クマによる人身被害が過去最多ペースで増え続けています。
実際ですね、11月17日に環境省がこんな発表をしました。
10月の全国のクマによる怪我人を含む人的被害が88人となって、
今年4月から10月の合計が196人になったと。
9月は39人だったんですが、そこから88人に10月急増してますので、過去5年間の同じ時期で最も多いと。
地域で言いますと、最も被害者が多かったのが秋田県の56人、岩手県34人、
福島県20人、長野県15人と続いているということで、
今回クマにまつわるアナトクの調査依頼があって、記者が主題に答えたというものです。
例年クマの出没のピークは冬眠前の10月頃で、
今年はクマの餌となるブナの実が大凶殺と予想されていたと。
九州には野生のクマはいないと聞くけど、本当に遭遇する心配はないのという調査依頼があって、
専門家に取材したというものです。
ただ最近は今、この収録しているのが10月半ばですけども。
11月。
11月半ばですけど、いまだに。
まだですね。
入ってますよね。
冬眠前というか、だいぶまだまだ毎日のように被害が起きてる。
NHKのニュースでも毎日、牡蠣の木に登ったクマの映像とかが、
昨日も一昨日もその前もみたいな感じで連日ニュースで。
それも結構トップニュースみたいになってる。
九州とだいぶ温度差がありますよね。
ショッピングモールの中に行く場合は。
そうそう。
ちょっと困難にくいことですが、恐ろしいですよね。
ショッピングモールも自動ドアを手動に変えましたとか言って。
我々ローカルメディアの方と連携がありますけど、いろいろ話聞かれますか。
そうですね。先週それこそ東京に出張に行ってきて、
いわゆる全国のデジタル関係者の集まりみたいだったんですけども、
やっぱりそれこそ飽きたと。
東北地方の新聞社さんは、
ウェブサイトに、やっぱりそのクマの特設サイト、
ここでクマが出動しましたみたいな地図を載せたりとか、
結構工夫を凝らして、やっぱり注意喚起されてるって話を聞きましたし、
北海道新聞の方は、本当に自宅の玄関を開けるときに、
外にクマがいないからそろりと開けるっていうのを、
これは結構笑い話ではなくて、
実際そんな生活なんですよみたいなことで。
私も岩手日報の方に聞きましたけども、
やっぱり子供の送り迎えとか、子供からどう守るかっていうのが優先になっていたり、
秋田先駆け新報の方から伺ったのは、
秋田駅前でクマが出没したりということで。
そうですよね。
なかなか我々想像できないレベルですよね。
アナトクと同じ同様の取り組みをしているローカルメディアの連携、
JODパートナーシップでも5社ほどこの記事を掲載していただいてて、
九州にクマがいないっていうのが、
実はあまり知らなかったっていう、
カマモンとか結構有名なキャラクターとしているので。
そうですね。
鹿児島の白クマとか、
アイスクリームですけど、
クマって、それこそ昔で言うとこのクマ祖とか、
ヤマトタケルの巫女とか、
クマって地名がついている場所も九州にも多いですし、
今でも九州にはクマがいるのが当たり前と思っている方も、
外、本州の方多いと思います。
多いかもですね。
関門海峡を挟んで福岡県と隣接する山口県には、
野生のツキノワグマが今も生息しています。
今年の7月から8月には、山口市と周南市の中国自動車道で、
熊と車が衝突する事故が起きましたし、
本州最西端、福岡の隣の下野関でも、
民間の近くに熊がスカと表すなどの目撃情報が複数寄せられています。
下野関にもいるんですね。
そこまでいるんですね。
九州とは走りやトンネルで本州とつながっていますし、
その上、関門海峡幅の最も狭いところは、
600メートルから700メートルほどしかいないので、
熊が福岡県に上陸する可能性はないのかということを、
専門家の方に記者が質問しました。
熊の生態に詳しい東京農工大学院の小池晋輔教授、
生態学がご専門ですが、
熊の泳ぐ能力や距離だけを見れば、
ポテンシャルとしてはあると。
実際岩手県では離島まで数百メートル泳いで渡った事例があると。
熊、確かに動物番組とかで見ると、
川をすいすい。
そうですね。
とはいえ、野生の熊は基本的に警戒心が強い。
人間もびっくりするけど、実は熊もびっくりしていて、
子供を守ろうとして母熊が人間に襲いかかるという話もありますけど、
そういう警戒心の強い動物ですので、
関門海峡って潮流も速いですよね。
船の往来も盛んですし、
陸路で渡ろうとしても、市街地やトンネル、橋を取らないといけない。
そうですね。いわゆる関門飛んでるとかってことでしょ。
あそこ、熊が通るってなかなか。
車ばんばん通ってますからね。新幹線も通ってますし。
実際に渡るかというと疑問だと。
そもそも何もなければ、熊はわざわざ森から出てこないと、
小池教授は話します。
仮に、若くて好奇心旺盛な熊が、
一時的に渡ってくることもないかもしれないけど、
もしそうだとしても、急所に定着するっていうのはちょっと考えない。
北九州市も結構、戦々恐々というか。
北九州は北京ですけど。
そうですね。
でも今言うように、
関門海峡を見れば、さすがにここはって思いますけどね。
日本新聞民意で今、復刻版と言いまして、
かつての連載をしているシリーズの中に一つが、
熊を考える。かつて、九州に本当に熊がいないのか?
というのを追った、すごく興味深い連載があるので、
ぜひ見ていただきたいんですけど、その中にあるのも、
絶滅宣言が出た、最後に目撃情報があった1957年以降にも、
実は、熊の目撃情報とか、
熊が実際に死んでいたとか、
それはDNA検査ですか、いろいろ調べてみると、
本州の熊だったと。
誰かが何らかの理由で連れてきた熊ということですかね。
そうなんでしょうね。
収録日で言うと、11月18日のコラムでも、
ベテランの論説委員の山崎さんが書かれてますけど、
たぶん同じ話を書かれてて、
1988年12月にですね、
山崎さん新人の頃、熊のいわゆる調査をする調査隊と一緒に、
山に20日間、新人の山崎さん、カメラ持って、
20日間ずっと山にいたのがあれですよ。
20日間捜査したという話で、熊には会えなかったんだけど、
いくつもの爪痕のある木が2カ所で発見されたとか、
目撃情報も複数あったとかして、
その当時環境庁は、
数棟か20棟住んでいる可能性が高いと公表したんだけど、
その後の坂本さんの話なんですけど、
この調査をしたのは、その前の年に、
熊が一都大分県で駆除されてるんですよ。
それですね。
その話です。
ただこの熊が後に、坂本さん言うように、
本州からどうも連れてこられた熊じゃないかということが、
DNAからで分かって、
だからこれは野生の熊じゃないとすると、
やっぱりいないんだよねっていう結論にはなってる。
だいぶ前、新日本新聞社に、
熊本だったり福岡県内だったら、
熊の目撃情報というのがあって、
同僚がいろいろ取材をしたら、
大きな犬で首が白いところがあったという、
熊ではなかったというのがありましたけど。
それこそYouTubeは、
アナドクちゃんの人形を前に並べてますけども、
やっぱり目撃情報の中にはいくつか、
いわゆる大きなアナグマとホグマを見間違えた、
みたいな話っていうのは聞いたことあります。
北九州市は、
災厄の事態も備えて警戒を続けている。
熊による人身被害が、
今年過去最多になりましたけども、
その前の前の2023年から、
市のホームページで注意喚起をしていて、
近隣県の情報収集にも努めています。
市は目撃の情報があれば、
関係機関と連携して対応を考えるとしています。
なぜ熊の被害が広がっている、
相次いでいるのかというのは、
専門家の方なんかおっしゃってます。
そうですね、特に今年は秋を迎える前から、
熊の遭遇とか事故が続いてますよね。
一つの理由として、春先の気温が高くて、
食料となる植物の育成時期がずれたことが影響したかもしれない。
そもそもなんですけども、近年は熊被害増加傾向にあります。
その理由としては、
人と野生の動物の距離が近くなったことが、
熊に限らず鹿とかイノシシとか、
さまざまな野生動物の動物域が、
この40年ほどで広がって、
月のワグマについては約2倍に広がったと。
逆に言うと、人間側がどんどん宅地開発をしていって、
かつてでいう深い森と町の間にあった里山がなくなってしまって、
境界線がなくなったという指摘もあります。
そうなんですね。
背景っていうのはやっぱり少子高齢化とか。
そうですね、少子高齢化とか都市への人口集中というか、
人間側の変化ですね。
山間地で暮らす人が減ってきて、
それこそ里山がなくなって、
耕作地が放棄されると、
そこに草木が生い茂って森となって、
深い山の奥山と都市の間で、
干渉地帯である里山がなくなってしまう。
食料を求めて動き回る動物が森を一歩出れば、
すぐそこに人の暮らしがあるという形になってしまった。
人だと近くを通りかかった熊が、
たまたま庭先の果物とか漬物とか、
ここに置いてある生ゴミとかを見つけると、
食べ物のありかとして学習する。
食べ物を食べたいという欲求が、
人に会うのを怖いというリスクを上回ることで、
森から繰り返し出てくるように。
人の味を知った熊が、
また襲うという事例も出ていますよね。
一方で熊が人を攻撃するのは、
先ほどの話も通じますけど、