西日本新聞ポッドキャスト
西日本新聞ゆるり政治考、こんにちは。この番組では、日々長田町で取材をしている、西日本新聞東京報道部の記者が、政治を少しでも身近に感じられるようなニュース解説、並びに裏話をゆるっとしていきます。
司会のデスクをしています久保田といいます。今日収録日は3月13日ですが、一緒にお届けするのは、記者で自民党担当の金子新介さん、連立を組む公明党担当の小川勝也さん、
野党の日本維新の会の担当の岩谷俊さんと、おなじみのご意見版東京報道部高野康幸部長にも参加してもらいます。皆さんよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
今日5回目のテーマは、前回ちょっと盛り上がったので、その野党交渉の続きということで、今回は日本維新の会との方向授業料無償化バージョンを振り返っていきたいと思います。
最初、前回お伝えしたとおり、年収の壁議論で国民民主党とのいわゆる3党競技が進んでる?みたいに思ったんですけども、あれあれ、途中から日本維新の会との受業料無償化の競技のペース早くね?みたいな感じになって、すごい巻き返した感ありますけども、維新の会担当の岩谷さんどうでしたでしょうか。
岩谷です。よろしくお願いします。
前回国民民主党の話があって、前回も話しましたが、最初うまくいくのかなと思いきや、財源を巡る問題などで話が停滞し始めたところを狙ってか狙わないかはちょっとよくわかんないんですが、そこで日本維新の会が教育無償化を掲げて自民党・公明党に接近を図りました。
去年の臨時国会の段階で、教育無償化の実現について3党で競技をしていくというところまでこぎつけて、今年に入ってすごいスピードが速かったんですが、何度も何度も競技を重ねて実現まで至ったということになります。
そもそもその高校授業料の無償化っていうのは維新が大阪を地盤でしてましたが、そこで実績も上げてというか、先行実施したのもあって、看板政策なんですよね。維新のね。
そうですね。維新内でもちょっとここは正直異論があるところもあるんですが、基本的には維新が大阪でやってきた目玉政策の一つです。
特に今の共同代表の前原誠二さんは、国民党から離れて日本維新の会に合流する前に一度教育無償化を実現する会というのを立ち上げてましたので、特に前原さんにとっては何とか実現させたいという政策でした。
なるほどですね。先ほど私も急に巻き返した感とは言ったんですけども、でも合意するかしないかのところでちょっと微妙な、なんか停滞と言ったらあれですけど駆け引きみたいなありましたよね。
あそこをちょっと与党と日本維新の会側で何が一番ちょっと争点というか焦点になってたんでしょう。私立高校とかでしたっけ?まで広げるか無償化の拡大を。
あ、あのコメント担当の野川です。すみません。
すみません。急に吹き出したのね。はい、ごめんなさい。
そこもリアルに。
あそこもリアルに。台本なしでやってますんで。
そうですね、あの最後高校無償化がなんか話まとまってきたのになかなか停滞したのは、社会保障のですね改革も維新は訴えてますんで。
それも飲んでくれと。こういうのも飲んでくれと。細かく維新の方から要求があって、なかなかそこまで飲んじゃっていいんですかねみたいなことで少し議論が紛糾したというか停滞した期間があって、我々ももう今日決まるから原稿用意しないとなと思っていったら全然何も決まってないということを何回か。
自民党担当の金子さんどうでしょう。
自民党公明党維新の3党が協議する時は非公開の場で協議をしてるんですけれども、終了後に私たち報道陣に対してどういう話をしましたというのを説明するんですね。
その際に担当者たちが皆さん揃って3党を揃って説明して、これが別でやってた自民党公明党と国民民主党の協議の時は同じようにそういうふうに揃って記者に説明することがなかったので、そこは大きな違いだと思う。3党が、実行の3党は仲良く和やかな雰囲気すら漂わせることもありました。
それが全体の進捗感というか温度として、こっちの方が仲良い感じなんだなって我々は感じ取った部分でもありましたよね。
確か、社会保障を入れてくれってなってこじれそうになった時は3党でやらなかったんですよ。
時もあった。
それでこれは何かあったなと。
取材を進めてみると、日本維新の会側が教育無償化だけじゃなくて社会保障改革もセットでやってほしいと要望し始めたということでした。
後出しじゃんけんみたいな感じなんですか?
本人たちは最初から言ってるって言い張ってるんですが、取材する限りだとほぼ後出しじゃんけんです。
先ほどお話しした時にも少し触れましたが、党内でも教育無償化に対する異論があって、
教育無償化よりも社会保障制度の改革の方が日本維新の会の掲げる公約として上だろうと主張する勢力が多くいました。
なので、いつから俺らは教育無償化を実現する会になったんだと揶揄するような党内の議員も結構いましたね。
私たちもずっと教育無償化の話がメインだと思ってたのに、
社会保険料の引き下げ、社会保障って言いましたけど、社会保険料の引き下げの話の方が急に後からトピックになってきて、
おやおやおやっていう感じはありましたね。与党内の空気もそんな感じで、おやおやおやみたいな。
要求が次々に重ねてこられるので、議員党内にも非常に前を潜めるような方たちがたくさんいたんですけれども、
その交渉の実務を担っている担当者の顔色が日に日に悪くなっていったので、非常に疲れていました。
某幹部の目の下のクマがひどくて、こっちも大丈夫って思うぐらい疲れ果ててましたよね、途中。
私たちがさっき一心の会3党で並ぶことが多いと記者団に対して言ってたのは、
そもそも前原さんと石場首相は鉄道卓仲間同士で、石場さんが数少ないって言ったら怒られるかもしれませんけど、
与党にあまり人脈がないとされる石場さんでも話せる仲間なんですよね。仲間って言ったら違うけども。
おっしゃる通りで数少ないと言っても多分怒られないであろうお友達の議員友達の一人です。
鉄道卓仲間でもあるし、安全保障でも通じる、ライフワークが一緒で。
石場さんが総裁選に出馬するちょっと前に台湾に訪問してるんですけども、その時も前原さんは一緒に行っていると。
それぐらい、あとyoutubeの番組とかも一緒に撮ったりしてたのかなっていうぐらい仲がいいです。
だから我々も国民民主党の財源論の根深さを見たら前原さんと石場さんの関係もあり、
もっと行くんじゃねえと思ったけどさっきの社会保険料の引き下げを突きつけられてうってなってた時に、
最後どたんばでいろんな表の交渉は政調会長レベルでやってたんですけども、
裏でも合意形成に向けた動きがあったんですよね。
自民党の森山博史幹事長がご自身の国対委員長時代に使ったパイプも活かして水面下での交渉を繰り返しました。
例えば維新側とは誰なんですか。
維新側は遠藤隆を前の国対委員長ですね。
国対委員長時代のカウンターパート同士が今回もってことなんですかね。
その通りです。
結果的に自民党は維新と国民民主党を両点火にかけて、
どちらかの協力を得られるような形をシナリオを描いてて、その通りのシナリオ通りになった。
自民党の思惑通りに結果的にはなんとかこぎつけた。
遠藤さんって岩谷さんも取材されてますけど、どういう人なんですか。
党内で天才遠藤もしくはミスター国対と呼ばれるほど頼られている存在です。
でも今役どころってない?
無役です。
これは去年代表選をやって大阪府知事の吉村さんが代表について、前原さんが共同代表について、新執行部ができたんですけども、
旧執行部の時のパイプはそこでほぼ断ち切れてしまって、
新執行部がパイプが与党に対するパイプっていうのがほとんどなかったんですよね。
前原さん以外若返りもしましたもんね。
代表についた吉村大阪府知事自体が前の執行部を指して飲み食い政治だと。
これは党の創設者の橋本徹さんも同じような批判を繰り返して旧執行部批判をしてきたというような経緯があります。
原執行部の中ではある意味浮いてる感じの遠藤さんに維新の会も頼らざるを得なかったというこの硬着した状態でという感じだったんですね。
そういうことですね。前原さんが遠藤さんに頭を下げて。
そしたら遠藤さんは前の代表のババさんにまずは了解を取ってくれと。
ババさんがOKを出して遠藤さんが動き始めたという流れです。
なかなかややこしいですね。
裏工場の時によく舞台になるのは今回もそうでしたけど国会図書館でしたよね。
あそこでデートしがちですよね。
最近流行りのデート。
最近じゃないんですよ。
あ、ご意見番。
昔から国会図書館で大事な話をすると。
国会図書館というのがですね、国会議事堂があって自民党の本部があるんですけども長田町一帯に。
ちょうど中間ぐらいかな。
角のところにありますね。