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2024-10-02 11:30

033 生徒が生き生きする総合的な探究の時間のテーマ設定

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総合的な探究の時間で生徒が生き生きするにはどうしたら良いのか。テーマ設定が肝でした。

 

https://www.naomi-sensei.com/sougoutekinatankyu/

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皆さん、こんにちは。今日も明日も授業道、黒瀬直美です。
このチャンネルでは、中学校・高等学校の国語教育、働く女性の問題、デジタル教育についてゆるっと配信しています。
今日は、総合的な探究の時間の前回の配信の続きで、生徒が生き生きする総合的な探究の時間のテーマ設定についてお届けしたいと思います。
私は、総合的な探究の時間のカリキュラムマネジメント担当として、6年間ぐらい頑張った経験がありまして、
自分でも全勢力を注いだと言っても過言ではない、生徒が非常に生き生きと研究に取り組み、大きく成長し、
そして進路を選んで羽ばたいていったという充実した6年間を送りまして、私の中でも最高の思い出、手応えのある取り組みとなったんですね。
その時、本当に完全燃焼したなという思いがあるんですけど、総合的な探究の時間は、やっぱり重苦しい雰囲気になることもあるんだけど、
生徒が生き生きと取り組めば、先生方もその生徒の姿を見て、本当に頑張ってくれるので、生徒をいかに生き生きと取り組ませるかということが大きな肝だと思っています。
そのためにはどういうことをやったかをお話ししたいと思います。
まず、テーマ設定というのが本当に肝なんですけど、他の学校の視察に行くと、面白いことがよく起こってまして、例えばSDGsを掲げる。
SDGs流行りですよね。SDGsを掲げると、なんかこうやったような感じがするんで、SDGsを掲げてそれに向かってテーマ設定してSDGs絡みでやるという学校結構多かったですね。
それから地方活性化というのを前面に出す学校さんもあったと思いますし、環境問題というのを前面に出す学校さんもあって、流行りのテーマをまず掲げてからスタートするという、そういう学校さんがあって、そういう名前を掲げると見学される先生や学校も多いんで、たくさんの人が集まっていましたが、
一見良さそうに見えるんだけど、私自身生徒の内発的同期付けになっているのかなという大きな疑問をよく持っていました。特に前の配信でも言ったんですけど、大学とタイアップしてやった高校生の研究というのは、本当に生徒自身も興味関心あったと思うんだけど、本当に自分自身がやりたいと思って生徒が動いたものになったのかというのは、とっても疑問でした。
SDGs掲げてやった学校の先生からも、どうも生徒が自分ごとになっていないという話を聞いて、ああいうのを前面に出すというのはSDGsありき、それから地方活性化ありきのテーマ設定だったんじゃないかなと思っています。
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それから次に多かったのが、小論文とかディベートとかプレゼンなんかのスキル育成というのが前面にテーマに出てた。小論文を書こうとかディベートをしようとかプレゼンをしましょうというようなのが前面に上がっていたスキルを身につけることテーマ設定。これも私疑問に思いました。
やっぱり目標の二重構造化論でもお話ししたんですけど、生徒はこのスキルを身につけようって掲げて本気になると思いますか。私が自分が高校生だったら小論文のスキルを身につけようって本気になったというか、やるのはやるけど本気にはなれないですよね。小論文の力を身につけてその先に何があるかということなんですよね。
だから小論文とかディベートとかプレゼンのスキル目標のテーマ設定っていうのも、生徒が本気にならない主体性を喚起できないテーマ設定だと思います。
あと、やたら共同性を育成するという名目で行われるグループ学習。グループ学習いいと思うんです。確かに共同性を喚起できるんだけど、この生徒だからここはグループ学習にしようっていうようなそういうものかなっていうのを常に私は考えるようにしています。
グループ学習っていうのも、フリーライダーっていう、遊んでしまう生徒っていうのを作ってしまうという欠点もあります。
けど、グループ学習にはそれを乗り越えて共同性を生徒に身につけさせるという目的もあります。
やたらと何も考えずにポンとグループ学習を入れるっていうのは良くないと思うので、やっぱり教員がある程度生徒に失敗させる覚悟を持って、覚悟と信念を持ってグループ学習を入れるべきだなって思いました。
ということで、私が最も力を入れるのはテーマ設定だというふうな結論に行き着きました。
生徒の主体性を喚起するためのテーマ設定をしようと。テーマが設定できれば本当に半分進んだも同じで、テーマをやる気にさせるようなテーマを設定できれば生徒は勝手にどんどん動いていくんですよ。
そこで私はこのようなテーマ設定の段階を踏みました。
まず自分自身が何が好きなのかをブレインストーミングなんかで掘り起こさせます。
好きなものっていうのをだんだん絞っていったり深くしていったりしながら、例えば筋力トレーニングが好きっていうふうなテーマ設定にしたら、筋トレで足の筋肉を鍛えるにはどうしたらいいのかっていうようなことをやりたいんだっていう子には、さらに深みを持たせるための2ステップ目として、
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じゃあそれは一体社会にどう役に立つの?社会に貢献していくにはどういうテーマ設定にしたらいいの?ということを投げかけるわけです。
ただの筋トレトレーニングの自分大好きテーマ設定だったら、趣味の範囲、自分ごとだけの範囲に留まるので、それが他の人にどう役立つのかっていうテーマにちょっとして深くしようよっていうふうに持ちかける。
そうしたらその子は自分の母親が筋トレをしない、だから肩が凝った、肩が凝ったって言ってる。だから中高年の女性が肩こりしない筋力トレーニングとは何かっていうのをテーマ設定したりとかいうふうに、社会貢献っていうのをクロスさせるんですね。
それから生徒はまだこういう探究的な勉強をしたことがないんで、探究の研究モデルっていうのをたくさん見せました。モデルをたくさん見ているうちに、その似たような雰囲気のものに寄せていったりしてアレンジしていくんですね。
多面的にいろんなモデルを見せて自分の研究をさらにブラッシュアップしていくっていう方法を取りました。というこの3段階でテーマ設定をしたわけですけれど、まず隙を掘り起こすっていうことはある日突然やってもうまくいきません。
そのために半年や1年前から自分の隙を掘り起こすために探究ノートっていうのを作らせてました。これはノートを用意して正直に探究ノートっていうのを作って、自分が興味を持った新聞記事やチラシ、パンフレット、雑誌の切り抜きやネットの記事なんかをどんどん貼ったり書き込んだりして、気づいたことや感想、分析をどんどん書かせてためるものを用意しました。
そのためるものを定期的にグループ発表させたんですね。これは日常生活常日頃からアンテナを張って情報収集をするということに役立てたし、講座内で4人グループで発表することによってお互いが刺激しあって、自分もあの人みたいに頑張ろうとかあの人みたいなことをしようとか真似をしあいます。
そんなこんなしていくうちに自分自身は探究何やろうかなっていうのが次第次第に固まり始めるんですね。何よりその探究ノートの積み重ねがニュースでの推薦ニュース総合型選抜ニュースでのアピールポイントにもなります。
テーマが終わったら社会貢献とクロスさせるためにチェックリストを設けて広がりを持たせます。
ここが一番先生が助言するべきところで、社会貢献とのクロスっていうのが非常に大事です。ある生徒はカフェが好きだと、スターバックスとか好きだったんですね。
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だからおいしい新しいカフェを開発したいっていうふうに言っていたんですけど、それじゃあ深みにかけるからっていうので社会貢献とクロスさせたところ、自分自身のじいちゃんばあちゃんのいるところがセラっていう田舎だったんで、そこの有機素材っていうのに興味を持っていたということもあって、地元の有機食材を用いたオーガニックカフェの研究をやりたいって言い出したんですね。
そんなふうにして社会貢献とクロスさせるには、ある程度教員の誘導、そういうのが大変に重要だと思いました。
そして研究モデルをたくさん見せるっていうのは、これは今インターネットだから便利になりましたね。
ユメナビの学問発見サイトっていうのがとても便利で、ここに大学の先生の本当にユニークで面白い研究が天候盛りのサイトがあるんですけど、そこでいろんなサイトを検索させて、
自分自身の研究のヒントにしてごらんっていうことで、それを見せたらガラッと生徒の研究テーマがブラッシュアップしました。
例えばじゃんけんっていうのもね、一つとってもじゃんけんの地方での違いから、それから自分は小学校の先生になりたいからじゃんけん遊びを生徒に考えさせる、そういう授業を作りたいとかね。
そんなふうにね、本当に生徒を自在にブラッシュアップしていきました。
ということで、いきいきと生徒が取り組む、主体的に取り組むための研究のテーマ設定というのが本当に重要です。
ということなんで、本当にこのやり方については、またブログで私まとめてるんで、概要欄にリンクを貼っておきますので、詳しくお知りになりたい方はそちらをご覧になってみてください。
何やともあれね、自分一人じゃダメなんで、学校の組織で仲間を作って、仲間と一緒にやる。
そのことによって先生が楽しくしてるなっていうので、生徒も牽引されていくっていう部分がありますので、日常的に先生たちと対話を重ねて組織づくりをしていくっていうのが根底にはとても重要になってくるなと思っています。
それでは今日はこの辺で聞いてくださりありがとうございました。
またお会いいたしましょう。
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