犬を迎える準備
こんにちは。横浜で15年以上、犬の保育園の先生を行っている、なおちゃん先生です。
犬と暮らすって最高!おテーマに、愛犬との毎日をもっと楽しみたい飼い主さんに向けてお届けしています。
ドッグトレーナー歴20年以上、これまでに800頭以上のワンちゃんとご家族に向き合ってきた経験から、
よくいただくご質問やお悩みへのアドバイス、犬との暮らしが豊かになるヒント、
これからお迎えしたい方から、死にやけんさんの飼い主さんに役立つお話を、
ハッシュタグ1からハッシュタグ7のフェーズに分けてお話ししています。
お迎え準備から最後のお見送りまで、愛犬との一生に寄り添うドッグトレーナーとして、
この配信があなたと愛犬さんの暮らしに寄り添う声のバイブルになりますように。
毎週木曜日の朝には、インスタと同時ライブも行っています。
明日、6月19日木曜日朝9時10分からインスタ同時ライブを行います。
最近寄せられることも多くなってきたベッドホテルの選び方についてお話ししていきます。
さて今回は、ハッシュタグ1番、これから犬と暮らしたい方へ向けた配信となります。
いつか犬と暮らしてみたい、しばらく飼ってなかったけどまた迎えたい、
そういう方が周りにいらっしゃる方にも聞いていただきたい内容になります。
いおけして犬を迎えることを決めました、という方の中からよく寄せられる質問の一つ。
いつ、どんなタイミング、どんな季節でお迎えしたらいいですか、ということについてお話しします。
これはですね、もう少し違うシーズンやタイミングでお迎えすればよかった、
という方も多いので、よければぜひ参考にされてくださいね。
皆さんだったら、お家庭で新しい家族として犬を迎えるようであれば、いつがいいですか?
私の結論から言うと、迎える犬の月齢、年齢によって異なりますが、
おすすめは夏以降、8月、9月あたりになります。
ちなみに同じ質問をチャットGTPに投げてみました。
チャットGTPの答えは、春から冬、春夏秋冬に分けてメリットとデメリットを教えてくれました。
春3月から5月頃に迎えるメリットは、気候が安定していて過ごしやすい。
トイレトレーニングなどで外に出るのが苦ではない。
フィラリア、飲み、他人対策を始めるタイミングとしても良い。
デメリットは花粉症がある人にはつらい。
新生活の時期と重なって時間の確保が難しいこともある。
夏6月から8月頃のメリットは、子どもが夏休みで家族で一緒にお世話ができる。
日が長く、夕方のお散歩がしやすい。
デメリットは、熱中症のリスクが高く散歩時間の調整が必要。
子犬や老犬には足、エアコン管理が必須。
ペットホテルなどが込みやすい。
秋9月から11月頃に迎えるメリットは、
気温・気候ともに安定しており犬にとっても快適である。
散歩デビューや社会化に適切な時期。
デメリットは台風が来やすく、外出が制限されることがある。
冬の寒さへの備えが早めに必要となる。
冬12月から2月頃に迎えるメリットは、
犬が過ごす、室内を整える動機になりやすい。
クリスマスや年末年始だと家族が集まりやすい。
デメリットは寒さでトイレトレーニングが大変。
日が短く散歩時間の確保が難しい。
という風に教えてくれました。
これを聞いて皆さんはどう思われましたか?
私はドックトレーナーとして全く違う解釈を持っているので、
このチャットGPTが答えてくれた、いわゆる一般的な回答を見てですね、
普通はこういう風に考えるんだと思って、ちょっとびっくりしています。
というのもですね、これ概要欄に貼り付けておきますけれども、
ここに犬側から見た視点、メリット・デメリットというのがかなり少ないんですよね。
かなり飼い主のメリット・デメリットによった意見だと思います。
もちろんチャットGPTなのでその通りかなと思います。
それでは私は犬の専門家、ドックトレーナーとして
どういう風に考えるのかお伝えしましょう。
子犬の育成
私は実は新しい家族として子犬をお迎えするのであれば、
8月の後半から9月頃がベストかなと考えています。
日本の法律では8週例以下の子犬の販売は一部除き禁止されているので、
だいたい春頃生まれの子犬となるでしょう。
なぜその時期なのかというと、それは社会科とワクチンプログラムの関係性があるからです。
日本では子犬には基本的に2回から3回の混合ワクチンの接種を行います。
1回目のワクチンは母犬の母乳の抗体が切れる生後1ヶ月後ぐらいに打たれることが多いです。
その後生後3ヶ月から4ヶ月になるまで、抗体がきちんと作られるまでですね、
30日ぐらいの間隔を空けて混合ワクチンの接種が推奨されています。
接種のタイミングは母犬からの移行抗体との関係で前後する場合があるので、
全ての犬が一緒というわけではありません。
この混合ワクチンは5種とか8種とかいろいろあるんですけれども、
いったいどういうことだと思う方もいらっしゃると思います。
これらは子犬にとって感染すると命を奪われかねない
イヌジステンパウイルスやイヌパルボウイルス、
アデノウイルス1型、2型、パラインフルエンザウイルスの5種が一般的になりますね。
6種はこれにイヌコロナウイルス感染症7種から10種は
こちらに人畜共通感染症の形外のレプトスピラワクチンが入ります。
この辺は詳しくは獣医さんに聞いていただければと思うんですが、
さらにこの3回目の接種の後、日本の犬の飼い主、
唯一の義務である狂犬病のワクチン接種と犬の登録が必要になります。
ここで気をつけたいのが、この生後2ヶ月から4ヶ月の間の子犬は
実はクリティカルな学習経験を積む時期なんですよね。
いわゆる社会科技と呼ばれているところにあたるんです。
ですが、混合ワクチン、狂犬病ワクチンの接種が終了するまで
こういった重篤な病気にかかるリスクがありますので、
お外でのお散歩や犬同士、接触する場での積極的な活動を控えるように
と言われることがほとんどなんです。
特に古い獣医さんでは、すべてのワクチンが終わるまでは
外を歩かせないようにと言われることもしばしばです。
このワクチンプログラムによる社会科不足の弊害というのは
独トレーニング業界で危惧されてきていることなんですね。
小犬が外界で起こる刺激になれ、それを受け入れ、
自己肯定感を上げ、自分の心の許容量を広げる時期が社会科技。
これがワクチンプログラム未完了で、他の犬や感染源と
接触させない方がいいという時期と固まってしまうわけなんですよね。
つまり健康化、勉強化という形になってしまうわけです。
ただ、最近は獣医さんの中でも行動学上、
このクリティカルな時期がワクチンプログラムと
重なってしまうということに強い懸念を抱く方も
多くいらっしゃいますので、外に抱っこやカートで連れ出して
外界の刺激にならず抱っこ散歩を推奨する方や
2回目が終わっていれば飼い主の自己判断で
参加できる病院のパピーパーティー、感染の心配が薄い
比較的清潔な場所での短期間のお散歩ならばOKと
される獣医さんもいらっしゃいます。
ですがトリミングペットホテル、施設のドックランや
保育園、訓練施設などでは、全てのワクチンプログラムが
終了したことが条件でないと入れないということが多いですね。
特定の旅館とかホテルとかもそういうところが多いです。
もし8月から9月に子犬を迎えられると一体どうなるでしょうか。
シミュレーションしてみましょう。
一番暑さが厳しい時期は自宅の中で過ごす家庭のルールを
学ぶ時期に当てられます。
問題行動は出張トレーナーさんにお家に来てもらって
対応していきましょう。
トイレトレーニングや天髪のトレーニングになりますね。
子犬の迎え方と散歩のタイミング
例えば8月31日に生後11週目、2回目のワクチン接種後の
子犬を迎えたとしましょう。
お散歩は推奨されない時期ではありますが、どの道暑いので
お散歩に出られる時間は全ての犬たちが限られています。
またこの時期はまだ体力もあまりありませんので
子犬自身も長いお散歩には耐えられません。
長い時間お散歩に行くことよりも、今後その犬が生きていく
世界がどうなっているのかを確認する時期なので
公園のお散歩ができなくても、代わりに社外科見学として
ワンちゃんOKのホームセンターやドッグカフェで
一緒に涼しくお出かけするということで
様々な音や匂い、刺激を受けることができます。
排泄には気をつけていただきたいですが、この時期の子犬は
まだ要求防衛や警戒防衛をすることが少ないので
連れて歩いたとしても人や犬に吠えて大騒ぎすることはありませんし
警戒心が薄く、外界の刺激を受けて学ぶ時期なので
好奇心も強く、何でもこの世界ってこうなっているんだ
面白いなと柔軟に受け入れてくれます。
これがこの子たちの経験値となってくるわけですね。
また子犬を連れていると可愛い、ちっちゃいと
周囲の人の気を引くことは受け合いなので
せっかくなら色んな方に撫でてもらって可愛がってもらい
人に対して良い印象をつける人好きトレーニングもしてしまいましょう。
また2回目のワクチンが終了していれば
室内で行われるパピーパーティーにも参加できますし
公園の草むらなどではなく日が落ちた後
夜の屋外で清潔そうな場所を選び
少しだけ地面を歩く練習をするということも
日ごとに時間を増やしていくと良いでしょう。
9月の頭に3回目のワクチンを完了したら
お散歩には積極的に連れ出しましょう。
そして9月後半、少し涼しくなってきた頃からね
10月から翌年の3月、4月ぐらいまでは
犬たちの散歩に一番良いシーズンです。
この時期までに3回目のワクチン、そして狂犬病の接種を終えておくと
遅れがちな屋外での社会科トレーニングと
お散歩のトレーニングを取り戻すことができますよ。
これと逆でせっかくワクチンがある程度終了して
感染症のリスクが少ない状態になったのに
お散歩を楽しめる時期になったぞと思った瞬間
暑くてお散歩できないというのが
4月から5月にお迎えするパターンかなと思います。
例えば5月頭に11週でお迎えしたワンちゃんは
6月中旬に3回目のワクチン、梅雨や暑さでつらい時期には
お散歩や外での社会科がなかなかできず
生後6ヶ月から8ヶ月頃、つまりこの時期というのは
警戒心が強くなってくる時期、体力がついてきて
エネルギーが爆発してくる時期に
長雨や夏の暑さでなかなか散歩で発散ができないとなってしまって
これはかなりの痛手になるんです。
もちろんそれぞれの季節にお迎えするメリット・デメリットは
先ほどもチャットGTPさんにお伝えしてもらいましたが
トレーナー目線で見た場合、一番危惧すべきは
行動面の変化、社会科の遅れ、経験不足による問題行動の増加になります。
それを考えると一番暑い時期には室内でできることと
体力を少しずつ増やし、涼しくなる頃に刺激を増やし
お外でのお散歩を重ねることで体力の発散もしていく
という時期が一番いいんじゃないかなと思っています。
ただし今までのすべてのお話は生後5ヶ月ぐらいまでの子犬
つまり3回目終了前の子犬をお迎えすることならという条件になります。
季節に応じた犬の社会化
もし3回目のワクチンが終了している5ヶ月以上の子犬を迎えるのであれば
迎えた直後からお散歩に出られるシーズンに
お迎えする方が絶対的にいいですし
生犬、保護犬、兄弟犬を迎えるのであればなおさらです。
また、犬種や特性、性格によっても社会化の進め方も変わってきます。
もしこんな犬を迎えたいんですけど
いつの季節にお迎えしたらいいですか?
ということがありましたら
個別のオンライン相談もお迎えする前の方に行っております。
公式LINEからぜひご相談くださいね。
いかがでしたか?
今日の配信がこれからワンちゃんを迎える
1の方にとって役に立つものであれば嬉しいです。
それでは今日はここまで。
最後まで聞いていただきありがとうございました。