ご乗車ありがとうございます。この番組では西日本新聞の“乗り鉄”記者が鉄道旅の魅力について広く深くマニアックに語っていきます。
2024年も鉄道の世界では、さまざまな出来事がありました。今回は、本紙の乗り鉄記者が独断と偏見で選んだ「2024年鉄道十大ニュース」のランク外と10位から8位までを振り返ります。
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◆出演・スタッフ
・出演:旅人=中原岳(人事部、元長崎総局記者)、車掌=宮下雅太郎(MC/データマーケティング部)
・音声編集:中富一史(販売部)
・映像編集:井上知哉(ビジネス開発部)
◆収録日
・2024年12月19日
◆西日本新聞Podcast情報
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サマリー
2024年の鉄道に関する十大ニュースを振り返り、ランク外のニュースや注目された出来事について話しています。日本の鉄道シーンでは、ねむろ線の一部廃止やドクターイエローの引退が特に印象深く、多くの人々の関心を集めています。このエピソードでは、2024年の鉄道に関連する重要なニュースを取り上げ、特に北海道の三室線と急行ハマラスの廃止について詳しく解説しています。また、九州の文字港における鉄道遺構の保存計画についても議論しています。2024年の鉄道に関する重大ニュースについて、鉄道遺構や北九州市の活動に関する考察を通じてその重要性について語られています。
鉄道十大ニュースの振り返り
西日本新聞Podcast
西日本新聞鉄ガクの旅
ご乗車ありがとうございます。
この番組では、西日本新聞のノリ鉄記者が、鉄道旅の魅力について、広く深くマニアックに語っていきます。
ご案内します。車掌は私、宮下正太郎。旅人は中原岳さんです。中原さん、今回もよろしくお願いします。
はい、よろしくお願いいたします。
さて、鉄ガクの旅、米国旅行編、青春18切符編と続いてきましたが、今回のテーマは何でしょうか。
はい、今回はですね、2025年を迎えてしまったんですけれども、まだそういえば、2024年を振り返ってなかったなと思いました。
よくですね、新聞とかテレビだと、年末になると年末開庫ということで、その年の十大ニュースだと、ニュースとかを発表しますけども。
でも、前から私、疑問に思っていたのは、発表される時期だったら12月の上旬とか中旬じゃないですか。
でも、12月の下旬まで2024年なのに、振り返っちゃっていいんだろうかと。
もし、2024年の年末に、大きい事件とか事故とか、流行語が生まれたらどうするんだと。
ということで、当番組では、2025年になってから2024年をあえて振り返るという、そういう趣向で。
なるほど。前置きが非常に長くなりましたが、鉄道だけで、そんな十大ニュースって語れるもんなんですか。
そうですね。鉄道の十大ニュース。私もそんなあるかなと思って、改めて調べてみたら、いっぱい出てきまして。
ということで、今回はですね、独断と偏見で選ぶ、2024年鉄道十大ニュースということで、
私が勝手に選んだ、個人的な感想の、だいぶ混じった2024年の鉄道十大ニュースというのをですね、勝手に発表していこうかなと思っております。
十大ニュースということなんで、いろいろ10個、先ほど言いましたように、10個見つけることができるかなと思ったんですけど、
いろいろ調べてみると、その倍ぐらいリストアップしてしまいまして、まずはランク外の方から見ていきたいと思います。
ランク外ニュースの紹介
ランク外なんですけれども、私がランク外に入れてしまった、惜しくも10位以内に入れなかったものをいくつか言いますと、
例えば、北陸新幹線金沢鶴賀間の延伸開業、これ3月ですね。
あと、JR九州の観光列車、カンパチ16の運転開始、こちらは4月ですね。
他にもですね、山陽新幹線の普通車のワゴンサービスが終了してしまったというのも3月にありましたし、
あと、西鉄天神大室線、ど地元ですね、私たちの西日本新聞の社員も多くお世話になっている、西鉄天神大室線が開業100周年を迎えたのが7月。
こちらは新しい駅もですね、それにちなんだような形で開業したということで、そういった話もあったんですが、今回はあえてランク外ということになりました。
そうですね。今、画面に見えている問題、他にもたくさんあるんですが、個人的にJR九州の運転士がサングラスを本格導入、かけて良くなったよというところもニュースで見て驚いた印象はありますか?
そうですね。こちらJR九州の運転士の方がサングラスの着用を本格的に導入したっていうのがですね、2024年4月のニュースとしてあったんですけれども、
これはですね、太陽の光があると眩しくてですね、視認性が悪くなるので、視認性を良くするためにサングラスをつけたりであるとか、
あと目の疲労をですね、軽減するとか、そういった目的でJR九州の運転士さんにサングラスをつけるようになったという、そういう経緯だそうなんですね。
日本の乗客の方からはクレームを言う人もいそうだなというニュースだと思った感じがありますね。
確かに日本だとあまりサングラスをしている方はそんなにいないからですね。
ドクターイエローの引退発表もあの黄色い車体ですよね。私も詳しくないんですけど、これはニュースで見てインパクトがあったので覚えてます。
そうですね。これは新幹線のお医者さんと呼ばれててですね、東海道新幹線、山陽新幹線のですね、検査をして新幹線が安全に走れるようにするというのがドクターイエローということで、
その車体がですね、ほぼ全身が真っ黄色なのでドクターイエローということで、見たら幸せになれるという言い伝えもありました。
こちらもですね、東海道新幹線を運転しているJR東海とJR西日本がそれぞれ持っているんですけども、
JR東海は2025年、JR西日本は2027年でこちらのドクターイエローを引退させるということで、間もなく見られなくなるものだということになりますね。
映画と鉄道の思い出
確かに。今中原さんが挙げていただいたニュースっていうのは、列車に詳しくない私から見てもニュースで見たなというものが多かったんですが、これでもランク外なんですか?
そうですね。あくまでも独断と偏見なので、私はもっとマニアックなですね、内容をトップ10に入れましたので。
ちょっと怖いスライドをめくるのは怖いんですが、次に実際にランキングの方を発表していただいてもよろしいでしょうか?
はい。ではまず10位の方からいきたいと思います。まず第10位ですね。こちら、ねむろ線一部廃止、高倉県産ロケ地もということで、これは2024年3月のニュースだったんですけども、ねむろってご存知ですか?
一応小学校は出ているので、北海道ということは知っています。
北海道のどこら辺にありますか?
東の方じゃなかったですか?
そうですね。東の本当に橋のところで、日本本土最東端もあるところなんですけれども、そちらがねむろというところで、そこを結ぶための路線がねむろ本線、ねむろ線という言い方もあるんですけどねむろ線があるんですけども、
名前だけ聞くと、日本の東の、北海道の東の橋を走っているように思われるかもしれませんけど、実はですね、路線自体はもともとかなり長くて400キロ以上ある超大なローカル線なんですよね。
ねむろが東側の終着だとすると、西側の終着は北海道の真ん中に近い滝川というところがありまして、そことを400キロぐらい結んでたんですね。
かつては日本最長距離を走る普通列車を走ってたぐらいの路線だったんですけども、実はこのねむろ線の中間、若干滝川寄りなんですけども、部分がですね、今年の3月末の運転をもって廃止されたということになりました。
この途中にですね、高倉健さんのロケ地もあったんです。高倉健さんといえば福岡県仲間市出身。
2014年に亡くなられて、もう10年以上前に亡くなられた方ですけども、昭和世代の方からすると名誉、銀幕の大スターと呼ばれている方。
その方が福岡のご出身ではあったんですけど、北海道、鉄道、高倉県と聞いて。
それはわかりますよ。ポッポ屋ですね。
まさにそのポッポ屋のロケ地がその廃止区間の中にあるイクトラ駅っていうところだったんですね。
映画の中ではホロマイ駅というふうになってたんですけども。
どんな路線かというと、写真はですね、YouTubeをご覧の方にはお示ししてるんですけども、本当にローカル線でたった1両だけのディーゼルカー。
しかも国鉄が作ったキハ40っていうディーゼルカーがですね、走ってるような路線でした。
なんかいいですね。風情があって、ザ・ローカルっていう感じの風景が広がってますね。
そうですね。ただこの先ほど申し上げた廃止区間。
この区間はですね、もちろん列車が走っていたんですけれども、2016年の台風災害で一部普通になってしまってですね。
それでその区間を含めて、さらにフラノっていうところ、ラベンダーでいうフラノと新徳の間の81.7キロが3月末で廃止されたということになります。
その途中にあるのがですね、イクトラ駅というまさにほっぽ屋のロケ地になったところ。
いいですね。
ただですね、このロケ地としてあまりに有名になったんで、駅舎のですね、看板は映画の中のホロマイ駅という方が後ろに置いてされてて。
写真が出てるんですけど、イクトラ駅っていうの書いてなくて、ホロマイ駅ってバーンと見えますけど。
YouTubeをご覧の方にはですね、今緑色の屋根の駅舎がお示ししてるんですけれども、その駅の入り口にホロマイ駅という白い看板が掲げられています。
イクトラ駅っていう名前、正式名称JRイクトラ駅はどこにあるかというと、この駅舎の端っこのところにですね、ほんとちっちゃくですね。
イクトラと書いてあります。
ちょっと写真じゃ読めないんですけど、あそこに正式名称の方があってて、でも遊び心があってというか、映画をリスペクトした作りになってるっていう。
そうですね。やっぱり名作の一つだと言われてるので、やっぱり地元の方としてはこんな形で残したかったんでしょうね。
この駅の前にはですね、ちょっと広場があるんですけども、ロケで使われた列車だとか建物とかも残ってたりとかしてまして。
今もですね、この駅廃線にはなったんですけども、これからも高倉健さんの名作のロケ地ということでやっていこうというような動きがあるというふうに聞いております。
じゃあ廃線になる前までは結構、鉄道ファンのみならず映画ファンの方々もこの駅を目指してというか来たこともあったんですか?
北海道の鉄道の廃止
そうですね。先ほど言いましたように、廃止される前の8年間はですね、台風災害で普通となってた区間の中にあったので、
ここを公共交通機関で訪ねようと思ったら、大工バス、列車の代わりに走る大工バスで行くしかなかったんですけども、
中にはこれだけ広い敷地があるので、車で行った方もいらっしゃったみたいですし、私は大工バスで行った方なんですけども、
大工バスで行った時もですね、窓とかからこの建物、駅舎だとか保存されている列車が見えたりとかしてました。
もう一個ですね、高倉健さんと北海道と鉄道というと、もう一個映作があって、駅ステーションという映画があったんですね。
なるほど。すみません、不勉強です。それは問じ上げませんでした。
こちらもですね、高倉健さん主演、高倉健さんが北海道系の刑事を演じるという映画なんですけども、
これはですね、北海道の位置で言うとですね、北海道の真ん中から西側の方ですね、日本海側の方を走っていたルモイ本線という路線が、
この終着駅の増茂という、増茂とかけが増と書いて増茂という面白い駅名があるんですけども、そこが主なロケ地になってたりとかしてて、
そこももともと列車が走ってたんですけど、ルモイ本線自体がですね、前線廃止が決まってまして、
すでにですね、大部分の区間が廃止されてまして、残りのわずかな区間も間もなく廃止されるということでですね、
結局高倉健さんの映画のロケ地、作品2つとももう廃止になっちゃうという。
そうなんですね。
だからなかなか北海道もですね、人口減少が激しかったりであるとか、一方で高速道路はどんどん伸びていったりとかしてですね、
お客さんがどんどん少なくなっている現状もあって、まさにこういったところからもですね、厳しい現状というのがわかるなというふうに思います。
急行ハマラスの復活
ということで、北海道の三室線の一部廃止が第10位という感じだったんですけど、続いて第9位ですね。
9位はですね、急行ハマラスをタイで観光列車にということでですね、こちらもマニアックな定番かなと思う。
全く聞いたことないですね。
急行ハマラスはご存知ではない。
存じ上げないです。
そうなんですね。実はこの急行ハマラスも北海道を走っていた急行列車でして、厳密に言うと北海道の札幌と青森の青森駅を青函トンネルを通って、
もともと結んでいた夜行の急行列車で、私も何回も使ったことあったんですけど、
ただこちらもですね、北海道新幹線ができるのを機にですね、廃止されてしまったんですが、
その急行ハマラスで使われていた客車がタイの方に譲渡されまして、タイの国鉄がですね、観光列車として再生して復活させたというものですね。
YouTubeをご覧の方にはですね、私が急行ハマラスが現役だった当時の写真をお見せした。
すごいですね。
赤い機関車のですね、顔と言いますか、前面のところに黄色い字でですね、ハマラスで花名の名前なんですけど、
ハマラスって書かれたヘッドマークが掲げられててですね。
ただやっぱ北海道なので、北海道とか青森走るので、やっぱ冬場はですね、真っ白の雪の中を走っていたんですね。
機関車は青森から函館の間は赤い電気機関車だったんですけども、函館から札幌の間はですね、
北海道内専用のですね、青いDD51というディーゼル機関車が引っ張っててですね、なかなか渋い列車ではあったんですけれども、
その客車はですね、青い客車で寝台車もあったんですけど、結構座席車も多くて気軽にですね、乗れた急行列車で、
割と札幌の都市圏ではですね、深夜に青森に向けて出発するので、実は札幌で飲んだ人がですね、帰るための最終列車も兼ねて運転されてたっていう。
これは中に簡易ベッドみたいなのもあるんですか。
えっとですね、車両によって全部座席車の車両もあれば、カーペット仕切りの車両もあったりとか。
あーなるほど。
あとはその寝台車、普通のウィアルブルートレインと同じ車両を使った寝台車もあったりと、いろんなバラエティに富んだ車両で、
安く行きたい方は座席に座って、寝て移動したい方はちょっと寝台料金払って寝台車で行ってもいいと。
そういう感じでいろいろな旅をできたのが急行ハマラスだったんですが、残念ながら大島列と廃止されてしまったんですね。
それをですね、大黒鉄の方が譲り受けて復活させたのが、こちらの。
YouTubeをご覧の方にはですね、なかなかこう派手な赤の派手な列車が。
派手ですね。
もうほぼ全身真っ赤で、かつですね帯が巻かれてるんですけども、その帯がですね、いずれも金色、金ピカなんですよ。
名前もですね、このタイで復活した観光列車はロイヤルブロッサムという名前でですね。
タイの観光地を巡るという趣旨で、大黒鉄が復活させたものですね。
私がですね、2024年の10月の終わりにタイを訪ねた時に、たまたまバンコクの駅に泊まってるのを見かけてですね、
もうその場でもこれは写真を撮らなきゃいけないというところで。
これ中原さんが撮った写真なんですね。
写真を撮ったものなんですけども、残念ながら乗れなかったんですが、車内に電気もついててですね、
何かこう作業してたのかスタンバイ中だったのかわからないんですけども、きれいに全身、全身という言い方はあれですけど、編成全体を見ることができる。
文明性なんですかね、すごくこうカビな印象を受けるんですけど。
そうですね。私の日本の鉄道ファンからすると、車内とかも大改造されていて、すごくもう車内自体には日本の面影あんまりないんですけど、
ただテールランプだとか窓の形見ると、確かにこれは旧国のホラスのもともと青い客車だったんだってことがわかるような、そういう面影が。
面影が残ってるんですね。
なのであの最国鉄もですね、やっぱりもう完全に作り変えるのではなくて、日本へのリスペクトもしながら改造されたというふうに思います。
なるほど。
九州の鉄道遺構の保存
というのが第9位でした。次にですね、第8位でお話をしたいと思います。第8位はですね、こちら九州の話ですね。やっとここで九州の話になるんですけども、
文字の鉄道以降一部を現地保存へということで、こちら鉄道以降の保存についてはですね、ここ1年ほど度々ニュースになってましたけども、文字港、文字港レトロで有名な文字港ですね。
駅舎も文字港駅がレトロな駅舎ということで観光地になってますけども、その文字港駅のすぐ近くで明治時代に初代の駅が開業した時の鉄道以降が見つかったんですね。
そこにはですね、区役所とかの複合施設を移転させるという計画があって、発掘調査をしてたら出てきたということなんですけども、その貴重な鉄道以降が出てきたということで、
それをですね、保存した方がいいっていう人たちと、いやいやもうその複合施設を作る方が優先でしょうということで、地元住民の方を巻き込んだ賛否が渦巻いてたんですけども、
それで北九州市としては最終的に見つかった鉄道以降の一部を現地で保存するということにはなったんですが、ただその現地保存するっていうのはほんとごく一部らしくてですね、大半は撤去したりであるとか、移設の上で見せるようにするとか、そういったことになるそうなんですね。
西日本新聞でもですね、たびたび報道してまして、今YouTubeをご覧の方には、2024年10月20日付けの西日本新聞長官に掲載しました写真をお見せしてるんですけども、建物自体はないんですよ、すでに。
基礎部分のレンガだとか石垣が出動したというところでなってるんですね。この文字の鉄道以降を残して欲しいというふうに訴えてらっしゃった方の中には、この以降は世界遺産級であるということが言われてあったんですね。
何を大げさなっていうふうに思われるかもしれませんけど、ただ私ももしこの発見が10年早かったら、もしかするとここも世界遺産になってたんじゃないかなというふうに思うんですね。というのも北九州市にある世界遺産はご存知ですよね。
ヤハタ製鉄所とそれの関連遺産というところで広く認定されて、それが10年前でした。
そうです。2015年に明治日本の産業革命遺産という中で、北九州市にあるヤハタ製鉄所とその関連遺産。北九州市と厳密に言うと仲間市。先ほど言った高倉県産の故郷のお隣の仲間市も世界遺産の厚生産がある町になったんですけども、
この明治日本の産業革命遺産が世界遺産に登録された当時、私はまさに地元、当時ヤハタを担当する北九州西支局の記者で、宮下さんはお隣のヤハタ西区の折尾支局の支局長されてあったので、私も宮下さんも世界遺産の登録人にはかなり取材を頑張ったという記憶がありますけども、
この明治日本の産業革命遺産で当時の北九州市とか仲間の方は、我が町に世界遺産ができたぞってことで盛り上がってたんですけど、ただ若干ちょっと凶ざめなことを言うと、ヤハタ製鉄所のあの資産だけでは世界遺産としての価値はあんまりないんですよね。
明治日本の産業革命遺産
というのもシリアルノミネーションという考え方があって、あるテーマとかある一つのテーマの中で物語があって、その物語でくくったものがシリアルノミネーションという考え方なんですけども、明治日本の産業革命遺産の話で言うと、まさに1850年代の幕末から1910年代、つまり明治の終わり頃にかけて、日本が世界に例を見ないスピードで興業化したその物語をトータルで捉えて、
それに関係する世界遺産、遺行とか遺跡をまとめて世界遺産に登録したのが明治日本の産業革命遺産というところになるので、だからまさに文字の鉄道遺行も、もともと文字遺行、港が開かれた一つの経緯としては、蓄穏の炭鉱で生産された石炭を積み出す港という機能が文字遺行の一つの目的でもあったので、そこに向けて鉄道で石炭を運ぶという。
そうなると、世界に例を見ないスピードで興業化した日本という物語を、まさにこの文字遺行の鉄道遺行は物語っているわけですよね。
だからもしこの鉄道遺行がもっと早く10年以上前に見つかっていれば、この厚生資産という形で明治日本の産業革命遺産に入ったんじゃないかなと、私も当時取材した経緯を踏まえると思うんですよね。
取られ場ですけど、そうなるとまた現地保存なのかどうなのかみたいな話が取られ場で言うと変わってきている可能性がある。
そうですね。ただ一つ消せないのは、明治日本の産業革命遺産で八幡製鉄所が世界遺産になるときに、当時の北九州市は北九州の市民とか観光客の登録への金を盛り上げようということで、製鉄所の校内にある本事務所という、これも厚生資産なんですけど、それを見せるための庁房スペースを作ったんですね、わざわざ。
秘密がいっぱいあるので、外部の方に製鉄所の中を見せることはやりたくなかったそうなんですけど、北九州市が粘り強く交渉して、庁房スペースができた。
あの頃の北九州市は、それだけ地元に残っている世界遺産に対してすごく熱心に活動していたんだけれども、今回の文字の鉄道移行に関しては、確かに一部保存してほしいという方々の意見を受けて方針転換した経緯はあるんですけども、結果的には大部分は壊しちゃうという結論になってしまっているんです。
だから10年前に取材した私の感覚と、今の北九州市は報道ベースでしか私も知らないんですけれども、私が直接取材したわけではないので、それを考えると10年前と今ではだいぶ対応というか、熱意に落差があるなというふうに思ったりするんですけど。
その時代の記者としてはちょっと納得いかない思いがある。
寂しい思いというのはあるんですけど。
わかりました。
2024年鉄道重大ニュースの紹介
ということで、今回は独断と偏見で選ぶ2024年鉄道重大ニュースのランク外と、あと8位までを。
もうだいぶお腹いっぱいなんですが、まだ8位までで7位以降も楽しみが残っているという理解でいいですか。
7位からその先にかけては、次回また改めてご紹介しようと思いますので、次回もどうぞご覧いただければと思います。
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