ポッドキャストの概要と作品紹介
寝落ちの本ポッドキャスト、こんばんは、Naotaroです。
このポッドキャストは、あなたの寝落ちのお手伝いをする番組です。
タイトルを聞いたことがあったり、実際に読んだこともあるような本、それから興味深そうな本などを淡々と読んでいきます。
作品は、青空文庫から選んでおります。
ご意見、ご感想、ご依頼は、公式Xまでどうぞ。
寝落ちの本で検索してください。
また、別途投稿フォームもご用意しました。リクエストなどお寄せください。
それから、まだしてないよというそこのあなた、ぜひ番組のフォローもよろしくお願いします。
そして最後に、おひねりを投げてもいいよと思っていただけた方、概要欄のリンクよりご検討いただけますと幸いです。
さて、今日は太宰治さんの「奪捨」です。
奪捨山の奪捨ですね。
軽くあらすじを。
この作品は太宰が実際に水上温泉で起こした真珠未遂事件、
妻、八代との真珠未遂を題材にした自伝的小説とされ、
後の人間失格にもつながるエピソードが凝縮されています。
ということで、人間失格を読んだことがある方は、
ああ、あそこにつながるのかとなるんでしょうね。
人間失格、少し前に読んでおりますので、そちらもぜひ聞いてみてください。
3時間ぐらいだったかな。
今回の奪捨ですが文字数が15,000字となっていますので、
そうですね、40分ぐらいかな。
お見込んでいます。
どうかお付き合いいただければ幸いです。
夫婦の苦悩と選択
それでは参ります。
奪捨
その時
いいの。私はきちんと始末いたします。
はじめから覚悟していたことなんです。本当にもう。
変わった声で呟いたので
それはいけない。お前の覚悟というのは私にはわかっている。
一人で死んでいくつもりか。でなければ身一つでやや客層に落ちていくか。
そんなところだろうと思う。
お前にはちゃんとした親もあれば弟もある。
私はお前がそんな気でいるのを知っていながら、
はいそうですかと澄ましてみているわけにはいかない。
などと分別ありげなことを言っていながら、
岸地もふっと死にたくなった。
死のうか。一緒に死のう。神様だって許してくれる。
二人厳粛に身支度を始めた。
謝った人を愛婦した妻と、妻をそのような行為にまで追いやるほど、
それほど日常の生活を荒廃させてしまった夫と、
お互い身の結末を知ることによってつけようと思った。
早春の一日である。
その月の生活費が十四五円あった。
それをそっくり携帯した。
そのほか二人の着替えの着物ありったけ、岸地の土寺と風柄の合わせ一枚、
帯二本、それだけしか残っていなかった。
それを風呂敷に進み、風邪が抱えて夫婦が珍しく肩を並べての外出であった。
夫にはマントがなかった。
くるめがすりの着物にハンチング。
濃紺の絹の襟巻きを首に結んで、下駄だけは白く新しかった。
妻にもコートがなかった。
羽織も着物も同じ矢がすり模様の名銭で、
薄赤い外国製の布切れのショールがふにあいに大きくその上半身を覆っていた。
七夜の少し手前で夫婦は別れた。
真昼の荻窪の駅にはひそひそ人が出入りしていた。
岸地は駅の前に黙って立って煙草を吹かしていた。
きょときょと岸地を探し求めてふいと岸地の姿を認めりや、ほとんど転げるように駆け寄ってきて、
「成功よ。大成功。」とはしゃいでいた。
「十五円も貸しやがった。馬鹿ねえ。」
「この女を死なぬ。死なせてはいけない人だ。
俺みたいに生活に押しつぶされていない。
まだまだ生活する力を残している。死ぬ人ではない。
死ぬことを食わだてたというだけでこの人の世間への申し訳が立つはずだ。
それだけでいい。この人は許されるだろう。
それでいい。俺だけ一人死のう。それはお手柄だ。」
と微笑して褒めてやってそっと肩を叩いてやりたく思った。
「あわせて三十円じゃないか。ちょっとした旅行ができるね。」
新宿までの切符を買った。
新宿で降りてそれから薬屋に走った。
そこで催眠剤の大箱を一個買い、
それから他の薬屋に行って別種の催眠剤を一箱買った。
数えを店の外に待たせておいて、
騎士は笑いながらその薬品を買い求めたので別段薬屋に怪しまれることはなかった。
最後に三越に入り薬品部に行き、
店の雑とゆえに少し大胆になり大箱を二つ求めた。
黒目がち、真面目そうな細表の女店員がちらと漕ぎのシワを眉間に浮かべた。
嫌な顔をしたのだ。
騎士もはっとなった。急には微笑も作れなかった。
薬品は冷たく手渡された。
俺たちの後姿を背伸びして見ている。
それを知っていながら騎士ちはわざと風にぴったり寄り添って人混みの中を歩いた。
自身こんなに平気で歩いていてもやはり人から見るとどこか異様な影があるのだ。
騎士は悲しいと思った。
三越ではそれから風邪は特売場で白タビを一足買い、
騎士は上等の外国煙草を買って外へ出た。
自動車に乗り浅草へ行った。
活動館へ入ってそこでは工場の月という映画をやっていた。
最初田舎の小学校の屋根や柵が映されて子供の消化が聞こえてきた。
騎士はそれに泣かされた。
恋人同士はね。
騎士は暗闇の中で笑いながら妻に話しかけた。
こうして活動を見ていながら、こうやって手を握りあっているものだそうだ。
不憫さに右手で持って和江の左手を手繰り寄せ、
その上に騎士のハンチングをかぶせて隠し、和江の小さい手をぐっと握ってみたが、
さすがにかかる苦しい立場に置かれてある夫婦の間では、
それは不潔に感じられ、恐ろしくなって騎士はそっと手を離した。
和江は低く笑った。
騎士の不器用な冗談に笑ったのではなく、映画のつまらぬ逆に笑い気をしていたのだ。
この人は映画を見ていて幸福になれるつつましいいい女だ。
この人を殺してはいけない。こんな人が死ぬなんて間違いだ。
死ぬの良さないか?
ええ、どうぞ。
うっとり映画を見続けながらちゃんと答えた。
あたし一人で死ぬつもりなんですから。
騎士は女体の不思議を感じた。
活動館を出たときには日が暮れていた。
和江は寿司を食いたいと言い出した。
騎士は少し生臭くて好きではなかった。
それに今夜はもう少し高価なものを食いたかった。
寿司は困るな。
でもあたしは食べたい。
和江にわがままの美徳を教えたのは当の騎士であった。
人中のすまし顔の不純を礼招して威張って教えた。
みんな俺に跳ね返ってくる。
寿司屋で少しお酒を飲んだ。
騎士は牡蠣のフライを頼んだ。
これが東京での最後の食べ物になるのだと自分に言い聞かせてみてさすがに苦笑であった。
妻は徹果を食べていた。
おいしいか?
まずい。
真から憎々しそうにそう言ってまた一つ頬張り。
あーまずい。
二人ともあまり口を聞かなかった。
寿司屋を出てそれから漫才館に入った。
満員で座れなかった。
入り口からあふれるほどいっぱいのお客がおしあいへしあいしながら立って見ていて、
それでも時々アハハハハと声を揃えて笑っていた。
客たちにもまれもまれてかずえは騎士のところから五軒以上も遠くへ引き離された。
かずえは背が低いからお客の垣の間から舞台を覗き見するのに大苦心の体であった。
温泉旅行と過去の思い出
田舎臭い少女に見えた。
騎士っちも客にもまれながらちょいちょい背伸びしてはかずえのその姿を心細げに追い求めているのだ。
舞台よりもかずえの姿の方を多く見ていた。
黒い風呂敷包みを胸にしっかり抱きかかえてそのお荷物の中には薬品も包まれてあるのだが
頭をあちこち動かして舞台の芸人のありさまを見ようと焦っているかずえも時たまふっと振り返って騎士っちの姿を探して求めた。
騎士と互いの視線があっても別の二人微笑もしなかった。
なんでもない顔をしていてけれどもやはり安心だった。
あの女に俺はずいぶんお世話になった。
それは忘れてはならん。
責任はみんな俺にあるのだ。
世の中の人がもしあの人を至難するなら俺はどんなにでもしてあの人をかばわなければならぬ。
あの女はいい人だ。
それは俺が知っている。
信じている。
今度のことは?
ああ、いけないいけない。
俺は笑って済ませんのだ。
だめなのだ。
あのことだけは俺は平気でいられん。
たまらないのだ。
許せ。
これは俺の最後のエゴイズムだ。
倫理は俺はこらえることができる。
感覚がたまらんのだ。
とても我慢ができんのだ。
笑いの波がわっと館内に広がった。
騎士っちはかずえにめくばせして外に出た。
湊見に行こうね。
その前の年の一夏を湊見駅から徒歩で一時間ほど登って行き着ける谷川温泉という山の中の温泉場で過ごした。
真実苦しすぎた一夏ではあったが苦しすぎて今では濃い色彩のついた絵描きのように甘美な思い出にさえなっていた。
白い夕立の降りかかる山、川。悲しく死ねるように思われた。
湊見と聞いてかずえの体は急に生き生きしてきた。
ああ、そんなら私山栗を買って行かなくちゃ。
おばさんがね、食べたい食べたい言ってたの。
その宿の老妻にかずえは甘えて、また愛されてもいたようであった。
ほとんど素人下宿のような宿で部屋も三つしかなかったし、うちゆうもなくてすぐ隣の大きい旅館にお湯をもらいに行くか、
雨降ってる時には傘を差し、夜なら提灯か裸ろうそくを持って下の谷川まで降りて行って、河原の小さい野天風呂に浸らなければならなかった。
老夫婦二人きりで子供もなかったようだし、それでも三つの部屋がたまに塞がることもあって、そんな時には老夫婦はてんてこまいで、かずえも台所で手伝いやら邪魔やらしていたようであった。
お膳にもすじこだの納豆だのついていて、宿屋の料理ではなかった。
きしちには居心地がよかった。
老妻が排他をあずらい、みかねてきしちがアスピリンをあたえたところ、ききすぎて手もなくとろとろ眠りこんでしまって、
ふだんから老妻をかわいがっている主人は心配そうにうろうろして、かずえは大笑いであった。
一度、きしちが一人、頭をたれて宿近くの草むらをふらふら歩きまわって、ふと宿の玄関のほうを見たら、薄暗い玄関の階段の下の板の間に老妻が小さくぺたんと座ったままぼんやりきしちの姿を眺めていて、それはきしちの尊い秘密の一つになった。
老妻といっても四十四五のふくふくしい顔の上品におっとりした人であった。
主人は養子らしかった。
その老妻である。
かずえはあまぐりを買いまとめた。
きしちはすすめてもう少し多く買わせた。
上野駅にはふるざとのにおいがする。
誰かきょうりの人がいないかときしちにはいつも恐ろしかった。
わけてもその夜は、お棚の手台と女中がやぶいりでうろつきまわっているようなみなりだったし、ずいぶん人目がはばかられた。
売店でかずえはモダン日本の探偵小説特集号を買い、きしちはウイスキーの小瓶を買った。
新潟行き、十時半の汽車に乗り込んだ。
向かい合って席についてから、二人はかすかに笑った。
「ねえ、あたしこんな格好をして、おばさん変に思わないかしら?」
「かまわないさ。二人で浅草へ活動を見に行って、そのかえりに主人が酔っ払って、
水上のおばさんとこ行こうって聞かないからそのまま来ましたって言えばそれでいい。」
「それもそうね。」
けろっとしていた。
すぐまた言い出す。
「おばさん、おどろくでしょうね。」
汽車が発車するまでは、やはり落ち着かぬ様子であった。
「よろこぶだろう、きっと。」
発車した。
風居はふっとこわばった顔になり、
けろっとプラットフォームを横目で見て、これでおしまいだ。
度胸が出たのか、ひざの風呂敷包みをほどいて雑誌を取り出し、ページを送った。
苦悩と自己認識
きしちは足がだるく、胸だけ不快にワクワクして、薬を飲むような気持ちでウイスキーを口のみした。
「金があれば何もこの女を死なせなくてもいいのだ。
相手のあの男がもう少しはっきりした男だったら、これはまた別な形もとれるのだ。
見ちゃいられん。この女の自殺は意味がない。」
「おい、私はいい子かね。」
出し抜けにきしちは言い出した。
「自分ばかりいい子になろうとしているのかね。」
声が大きかったので風居はあわて、それから眉を険しくしかめて怒った。
きしちは気弱くニヤニヤ笑った。
「だけどもね。」
おどけて、わざと必要以上に声を落として、
「お前はまだそんなに不幸せじゃないんだよ。だってお前は普通の女だもの。
悪くもなければ良くもない。本質から普通の女だ。けれども私は違う。大変な奴だ。どうやらこれは普通以下だ。」
きしゃは赤羽を過ぎ、大宮を過ぎ、暗闇の中をどんどん走っていた。
ウィスキーの酔いもあり、また汽車の速度に促されてきしちは脳弁になっていた。
女房にあいさをつかされて、それだからとてどうにもならず、
こうしてうろうろ女房について回っているのはどんなにみっともないものか私は知っている。
愚かだ。けれども私はいい子じゃない。いい子はいやだ。
何も私が人が良くて女にだまされ、そしてその女をあきらめきれず、女に引きずられて死んで、
芸術の仲間たちから純粋だ、世間の人たちから気の弱い人だったなど、そんないい加減な同情を得ようとしているのではないのだよ。
俺は俺自身の苦しみに負けて死ぬんだ。
何もお前のために死ぬわけじゃない。私にもいけないところがたくさんあったんだ。
人に頼りすぎた。人の力を過信した。
そのこともまたその他の恥ずかしい数々の私の失敗も私自身知っている。
私は何とかして当たり前の人の生活をしたくてどんなに今まで勤めてきたか、
お前にもそれは少しわかっていないか。
俺は一本それに縋って生きてきたんだ。
ほんの少しの重さにもその藁が切れそうで、私は一生懸命だったのに。
わかっているだろうね。私が弱いのではなくて、苦しみが重すぎるのだ。
これは愚痴だ。恨みだ。
けれどもそれを口に出してはっきり言わなければ、人は、
いや、お前だって私の鉄面皮の強さを過信して、
あの男は苦しい苦しい言ったってポーズだ、身振りだと軽く見ている。
かずえは何か言い出しかけた。
いや、いいんだ。お前を非難しているんじゃないんです。
お前はいい人だ。いつでもお前は素直だった。
言葉のままに信じた人だ。お前を非難しようとは思わない。
お前よりもっともっと学問があり、ずいぶん古い友達でも私の苦しさを知らなかった。
私の愛情を信じなかった。無理もないんだ。私はつまり下手だったのさ。
そう言ってやって微笑したら、かずえは一瞬得意になり、
わかりました。もういいのよ。他の人に聞こえたら大変じゃないの。
何もわかっていないんだな。お前には私がよっぽど馬鹿に見えているんだね。
私はね、今自分でいい子になろうとしているところが、
心のどこかの片隅にやっぱり潜んでいるのではないかしらと、それで苦しんでいるんだよ。
お前と一緒になって六七年にもなるけれど、お前は一度も、
いや、そんなことでお前を非難しようとは思わない。無理もないことなんだ。お前の責任ではない。
かずえは聞いていなかった。黙って雑誌を読み始めていた。
七七はいかめしい顔つきになり、真っ暗い窓に向かって独り言のように語り続けた。
冗談じゃないよ。何で私がいい子なもんか。人は私を何と言っているか。
嘘つきの。怠け者の。うぬぼれ屋の。贅沢屋の。女たらしの。
その他まだまだ恐ろしくたくさんの悪い名前をもらっている。
けれども私は黙っていた。一言の弁解もしなかった。
私には私としての信念があったんだ。
けれどもそれは口に出して言っちゃいけないことだ。
それでは何にもならなくなるんだ。私はやっぱり歴史的使命ということを考える。
自分一人の幸福だけでは生きていけない。私は歴史的に悪役を買おうと思った。
ユダの悪が強ければ強いほどキリストの優しさの光が増す。
私は自身を滅亡する人種だと思っていた。私の世界観がそう教えたんだ。
強烈なアンチテーゼを試みた。
滅亡する者の悪をエムファサイズしてみせればみせるほど、
次に生まれる健康の光の羽根もそれだけ強く跳ね返ってくる。それを信じていたんだ。
私はそれを祈っていたんだ。私一人の身の目はどうなっても構わない。
反立法としての私の役割が次に生まれる迷路に少しでも役立てば、それで私は死んでもいいと思っていた。
誰も笑って本当にしないかもしれないが、実際それはそう思っていたものだ。
私はそんな馬鹿なのだ。私は間違っていたかもしれん。
やはりどこかで私は思い上がっていたのかもしれないね。
人間関係の複雑さ
それこそ甘い夢かもしれない。人生は芝居じゃないのだからね。
俺は負けてどうせ近く死ぬのだから、せめて君だけでもしっかりやってくれという言葉は、これは間違いかもしれないね。
一命捨てで作った刺繍ぷんぷんの御馳走は犬も食うまい。
与えられた人こそいい迷惑かもわからない。
我人と共に栄えるのでなければ意味をなさないのかもしれない。
窓は答えるはずはなかった。
喫茶場を渡って夜々トイレットの方へ歩いて行った。
トイレットへ入って扉をきちんと閉めてからちょっと躊躇して額と両手を合わせた。
祈る姿であった。
未人もポーズでなかった。
湊駅に到着したのは朝の四時である。
まだ暗かった。
心配していた雪も大抵消えていて、駅の物陰に薄ネズミ色して静かに残っているだけで、
この分ならば山上の谷川温泉まで歩いて行けるかもしれないと思ったが、
それでも大事をとって喫茶場駅前の自動車屋を叩き起こした。
自動車がくねくね電光型に曲折しながら山を登るにつれて、
野山が闇の空を明るくするほど真っ白に雪に覆われているのがわかってきた。
寒いのね。こんなに寒いと思わなかったわ。
東京ではもうセル着て歩いている人だってあるのよ。
運転手にまで見なりの申し訳を言っていた。
「あ、そこを右。」
宿が近づいて、かずえは画期を呈してきた。
「きっとまだ寝ていることよ。」
今度は運転手に。
「ええ、もう少し先。よし、ストップ。」
喫茶場が言った。
「あとは歩く。」
その先は道が細かった。
自動車を捨てて喫茶場もかずえも旅を脱ぎ、宿まで半丁ほど歩いた。
路面の雪は溶けかけたまま、危うく薄く積もっていて、
二人の下駄をびしょ濡れにした。
宿の音を叩こうとすると、少し遅れて歩いてきたかずえはすっと駆け寄り、
「あたしに叩かせて。あたしがおばさんを起こすのよ。」
手柄を争う子供に似ていた。
宿の老夫婦は驚いた。いわば静かに慌てていた。
喫茶場は一人さっと二階に上がって、
前の年の夏に暮らした部屋に入り、電灯のスイッチをひねった。
「それがね、おばさんのところに行こうって聞かないのよ。芸術家って子供ね。」
自身の嘘に気がついていないみたいにはしゃいでいた。
東京を焦る。をまた言った。
ちょっと老妻が二階へ上がってきて、ゆっくり部屋の雨戸をくり開けながら、
「よく来たね。」と一言言った。
外はいくらか明るくなっていて、真っ白な山原がすぐ目の前に現れた。
谷間を覗いてみると、もやもや朝霧の底に一筋の谷川が黒く流れているのも見えた。
恐ろしく寒いね。
嘘である。そんなに寒いとは思わなかったんだが、
お酒飲みたいな。
大丈夫かい?
ああ、もう体はすっかりいいんだ。太ったろう。
そこへ風が大きいこたつを自分で運んで持ってきた。
ああ、重い。
おばさん、これおじさんの借りたわよ。
おじさんが持って行ってもいいと言ったの。
寒くって金やしない。
キッシュの方に目もくれず、一人で異様にはしゃいでいた。
二人きりになると急に真面目になり、
私、疲れてしまいました。
お風呂へ入って、それから一眠りしようと思うの。
下の露天風呂に行けるかしら?
ええ、行けるそうです。
おじさんたちも毎日入りに行ってるんですって。
主人が大きい藁靴を履いて、
昨日降り積もったばかりの弓を踏み固め踏み固め道を作ってくれて、
その後からキッシチ、カズエがついて行き、
薄明りの谷側へ降りて行った。
主人が持参した御座の上に着物を脱ぎ捨て、
二人湯の中に体を滑り込ませる。
カズエの体は丸く太っていた。
今夜死ぬるものとはどうしても思えなかった。
主人がいなくなってからキッシチは、
あの辺かな?と濃い朝霧がゆっくり流れている白い山原を顎でしゃくって見せた。
でも雪が深くて登れないでしょう?
もっと下流外かな?
湊の駅の方には雪がそんなになかったからね。
死ぬる場所を語り合っていた。
宿に帰ると布団が敷かれていた。
カズエはすぐそれに潜り込んで雑誌を読み始めた。
カズエの布団の足の方に大きいコタツが入れられていて温かそうであった。
キッシチは自分の方の布団をまくり上げてテーブルの前に油をかき火鉢にしがみつきながらお酒を飲んだ。
魚は缶詰のカニと干し椎茸であった。
リンゴもあった。
おい、もう一晩伸ばさないか?
ええ。
妻は雑誌を見ながら答えた。
どうでもいいけど。
でもお金足りなくなるかもしれないわよ。
いくら残ってんだい?
そんなことを聞きながらキッシチはつくづく恥ずかしかった。
未練。これはいやらしいことだ。
世の中で一番だらしないことだ。
こいつはいけない。俺がこんなにグズグズしているのは何のことはない。
この女の体を欲しがっているせいではなかろうか。
キッシチは平行であった。
生きて再びこの女と暮らしていく気はないのか。
作戦。それも義理の悪い作戦。これをどうする。
汚名。反キチガイとしての汚名。これをどうする。
病句。人がそれを信じてくれない皮肉な病句。これをどうする。
そして、憎しん。
ねえ、お前はやっぱり私の憎しんにやばれたんだね。どうもそうらしい。
かずえは雑誌から目を離さず口早に答えた。
そうよ。私はどうせ気に入られないお嫁よ。
いや、そうばかりは言えないぞ。確かにお前にも努力の足りないところがあった。
もういいわよ。たくさんよ。
雑誌を放り出して。
理屈ばかり言ってるのね。だから嫌われるのよ。
ああ、そうか。お前は俺を嫌いだったのだね。失礼したよ。
キッシチはスイカンみたいな口調で言った。
なぜ俺はシュッとしないんだろう。やはり俺はうぬぼれ屋なのであろうか。
俺を嫌うはずがない。それを信じているだろうか。
怒りさえない。
例のその人があまり弱すぎるせいであろうか。
俺のこんなものの感じ方を虚構というのではなかろうか。
そんなら、俺の考え方は皆ダメだ。
俺のこれまでの生き方は皆ダメだ。
無理もないことだ。他人と理解せず、なぜ単純に憎むことができないのか。
そんな嫉妬こそつつましく美しいじゃないか。
重ねて四つという憤怒こそ高く素直なものではないか。
斎君に背かれて、その打撃のためにのみ死んでゆく姿こそ清純の悲しみではないか。
けれども俺は何だ。
未練だの、いい子だの。
補うけづらだの、道徳だの。
借銭だの、責任だの。
お世話になっただの。
アンチテイゼだの。
歴史的義務だの。
憎しんだの。
ああ、いけない。
温泉地での朝
吉知は昆布を振り回して自分の頭をぐしゃと叩き潰したく思うのだ。
ひと寝入りしてから出発だ。
結構、結構。
吉知は自分の布団をどたばた引いてそれに潜った。
夜ほど酔っていたのでどうにか眠れた。
ぼんやり目が覚めたのは昼過ごしすぎで、吉知は浴びしさに耐えられなかった。
羽起きてすぐまた寒い寒いを言いながら下の人にお酒を頼んだ。
さあ、もう起きるのだよ。
出発だ。
和泉は口を小さく開けて眠っていた。
きょとんと目を開いて。
ああ、もうそんな時間になったの。
いや、お昼少し過ぎただけだが、私はもうかなわん。
何も考えたくなかった。
早く死にたかった。
それから早かった。
この辺の温泉をついでに回ってみたいからと和泉に言わせて宿を立った。
空もカラリと晴れていたし、私たちはぶらぶら歩いて途中の景色を見ながら山を降りるからと自動車を断り、
一丁ほど歩いてふと振り向くと宿の老妻がずっと後ろを走って追いかけてきていた。
おい、おばさんが来たよ。
岸地は不安であった。
これ、ああ。
老妻は顔をあからめて岸地に紙包みをさせたし、
まわただよ。
うちで紡いでこしらえた。
何もないのでな。
ありがとう。
と岸地。
おばさん、まあそんな心配して。
と風。
何か二人ほっとしていた。
岸地はさっさと歩き出した。
お大事に行きなよ。
おばさんもおだしゃで。
うしろではまだあいさつしていた。
岸地はくるりまわりみぎして、
おばさん、あくしゅ。
手を強くねぎられて老妻の顔にはきまり悪さとそれから恐怖の色まであらわれていた。
よってるのよ。
風はそばからちゅうしゃくした。
よっていた。
わらいわらい老妻と別れ、だらだら山を降りるにしたがって雪もうすくなり、
岸地は小声で、あそこかここかと風に相談をはじめた。
風はもっとみなかみの駅に近いほうがさびしくなくてよいといった。
やがてみなかみの町ががんかに黒くてんかいした。
もはやゆうようはならん。
ね。
岸地は陽気をよそうといった。
ええ。
風はまじめにうなずいた。
道のひだりがわの杉林に岸地はわざとゆっくりはいっていった。
風もつづいた。
雪はほとんどなかった。
落ち葉があつくつもっていてじめじめぬかった。
かまわずずんずんすすんだ。
急な勾配ははってのぼった。
命の選択
死ぬことにもどりょくがいる。
ふたりすわれるほどの草原をやっとさがしあてた。
そこにはすこし日があたって泉もあった。
ここにしよう。
つかれていた。
風はハンケチをしいてすわって岸地にわらわれた。
風はほとんどむごんであった。
風呂しきずずみから薬品をつぎつぎとりだし風をきった。
岸地はそれをとりあげて、
薬のことはわたしでなくちゃわからない。
どれどれ。
おまえはこれだけのめばいい。
すくないのね。
これだけでしねるの?
はじめのひとはそれだけでしねます。
わたしはしじゅうをのんでいるから、おまえのじゅうばいをのまなければいけないのです。
いきのこったらめんもあてられんからな。
いきのこったらろうやだ。
けれどもおれは風にいきのこらせて、そうしてひくつなふくしゅうをとげようとしているのではないか。
まつかそんなあまったるい通俗小説じみた。
はらだたしくさえなって、岸地はてのひらからあふれるほどのじょうざいをいずみのみずでぐっぐとのんだ。
風もへたなてつきでいっしょにのんだ。
せっぷんして、ふたりならんでねころんで、
じゃあおわかれだ。
いきのこったやつはつよくいきるんだぞ。
岸地はさいみざいだけではなかなかしねないことを知っていた。
そっとじぶんのからだをがけのふちまでいどうさせてへこうびをほどき、
くびにまきつけ、そのはしをくわにいたみきにしばり、
ねむるとどうじにがけからすべりをして、そうしてくびれてしねる。
そんなしかけにしておいた。
まえからそのためにがけのうえのこのくさはらをとぐにせんていしたのである。
ねむった。
ずるずるすべっているのをかすかにいしきした。
さむい。
めをあいた。
まっくらだった。
つきかげがこぼれおちて、
ここは?
はっときづいた。
おれはいきのこった。
のどへてをやる。
へこうびはちゃんとからみついている。
こしがつめたかった。
みずたわりにおちていた。
それでわかった。
がけにそってすいじょくにしたにおちず、
からだがおうてんしてがけのうえのくぼちにおちこんだ。
くぼちにはいずみからちょろちょろながれだすみずがたまって、
きしのせなかからこしにかけてほねまでこうるほどつめたかった。
別れの決意
おれはいきた。
しねなかったのだ。
これはげんしゅくのじじつだ。
このうえはかぜをしなせてはならない。
ああ、いきているように。
いきているように。
ししなえておきあがることさえよういてなかった。
こんしんのちからでおきなおりきのみきにむすびつけたへこうびをほどいてくびからはずし、
みずたまりのなかにあぐらをかいてあたりをそっとみまわした。
かぜのすがたはなかった。
はいまわってかぜをさがした。
がけのしたにくろいぶったいをみとめた。
ちいさいいぬころのようにもみえた。
そろそろがけをはいおりてちかづいてみるとかぜであった。
そのあしをつかんでみるとつめたかった。
しんだか。
じぶんのてのひらをかぜのくちにかるくあててこきゅうをしらべた。
なかった。
ばか、しにやがった。
わがままなやつだ。
いようなふんどでかっとなった。
あらあらしくてくびをつかんでみやくをしらべた。
かすかにみやくはくがかんじられた。
いきている、いきている。
むねにてをいれてみた。
あったかった。
なんだ、ばかのやつ。
えらいぞ、えらいぞ。
ずいぶんいとしくおもわれた。
あれくらいのぶんりょうでまさかしぬわけはない。
ああ、ああ。
たしょうのこうふくかんをおってかずえのそばにあおむけにねころがった。
それきりきしちはまたわからなくなった。
にどめにめがさめたときにはそばのかずえはぐうぐうおおきなえびきをかいていた。
きしちはそれをきいていながらはずかしいほどであった。
じょうぼなやつだ。
おい、かずえ。
しっかりしろ。
いきちゃった。
ふたりともいきちゃった。
きしょうしながらかずえのかたをゆすぶった。
かずえはあんらくそうにねむりこけていた。
しんやのやまのすぎぬきはにゅきにゅきだまってつったってとがったはりのこずえにはつめたいはんげつがかかっていた。
なぜかなみだがでた。
しくしくおえつをはじめた。
おれはまだまだこどもだ。
こどもがなんでこんなくろうをしなければならんのか。
とつぜんそばのかずえがさけびだした。
おばさん、いたいよ。
むねがいたいよ。
ふえのねににていた。
きしはきょうがくした。
こんなおおきなこえをだして、もしだれかふもとのみちをとおるひとにでもきかれたら、たまったものではないと思った。
かずえ、ここはやどではないんだよ。
おばさんなんていないんだよ。
わかるはずがなかった。
いたいよ、いたいよとさけびながらからだをくるしきにくねくねさせて、そのうちにころころしたにころがっていった。
ゆるいこうばいがふもとのかいどうまでもかずえのからだをころがしていくようにおもわれ、きしちもむりにじぶんのからだをころがしてそのあとをおった。
いっぽんのすぎのきにさえぎとめられ、かずえはそのみきにまつわりついて、
おばさん、ざむいよ。
こたつもってきてよ。
と、たかくさけんでいた。
ちかよってげっこうにてらされたかずえをみると、もはやひとのすがたではなかった。
かみはほどけて、しかもそのかみにはすぎのくちばがいっぱいついて、ししのせいのかみのように、やまうばのかみのようにあらくおおきくみだれていた。
しっかりしなければ、おれだけでもしっかりしなければ。
きしちはよろよろたちあがってかずえをだきかかえ、またすぎばやしのおくのほうへひきかえそうとつとめた。
つんのめり、はいあがり、ずりおち、きのねにすがり、つちをかきかき、すこしずつすこしずつかずえのからだをはやしのおくへひきずりあげた。
なんじかんそのようなむしのどろくをつづけていたろう。
ああ、もういやだ。このおんなはおれにはおもすぎる。いいひとだが、おれのてにあまる。
おれはむりょくのにんげんだ。おれはいっしょうこのひとのためにこんなくろをしなければならんのか。
いやだ、もういやだ。わかれよう。
おれはおれのちからでつくせるところまでつくした。
そのとき、はっきりけっしんがついた。
このおんなはだめだ。おれにだけむさいげんにたよっている。
ひとからなんといわれたっていい。おれはこのおんなとわかれる。
よわけがちかくなってきた。
そらがしろくなりはじめたのである。
かずえもだんだんおとなしくなってきた。
あさぎりがもやもやこだちにじゅうまんしている。
たんじゅうになろう。たんじゅうになろう。
おとこらしさというこのことばのたんじゅんせいをわらうまい。
にんげんはそぼくにいきるよりほかにいきかたがないものだ。
かたわりにねているかずえのかみのすぎのくちばをひとつひとつたんねんにとってやりながら、
おれはこのおんなをあいしている。
どうしていいかわからないほどあいしている。
そいつがおれのくのうのはじまりなんだ。
けれどももういい。
おれはあいしながらとうざかりうるなにかしらつよさをえた。
いきていくためにはあいをさえぎせいにしなければならん。
なんだ、あたりまえのことじゃないか。
せけんのひとはみんなそうしていきている。
あたりまえにいきているんだ。
いきていくにはそれよりほかにしかたがない。
おれはてんさいでない。きちがいじゃない。
ひるすこしすぎまでかずえはたっぷりねむった。
そのあいだにきちちはよろめきながらじぶんのぬれたきものをぬいでかわかし、
またかずえのげたをさがしまわりやくひんのからばこをつちにうめたり、
かずえのきもののどろをはんけちでふきとったり、
そうたくさんのしごとをした。
かずえはめをさましてきちちからさくやのことをいろいろきかされ、
父さんすみません。
といってぴょこんとあたまをさけた。
きちちはわらった。
きちちのほうはもうあるけるようになっていたがかずえはだめであった。
しばらくふたりはすわったままきょうこれからのことをそうだんしあった。
おかねはまだじゅうえんちかくのこっていた。
きちちはふたりいっしょにとうきょうへかえることをしちょうしたが、
かずえはきものをひどくよごれているし、
とてもこのままではきしゃにのれないといい。
けっきょくかずえはまたじどうしょでたにがわおんせんへかえり、
おばさんによそのおんせんばでさんぽしてころんできものをよごしたとかなんとかへたなうそをいって、
きちちがとうきょうにさきにかえってきがえのきものとおかねをもって
またむかいにくるまでやどでせいようをしているということにではずがきまった。
きちちのきものがかわいたのできちちはひとりすぎばやしからぬけて
物語の導入
みなかみのまちにでてせんべいとけのめるとさいだをかい、
またやまにひきかえしてきてかずえといっしょにたべた。
かずえはさいだをひとくちのんではいた。
くらくなるまでふたりでいた。
かずえがやっとどうにかあるけるようになってふたりこっそりすぎばやしをでた。
かずえをじどうしゃにのせてたにがわにやってからきちちはひとりできしゃでとうきょうにかえった。
あとはかずえのおうじにじじょうをうちあけていっさいをたのんだ。
むくちなおうじは、「ざんねんだな。」といかにもざんねんそうにしていた。
おうじがかずえをつれてかえっておうじのいえにひきとり、
かずえのやつ、やだのむすんみたいによるねるときはていしとおかみのあいだにふとんひひかせてのんびいねていた。
おかしなやつだね。といってくびをちじめてわらった。ほかにはなにもいわなかった。
このおうじはいいひとだった。
きちちがはっきりかずえとわかれてからもきちちとなんのこだわりもなくさけをのんであそびまわった。
それでもときおり、「かずえもかわいそうだね。」とおもいどしたようにふっといいきちちはそのとどこころよわくこまった。
1988年発行。
ちくましょぼう。
ちくまぶんこ。
だざいおさむぜんしゅう。
2。
よりどくりょう。
よみおわりです。
はい。
にんげんしっかくのなかでは、えっと、なんだっけあの女のひと。
つねこか。
だんなさんがけいむしょにはいっているひとのいえに、カフェ&バー、しゅちにくりみたいなところでしりあって、これがりこむみたいなびょうしゃがありましたけど。
それともつながるようなね。
あとはだざいおさむくんほんにんのおあいて、はつやさんだったかな。
いっしょにしのうとしてむこうだけしんじゃったみたいなのがあったような気がしますが。
よみおわってですね。
おあびしてていせいしたいところがあるんですけど。
しゅじんこうのなまえきしちとよんでましたが、どうやらかしちですね。
たいへんすていたしました。
すべてをきしちでよみとおしてますので。
のうないでへんかんいただけると、すべてをちかん、リプレイスしていただけるとさいわいです。
よろこぶってかんじの、いちばんしたがくちじゃなくて、いちばんしたがくわえるっていうじ。
かとうさんのかのじですね。
にかんすうじのなので、たたしくはかしち。
ぼくはきしちでよみとおしてしまいました。
たいへんすていたしました。
まあ、けっきょくこんかい、いきどこってましたけど。
ねえ、ふたりとも。
にんげんしっかくだとあいてはしんでましたもんね。
むかしよみあげただざいくんのたんぺんしゅう、だんぺんしゅうか。
の、はっぱのはひともじのたいとるのなかに、だんぺんしゅうのなかに、
なみにもまれながらふたりでてをとりあってじゅすいするんだけど、
なんだっつったっけな。
ふりほどいて、てをふりほどいて、
そのままふたりともしのうみたいなかんじでつきはなした。
そのあと、かのじょがさけんだのはおれのなじゃなかったっていういっせつがあるんですよね。
なんかそれもなんかぐっとくるかんじですね。
よめさんをもらうちょくぜんのむかしよみあげたふがくひゃっけいではすごくるんるんだったんですけど。
もうね、どんどんしにたくなるやまいってことでしょうね。
それではおおりにしていきましょうか。
朗読の締め
ぶじにねおしできたかたも、さいごまでおつきあいいただけたかたも、たいへんにおつかれさまでした。
といったところで、きょうのところはこのへんで。またじかいおあいしましょう。
おやすみなさい。