愛犬との関係の変化
こんにちは。横浜で15年以上、犬の保育園の先生を行っている、なおちゃん先生と申します。
お迎えからお見送りまで、一生に寄り添う犬との暮らしパートナーとして、愛犬との毎日をもっと豊かにしたい飼い主さんに向けてお届けしています。
独トレなりき20年以上、これまでに800頭以上の犬とご家族に向き合ってきた経験から、
飼い主力がアップする、もう問題行動に悩まない犬との暮らしを豊かになるヒント、
ハッシュタグ1番から7番のはフェーズに分けてお届けしています。
はい、ずっとね、週末に、先週末に行われましたトレファンのお話をしてきたんですけども、冒頭分を変えたのと同時にですね、
また今日から通常配信に戻っていきたいなと思います。
今日のテーマは、生まれる前からワンちゃんと暮らしていて、
お子さんが後から生まれた小さな赤ちゃんやお子さんがいらっしゃる飼い主さんについて、特にお話を聞いていただけたらなと思います。
実はこういうケースって珍しくないと思います。
結婚してね、もしくは結婚前から愛犬さんと暮らしていて、結婚と同時に新しい家族の中に愛犬さんも連れて行って、その後家族が増えていく。
こういったケースって実は多いんじゃないかなと私は思っています。
私自身もこういった経験が何を隠そうあるんですよね。
私が愛犬みことさんをお迎えしたのは、私が事業ですね法人を立ち上げたその年、看板犬として子犬を迎えました。
愛護団体の方から迎えました。
そしてその後ですね、今の旦那さんと結婚して、第一子そして第二子が生まれるという形になっていきました。
ここでね、私は本当に良い体験をしたなぁと思いました。
何でかっていうと、こういった時の飼い主さん、ママさんの気持ちがわかるからです。
私には何人かね、ドッグトレーナーの知り合いやお友達というのがいらっしゃいますけれども、結構お子さんがいない率が高かったり、独身でいらっしゃる方も多いんですよね。
それが悪いとかいいとかでは全然なくて、経験値として出産、子育てをしながら、先住犬ですね、生まれる前からいる犬たちの変化を身近に感じるという体験を自分ごととして捉えるということが、私は経験上できたということなんですね。
問題行動の理解
これはですね、想像をしているよりもやっぱり遥かに大変なんです。そんなところで悩みが出てくる。
生まれる前と生まれた後、お子さんがね、と愛犬の行動が変わってきてしまった。
今までこんなことがなかったのに、こういうふうになってしまった。自分にはないけど子どもに対してはこういう問題がある。
そういった飼い主さんの戸惑いというのは少なからず出てくると思っています。全くお子さんが生まれる前と生まれた後と何にも変わらないというワンちゃんは少ないんじゃないかなというふうに思うんです。
そして飼い主さん自身は初めて、いや二人目のご出産で大変一生懸命なところに、以前と同じように愛犬さんに手をかけてあげられない。目を、時間を、愛情をかけてあげられない。
そのもどかしさや罪悪感。自分が悪かったのかな。もうちょっと生まれる前はこの子に時間をかけてあげられていたのに。
そして専門家に心ない人に当たってしまったりすると、それはあなたがワンちゃんに時間を押さえてあげないからそうなっているんですという感じでバサッと蹴られてしまうとか。
そういって飼い主さんの孤独や罪悪感が募っていってしまう。こういったケースって実は結構多くあって、私自身も自分のクライアントさんの中で過去そういう方がいらっしゃって、何人かのトレーナーさんにお願いしたけれどもみんなあなたが悪いというふうに言われて
私はもう飼い主の資格がないんだなと思って傷ついていましたという方も出会ったことがあります。でもね、命が生まれること、命を授かって命が無事に生まれてきて、今ここにあることってこんなに尊いことってないんですよ。
だから、ママさん飼い主さんは今のままでOK。そしてね、大切なこと、問題行動って出てくると思います。ワンちゃんはなぜその問題が起きているのかっていうと、やはり変化に対応できていないから。
子供さん、赤ちゃんという存在がどういう生き物なのかがわからないから。そして飼い主さんが変化してしまっているから。自分の変化に戸惑っている。環境の変化に戸惑っている。家族の変化に戸惑っている。それが問題行動として現れてくる。このケースがやはり多いんじゃないかなと感じています。
事実、私も愛犬さん、美琴さんですね。1人目出産した時、2人目を出産した時、全然態度が違っていました。うちはですね、1人目と2人目の間に5年空いてますので、その分だけ愛犬が年をとって穏やかになったということはどうじゃなくなってきたというのはあると思うんですけれども。
1人目の息子が生まれた時は、それはそれはね、この子、うちの子、トレーニングしていたはずなのに、というぐらい一時的に問題行動が増えました。
例えば、新生児を連れて帰ってきた時には、新生児の鳴き声がするたびにワンワン吠えてしまったりですとか、それに慣れてきた頃には今度ハイハイが始まりますよね。そうなると目線が犬と赤ちゃんと近くなるわけですよ。
赤ちゃんってじーっと目を見ながらズンズン近づいてきたり、結構ね、つかむ力とかも容赦がないので、犬自身は怖いわけですよね。そういう赤ちゃんを見る機会ってあんまりないですから。そうすると怖くて吠えてしまったり、噛んでしまったりという感じがあるので、そういったところを私は気をつけていました。
なので、今愛犬さんと赤ちゃんの関係性だったり、赤ちゃんと愛犬さんがいる中で生活にちょっとお困り事があるという飼い主さんは、まずは飼い主さんご自身が過度に罪悪感を持つというのをやめてあげていただきたいなと思います。
赤ちゃんがいて、可愛いお子さんがいて、それだけでママは十分頑張っている。それをまず認めてあげてください。その上でできることがあるとしたら、何が問題で何が問題ではないか、これをきちんと切り分けるということです。
例えば、私の例で言えば赤ちゃんがハイハイをして、愛犬が寝ているところに突進していく。この時には愛犬が警戒して吠えたり、ちょっと噛みつきそうになったりという行動があったので、そういうシチュエーションを作らないようにしました。
自分が手をかけていられない時には、愛犬と赤ちゃんを物理的に離すようにしたり、そういった努力をしていたように思います。特にご飯の準備をしている時というのは、キッチンに入りきりになりますので、
キッチンに愛犬を入れてベビーゲートを閉めて、そして息子にはベビーゲートの外でおもちゃで遊んでいてもらうということで、物理的に距離をとって、そういう時は愛犬は私のそばにさせてあげて、反対でもいいんですけど、それは赤ちゃんとワンちゃんの性格によってどっちを入れてどっちを出すかみたいな感じにすればいいと思いますが、
赤ちゃんとワンちゃんが問題が発生するという場合には、基本的に距離が近くなった時に問題が起きます。なのでここが問題なわけですね。それ以外ははっきり言ってそんなに問題になること、大きな問題になることというのはないと思いますので、
この何が問題で何が問題ではないのかということを環境で操作するということ、状況で操作するということをまずやってみてください。物理的に近くなるような状況を作らない。
育児と愛犬の共存の工夫
特に飼い主さんが、ママさんがトイレに行くとか、お料理をするとか、お風呂を洗うとか、洗濯物を入れるとか、そういったどうしても目を離さなくてはならないシーンでは、ワンちゃんと赤ちゃんの距離をきちんと保っておく。
これは非常に大切になるかなと思います。ご兄弟がいる場合、お子さんが2人とか3人とかいて、下の子がとても小さい赤ちゃんであって、上の子が2、3歳みたいなシチュエーションの場合は、
例えばご飯を作る時にはベビーゲートの中にワンちゃんと飼い主さんがいて、その時間はワンちゃんと飼い主さんが近くで、一番ワンちゃん自身が飼い主さんの近くを独占できるという感じにしておいてあげる。
私はキッチンの中に愛犬のベッドを入れて、そこで愛犬に時々声をかけたり、おやつをあげたり、撫でたりしながら料理をするということをしていました。
2人目の育児の時はご飯を作っている時は息子と娘は、娘が0歳とか1歳ぐらいの時は息子と娘はキッチンの外でテレビを見たり、YouTubeを見たり、おもちゃで遊んだりしてもらって、
ご飯を作っている時、キッチンに立っている時は私と愛犬だけの時間というルールを作っていました。
それと同時に気をつけたこと、これは飼い主さんが一緒にいて、愛犬さんとお子さんと同じ空間にいる時ですね。
これで気をつけたいのはやっぱり距離なんですけれども、愛犬さんが自分の近くにいる時、ママの近くにいる時にお子さんが来ると一瞬怒ったり唸ったりすることがよく聞かれるパターンです。
これは本当によく聞かれます。
うちの愛犬も1人目の時はそういうことがありました。
その時に、「そんな風に言っちゃダメ!」っていう風に、「こら!」とかね、「怒んないの!」とかね、そういう風に声をかける飼い主さんの方が多いと思うんですけれども、私は反対にしていました。
愛犬さんにとって、ママとラブラブしているところに子どもさんが入ってくるというのは、ママとの時間が終わってしまうという合図になってしまうんですね。
そうすると、「こっちに来るな!近づくな!」という風に子どもさんを威嚇してしまうことがありますので、そういった場合には私は子どもが近づいてくることに良い印象をつけていきました。
犬と子供の関係構築
具体的には、私と愛犬がソファーで座っている時に、子どもがおもちゃか何かを持って近づいてきた時には、褒めて、声だけで褒めました。
「いい子だね!うなったり、警戒しないで、いい子だね!えらいね!」という感じで、愛犬さんの方を褒める。
すると、子どもが近づいてくることに対して、犬はネガティブなイメージじゃなくてポジティブなイメージになるんですね。
ママと一緒にいる時に、子どもが近づいてくるとママが褒めてくれるんだ。これが正解なんだということを認識してくるわけです。
子どもが近づいてくる度に、最終的には怒られて、このラブラブタイムが終わってしまうという印象ばかりになってしまうと、
愛犬さんはますますママといる時に、子どもが近づいてくることに対して警戒したり、嫌なネガティブなイメージがついてしまうんですね。
そこを逆手にとって褒めてしまう。そういうことを心がけていました。
あとはね、困ったことといえば、子どもが離乳食とかを食べるようになると、まあ食べこぼしますよね。巻き散らしてました、うちの子も。
なんで納豆が壁についているのかな、みたいな感じのことはよくあったんですけれども。
うちはね、そういう時に、子どもがご飯を食べている時に、犬は分かって下の方で待機しているんですよね。
自動ルンバみたいな、食べ物専用ルンバみたいな感じの活躍をしていたこともありましたけれども、
これに関しては、食べこぼしたものをワンちゃんが食べてしまうというのは非常によくあるパターンです。
解決法はいくつかあります。これもやっぱり距離ですね。お子さんとワンちゃんの距離が近くなることで発生してくる問題。
なので、これを絶対起こしたくないよという時には、ご飯中のルールとしてワンちゃんをテーブル、食卓に近づけさせないか、ワンちゃんのいる場所を決めてあげる。
この2つに1つがいいんじゃないかなと思っています。
ママさんの、そして飼い主さんのご家族の手が離せない、ワンちゃんに構ってられないという時には、物理的に場所を分けるということで、クレートやサークルに入れておく。
そこで、例えばその場所でどうして僕だけ、私だけここにいなきゃいけないのよというふうにワンちゃんが思わないように、そのクレートやサークルの中でしかもらえない特別なおもちゃやおやつ。
私がお勧めしているのは地域玩具というおやつを詰めることができるおもちゃですね。
それをその中でだけあげるというルールを作って、その中にいてもらうということにしたりですとか、
あとはカフェマットだったりランチョンマットだったり何でもいいんですけども、そのマットを敷いてマットの上にいてもらう。
そういったトレーニング、マットのトレーニングというのを実践していました。
このマットのトレーニングがしっかりとできるようになっていくと、
例えばお外でワンちゃんOKの飲食店なんかにカフェですとかそういったところに行った時に、
左側にお子さん、真ん中に飼い主さん、そして右手にマットを敷いてそこにワンちゃんにいてもらうという形のことができます。
そうするとですね、物理的にお子さんとワンちゃんの距離が開いて、
マットの上にいて、マットが敷かれたらその上にある程度おとなしく決められた時間がいるというトレーニングをしておくことで、
余計なトラブルを防ぐことができるわけですよね。
罪悪感からの解放
マットやクレートのトレーニングというのはやっておいてよかったなと、私自身が子供を小さい時に思ったことでした。
いかがでしたでしょうか。
ご自身の出産前からワンちゃんをパートナー、ご家族として一緒に暮らしていて、
お子さんが生まれてからなかなか思うようにワンちゃんとの時間が取れない。
それどころかワンちゃんとお子さんだったり、お子さんがいる日常の中でワンちゃんの問題行動が出てきてしまった。
そういった場合に、飼い主さんは私がいけなかったのかな、この子をもっと時間をかけて愛情をかけてあげられない自分がいけないのかな、
というふうに自己嫌悪だったり罪悪感を持ちがちなんですけれども、
それはそれ、これはこれです。
お子さんがいなかった時代に戻れるわけではないですし、
罪滅ぼし、お子さんが寝ている間にお散歩に連れて行ってあげようということもなかなか難しいですよね。
そんな時にはできることとできないことを分ける。
そして罪悪感ではなくて、今できることにフォーカスをして、今いてくれることに感謝をしていきましょう。
できないこと、問題にフォーカスをするのではなくて、できていること、
今こうしていてくれることを褒めてあげる。そこにフォーカスしていく。
そういうふうにしていくと、お子さんとワンちゃんと一緒にいる生活も少し変わっていくんじゃないかなと思っています。
それでもね、どこにフォーカスしたらいいのかわからない。具体的にどういうふうにしたらいいのかわからない。
マットのトレーニングやってみたいけれど、どうやって教えたらいいのかわからない。
というような方は、ぜひ私の方まで公式LINEでお問い合わせをいただければ、相談に乗ることができると思います。
オンラインのトレーニングなども行っておりますので、お気軽にお声かけください。
私自身も同じ思いをしたことがありますので、決して絶対にママさんを責めるというようなことはしません。
過去に囚われる、今プラスでこれをやれ、あれをやれではなくて、今できることは何なのか、そこを一緒に伸ばしていければと思います。
はい、長くなりましたが、最後まで聞いていただいてありがとうございました。