フジ問題の発端
皆さん、こんにちは。今日も明日も授業道、黒瀬直美です。
この番組では、中学校・高等学校の国語教育、働く女性の問題、デジタル教育についてゆるっと配信しています。
今日は267回、フジ問題におけるオールドボーイズの存在を考えるというタイトルでお届けしたいと思います。
なんか私が珍しいそういうテーマを扱うということで、私自身もまさかこんな問題を扱うとは思っていませんでしたが、
いつも楽しみに聞かせていただいている、東京ビジネスハブというそういうポッドキャスト番組で、
このフジ問題におけるオールドボーイズのことをテーマに、本当に刺激的なお話が展開されていて、
そういえば私全く興味なかったんだけど、フジテレビのことね。
なんかこう起きてるなという感覚はあったんだけれども、これはもうまさしく自分の問題でもあるなと思って、
もう一回ちょっと聞き直し、少し整理し直して考えたことを配信しようと思っています。
フジ問題っていうのは、中井雅宏さんっていうSMAPのリーダーだった人が、
女性アナウンサーとちょっとセクハラまがいの問題を起こしたっていうことが発端から、
いろいろフジテレビがそれに関与していて、フジテレビの中の古い価値観の問題、
古い価値観のまま新しい価値観に転換できなかったオールドボーイズたちの問題が明らかになってきたということで、
社会的な上位にいるフジグループの管理職さんたちのことを揶揄した言葉がオールドボーイズということになります。
この問題についての流れは、皆さんご存知の方もいらっしゃるんじゃないかと思うんですけど、
中井雅宏さんが女性アナウンサーの食事の会見の後でセクハラ的なことがあったと、
そのことについて、フジの上層もそれに関与していたけれども、その事実を否認し続けていた。
そして社員の関与はないと言っていたその隠蔽体質があったということがあらわになり、
スポンサーがかなりCMを停止してしまったということで問題が大きくなっていって、
上層部の方が役員を辞任したりなさり、そしてその後第三者委員会によっていろんな調べが起きて報告書が出されていて、
その後詳しくいろいろなセクシャルハラスメントの実態、
フジ上層部の価値観の古さが指摘されたという一連の事件がありました。
オールドボーイズの影響
そのことを受けて、フジグループでは女性管理職をたくさん取り入れたり、
それから社内の規律の見直しを行ったりというように改革に乗り出してきているということなんですけれども、
そういった一連の問題の中で、このポッドキャスト東京ビジネスハブの配信の中では、
ずっと成功体験にしがみついてきたオールドボーイズたちが、
価値観というものを全然バージョンアップしないまま、従来型の価値観で持って権力を振るい続けてきた、
そういった問題について言及されており、
さらにそういった一定の価値観の下で権力を握っている上位の男性たちには、
いくら新しい風を吹かせようと思って、若い人たちがいろんな意見を出したとしても、
あるいはその価値観を間違っているというふうに指摘したとしても、
年功序列的な階層社会の中では握り潰されたり、隠蔽されたり、
あるいは人事的報復があったりと、新しい風が吹いていかないという、
そういう球体依然とした体質があったのではないかということに触れられた後で、
こういうのって結局のところ、男性優位社会の問題点を大きくあらわにしているのではないかという、
そういった男尊女卑思想が根強くあるという、そういったことをおっしゃっていました。
教育現場への取り組み
これって私自身がずっと悩み続けていた男性優位社会の中で生きる女性の問題でもあるわけで、
男性の働き方とか、男性の価値観とか、そういったものが日本社会には根強くあって、
その中で女性がいろいろと自分たちの自由を全うできなくて苦労しているという、
そういう図式と非常によく類似していると、そういうふうに言えるでしょう。
この問題については、私は本当にもっと掘り下げて、自分自身が勉強したいなというふうに思うようになりましたけれど、
この問題って、やっぱりうちは中古一貫校、男子校なので、
若い生徒たちにこういう問題を突きつけるというのは、これからの社会を生きていく上でとても重要であると思うし、
今取り組んでいるであることとすることという、そういった評論文との親和性が非常に高く、
本当にこれをうまく取り入れたら、生徒に刺さるんじゃないかと思うし、
将来にわたって考え続けていかないといけない、そういう普遍的なテーマでもあるので、
これを教材化したらいいんじゃないかと思うんですよね。
こういうことによって、やっぱり新しい社会で生きる若者たちがどういうことを大事にして生きていかなくちゃならないのか、
そして将来社会に出た時に何が問題点なのか、そこではっきりとどういう問題があって、
それに対してどのように切り込んでいけばいいのかという、そういう力になると思うんですよね。
そういうことでこれについては、ちょっと私もちょっと勉強して、
もう今の時間数の設定では間に合わないんだけれども、何とかもうちょっとうまい形を探して、
教材に入れることができないかもしれないけど、生徒には提示していきたいと思っています。
にしても、この問題を教材化して、今の論理国語のであることとすることと組み合わせるということについては、
やっぱり教材研究の時間が欲しいですね。本当に生きて働く力になるし、今の社会で求められる価値観だし、
本当に生徒にぴったりだし、こういうのを教材化したいんだけども、
皆さんもよくわかってらっしゃると思うけれども、現場では授業研究、教材研究の時間というのがものすごく少なくて、
今現在、私自身も勤務時間が大幅に公務部署に取られてしまっていて、
教材研究の時間はっきり言って今忙しすぎて取れていません。
土日でやったりとかして、自分の休みの時間を教材研究に当てているという、そういう実態があるわけですね。
学校の先生が授業の準備に全然時間が先切れていないという、そういう状態を何とかしなくちゃいけないと思っているんですね。
本当に何とかならないですかね。
こうやってボドキャスト配信しても何の力にもならないなと思っているんだけど、
働き方改革というのを進める中で、学校の先生がもっと授業にしっかりと向き合える時間を作ってほしいと思います。
そうしないと、いつまでたっても現行の学習指導要領は全く実現できないと私は思っているので、
これは本当に学校の先生の勤務実態と現行の学習指導要領がもう乖離しまくっていて、
みんな本当に白けたままでこんなもんできるかって思いながら日々の授業に取り組んでいらっしゃる。
もしくは時間がない中で日々悩みながら苦しみながら自分の時間を割いて、
一生懸命生徒のためにできるだけ生き生きと取り組めるような授業づくりをやっていこうと、
本当に血の滲むような努力をしている現場の先生がたくさんいらっしゃると思います。
そういった先生がもっと生き生きと人間らしく働けるように、何とかならないものかなと、
いろいろと考える日々が続いております。
それでは今日の配信はここまでです。聞いてくださりありがとうございました。またお会いいたしましょう。
