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皆さん、こんにちは。今日も明日も授業道、黒瀬直美です。この番組では、中学校・高等学校の国語教育、働く女性の問題、デジタル教育についてゆるっと配信しています。
今日は、436回、言語文化「児のそら寝」、漫画のセリフ入れに歴史を感じる実践記というタイトルでお届けしたいと思います。
今日は、高校1年生の言語文化を持つことになりまして、入門教材として有名な「児後のそら寝」の授業実践についてお話ししていきたいと思います。
児後のそら寝って、古典の入門教材としては本当に有名な作品なんですよね。入門教材としてふさわしいのかどうかっていう論争もありまして、その判断は私自身、正直まだついていないところがあります。
ただ、このユーモアたっぷりなお話は、あらゆる学習実態の生徒にとっても親しみやすくて、面白いと感じてもらえる作品だと思っています。
本当にユーザーフレンドリーというか、高校1年生フレンドリーなそういった作品なんですよね。
思い起こせばこの児後のそら寝、初任の頃の私はとても教えるのに苦労しました。
私自身この面白さがとてもよくわかるので、生徒にもその面白さを理解してもらいたいと焦って空回りしてしまったという、そういった状態だったと思います。
自分がものすごく面白い話だから、それをわかってほしい、わかってほしいとついつい全部説明してしまいそうな、そういった危うさもありました。
でもやっぱりそこは生徒に考えさせたいし、読み取らせたいと思って悩みに悩んだし、発問をいろいろ考えていって、その応答も一生懸命自分ではやったんだけれども、ぎくしゃくしてうまくいかないというようなところもありました。
どうしたらこの面白さをしっかりわかってくれるんだろうと、そう思った時、私の得意技である漫画を使って、自分で漫画を書いて生徒にセリフ入れをやらせてみたんですね。
これがとても生徒が熱中して取り組んでくれて、自分としてもすごく手応えのある取り組みになったという、そういった思い出があります。
この取り組みをどこかの学会とかで発表したら、大学の先生には生徒の想像力を阻害させるという、そういったご批判を受けたこともあったんですけれども、
この漫画を読まなくてもわかる生徒はいいんだけれども、なかなか教材に向き合えない生徒にとっては、この漫画のセリフ入れというのはとても効果的だったので、私はまずもう本当に国立大附属の生徒にはやらなかったけど、いろんな学校でこの漫画のセリフ入れをやってきました。
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今回、あの漫画で読むシリーズで有名な前田康博先生の著書を読んでいて、政治家法略という学習法略があることを知りました。これは映像と文字を合わせることによって理解が深まるという学習の法略なんですね。
私はその学習法略を知って、まさに私は映像とその中に文字を言葉を入れることによってさらに理解を深めるということをすでに漫画を活用するという形でやっていたんだなというふうに思いました。
自分がやってきたことに政治家法略という名前がついて、それがとても効果的だったんだって分かった瞬間、なんだかとっても嬉しくなって、やってきてよかったなとすごく自分の中で喜んだ思い出があります。
そして初任の頃から40年たった今、千代の空根をまたまた生徒に教える日がとうとう巡ってまいりました。今回は今までとは違います。今までは紙に書いた私の漫画をプリントですってやらせていたわけですけれども、今回はアイビスペイントというデジタルツールで漫画をきれいに整えてデジタルで書きました。
着物の模様とかも結構クリアーに出て、それからスクリーントーンも貼れたりとかして、鉛筆で素朴な漫画はあれはあれで味があったんだけども、デジタルで整えることによってよりわかりやすくて視認性の良い漫画になったと思います。
ロイロノートでそのデータを生徒に配信して漫画のセリフ入れをデジタル上でやらせました。生徒はそれを受け取ってタブレット上に手書きでセリフを入れる子もいれば、デジタル文字で記入してタイピングで入れる子もいて、いろんな子がやりやすいように漫画のセリフ入れをやってみましたね。
できたらすぐに提出箱に提出させてすぐに回答共有をかけて相互参照させるとそういう風な流れにしました。
もう初任の頃とは遥かに違うスピーディな展開で生徒の思考をどんどんどんどん促していけるようになっていたんですね。
これは生徒の集中度を切らさずに漫画のセリフ入れに取り組ませて、そしてそれを共有して人と比べてまた考えを深めてというようなことができるようになったということになります。
初任の頃もっとスピーディに回せたらいいなと思っていた。そのことが今現実にできるようになりました。
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理想として思い描いていた世界がデジタルによって可能になって本当に今幸せな気分に浸っています。
生徒の漫画のセリフ入れの出来も大変良かったですね。
何より生き生きと取り組んでいて理解の差はあるにはあったんですけれども、優劣の見えにくい状態で一生懸命知護の空根の世界に没頭してくれました。
中にはものすごいアレンジを聞かせて自分たちの現代社会につながるようなセリフ入れの工夫をしている子もいて、生徒のアレンジ力に本当に感心するような作品もありました。
生徒は思いっきりこの漫画のセリフ入れを楽しんでくれましたので、この後3つの記述問題に取り組ませることにしています。
一つ目は知護が空根をしたのはなぜか。
二つ目は僧たちが限りなく笑ったこの上なく笑ったのはなぜか。
三つ目はこの話の面白さはどこにあると思うか。
生徒がこの話をどう捉えてそしてそれをどのようにこうやって記述問題の中で一生懸命言語化するか。
自分が一生懸命考えたことだからきっと一生懸命言葉に出そうとしてくれるに違いありません。
これも生徒と対話しながらまとめていきたいと思っています。
できれば発展的にこの漫画のセリフ入れをAIのノートブックAMに取り込ませるとどういうふうになるのかやってみたいと思っています。
文章を取り込んでAIに整理させたり色々と分析させたりしたことあったんだけど、
この漫画のセリフ入れっていうことになるとAIはどういう反応になるのか今からちょっと楽しみにしています。
デジタルって本当に目になりましたね。
特にAIっていうものが誕生してからまた広がりが生まれました。
初任の頃手作りで一生懸命やっていた実践が今デジタルの力でものすごくスピーディーに、
そして何倍にも生徒の学びに帰ってきているという感覚があります。
でも考えてみたらこれって昔こうやって一生懸命実践をして、
その実践の積み上げがあったからこそ、紙のデータがあった頃からこそこうやってデジタルにリメイクできて、
より効果的な取り組みができるんじゃないかなっていうふうに思いました。
昔の実践は無駄じゃなかったっていうふうに思いますね。
それでは今日の配信はここまでです。
聞いてくださりありがとうございました。またお会いいたしましょう。