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AIを便利に活用するには自分のことをAIに学習させる必要があって、そのためには自分に関する情報を外部化しておくのが良さそう。

という話をしています。

にゃおの考える現代の基礎的なリテラシーは、ITをきちんと使えることが含まれます。

そのためにどのような問題があり、どう解決していったらよいか考えてみるPodcastです。


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をご覧ください。

サマリー

AIをうまく活用するためには、自己開示が必要だと考えられる。自己開示は、人との関係構築に似た苦労を伴うものであるが、自己開示によってAIの使い方に差が生じることがわかっている。

AIの学習情報とローカルな情報の違い
にゃおのリテラシーを考えるラジオ、読書と編集の千葉直樹です。
このチャンネルでは、読書とIT時代の読み書きソロ版を中心に、様々な話をしています。
今回お話しするのは、AIをうまく活用するためには自己開示が必要になる、というものです。
水曜日は、ITを中心とした技術的な話をしています。生成型AIが話題になり始めて1年くらい経ちました。
実験的な段階から、少しずつ実用的な段階に入ってきたようです。
現在のAIを使ってみると、物足りないというか、ちょっと面倒だなぁと思うことがあります。
どういうところかというと、やってもらいたいことを全部説明しなければならないところです。
この感じは、なんとなくプログラミングっぽい感じだなぁと思うのです。
チャットAIを使っていると、Linuxなどで使うシェルのコマンドラインインターフェースを使っている気分になります。
それがほんの少しだけ自然言語に近づいただけ、みたいな感覚です。
40年近く前のUNIXで、ちょっと面白いシェルがありました。
シェルというのは、UNIXのコマンドを使いやすくするために、コマンドラインインターフェースに被せるスクリプトのことです。
Linuxの世界では、自分の好みのコマンドラインインターフェースを選べるし、さらに自分好みにカスタマイズすることができるのです。
そういうカスタマイズされたシェルが、フリーウェアとして配布されていたりもしました。
まあ、今使われている一般的なシェルもそのうちの一つなわけですが。
その中に、冒険シェルというものがありました。
これは、RPG風の味付けをしたシェルでした。
例えば、ファイルを削除するコマンドを打ち込んだとしましょう。
これが簡単に削除できないのです。
ファイルにはHPがあって、それがゼロになるまでコマンドを打ち続けないといけません。
バンジーがこの調子で、ユニックスの世界をRPG的に戦いながら進んでいくのです。
それで仕事になるのか?と言ったらもちろんならないのですが、
まあ、そういう遊び心がユニックスを使う人々の間にはあって、コンピューターとの会話を便利にする努力が続けられてきたわけです。
チャットAIはそういう世界を思い出させます。
もちろん、AIシステムは、冒険シェルとは比較するのがおかしいくらい大規模で複雑なシステムなのですが、
詰まるところ、どこかにある情報を見えるようにしたり、操作したりするものなのだ、というふうにざっくりと抽象化することもできるわけですね。
では、その情報はどこから来るものでしょう。
今使われているAIは、インターネット上にある大量の情報を学習したものです。
大胆に言い換えると、これは一般常識みたいな知識を持っているということだと思います。
これはこれで普通の人を凌駕する知識の量なのですが、ちょっと残念なことがあります。
それはローカルな知識が不足していることです。
日本の常識は世界の非常識なんていうことがありますが、もっと狭い領域でも同じようなことがありますよね。
東京の常識は大阪の非常識だったり、役所の常識は企業の非常識だったり、僕の常識はあなたの非常識ということもよくあります。
今のAIは、こういうローカルな常識をどうやって学習するかが課題なのですね。
自己開示とAIの使いこなし
難しいことの一つは、学習すべき情報をどうやって集めるかということになります。
何かするときに、毎回AIに同じことを説明するのは面倒ですよね。
前にやったことは覚えておいてほしいでしょ。
こういうのをちゃんと覚えてくれるようになったとしましょう。
でも、一つずつ覚えさせていくのもちょっと面倒じゃないですか。
これまでの社会でも同じようなことはありました。
職場の新人さんに仕事を覚えてもらうときに、ひとまずマニュアルを覚えてもらったりしますよね。
マニュアルのない職場もあるかもしれませんが、きちんと体系化はしていないけれど、何らかのマニュアルがあるのが普通でしょう。
マニュアルがあるおかげで、学習速度を上げられるのですね。
これは教科書や参考書も同じです。
人間が持っている知識を外部化していると考えることができます。
マニュアルも教科書もなかったら、何かを覚えてもらうのは大変ですよね。
これはAIも同じことです。
あなたのことを手早く覚えてもらいたいなら、あなたの情報を外部化しておく必要があるのです。
AIが学習できる形になった情報が何もなかったら、AIはあなたのことをゼロから学習していくことになります。
これでもいいのかもしれませんが、まあまあ時間がかかるでしょうね。
多分、AIを使いこなすということは、自分を知ってもらうことと同期になっていきます。
これは自分に関する知識を何らかの形で外部化するということで、
これをすでにやっている人とやっていない人では、AIの使いこなしに差が出てくるでしょう。
そんなわけで、コツコツ自分に関する情報を外部化しておくと、近い未来に便利なことがあるかもしれないと思うのです。
最近、GoogleのチャットAIであるBirdに、Googleワークスペースの情報を参照できるようになるという機能が追加されました。
マイクロソフトもコパイロットという形で、ローカルに囲い込んだ情報を使えるようになってきています。
これは、AIが個別のローカルな情報を学習できるようになったということで、自分用のAIを作る第一歩ということができると思います。
自分用AIを作るには、自分の情報を外部化する必要があります。
それは、自己開示みたいなものではないでしょうか。まるで人付き合いの苦労みたいですよね。
AIとのお付き合い。あなたはどう思いますか?
今回は、AIをうまく活用するためには、自己開示が必要になるという話をしました。
今日はここまで。
読書と編集では、ITを特別なものではなく、常識的なリテラシーとして広める活動をしています。
ストア化で、ITリテラシーの基礎を学べるオンライン講座をやっています。
詳しい内容については、概要欄のリンクから見に行くことができます。
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今日もワクワクする日でありますように。千葉直樹でした。ではまた。
07:35

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