1. のらじお
  2. 魔女かもしれない
2022-12-26 23:00

魔女かもしれない

かえは、白い立方体と黒い球体が連なったネックレスをつけた老婦人に屋敷に招かれた。
00:01
かえ
のらじお
muro
こんにちは、のらじおのMuroです。
かえ
こんにちは、かえです。
muro
久しぶりですね。
かえ
めちゃめちゃ久しぶりですね。
もういつ撮ったか忘れたぐらい。
muro
たぶん2ヶ月前ぐらいなんだよね。
かえ
2ヶ月か。
muro
大事で、かえちゃんも忙しかったと思うけど、
僕はあれなんですよね。
今勤めてる会社の社長が体調崩しまして、
かえ
あー、なんかで見ました。
muro
結構てんやわんやなんですよね。
かえ
心配ですね。
muro
それで収録できませんで、すいませんでした。
お待たせしました。
今日は何の話ですかね。
かえ
今日は、お店を始めて来て友達になった人の話なんですけど、
来てくれた人で、
その人は、80歳のおばあさんなんですけど、
muro
その話をしようかと思います。
お店にお客さんと来てくれた80歳のおばあさんと、
お友達になったんだよね。
で、その新しいお友達についての話をしようとしているってことだね。
かえ
そうなんですよ。
私が店に行って、店番をしてた時に、
もう閉店間際に、ふと来られて、
そのおばあさんが。
すごくおしゃれなネックレスをしてたんですよ。
なんか、キューブの白いキューブと黒い球体の連なった、
ちょっとでかめのネックレスをしてて、
muro
白いキューブと黒い球体?
球体、丸。
かえ
キューブ四角、立方体と球体の、
白黒、白黒の連なった、
結構インパクトのあるネックレスをしてたおばあさんが。
muro
なんだっけ、
夜中にテレビで時々やってる、
かえ
ファッションデザイナーを育てるための番組みたいなのあるじゃん。
muro
あれとかの生徒が作ったら怒られそうなデザインだね。
かえ
そうかな。
でも私はそれがすごい素敵だと思って。
丸と四角のネックレスが。
muro
魔女っぽいもんね。
かえ
素敵なネック、そうでしょ。
03:05
かえ
似合ってて、しかもすごく似合ってて、
素敵なネックレスですねって思わず声をかけたら、
ありがとう、みたいな。
すごいそっか話が盛り上がって、
どんどんそのおばあさんが自分のことについて話し始められたんですよね。
muro
私はすごくガラスの作品が好きでね、みたいな。
かえ
ガラスの作家物の作品みたいな。
ランプとか花瓶とか、そういうのを集めているんです、みたいな。
この近くにある屋敷に住んでいて、
そこにそういうガラスの作品とか古い骨董品を並べて暮らしています、みたいな。
なんかちょっと、
muro
おばけみたいですね。
かえ
うん、親っていう。
その時に、なんかちょっと変わった話を始めたぞと思って。
muro
屋敷に住んでるんだね、しかもね。
21世紀にね。
かえ
そうそうそうそう。
自分はもともと京都に住んでいて、若い頃は、
特定されるとあれなので、ちょっといろいろぼやっと話しますけど、
とある作品を作るアーティストで、
それでそれを百貨店に下したり、
テレビ番組のセットにずっと使われたりと、
すごい多忙な日々を送って、
それで財を成したんだっていう話をローローと語り始めて、おばあさんが。
muro
親親っていう感じで。
親親ってどういうこと?
なんか、本当の話なのかっていう、一番の疑問ですよね。
かえ
結構お年もお年だし、
ちょっともしかして認知症的な空想の話をしているのか、
本当の話なのか結構微妙な、
あまりにもちょっと非日常的な自己紹介だったので、
本当かなみたいな感じで、
でもまあ楽しく聞いてたんです。
へーって。
そしたらもうおばあさんもすごく楽しかったみたいで、
06:05
かえ
ぜひその私の屋敷に遊びに来てくださいって言われたんですよ。
muro
で、一瞬大丈夫かなって。
かえ
なるほどね。
いくつかの不安が頭をよぎる、いくとしてっていう、
実在するのかっていうのもあるし、
なんか危ない誘いなんじゃないか。
例えば勧誘とか、実際そういう経験もあるので、
何かお金の絡む話の勧誘に誘われるのではとか、
もはやこの今の現状が現実なのかみたいな疑いもありつつ。
muro
僕その話聞いた時、やっぱ真っ先に思い出したのは、
注文の多い料理店だよね。
かえ
そうそうそう、そういう感じですよね。
ジブリかなみたいな。
なんかめいちゃんが穴を1個分けいって、林森の中の穴を分けいったら、
muro
ポンと落ちてトトロがいた、みたいな状況なのかな、みたいな。
かえ
それともしずくちゃんがおじいさんに出会った感じなのかな、みたいな意味を澄ませば。
あれはちゃんと現実だったバージョンで、
トトロなのかどっちなのかみたいな。
でもちょっと面白いなと思って、この状況が。
住所もらって、来るとき電話くださいと言って、電話番号ももらったので、
これはもう行ってみようと思って、ちょうどちょっと時間あったので、週末に電話して行ったんですよね。
最悪、もし良くない方の予感が当たったとしても、
muro
相手は80歳のおばあさんだし、逃げ切れそうだと思って。
物理的にね、不安力でね。
かえ
勝てる、みたいな。
これがなんかもっと、若い男の人とかだったらいかないけど、
相手は80歳のおばあさんだし、勝てるぞと思って、何かあっても勝てそうだから行ってみようと思って行ったんですよ。
muro
そしたら全部本当だった。
09:01
muro
芸術家で、屋敷に住んでいて、骨董品を集めて暮らしている、おばあさんだったんだね。
そうなんですよ。
しかも、私が断片的に聞いた自己紹介から想像していたものを遥かに超えるクオリティだった。
かえ
全てが。
屋敷も冗談抜きの屋敷で、もともと明治時代に建てられた武家屋敷みたいな文化財レベルのやつだったんですよ。
広い玄関と、太い梁と柱みたいな日本家屋だったんですけど、
骨董品っていうのも、本格的な小居まり、小古谷、古谷焼きとか、船ダンス。
そんじゃそこらのやつじゃないな、見たらわかる。
大人が5人ぐらいいないと動かせなさそうなやつ、重そうなやつ。
ベネチアの原液で活動している若い作家の作品で。
muro
駆け出しの人の、ベネチアンクラスの。
駆け出しっていうわけじゃなさそうだけど、だからアンティークのとかじゃなく、原液アーティストの。
かえ
がこう、なんて言うんだろう。
そういうのどこで買うんですかっていうのも聞いたんですけど、
百貨店から連絡が来てみたいな。
だからもうVIPなんですよ。
muro
外商がいるんだ。
かえ
外商がいて、特別に展示会とか、そういう企画があった時に彼女に連絡が来て、行って買うみたいな。
muro
マジのやつで、全部本当だったんですよ。
全部嘘そうだからね。
かえ
全部嘘そうだもんね。
muro
屋敷も、元美術家だっていう話も、骨董品も、ガラス細工も、全部嘘そうだもんね。
嘘そう、でも一個も嘘なかった。
かえ
しかもやっぱりめちゃくちゃセンスがいいから、並べ方とか、とても上品っていうか、
12:01
かえ
うわーってコレクションしてるんじゃなくて、空間が全て整えられてるような家で、
だからこう、長い展示棚に、ぽつんぽつんと3つぐらいガラスが置いてある。
物理的には、全然まだスペースあるんですけど、
muro
おばあさんは、もう置くとこがないって言うんですよ。
かえ
恐ろしい。
もうそれで完成しているから、ここの空間も整ってしまっているから、
まだ手に入れたいという気持ちはあるけど、もう置くとこがないのよ、みたいな、そういうことを言って、
すごいなーって思って。
でも私が言ったことをすごく喜んでくれて、たくさんお土産をもらって帰った。
それもなんかちょっと、スズメ、下着スズメとか、そういう大きなクズラもらって、
muro
帰ってあげたらね。
かえ
帰るじゃないけど、すごいたくさんいろいろもらって、
muro
イタリア製のブラウスとか、
かえ
これは今まで似合う人がなかなかいなかったけど、あなたには似合うと思うの?みたいな感じで、
イタリア製のブラウスをもらい、
なんかちょこちょこっと飾ってある中に、すごいかわいい真鍮の猫の着物があって、
あ、これかわいいですねって言ったら、
そのおばあさん的には、その猫は余分だったみたいで、
これは置き場がないからここに置いてるから、これあげるみたいで、真鍮の猫もいただき、
で、おばあさんのデザインした端袋とか、
なんか書いた絵葉書とか、山ほどもらって、
で、帰りお見送りしてもらうときに、外で一軸までちぎってもらって、
もうなんか両手に持ちきれないぐらいの、
muro
庭に一軸があるんだね。
そうそう。
かえ
お土産を。
muro
すごいね。皇帝なのかよ。
かえ
もらって帰って、
muro
帰ったらあった?ちゃんと全部あった?
それも思った。
なんか葉っぱとかになってなかった?
帰れないとかも想像したけど、もう帰れない。
一軸食べたらやばかった可能性あるよね。
かえ
でも、その日に全部食べたし。
15:09
かえ
何も不思議なことは起こらなかったです。
muro
十分不思議だけどね。
開いたばっかりの道具店に、
フラッと老婦人が現れて、
屋敷に住んでてコットンを集めてる人で、
家に突然招かれるみたいなのは、
十分不思議ではあるっちゃあるんだけどね。
ただ、超自然的ではないよね。
かえ
そうそう。
muro
狐につままれるみたいなクソいうのではなかった。
そっか。よかった。
かえ
それからもLINEがよく来るので、LINEとも。
その後、2回ぐらいまたお家を邪魔して、
友達になりました。
muro
じゃあ、新しい80歳の友達ができたわけだ。
かえ
そう。
いやー、めっちゃ嬉しい。
私の中に、私的魔女リストみたいなのがあるんですよね。
尊敬する魔女リストに入ってる人がいるんですけど、
新たに一人に加わったっていう感じで。
muro
魔女の人。
かえ
そう、魔女の人。
嬉しいですね。
muro
やっぱ寄せ合うんだね。
かえ
寄せ合ってるのかな。
muro
スタンド使いみたいなもんなんだろうね。
かえ
引き合うんだ。
muro
だって魔女に家に誘われたことないもん、僕。
かえ
そうですか。見過ごしてるだけじゃない?
muro
誘われてるけど、なんとなくながらしてるんじゃない?
かえ
魔女の家に誘われてるの?
うん。
かえ
あと、僕身長だからね。
muro
あ、そっか。行ってみようみたいにならない?
ないね。だから。
ほら、僕たちの研究所の先生が、フィールドで調査するときは、巻き込まれろみたいなことを言ってたじゃん。
だから、初めてキューバ行ったときに、道端で話しかけてきたおじさん家に行ったんだよね。
そしたら、すっげー奥まったところにある中号住宅で、
ここ、仲間がいたら完全に終わりだな、みたいなところで。
muro
危ない。
で、その次に、近所の友達の娘なんだ、みたいなことを言って、
18:05
muro
女の子を次から次に紹介されるみたいな感じになって、
かえ
結婚させられそう。
muro
何の話?何この時間?
で、当時僕スペイン語ほとんど喋れないから、意思の疎通がほんとにままならないんですよ。
片言しかわからないから。
で、何これ、何の時間?みたいになって、で帰るってなったら、
お金をくれっていうのが始まって、
お金をくれってことだったんだって言って、お金を渡さずに逃げ返ってきて、
で、日本に帰ってきてから、フィールドに行ったら巻き込まれろって言った先生に、
こんなことがありましてね、危ないと思ったんですけど、先生の教えに従って、
まあ頑張ってついていきましたけど、どうにもなりませんでしたみたいなことを報告したら、
先生が、いや村越くんね、それ危ないよ。ついて行っちゃダメだよって言われて。
かえ
無責任だな。
うーん、なんなんだよって思いましたね。
いやー、私もおばあさんじゃなかったらね、言ってないけど。
muro
確かにね、おばあさんに誘われたことはあんまりないかもしれないですね。
よかったですね、新しいお友達が増えて。
かえ
よかったです。
muro
面白いお友達が増えて。何の話するの?二人で。
えー、何の話するかな。次々食べ物を出してくれるので、それを次々食べてる。
あー、面白い。
お客さんが好きなのかな?
かえ
うん、そうそう。人を招くのが好きだけど、コロナでその欲が満たされてないから、おばあさんの。
muro
招いて何か振る舞いたいのを存分にやってもらって、私もお腹いっぱいだし、ウィンウィンみたいな感じ。
あー、面白い。
けど、女王と孫ぐらいだもんね。
うーん、そうですね。
そうだよね。僧侶の孫がそれぐらいみたいな感じになるもんな。
それで何か気が合ったら面白いだろうね。
かえ
あとは器をいろいろ見せてもらって、これはどういうのでって聞いて、そんな話ですね。
muro
すごいね。僕も写真見せてもらったけど、やばかったもんね。空間デザイン力みたいなのが。
21:04
かえ
すごいでしょ。美術館みたいですよね。
muro
そう。全部が何かわざとらしくないんだよね。
なんかよくよく見ると、全てのものが気を配った品なんだけど、
かえ
あまりにも自然にっていうか無雑さにっていうか、ちゃんと配置されているから、普通に見えるっていうやつなんだよね。
もう馴染んでる。
muro
あれって気づくと、全部すごいみたいな感じの。
かえ
並べ方もすごければ、この距離感とかもすごいし、全体のいらづかいとかもすごいし、しかも一個一個もすごいみたいな感じの。
完璧なんですよね。
muro
恐ろしい感じでしたね。
恐ろしい、本当に。で、行くたびに模様替えしてあるんですよ。
かえ
絵も取り替えてあるし、壁の絵も。
家具の配置も変えてあったりして。
すごいですよね。
muro
すごい。どうやって。
かえ
どうやっているんだろうね。
muro
すごい、だからすごい刺激をもらう毎回。
かえ
いい人に会いました。
いい人に会いましたね。面白い話だった。
muro
人間かおばけかわからない人の家に行くっていう話でしたね。
そうそう。
じゃあこんな感じかな。
久しぶりの吹き咲かこんな感じ。
かえ
それではごきげんよう、むろでした。
ごきげんよう。
23:00

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