてましたね。
なんかアメリカンですね、カセットで音楽で聴くだって。
そうですね、ちょうど2年ぐらい前に初めて見に行って、ビリー・ジョエルの、70何歳のビリー・ジョエルだったんですけど、やっぱ上手かったですね、いや感動でした。
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逆に草野さん、何ですか、好きなアーティストとか曲。
でも何でも好きですね、でもJ-POPも好きですし洋楽、洋楽はなんか特にポップスとか、もう本当にもう有名なやつとか、あとラップとか、日本だと歌田ヒカルとか、ジュディ・マーディとかも好きですし、なんだろう、最近ロジックとか新しいアルバム出して好きですね。
はい、そんな、そんな話は置いといて。
今日の話は、過去の歴史の話をちょっとしていくので、そもそもこの音楽以外の話もするんですけど、まずスタート音楽からしますと、そのレコードからの話をちょっとするんですけど、
レコードで1948年ぐらいにマスに出始めたんですけど、そのちょっと前からレコードっていう概念が出てきていて、そこでのレコードの回転回数、1分間での回転回数が限られてるんですよね。
で、それがスタンダードが78なんですけど、78rpmってよく言うんですけど、そこの78rpm×ディスクの大きさによって曲の長さの制限があったんですよ。
で、それが10インチのものだと3分ぐらい。で、12インチのものだと大体4分、まあマックス5分ぐらいっていうところなので、まあそのレコードができあがった時点から曲が3分から4分ぐらいになるっていうのは決まったんですよ。もうそれしかできないので。
じゃあ、ほんと今のスタンダードを作ったきっかけですね。
で、その後に、同じ長さで回転回数がもっと低いものとか出てきたんですけど、それがマスに出始めて、で、そこがどんどん安くなったんですよね、そのレコード自体が。
で、安くなったからこそ、ラジオ番組が購入し始めたんですよ。
うん、レコードを。
そうですね。で、ラジオで音楽を流すっていうのがそのタイミングでできたっていうところで。
で、そうすると、ラジオってやっぱり、まあ当時はラジオで全国に広がるディストリビーションネットワークなので、そうするともうラジオに出るためには、その3、4分以上の音楽を作れない。
ってなって、で、ほとんどの曲が、そこでもう3、4分にしないといけないっていう風になって。
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で、もちろんその特殊なレコードとか使うと、4分以上とか5分以上とかできるんですけど、まあ基本的にほとんどのラジオ番組が、そこの45rpmのものをしか流さないことにしてたので、
4分以下にしないといけないっていう話だったんですけど、それを変えたバンドも何組かいて、で、あるバンドが6分弱、5分55秒の曲を作ったときに、
ほとんどのラジオ業界の人も、アーティスト業界の人たちも、やっぱりその曲はもうラジオでは流せないですよっていうのを言って、ただそれを流した後にすごい人気になった曲が1個あるんですけど、草野さんわかりますよね。
もちろんです。もう有名なバンドがいますよね。
そうですね。まあ、それがそのボヒミエンラプセディっていう曲で、クイーンが作った曲ですね。
なんで、その中でそのラジオっていうのが、メインの一般のニュースでしたり、情報のディストリビューションネットワークになっていったときに、まあその音楽以外でも、音声を使ってのインフルエンサーっていうのがこのタイミングで出てくるんですよね。
インフルエンサー、この時代に。
そうなんですよ。で、そこの結構初期の、初期かちょっとわかんないですけど、僕の中で結構初期のインフルエンサーが、FDRっていう、フランクリン・デラノ・ルーザベルト、後々大統領になる方なんですけど、当時はニューヨークの知事で、
で、大統領になりたかったんですけど、彼の相手、選挙の対戦相手が、結構新聞業界のネットワークを持ってる人だったので、なんで新聞でのプロモーションがすごいやりにくかったんですよ、このFDRさんは。
で、なので、彼は何をしたかというと、ラジオを使って、月次でのチャットっていうのを、いわゆる月次でスピーチをいろいろやってて、そこで、自分のアイディアとか、自分の思いを全国に伝えるために、そういうのをやり始めたんですけど、その影響ですごい人気になって、後々大統領になるんですけど、
大統領になってからも、この月次での話、ラジオを使った話っていうのは、やり続けていて、いわゆるポッドキャストですよね、この時点だと。
でも、ラジオでそれが流れてたんですか?
そうなんですよ。
へー。
しかも、このラジオってすごい、特に大統領になってから、より人気になって、映画館とかが、途中で映画を止めるんですよ。
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で、彼のラジオ、リアルタイムでしか聞けないので、彼のラジオに切り替えるんですよ、映画の途中で、みんなが聞けるように。
へー。
しかも、そこのスピーチの仕方も、国民をあなたっていうふうに呼んだりとか、よりシンプルな言語を使ったりとか、簡単にわかりやすい事例を出したりとか、誰でもわかる言葉を使うっていうのを、けっこう意識してたらしくて。
頭いい。
そうなんですよ。逆に、よくイベントとかで、ファイアサイドチャットっていうのがあるじゃないですか、その概念って。
2人で、なんか、談笑してるみたいな、なんて言うんだろう。
このファイアサイドチャットっていう単語が、どのタイミングで生まれたかって言うと、このFDRのラジオの番組が、ファイアサイドチャットって言われてたんですよ。
へー、それ、なんか暖炉の前でしゃべるみたいなことですか?
そうです、まさに、大統領が家の中に、自分のアメリカの一般の家庭の中で、暖炉の横にいて、なんか話しかけてくれてるっていうイメージで、このファイアサイドチャットっていうのが、あるCBSの記者が作った単語なんですけど。
へー。
本当に、このタイミングでこの概念が生まれるっていうところで、それこそ、何年も後に、そのポッドキャストっていう概念も、結局その記者が、ザ・ガーディアンのジャーナリストの方が、ポッドキャストっていう単語を作ったように、タイミングだとファイアサイドチャットっていうふうに呼ばれてたっていうところですね。
もしかしたら、ポッドキャストがファイアサイドチャットって呼ばれてたかもしれないですね。
確かに、確かにそうかもしれないですね。
へー。
しかも、さらに重要なことで言うと、FDRさんって、車椅子生活をしてる方なんですよ。
でも、音声で話してるので、誰もそれがわかんなかったんですよ。
なるほど。
それって、特に大統領のイメージ的にも、やっぱり重要じゃないですか、力持ってる人なので。
なので、そこを隠せたことっていうのが、結構重要だったっていうのが、よく歴史上では言われてますね。
へー。本当に、音声メディアだったからこその。
へー。
だからこそ、大統領になれたっていう。
へー。めっちゃおもしろいですね、それ。
そうなんですよね。
ちょっと、私もあとで聞いてみます。
そうですね。このラジオっていうのは、やっぱり公共のものっていうか、いろんな人が集まって聞くものだったんですけど、
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そこからまた新しいテクノロジーの発展があって、トランジスターラジオっていうものが生まれたと思うんですけど、
このトランジスターラジオを、今で言うフォートナイトとか、SNSっていうふうに考えてもらいたくて。
はい。
当時はもちろん、SNSとかテレビすらもなかった時代とかでもあったので、
やっぱり新しいメディアのフォーマット、特にテクノロジーのフォーマットが出てくると、ユースカルチャーを変えるんですよね。
うーん。
で、結構この1960年代とかに関しては、このトランジスターラジオがそのティーンカルチャーをかなり変えたっていうふうに言われていて。
うーん。
で、なぜかというと、初めてパブリックとプライベートの音声を聞けるようになったっていうところで。
ほー。
やっぱ持ち歩きができるラジオだと、自分の部屋の中でだけ自分しか聞かないタイミングを作れば、友達と一緒に聞くとか、家族と一緒に聞くとか、外でみんなと一緒に聞くっていうのができるっていう、どっちの行動も取れるっていうのがすごい重要で。
持ち運びができる、確かに。
そうですよね。そこはすごい重要な点だったので、その中でやっぱり大きくこのトランジスターラジオをうまく活用できたのが、ビートルズで。
うーん。
で、ビートルズは当時イギリスでは大ヒットしてたんですけど、まだアメリカに来てなくて。
うーん。
で、アメリカのキャピタルレコードズっていう会社があるんですけど、そこが1964年の1月の後半ぐらいにビートルズのシングルを出そうかって検討してた時期なんですけど、たまたまその前の年の年末、1963年の12月10日に、
ビートルマニアってよくビートルズのすごさについて言われてますけど、イギリスがどれだけビートルズが大ヒットしてたかっていうストーリーが流れたんですよ、ニュースで。
アメリカで。
アメリカで。
で、その影響で、ある10代の女性の方がローカルのラジオ番組で流してくれというリクエストを出したんですよ。
で、そのローカルのラジオ番組がたまたまリークされたレコードを獲得できたんですよ。
で、そこからいろいろあって、その音楽とかも流れ始めて、キャピタルレコードズがリリース日を変えないとと。
はい。
1964年の1月にはできないと、もうその前に出さないと、どんどん人気になり始めてるんで、1963年の12月26日に出しますと。
15:10
はい。
で、これって2つの点ですごい重要で、で、まず1963年で、その平均の10代の子って3時間ラジオ聞いてたんですよ。
3時間。
1日。
へー。
それだけやっぱラジオって聞かれてるもので、で、その年のクリスマスはアメリカではトランジスタラジオが一番リクエストされたクリスマスプレゼントなんですよ。
へー。
で、1962年までは550万台売れてたんですけど、その翌年の1963年はその倍になったんですよ。
わー、ほんとじゃあ重要なディストリビューションツールですね。
ほんとにそうで、で、そこの一番のユースケースは、しかもクリスマスにもらうじゃないですか。
うーん。
じゃあその次の日に何をするかというと、ビートルズがリリースされました。
あ、じゃあビートルズ聞こうってなるんですよね。
天才ですね。
一番最初に流れてる曲がビートルズっていう。
まさに、まさにそうで。
へー。
だからこそ、まあ後ほどその曲を話しますけど、曲がリリースされてから3日間で25万枚売れたんですよ、アメリカで。
で、やっぱりそのおかげでビートルズがビルボード1位になって、それが12月に起きなければ、
その後にビートルズがアメリカに来て、2月にエドサルビンショーってすごい有名なテレビ番組があるんですけど、
そこに出れなかったんですよ、タイミング的に多分。
もし1月にリリースされていれば。
たしかに。
で、そこに出たからこそ、アメリカで、まあそこがよくビートルマニアの始まりっていうふうにアメリカでよく言われてるんですけど、
それがもちろんそのビートルズのクオリティだと、おそらくトランジスタラジャがなくても、アメリカの文化には人気だったと思うものの、
やっぱこういうことがいろいろ重なって、そのテクノロジーを、新しいディシビューションネットワークを活用したからこそ、すごい広がったっていうのが、
ビートルズだと思っていて、で、その中で、この最初にアメリカで出した曲が、I Want To Hold Your Handっていう曲ですね。
逆にあります?なんかビートルズ好きな曲とか。めっちゃまあ、いい曲っていっぱいありすぎてあれですけど。
えー、なんでも、でも結構好きです。Across The Universeとか、ストロベリーフィルスフォーエヴァとか、好きですね。
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いや、いい曲がいっぱいありすぎますよね。それこそ僕はその、Oneっていうアルバムがあるんですけど、まあすごい有名なアルバムですけど、それをよく聴いてましたね。
好きな曲はなんですか?
いや、いっぱいありすぎて、もう、僕もなんかメモにいろいろリストしてますけど、10曲以上あるんで。
ちなみに、この今回の音楽のラインナップは、宮武さんセレクトってことですか?
今のところはそうですね。
今のところは、てか、ほんとは全部そうですね。
まあまあ、あの歴史に基づいてやってるだけなんで。
確かに、ビートルズはでも名曲が多いですね。
いや、多いですよね。やっぱりこのラジオを使ってすごい人気になったっていうのもあるんですけど、まあもちろんその後、これからテレビの話をすると、まあテレビもやっぱり、その音楽もそうですけど、実は他の領域でもこのテレビの重要性っていうのが、アメリカの学生だと多分よく聞く話だと思うんですけど、教科書とかに載るぐらいの歴史的瞬間だったんですけど、
すごい政治の概念が変わったっていう話で、
はい。
あの、1950年から1960年の間に、テレビの普及率っていうのが、8%から88%に上がるんですよ。
えー。
10年スパンで。
すごいですね。
なんで、1960年には、9割の人たちがテレビを持つようになったんですよ。
うーん。
で、それってなぜ重要かっていうと、1960年の大統領選挙で、初めて、去年とか5年前とかは、選挙のディベートってあるじゃないですか。
うーん、討論会がありますよね。
そうですそうです。
テレビで。
はい。
あの、それが初めてテレビで生中継になったんですよ。
へー。
その年から。
どの方の時ですか、ちなみに。
あの、リチャード・ニックソン対ジョン・F・ケネディなんですよ。
おー、あ、なるほどなるほど。
はい。で、この2人の名前をあげると、
だいたいアメリカで歴史をちょっとでも勉強した子たちは、この瞬間ってもうみんな頭の中にあると思うんですけど、
ニックソンがグレーのスーツを着ていて、
はい。
で、ケネディは濃いネイビー色のスーツを着てたんですよね。
はい。
で、赤色のネクタイで。
で、これをテレビ越しで見るときに、明らかにケネディの方が明るく見えるんですよ。
ふーん。
なんか目立つっていうか。
白黒ですもんね、その時。
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そうですね。一応カラーも多少あったんですけど、基本的に白黒で。
なので、白黒でグレーってもうほぼ見えないっていう、まあ見えるんですけど。
ほぼ見えない。ちょっと印象が薄くなっちゃいますもんね。
そうなんですよ。しかもちゃんとテレビを理解していたのかちょっとわかんないですけど、
ジョン・F・ケネディ、JFKを見ると、カメラに見て話しかけるんですよ。
わー。
なんで、ほんとに見てる一般のアメリカ人からすると、
あ、自分に話しかけてくれてるんだっていうのが思うんですよね。
わかりません。
で、逆にニックソンとかは、いろんな記者から質問が来るわけなので、
結構横を向いたりとか、下を向いたりとか。
記者もいますよね。
そうなんですよ。
なんで、初めてテレビっていうところで、オーディエンスとのコネクションづくりがうまくできたのが、このJFKで。
へー。
しかもその色の使い方とか、そういうのもよく後々言われたことなんですけど、
それでそのテレビが政治を変えたっていう話でもあって。
へー。
逆にラジオで聞いてる人たちは音声しか聞こえないので、結構内容のところを気にするんですけど、
ラジオを聞いてる人たちの調査をすると、ニックソンのほうが人気だったんですよ。
へー。
なんで、それくらいやっぱり音声とイメージの違いっていうのがあって。
そのタイミングだともう9割のアメリカの家庭がテレビを持っていたわけなので。
テレビのほうが有利ですね。
テレビのほうが有利になったっていうところで。
へー。
やっぱりこのテレビっていう概念で、今の現代のアメリカの政治のキャンペーンの仕方っていうのができたのかなと思いますね。
本当に国民の人たちに伝えるメディアのツールだったり活用法っていうのを常にキャッチアップして、
それをうまく使わないと。
それこそ本当にSNSとかのいろんな良い面悪い面っていうのが見えてくるわけですね。
いやそうだと思います。
しかもそれを各プラットフォームのニュアンスっていうのがあるじゃないですか。
やっぱりラジオだとより親近感を作るようにFTRがあなたっていうふうに呼びかけるっていうのもあれば、
テレビだと色合いとか自分の見た目を気にしないといけないとか目線をどこにするとか、
そういうのを考えないといけないようになったので、
やっぱり各新しいフォーマットが新しいテクノロジーが出てくるたんびに、
違うインフルエンサーのあり方っていうのが必要なのかなと思いましたね。
そんな中でテレビだと新しく生まれたのがシットコムとかテレビ番組みたいなものが、
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いわゆる一般のアメリカ人にアピールするようなコンテンツっていうのがすごい出てくるようになって、
それこそレイトナイトショーとかもそのタイミングから始まるんですけど、
結構音楽を使うレイトナイトショーとか、
あとはドラマとかもオープニングに音楽を入れるとか、
そういうのがやっぱりアメリカの文化を色んな形でシフトしてると思ってまして、
なぜかというと、ドラマとかを知ってなくても音楽を知っていて、
そのドラマを知るっていう形もあると思って。
なんで、そういう形で新しいアフィニティの作り方っていうかコンテクストの作り方が、
このドラマ×音楽だと思っていて、
やっぱりこのテレビドラマっていうのも重要だったと思うんですけど、
音楽に戻りますと、やっぱり音楽×テレビでいうとMTVが出てくると思いますね。
MTVっていうのはやっぱり音楽の放送チャンネルってことですか?
そうですね、まさに結構個人的にはこのMTVと、
あと実はもう一つあるんですけど、
2つの大きな進化によって、特に技術的な進化によって、
このヒップホップの音楽がメインストリーム化するっていう時代がこのタイミングだと思っていて、
MTVの話をする前に1回話さないといけないのが、ビルボードチャート。
ビルボードチャートって未だにあるじゃないですか、ランキングで。
実は1991年までビルボードチャートって、
実際のラジオの再生回数とか販売数で評価されてなかったんですよ。
何で評価されてたんですか?
どっかにいる白人の人が勝手に何が売れてるかっていうのを決めてたっていう。
すごいざっくり。どっかの白人が。
でも、本当にそういうレベルのもので。
なので、もちろんなんですけど、そういう人たちって自分なりのテイストがあるので。
だったり、いろんなレベルからプレッシャーが来たりとか、場合によってお金が流れてきたりとか。
で、音楽の販売数を計算する技術ができたんですよ。サウンドスキャンっていう。
それってすごい重要な。今までなかったり、活用しなかったりしてたんですよ。
レコードのディストリビューターのトップ6社はサウンドスキャンを使ってなかったんですよ。
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でもビルボードトップ100は使い始めていて。
なので、そのタイミングで1991年にあるグループ、NWAっていうグループなんですけど。
これはヒップホップのグループなんですけど。
が、サウンドスキャンのおかげでビルボード2位になったんですよ。
本当に聞かれてた曲ってこと?
そうです。まさに本当に聞かれてた曲っていうふうに。
で、結構みんなびっくりしたんですけど。
で、さらにびっくりしたのは、ビルボードのR&Bチャートっていう、そのR&Bだけのチャートっていうのがあるんですけど。
そこはサウンドスキャン使ってないんですよ。当時は。
なので、それこそ誰かが勝手に選ぶようになっていて。
そこだと21位だったんですよ。
へー。全然差がありますね。
そうなんですよ。明らかに差があるっていうところがわかり始めていて。
だからこそ、このサウンドスキャンとかこういう技術がすごい、ヒップホップ文化にはすごい重要になってきていて。
実際聞かれてるっていうのが数字でわかるからこそ、全国に知られるようになるっていう流れになったのが、このサウンドスキャンのビルボードのすごい重要なところだと思いますと。
へー。ほんと最近とかだとTwitterと一緒にビルボードをやってたりとか。
本当にソーシャルメディア上で人気なものだったり、ストリーミングで人気なものだったり、その有線とかそういうラジオとか人気なものって、書き合わせによって全然違いそうですもんね。
確かに。
それすらなかったってことですもんね。
勝手に誰かが選んで。
勝手に、しかもだいたい白人の人じゃないですか、当時だと。
となるとやっぱり黒人の音楽が選ばれないっていうのが現実的にあって。
で、もちろんそこの2つ目のシフトがこのMTVだと思っていて、その中でも1988年にYour MTV Rapsっていう、MTVの中の特集チャンネルが出来上がったんですけど、
そこが、いわゆるその次のラッパーとかヒップホップアーティストを紹介するところで。
そこで出てきたのがドクタードレイとか、ディディとか、ツーパックとか、アイスキューブとか、ウータンクランとか。
スヌープドックとかもそこら辺ですか?
多分そこら辺だと思いますね。
やっぱりそこですごい重要だったのが、音楽だけではなくて、テレビなので、ビジュアルを見せられるので、アーティストがライフスタイルを見せてきたんですよね。
どういう風にファッション、ファッションセンスを持ってるのかとか。
そこでスニーカーとか例えば、ストリートファッションとかがより人気になるっていうのも一部あると思いますし、
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このアーティストの中で、正直僕もそこまでヒップホップ、ビギーさんとかツーパックさんとか、数曲は知ってるんですけど、別にそんなに詳しくはないので、
中でのラッパーの世代で、ドクタードレイさんって超有名な人なんですけど、彼が新しく見つけたアーティストの話をしようと思っていて、それがエミネムで。
白人ラッパーはなかなかこの時代、いなかったです。いないですもんね。今もこんなにいらっしゃらないですけど。
本当におっしゃる通りで、この話っていろんな課題が生まれたんですけど、でも最初にエミネムとドクタードレイが会ったってすごい伝説に残っていて、
エミネムってラップバトルとかいろいろ参加していて、そこでデトロイト内とかではちょっとずつ有名になっていたんですけど、
その中でドクタードレイのパートナーの方がいるんですけど、彼のインターンがたまたまそこのラップバトルを見に行ってて、
そこでエミネムと出会って、テープないですかっていうのを聞いて、エミネムがテープを渡したんですけど、
そこでこの人すごいよっていうのをドクタードレイのパートナーさんに話したら、その方がドクタードレイに渡すからちょっと待ってよって言って、
それで実際ドクタードレイが聞いたんですけど、聞いた瞬間こいつやばいなってなって、連れてこいと。
で、エミネムがドクタードレイの家に来るんですけど、服が全身黄色のスウェットスーツだったらしくて、
エミネムがですか?
はい、それにまずドクタードレイがすごい驚いてたっていう話なんですけど、
で、当時ドクタードレイの家にレコーディングスタジオを持ってて、そこでとりあえずドクタードレイも遊び半分でビートを流し始めたら、
流した4秒ぐらいかな、でエミネムがラップし始めて、しかもこれ全部動画に残ってるので、
えーちょっと見たいです。
ぜひちょっと見てもらいたいんですけど、この最初にラップしたのが次の曲になるんですけど、それがMy Name Isっていう曲で、
これ後々出てくるものなんですけど、一番最初にドクタードレイとエミネムが出会って、一番最初にレコーディングし始めたものがこのMy Name Isっていう曲ですね。
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かっこいいですね。
かっこいいですね、しかもあの動画見ると、この人やばいなって、やっぱエミネムの天才ぶりがわかるっていうところですね。
ちょっと次のテクノロジーの話をすると、CDカセットがこのタイミングでいろいろ来ると思うんですけど、
2つこのCDカセットで重要な点があると思っていて、1つは曲の長さ。今までレコードで制限されてたものを、やっぱ長くできたっていうのがあって、
で、それを1959年から1992年の平均の曲の長さを見ると、78%上がってるんですよ。
へー。
そうですね、3分から5分、結構5分の曲とかも出始めていて、なのでもう少し長い曲を作るっていうのができたのが1つの大きな変化だと思うんですけど、
もう1つはそのCDとかカセットって、やっぱりいろんな曲をミックスできるっていうのが重要だと思っていて、そのパーソナライゼーション。
自分で作れる。
ミックステープを作るっていう、はい、そうですね。それが多分大きく世の中を変えたのかなと思いますね。
確かに、カセットで私触ったことないかもですね。
あ、そうなんですね。
初めての音楽はカセットですか?宮武さんは。
カセットですね。
さっきのあれで、言ってましたね、一番最初の冒頭で。
はい、カセットですね。親がいろんなカセットを持ってたので。
カセットは何曲ぐらい入るんですか?
いや、でも結構入りますよ。テープを。
A面、B面。
はい、巻き戻すのがいろいろめんどくさかったりした時期もあったんですけど。
この時代で何か思い当たる曲とかってあります?
いやー、でも最近TikTokとかでカセットを聞く若い世代の人とかの動画とかよく見かけるなと思って。
なんか普通に、今の現代のビリー・アイリッシュとかオリビア・ロドリゴとかBTSとか、ポップミュージックを作ってる人達って意外とカセットも出してるんだな。
もしくは多分ファンの人がカセットで作ってるのかなっていうのはTikTokで見て思いましたね。
可愛いですよね、回ってるの。
そうですよね。やっぱりなんかそのノスタルジアがあるのか、やっぱり最近なんか流行ってるなと思いますね。
思い出ありますか?逆に。
そうですね、やっぱりだとカセットでビリー・ジョエルを聴いたりとか、それこそディズニーの曲とかすごい子供の時は車の中で聴いてたりしてたんですけど、
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その中でもすごい多分日本でも有名な曲だと思いますけど、好きなアルバムがカセットで聴いていて、それがWe are the worldですね。
いろんな有名なアーティスト、それこそビリー・ジョエルも、マイケル・ジャクソンも、ライオネル・リッジーも、いろんな方が集まってチャリティー向けのアフリカですね、向けに作った曲なんですけど、
やっぱそれはすごい、いまだにも、今日も聴いてましたし、いまだによく聴くアルバムですね。
じゃあ最後の今回、今回ちょっと2パートに分けると思うんですけど、最後の今回のパートだとiPodとiTunesのところが最後の今回話すテクノロジーの進化かなと思ってまして、
やっぱりそのiPodが来てからすごい変わったと思ってまして、それはiPodが変えたっていうわけではなくて、iPodはCDとかカセットとかの延長だと思ってるので、
ただそのiTunesっていうのがすごい業界を変えたなっていうふうに思ってまして、もちろんAppleも変えているんですけど、そもそもiPod前のAppleの売り上げって約1ビリオンぐらいだったんですよ、1000億ぐらいの売り上げを出してて、そこがやっぱiPodの影響ですごい伸びるんですけど、
iTunesのすごさってやっぱりそのアルバムをアンバントル化した。
1曲ずつ聴けるみたいな。
逆に1曲ずつ買わないといけないってなったので。
確かに。
1曲ずつ買えるっていうふうになったので。
なので逆にそれって結構アーティストも変えたんですよね。
例えばですけど、昔ピンクフロイドっていうアーティストがいたんですけど、彼らってすごい長い曲を何曲か作ったことあって、26分の曲作ったことあるんですよ。
それを2曲として分けたんですけど、レコードのA面B面で出す感じで。
でもそれをiTunes的に考えると、それって2曲に分けるより8曲に分けたほうがいいじゃないですか。
なので結構その影響でアーティストが曲をスプリットするっていう概念が出てきたりとか、長い曲を作らなくてもう少し普通の曲をいっぱい作るっていうのが出てきたのかなと思いますね。
たまにアルバムとかだと最初にイントロみたいなのがあるじゃないですか。
そういうのも関係してそうですよね。
まさに多分そうだと思いますね。
逆に草野さん、iPodとかiTunesのところでこの曲はすごい印象的だったなっていうのはありました?
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そうですね。でもやっぱりiPod2001年とかですよね、リリースされたの。
その時やっぱり一番印象深いのはCM、iPodのCMとかが白抜きのシルエットのイヤホンが。
あれは結構思い出深いというか、私もiPod何世代目かはちょっとわかんないんですけど、
初めて買った音楽機器がiPodだったので。
あ、そうだったんですね。
そうですね。
MDプレイヤーとか持ってなかったんですか?
姉は持ってたんですけど、あんまり。
あのちっちゃいCDみたいなやつですよね。
フロッピー的に、フロッピーの小さい版に見えるやつですよね。四角い。
今考えたら謎のデバイスですね。
そうですよね。
謎っていうか、すごいそれにしか使えないっていう。
そうですよね。でもなんかCDよりいろんな曲を入れられたり、なんかいろいろあったんで。
性能がいいんですね。
CDプレイヤーも持ってましたし、その前にカセットプレイヤーも持ってましたけど。
CDはでも持ってましたね。
あ、CDは持ってたんですね。
そうですね。それこそ一番最初に買ったCD、ブラックアイドルピーズのアルバムだったんですけど。
それをiPodに入れるために買いましたね。
はいはいはい。
宮武さんは?
iPod。
エピソードで。
エピソード、エピソードで。
なんですかね、それこそCDはやっぱ当時日本に住んでたので、結構日本の曲とか、
アニーとかポーランドグラフティー、アゲアチョーとか、それを買ってたイメージがあって。
僕の中、誕生日で、明日があるさって曲あるじゃないですか。
ダウンタウンの曲ですか?
ジョージャーコーヒーバージョン。
それを誕生日でもらった思いはありますけどね。
なんか不思議な組み合わせですね、宮武さん。
そうですね。
そっか、その時は日本に?
日本にいましたね。
なるほど。
ただ外人からもらいましたけど。
親がそもそもすごい音楽好きなんで、いろんな洋楽のCDとか当時から持ってましたし、
それこそエルトン・ジョンのダイアナ・ヒーが亡くなった曲が含まれてる特別なCDがあるんですけど、
それも持ってましたし、そこで結構洋楽を聴いてたなというふうに思いますね。
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はい、ということで今回は前半ということで、後半はどこら辺のストリーミングとかですか?
まさにそうですね。
いや、ほんとにまさに、たぶん一番最初に次に話すのがストリーミングの話だったり、
インターネットとかSNSの話とか、TikTokとかですね、そこら辺の話をしていきたいなと思いますね。
どんどん音楽が短くなりそうな予感がしますね。
いや、ほんとそうですよね。
どうなんですかね、それは。
いやー、なんかでもちょっと物足りないなと思ったりもしつつ、
でもサビだけ聴きたいっていう気持ちもわからなくもないですね。
はいはいはい、確かに確かに。
そうですね、ちょっと来週またその後半の話をしたいなと思います。
はい、じゃあ今回も聞いていただきありがとうございました。
オートピックではYouTubeやニュースレターでも配信していますので、気になった方はぜひオートピックJPのフォローお願いします。
今回の収録はYouTubeでも聞くことができます。
またSpotifyで10分でわかる最新テックニュース、解説、バイツも更新しているので、ぜひチェックしてみてください。
ではまた次回お会いしましょう。さよなら。
さよなら。