日経市場の安定性
はい、今日は2025年5月16日、日本時間の19時48分になります。
今日の日経平均の割には37,754円ということで、前日とほとんど変わらない値段になりました。
ただまあ値上がり数はですね、1924MHzということで、非常に多い形で2000MHzを迫る形になるので──
リスクオンは継続で、週明け仕掛けの回とかもある可能性あるんじゃないかなと思っています。
ただ、ちょっとやっぱり気にすべきは日経のPRで17.27ということで、ここが大きなトピックなのかなと思ってまして──
正直今日ここぐらいしか見るとこないなという感じなんですけど、日経のEPSが2186円ということで、大幅に下がった形になります。
ちょっと前にというかトランプ関税が発表された直後に、僕の方で日経平均のEPSどれぐらい下がるかなというところで何個かパターンを分けて説明していたんですけど──
これで当時2444円ベースで計算してましたけど、今10%ほど下がった形になってますかね。
なので、いくつかシナリオ分けで考えてましたけど、その範疇の中で今EPSのところが日本企業において折り込まれてるんじゃないかなと思ってます。
もっと下がる可能性もありますけど、2000円割る可能性はあるんじゃないかなとは思うんですけど──
このトランプ関税による押し下げというのは、仕方ないと相場も思っているのかどうなのかというところではあるんですけど──
そんな感じで、今そんなに株式市場においては、そこまで動揺が平和ってない形になるので──
そもそも日本株そんなに買われてなかったところが影響しているのかというところではあるんですけど、そんな状況ですと。
IMFの金融安定報告書の内容
今日はIMFのレポートをちょっと読んだので、それに関してトピックとしてお話しさせていただこうかなと思ってます。
IMFがですね、国際通貨基金ですけど、2025年4月、毎年出してるんですけど、グローバルファイナンシャルスタビリティレポートという世界金融安定報告書みたいなのを出してるんですね。
ちょっとその内容が気になったのでですね、それをちょっとかいつまんでご説明していこうかなと思うんですけど──
まずセクション1として書かれているのが非常にそのバリエーションですね。
資産価格、株価もそうですし、あらゆる資産価格が高すぎるままである状態であるというところがトピックとしてIMFが挙げてまして──
株式もそうですし、会社の借金としての謝罪であったり、不動産価格もそうなんですけど、全体的に上がっているというところ、高いというところを説明します。
上がっているのもそうですけど、バリエーションとしても高いよねというところをIMFは指摘しまして──
しかもですね、それがリスク要因がちゃんと値段に反映されていない状態だというところでミスバリエーションのところをミスプライスであるというところをIMFは指摘しているというところですね。
なのでそういう意味で言うと、下がるかもしれないとか損するかもしれないとか、そういうリスク要因というのは十分にありますよというところを警告しているんですね。
特にですね、米国株は2025年3月時点で過去最高レベルの値段でありますし、危ない会社、危険な会社に対する貸し出し利息というところも非常に低い形で維持されているというところで、
かなりお金が借りやすい状態かつ過去最高水準の株高というところがIMFとしても指摘しているリスクというところになりまして、セクション1でそういうふうに書かれています。
次がセクション2でレバレッジと見えないリスクの蓄積というところでレバレッジの件が書かれてまして、ここが結構フォトトピックなのかなと思ってまして、ノンバンクと言われる銀行ではないお金を動かしている会社がかなりの借金をしている。
それを使ってレバレッジをかけて投資をしているというところが注目されてまして、その投資先が非常に小さな価格差を狙った取引をやっているみたいで、要は薄いスプレッドを巨額資金を投資して抜いていくような形なので、その薄いスプレッドの前提条件が崩れると結構大きな損失がこむるよねというところで、
そういうリスクの取り方をしているということなので、非常に低金利が続いている中で直感金利も上がってきている。金利の価値がついてきたというところで、非常にそういったところに関してリスクがあるんじゃないかというところも主張しています。
特にこの銀行ではないノンバンクといわれる金融機関が今投資している額が2024年ベースで236兆ドルということで、これが世界の金融市場の約半分なんですね。49%をこのノンバンクというところが保有しています。
リーマンショックの前が30から35%程度だったので、リーマンショックの前よりも1.5から1.7倍ぐらいに拡大しているというところで、非常にリスクがここに張られているというところがセクション2のトピックなんですね。
ノンバンクによるリスク
本当にこれ結構やばい状態で、セクション3のところでこれと関連してもう一つ話されているんですけど、このノンバンクという主体が銀行から借り出しを受けているというところで、しかも銀行がファンドにノンバンクというところにお金を貸しながら、
そのタンポをその資産に、そのノンバンクが保有している資産に対してタンポを取っている形になるみたいなので、要は実質的に銀行がこのノンバンクを経由して巨額な資金を投資しに回しているということが出てきされています。
これをもう少し噛み砕いて説明すると、銀行はこの今の株高、資産高の状況下において高いバリエーションの中で、ノンバンクを返してかなり巨額な資金を投資していて、その資金規模というのは世界の金融資産の5割近くになりますよ。
なおかつそれはリーマンショックの前よりも1.5から1.7倍大きい状態なんですよというところを指摘しています。
この貸し出しも全年比で14%ほど今伸びている状況で、非常にここのリスクが大きいというところがIMFとしては指摘しているというところになります。
なおかつ今回そういった状況でもあるんですけど、トランプ関税というものが発表された時にはそこまで崩れなかった。ここからは僕の所感なんですけどね。ここまで行くと非常にやばい状況だったなと思うんですけど。
ただトリガーが引かれたトランプ関税においては特にもちろん値下がしたんですけど、どこかが破綻するとかそういう話は出なかったんですよね。
だからここまで巨大なリスクを張っている割には崩れなかったという意味で言うと、まだ買い手がいたということも意味するのかなとは思うんですけど。
トランプ関税によってあそこまで暴落したはいたんですけど、やっぱり個人投資が結構かったというデータもありましたし、まだまだ金余りの時代に投資できる主体がいたということなのかなとは思うんですね。
だから今AIとかもありますし、非常に相場に対しての期待値っていうのは高いので、下がっても買えば大丈夫だよね。
それはある中央銀行が今まで救済してたという神話もあると思うんですけど、それによって今回またトランプ関税によって回復支えができたという意味においては問題なかったとは思うんですけど。
ただここまで何度も回復していると最後の買い手というのはどんどん減ってくるので、ある種もしかすると今皆さんがテーブルについた状態で、どこでディーラーがひっくり返してくるかというのはわからない状態なのかもしれないんですよね。
ちょっとそういうふうな感覚を今読んでて思ってました。
そんな中でこういったまとめると、IMFとしては非常に株価は安定をしていて、Volatility Indexもそこまで高い状態でもないんだけども、ただ市場があまり認識したいリスクっていうのは非常に大きく積み上がっていて、
まだ嵐は来ていないもののトリガーが引かれて、それが押し寄せてくると拡大するというか、それがいろんなところに波及する速度であったり規模というのは大きいですよという感じの説明が書かれているんですよ。
まとめると、まず第一に資産価格が非常に割高かつ、それのリスクが折り込まれていない。
なおかつその状況下で、ノンバンクっていう金融機関に対して銀行がお金を貸して、そのお金はかなりリスクアセットに投資がなされていて、
リーマンショックの前だと世界の金融資産の30から35%ぐらいだったものが、今49%ぐらいまで膨れ上がっているような状況なので、銀行が5割ぐらい資金を投下して世界の金融アセットに投資しているような状況ですと。
銀行にバーゼル規制でリスクがないように見えて、ノンバンクを経由して銀行は実はリスクと隣り合わせの状態になりますよというところが伝えたいことだと思うんですね。
銀行とノンバンクが複雑に絡み合ってという状況があると。
その中で表面的に市場が静かに見えるんだけども、そういった次元爆弾みたいなのがあるので、そのリスクが見えない状態になっていること自体が非常にリスクなんだというところがIMFが伝えたいことなんじゃないかなと思っています。
ランプ関税はそこまで継続大きくしなかったですけど、やっぱり明らかにマーケットにリスクがありまして、それが低金利の状況下において積み上がったいろんな投資集団へのリスクがありますので、これがいつ爆発するかわからないですよというところが多分IMFが言いたいことだったと思うんですね。
なので結構非常にそこまで皆さん読まれている方も英語なんでいないと思うんですけど、基幹投資家とか読まれているかもしれないですけど、非常に資産深い内容が書かれているので、ちょっと一度今のリスク要因が何かというところを把握する上では一徳の価値があるかなと思いますので紹介させていただきました。
本日は以上になりますが、今リスクオン相場ではあるのでリスクオンに乗るのはいいとは思うんですけど、一定のこういったリスクもありますよというところは心に留めておいて何かがあったときに思い出せるようにしておくのがいいのかなと思っています。
本日は以上になります。もしよろしければ私のコンテンツロングコールしていただければと思います。それではまた明日。