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こんにちは、横浜で15年以上、犬の保育園の先生を行っている、なおちゃん先生です。
本日は、父と娘のヨーロッパ旅行記、今回は19回目の配信になります。
こちらの旅行記は、私の両親が結婚25周年、銀婚式の記念に、家族5人でヨーロッパを旅行した時の旅行記を、
前半は父が、後半は娘である私が、それぞれ書き記し、日本に帰国してから、一冊の本にまとめ上げたファミリーヒストリー旅行記になります。
この父と娘のヨーロッパ旅行記配信では、前半の1回目から10回目を父が、
そして後半の11回目から今までの回を、私が旅行記を書いて配信をしています。
今回は、8月28日土曜日、両親と別れてから旅行第9日目になります。
それではスタートしていきましょう。
今回は、マインツ・ガラリューデスハイムになります。
ぶどう畑の丘から
夜中に部屋の電話が鳴ったような気がしたけれど、何だったんだろう。
朝7時30分に起きて、天窓から外を覗いてみると、やっぱり雨だった。
雨音は強く、青空の欠片も見えない。
せっかくのライン画は、そして期待していたリューデスハイムの散策も、これではなぁ、とかなりがっかりした私であった。
ハム、チーズ、胡椒入りのクリームチーズ、そして久しぶりにドライフルーツ入りのシリアルで朝食をとる。
9時頃にチェックアウトして宿を出た。
今思うと、相当ぼったくられていたような気がしないでもないけれど、仕方がない。
今日は安くて良い宿を探そう。
バックパックとリュック、そして片手に傘、もう片方の手にはガイドブックと、信じられないような格好で、
ライン川下りの観光船の舟つき前向き。
活版印刷で有名なグーデンベルクの聖地、そして8世紀からは宗教として栄えた黄金のマインツも、ザーザーと音を立てて降りしきる雨の中、人通りも少なく、ひっそりと静まり返っていた。
ドイツでも三本の指に入るというマインツ大聖堂はさすがに立派で、
本で見て想像していたよりもずっと大きかった。
大聖堂の前のマルクト広場では、この大雨にもかかわらず野菜や果物、花々やチーズを売る市が立ち、そこだけ人々を見られた。
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観光船に乗るにはヨーロッパパスに日付を入れなくてはいけないということだが、
明日のために1日分だけ残しておきたかった私は、マインツからリューデスハイムのチケットを現金で買って乗ることにした。
料金は17ユーロ。げ、高い!と思ったが、乗ってみてそうでもないことを実感した。
観光船は中型の船で、上下2階に分かれている。
上の野外席ではビショノリになること間違いなしなので、下のレストラン席の窓側に座った。
コーヒーを一杯飲みながら、雨のライン川クルーズが始まった。
両岸の風景も灰色に霞み、ライン川は水量増し、雨はさらに激しく川面をたたいている。
途中、イットビルというところでドイツ人観光客と中国人の団体客がどっと乗り込んできて、
私の前後のテーブルはいかついおじさん&おばさんですっかり占領されてしまった。
そのやかましさと言ったら、岸辺に見える歴史的な建造物や光景に対する説明の放送もかき消されてしまうほどだった。
マインツからリューデスハイムの間は約1時間半、11時15分には船はリューデスハイムへ到着した。
ラインの真珠と呼ばれるこの小さな町はたくさんの観光客が訪れる。
団体客もここで下船だ。
対岸の町ビンゲンへの渡し船もあるし、ちょっと足を止めて中西ドイツの余韻に浸るにはちょうどいい町なのだ。
私は町の様子を見ながら、まずは宿探しのためにインフォメーションセンターへ。
町の中心からは少し離れていたけれど、中に入ると感じのいい若いお姉さんが一軒のB&Bを紹介してくれた。
ハンスジョアンナは町の中心から少し上り坂を上がった、住宅地の中心の中。
外見は本当に普通の一軒家である。可愛らしく手入れされていて3階建て。
部屋は6個だけの小さなB&Bだ。
入り口で迎えてくれたカエルの置物と同じぐらいよく太ったおばさんに中に案内される。
20ユーロの割にとても可愛らしく清潔感のある居心地の良さそうな部屋を割り当ててもらった。
高台にあるためか窓からは一風変わったお城か教会のような建物の銭湯が見える。
昨夜の乾ききらなかった洗濯物とパックパックに入れて濡れてしまった物を干しておばさんに宿題を払って土砂降りの町へ出た。
ライン川のほとり緩やかな丘の上に向かって広がるリューデスハイムは石畳の路地が美しい可愛らしい町だ。
町とともに丘の上に広がっているのはワイン用のぶどう畑。
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整然と等間隔の通路を開けて広がっていてその間をいくつかの散歩道が通っている。
私はそのうちの一つを悟り一人黙々とリューデスの丘の上へ登って行った。
目指すはニーダーバルトの展望台。丘の上からリューデスハイムを見下ろすドイツ統一の際に建てられた巨大なゲルマニアの女神の記念碑だ。
そこまではリューデスハイムの丘の下からリフトが出ているのだがこの天気で乗っても風と雨で濡れるだけだろうと思い
私は雨にも負けず風にも負けずの思いをかみしめてひたすら歩った。
ブドウ畑の間を登り切ってニーダーバルトの展望台にたどり着いた。
雨は少し小雨になっていたがやはり眼下の街は雨に煙りライン川もぼんやりとしている。
天気が良ければどんなに素晴らしい眺めだろうと思いつつ辺りをうろついてから坂を下る。
行きとは違うブドウ畑の間の道を通って
街一番のにぎやかな通り、菅見横町に来る頃には雨も上がり傘は必要なくなっていた。
地元で売れるワインを売りにしたワイン酒場やホテル、レストラン、土産物屋が立ち並ぶ。
人が3人も通ればいっぱいの狭い路地にぴっしりと並んでいる。
大きく開け放たれたそれらの店々の中からは陽気な音楽や人々の笑い声、ざわめきが聞こえていた。
お日様もそんな人たちにつられたのか。
天気はゆるめるうちに回復し、しばらくすると灰色の厚い雲が白に変わり、青空と太陽が顔を覗かせた。
白いソーセージを挟んだだけのホットドッグ、もちろんパンからはみ出ている例のやつだ。
それを頬張りながら、路地や見上げ物屋をぶらつく。
ウィンドウいっぱいにいかにも手作りという感じの漂う色とりどりのケーキたちを発見。
さっそくデザートにいただきに入る。
どれにしようか散々迷ったあげく。
濃厚なチョコレートケーキと紅茶をいただくことに。
うーん染みわたる。
カフェを出てみると薄火が射している。
甘いもので体力も気力も補充したし、もう一度丘の上に登ってみようと
再びぶどう畑を抜けてニーダーワルドの丘へ。
思った通り素晴らしい光景が広がっていた。
もちろん雨はまだ残っていたものの、切れ間から差し込む火の光が
ぶどう畑にグラデーションを作って、それもまた幻想的で美しい。
対岸のビンゲン、そこに立つラインシュタイン城もはっきりと見える。
火の光が射したり欠けたりするたびに微妙に変化する緑の風景に見せられて
30分以上もライン川を眺めていただろうか。
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ゆっくりと川は流れ、観光船やタンカーが水面に白い雄をひきながら行き来している。
ぶどう畑は岸辺や中須の木々よりも明るい緑で、
太陽の火の加減によって新緑、時にエメラルドに輝く。
リューデスハイムから登ってくるリフトもおもちゃのようで可愛らしい。
先ほど通ったB&Bのすぐ上に出る道をたどって宿に戻ったのは18時30分。
ゆっくりシャワーを浴びて日記を書いている間に日は落ち、
窓から見える対岸のクロップ城がライトアップされているのが見たい。
今日は本当に神様に感謝だ。朝はもうダメかと思っていて明けられかけていたところに
素晴らしい青空と太陽を与えていただいた。
明日はとうとうライン川クルーズのハイライト。
寝がわくば澄みきった青空と太陽、きらめくライン川にお目にかかれますように。
はい、ということで第9日目、8月28日の旅行記を読ませていただきました。
この前日ですね、8月27日に私は弟たちとスイスで別れて一人ドイツへと戻って、
今度はライン川を下るクルーズ船に乗って、その途中で二つの町に泊まるということを決定していました。
はい、なのでここから最後の日までは3日間の一人旅になります。
このライン川下りのマインズ、そしてリューデスハイムの思い出というのは非常に今でもよく覚えています。
このリューデスハイムの町というのも私は非常によく覚えています。
一人旅は方々でヨーロッパでね、してきました。
一人旅ですね、いいところと悪いところがやっぱりありまして、
いいところはやっぱりすごく気兼ねがないので、誰に遠慮することもないですから、
好きなところがいいなと思ったらその場所に何時間でも留まっていられるわけですよね。
なんですけど、一番困るのが夜ご飯なんですよね。
大体海外の宿泊施設、B&Bとかホテルとか、割と朝ごはんがついているところが多いですね。
なので、宿で朝ごはんを食べて、町を散策して、観光したりして、
昼ごはんはね、変な話、レストランに入らなくてもパンとかお惣菜とか買って公園とかで食べる。
そういったふうに過ごすこともできるんですけど、
夜というのはね、やっぱり外で食べるっていうのはなかなか日が暮れてしまうとね、できづらいですよね。
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だけど田舎町に行けば行くほど、一人で気軽に入ってフラッとご飯を食べられるような、
例えば日本で言うとチェーン店とかファミレスみたいなところってあんまりないんですよね。
パブですとか、ちゃんとしたレストランだったりとか、食堂のようなところにしても、
一人で入ってきて、観光客がね、そこで何かを食べているっていう光景はあんまり見たことがないなというふうに思っていました。
なので一人旅で私はいつも苦労するのが、苦労というのはあれですけど、ちょっとうーんって思うのが夜ごはん。
地元の名物料理をね、せっかくなら食べたいなと思うんですけれども、
なんとなくね、当時はまだ20歳そこそこででしてね、今ならね、ズルズルしくどこでも入るんですけど、
特にドイツとかに行きますと、私は非常に小さくて、体つきもね、出るとこも出てないし、引っ込むとこも引っ込んでないので、
もうなんか小学生ぐらいに見えたりするみたいなんですよ。小学生は言い過ぎですけど、中学生ぐらいにね。
要するに子供に見えるわけですよね。
なのでもう、ドイツに関わらずヨーロッパを一人で旅していて、夜ごはんにどこか入った時に、
一人なんですけどって言った時に、お父さんとかお母さんはっていうふうに言われたことは一度や二度ではありません。
もともとお酒は飲まないので、お酒を注文するってことはほとんどないんですけれども、
ドイツでお酒を買おうと、多分この後に出てくると思うんですけど、
お酒を買おうとした時に、すごい懸幕でパスポートを見せなさいっていうふうに言われたこともありました。
ドイツってね、今はわからないですけど、確か16歳ぐらいから飲酒、ビールとかを飲めたと思うんですよ。
当時この時私たぶん23、4歳なんですけど、え?みたいな感じでしたね。
パスポートを見せろって言われてるけど、別にいいんだけど、特に成人してるんですけど、みたいな感じでね。
東洋人の女性は小さくて、顔もちょっとヨーロッパ人と違いますので、なかなか年齢がわからないというふうに言われがちですけれども、
それでも、その中でもね、意外と私は体型のせいもあると思うんですけどね、分かりづらかったみたいです。
なのでますます一人で夜ご飯ね、レストランとかに入って何か食べようと思うと、
いいお店になればなるほど、あのちっちゃい子一人で何してるのかしらっていう目で見られがちで、
それがちょっと若い私は嫌だなというふうに苦労するところではありました。
なので大体はお惣菜とか、市場とかスーパーとか、テイクアウェイのね、テイクアウトをできるお店で買って、
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宿に戻って食べるっていうことが多かったような気がします。
まあその方がね、安く上がりますしね。
この流鉄ハイムのぶどう畑の思いが非常に強く今でも覚えていて、
このつぐみ横丁っていうのが本当に学校の廊下ぐらいしかないんですよ。
大通りと横丁と呼ばれる一番賑わっているところがね。
そこが本当にお惣菜の人だかりで、両脇にいろんなお土産物屋さんやレストランやパブやっていうのが並んでて、
どこからもね、本当に人の笑い声や音楽などが聞こえてきて、
ああ私も一人じゃなかったらね、ああやっていろんな人と楽しめたんだろうなっていうふうにちょっと思って、
弟たちと別れたことがちょっと寂しくなったのがこの時の記憶にありますね。
その時にね、たとえば彼氏さんとかがいたらよかったんですけど、
ちょうどたぶんね、この時はフリーでシングルなんですよね。
だから思い出す相手もいなかったというね、悲しい時期でしたね。
この流鉄ハイムの町というのは、ライン川から丘の上に向けて広がっています。
丘のてっぺんにはニーダーワルトの丘があって、そこに女神の像が立っていて、
これかなり巨大なものですね。下から見てもすごくよく見えるものなんですよね。
それを見に行ったわけではないんですけれども、結構距離があるので、
スキン場にあるような一人乗りのリフトあるじゃないですか、あれが上まで行ってるんですよね。
ただ雨が強かったので、リフトに乗ったらびしょびしょになるだけだなと思って私は傘をさして歩いて行ったんですけれども、
まさかまさかね、これを二往復してると思いませんでしたね。
若いですね、やっぱりね。20代前半だから非常に体力があったと思います。
今だったらもう、そんな晴れたからといってね、もう一回丘の上に歩いて登って、
そこから川を眺めようなんて思わないでしょうね。
若かったなというふうに思いました。
サムネはニーダーワールドの丘から見たリューデスハイムの街並みとライン川になります。
ということで、今回は父と娘のヨーロッパ旅行記第19回目をお送りいたしました。
残る旅行記はあと3日間になっております。
ただ次の10日目ですね、配信では20回目になると思いますが、
こちらがリューデスハイムからライン川下りを経てフランクフルトに至る道なんですけれども、
非常に長いので、もしかしたら分けるかもしれません。
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そして11日目、12日目というのはそんなに長くないので、もしかしたらくっつけてしまうかなというのもあります。
ということで、父と娘のヨーロッパ旅行記も残りがかなり少なくなってきました。
ここまでお付き合いをいただいている数少ないファンの皆様、本当にどうもありがとうございます。
そして最後になりますが、この旅行記の前に配信をしていたなおちゃん先生の旅行記、旅話ですね、旅話。
104日間世界一周の船旅、こちらの朗読をですね、ティンドル本の朗読、これをモンブランパーク師匠が8月7日の月曜日から毎週月曜日に行ってくださるということになりました。
今週の月曜日にも第2回の配信、上海に寄港した時のお話をしていただいております。
概要欄にこちらもリンクを貼っておきますので、よろしければ合わせてモンブランパーク師匠のお声で、またね、私が読むのと違うタンディなお声での船旅、世界一周の船旅配信も楽しんでいただけたらなと思います。
それでは長々と最後まで聞いていただきありがとうございました。