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2025-04-12 16:20

04|少数与党の宿命?!「野党交渉の舞台裏」国民民主党編

日本の国政の中心地・永田町で日々取材をする西日本新聞東京支社報道部の記者たちが、政治を身近に感じてもらえるように、ゆるりとニュース解説や裏話をする番組です。

4回目のテーマは「野党交渉の舞台裏」国民民主党編。国会と並行して行われた自民、公明両党と、国民民主党との「年収の壁引き上げ」協議。先が読めない展開の上に、党幹部がいろんな比喩を使って交渉の状況を表現し、記者も混乱。あれこれ振り返ります。

◆出演:久保田かおり(MC/東京支社報道部デスク)、金子晋輔(東京支社報道部記者・自民党担当)、小川勝也(東京支社報道部記者・公明党担当)、岩谷瞬(東京支社報道部記者・国民民主党担当)、高野靖之(東京支社報道部部長))/ 音声編集:中富一史(販売部)

◆収録日:2025年3月13日

◆東京支社報道部
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Summary

国民民主党は衆院選での躍進を背景に、自民党と公明党との連携の中で年収103万円の壁引き上げに関する交渉を行っています。協議の中でさまざまな例え話が出る一方で、財源の確保をめぐって与党との意見の相違が顕著となり、その結果として交渉は難航しています。国民民主党との協議において、自民党の提案に対する国民民主党の反応や政治的な駆け引きが見られます。特に、参院選を意識した国民民主党の戦略や交渉の難しさが深く掘り下げられています。

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西日本新聞ポッドキャスト
西日本新聞ゆるり政治考、こんにちは。この番組では、日々長田町で取材をしている、西日本新聞東京報道部の記者が、政治を少しでも身近に感じられるようなニュース解説、並びに裏話をゆるっとしていきます。
司会のデスクをしています、久保隆織と申します。今日、収録日は3月13日ですが、一緒にお届けするのは、記者で自民党担当の金子新介さん、
それから自民党と連立を含む公明党担当の小川勝也さん、それから国民民主党と日本維新の会担当の岩谷俊さん、
そして毎度おなじみ、ご意見版の東京報道部部長の高野康幸部長にも参加していただきます。皆さんよろしくお願いします。
今日、第4回目のテーマは、前回の少数与党で何が変わった、というところをお伝えしましたけれども、
その少数与党の宿命でもある、自分たちでいろんな大事な予算案とか法案を通せませんから、野党交渉を振り返りたいと思います。
裏テーマは、自民、実はもてきということで、それは皆さん後々お分かりいただけるかと思うので、
実はこの間、1月、2月、国会では予算案の審議の裏側で、自民党、公明党、国民民主党の3党では、いわゆる年収103万円の壁の引き上げの協議、
また別トラックでは、自民党、公明党、日本維新の会、この3党で高校授業料の無償化の協議がありました。
国民民主党の躍進
まずは最初、年収の壁議論の方でお話ししたいなと思うんですけども、国民民主党が昨年の衆院選で躍進したということを背景に、
与党に年収の壁引き上げろって実現を迫ったんですよね。この経緯を岩谷さん教えていただいていいですか。
途中で何か交渉ではゴルフの話も出たりしましたけども、何があったんですかね。
岩谷です。よろしくお願いします。
衆院選で国民民主党が公約に掲げて一番訴えたのがこの年収の壁でした。
議席が改選前から4倍の28人伸びたと。
なのでこれを実現しようということで、去年の衆院選終わった直後から自民党、公明党と3党で実現に向けての協議をスタートさせました。
国民民主党は最低賃金の引き上げ率に合わせて、今103万なんですけども、178万円まで上げましょうと訴えてきたんですが、
自民党側、公明党側はなかなかそれは財源がないので飲めないということで、去年の冬に一度暗証に乗り上げた。
その時に、今久保田デスクからお話があったようにゴルフに例えたりしながら、
あとは自民党側の小野寺政調会長から国民側に渡されたまんじゅうにあんこが入ってたか入ってないかとか、
急に野球の例えになったり、ボールがストライクかボールだとか、いろいろありましたが、
結局まだグリーンが近づいている、遠のいている、そこら辺については結局ですね、
国民民主党側からすれば求めているところからはまだ程遠い状態のまま、話が一度終わってしまっているというところになりました。
ありがとうございます。一言でこの年収の壁、103万円を178万円にって言われましたけど、
103万円を超えると何がどうなるんでしたっけ?岩谷、解説委員、すみません。
これはですね。
よく学生バイトとかでね。
私も学生自体に確かに気にしてたなと振り返ったら思ったんですけども、
103万円を超えるとですね、そこに所得税が発生して、そこから要は課税されますということです。
この課税する基準を178万円まで上げましょうということです。
この扶養控除の方の側面もあってですね、ちょっと細かいのでやめときますが、
親の給与にまで課税がかかるかからないとかという基準もあったりして、
国民民主党は手取りを増やすためにそこを引き上げましょうと言っています。
だから課税されないってことはそれだけ手取りが増えるから国民民主党としてはこだわるということになるわけですね。
なるほど、これねめちゃくちゃ制度が難しいので、よかったら新聞の方で色々解説してますので見ていただけるとありがたいです。
先ほどゴルフに例えたり、まんじゅうにあんこが入ってるか入ってないか、
要は納得できる話かどうかっていうのをそれいろんな例え話でやってたんですけど、
自民党、不明党側は結構キレてましたよね、国民民主党の態度に。
財源確保の難航
何に一番キレてたんですか?どちらでも。
私の方が自民党を担当しております金子です。
自民党の幹事長のナンバー2の森山宏幹事長ですね。
ことあるごとに地方財政への影響を、安定的な財源をどう確保するかというのを随所に言っております。
ここに対する懸念、国民民主党が財源を示さないまま自分たちの求めるものを要求していることに対して、
自民党内では非常に不満が募っておりました。
ちょっとすみません、わからないことがあるとなってしまうボタンが出たんですけど、
その財源が要は103万円の今の現状から178万円まで引き上げたらそれだけ課税できないわけだから、
国側からすると取れる税金が減っちゃうということですよね。
それがいくらぐらいって言われてるんでしたっけ?
7兆円から8兆円ぐらい。
でかいですね。
非常に大きなもの。
で、その7兆円から8兆円ぐらいを要は穴埋めするような大体の財源というか、きちんと他のあれを示せということを、
小川さん、公明党側も結構言ってたってことなんですか。
同じですかそこは懸念は。
初めまして、公明党担当の小川といいます。
ありがとうございます。
まさに自公が一番懸念してたのは、そういう財源をどうするんだと、
その空いた穴をどうやって埋めるんだっていうのは常に国民の方に言ってたんだけど、
それは与党が考えること、自民・公明が考えることだって言って突き返されてたんで、
なかなかそこが距離が詰まらなかったというか、グリーンに近づけられなかった。
ゴルフで言うとね。
競技の中でも本当10分ぐらいで国民側が怒って出てきたりしたような時もあったので、
それぐらいでした。
それが年末でしたっけ。
年末か、去年の年末だったんですけど、競技が始まったと思って、
ゆっくりみんな周りで待って、中には入れないんで待ってるんですけど、
10分したらもう扉が開いて、国民の幹部が怒って出ちゃったみたいな、
そういう時もあったので、かなり保守はこじれてたような印象でした。
その財源論をめぐって、岩谷さんどうぞ。
これ一応ですね、国民民主党側の主張としては、財源論ではなくて、
今国はもう税収を取りすぎてると、
その余っている税収を返すんだという主張もしてはいるんです。
ただ、自民党・公明党側はそれじゃあ高級財源、
いわゆる毎年毎年できるようなものにはならないでしょと、
ここの主張が全く相入れないので、
なかなかそこから議論が進まないなと取材してても思いました。
一旦はこの交渉は123万円まで引き上げるということで、
与党側としては一旦出して、今国会に来て、
今の時点ではどうなってるんですか?
段階的に引き上げる形で160万という基準まで上げることにはなってるんですが、
グリーン近づいてません?
そこにも金額の壁をいくつかまた作られているということで、
国民民主党は反対をしています。
じゃあ、この今の予算案と連動する税法の改正案では、
160万円までの制度設計で、今、新業、参議院側のところに行ってるわけですよね。
それには国民民主党は反対のままで、
交渉の行方
3党としては決裂したんですか?
あなたたち嫌いよみたいな感じで、
もう話し合わないわよみたいになってるんですかね?
今のところ決裂とまでは言ってないんですけれども、
こういうのが3党の合意で178万円目指すと、
それは合意文書にありますので、
それは合意文書っていうのは誰がレシータンでした?
自民党、公明党、国民民主党の党務を取り仕切る幹事長が、
幹事長が制約書みたいに。
民間取引で言えば、約束を結ぶようなものですので、
重たいものです。
重たい。党のナンバー2ですしね。
だから178万まで一応話し合いましょうっていうのは崩れてないから、
嫌いになったわけじゃないと。微妙。
嫌いになったわけではないというのはね。
まだこれからも続きますということですね。
はい、どうぞ。
嫌いになったわけではないんですけれども、
今振り返ると自民党幹部取材しています。
一貫して国民民主党に対する距離感を非常に感じていました。
夜周りという手法があるんですけれども、
国民民主党との協議
自民党幹部に取材している中で、
国民民主党との協議が最終盤にかかっているときに、
決めに行きますと言ったことがあったんですね。
これは合意に向けて、国民民主党がひょっとして、
いいや、まとめるんじゃないかと。
そのうち私は思ったんですけれども、
結局出てきた内容というのは、
国民民主党側が納得できるようなものではなかったんですね。
振り返りますと、まとめるつもりは、
本当にそのときあったのか。果たしてあったのかというのを。
いわゆるポーズだけということですね、政治でよくある。
結局ですね、自民が一度決めに行ったタイミングがどうかは分からないんですけど、
自民が出した案を国民はやっぱり飲んでくれなかったというのがあって、
このまま決裂させてしまうとまずいということで、
今回最終的に今予算に上がっている案は、
160万までの。
公明党が設計してというか、間を取り持っているような感じに。
嫌い嫌いにならないで、自民党さん、国民さん、私たちがいますからって、
公明党さんが間に入ったと。
確かに途中ね、公明党と国民2党で会ったりして、
どういうことって感じになってましたよね、あれ。
どうぞ。
これ国民民主党側もですね、
自民党、公明党と離れすぎるつもりもない。
のは取材してて見て取れます。
というのも、夏の参院選を控えている中で、
国民民主党は今年、先ほど言いましたように、
去年の一度交渉が打ち切りになって、
今年入ってもやっぱりなかなか難しいっていう時ぐらいからですね、
参院選でもう一回訴えて、議席を増やせばいいじゃないかというムードに変わっていきました。
なるほど。衆院選の施行体験があるから、
年収の壁の議論
同じことで参院選もいけんじゃねーみたいな。
参院選で議席伸ばせば、また自民党、公明党が今度はもっと食いついて、
公所のテーブルに乗ってくるだろうと。
グリーンにね。
グリーンに。
またついて。
あとはパーで。
そうです。カップにどこまで近づくかと。
コロコロコロって。
そこまで来るんじゃないかと呼んで、今、じらしてる。
じらし作戦。
じらし作戦。
の壁跡を見ています。
なるほど。分かりました。
予想以上に、国民民主党との年収の壁議論が盛り上がったので、
次回、日本新の会の教育無償化、いわゆる高校授業料無償化の議論をしたいと思います。
最後に1個だけ、あれですよね。自民・公明・国民でもそうでしたけども、
なかなか表の交渉は政調会長レベルが来てても、
そこで決まってるとも言えない難しさが取材しててありましたよね。
金子さん、影で動いてるのは、みたいなのが。
まさにその通りです。
ホームを取り仕切ってる幹事長、森山宏幹事長が、
自分の人脈を活かして水面下で、いろんなところと多方面交渉をしていました。
なるほど。これは年収の壁の方では、
そっか、政調の方だから、森山さんもそうだし、
政の方の議論で、
そうですね。国民民主党側だと、国対委員長もやっている古川本一さん。
この方が一応、頭を取って、国民民主党の意見をまとめて、
水面下でも表でも、どちらでもやるっていうような形ではやっていました。
最初そこもちょっとね、なんかブレブレでしたよね。
政調でやるのか、税の方でやるのか。
私、今先ほど政調っていうふうに申し上げましたけど、
もう主軸はすぐに税の方の議論になって、
いわゆる自民党でいうと、税調が動かしていましたし、
そこら辺もなかなか、どういう人たちが動かすのがいいのかから、
綱引きがね、振り返ればありましたよね。
というところで、これも少数与党の一つの姿で、
去年から一番、我々がお付き合いしたのがこの年収の壁議論で、
まだ決着してないことということで、引き続きウォッチしていきたいと思います。
それではエンディングです。お付き合いいただきありがとうございました。
東京報道部と一緒に、長田町の政治をウォッチしたいと思ってくださる方は、
ぜひとも西日本新聞、またはスマホアプリ西日本新聞MEのご購読をお願いいたします。
申し込みは概要欄からできます。本日はありがとうございました。
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