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こんにちは。横浜で15年以上、犬の保育園の先生を行っている、なおちゃん先生と申します。
犬と暮らすって最高!をテーマに、愛犬との毎日をもっと楽しみたい飼い主さんに向けてお届けしています。
ブックトレーナー歴20年、これまでに800頭以上の犬とご家族に向き合ってきた経験から、よくいただくご質問へのアドバイスや、
愛犬との暮らしが豊かになるヒント、飼い主さんご自身のメンタルケアにも役立つお話を、
シャープ1からシャープ7のフェーズに分けてお届けしています。
お迎え準備から最後のお見送りまで、愛犬との一生に寄り添うブックトレーナーとして、あなたにお届けいたします。
この配信があなたと愛犬の暮らしに寄り添う、恋のバイブルになりますように。
毎週木曜日、朝9時10分より、定期ライブを行っています。
次回は6月19日木曜日、朝9時10分より、インスタ同時ライブ、ペットホテルの選び方についてお話しいたします。
ご質問などもお気軽にどうぞ。
柴犬の特徴と歴史
今回は人気犬種のヒカリトカゲ企画、とうとう残り4頭になりました。4犬種になりましたね。
第17回目の今回は、アニコム人気犬種ランキング2024、第4位、シバ犬です。
一般配信のヒカリでお届けしていきます。
この企画では、これからワンちゃんと暮らしたい、飼ってみたいという方にも分かりやすく、
日本で人気の高い犬種を800頭以上見てきたドッグトレーナーの目線からご紹介させていただいています。
これからシバ犬さんを飼ってみたいなという方にもぜひ聞いていただきたい配信となっています。
さて、今回はシバ犬なのですが、シバ犬が日本の天然記念物であるということを皆さんはご存知でしたか?
世界中で飽きたと並んで人気のあるこのシバ犬、
実は今年の3月に行ったイギリスの世界最大のドッグショー、クラフト展でも見かけましたし、
ロンドンのハイドパークでもその姿を見かけました。
それぐらい世界中で愛されている犬種でもあるんですよね。
アメリカではシバ専門のブリーダーもいるということです。
そんなシバ犬さん、実は海外のドッグトレーナーさんの間ではちょっと難しい犬として有名です。
私がイギリス人のドッグトレーナーたちと話したりすると、
大抵日本人のトレーナーなら、シバのトレーニングってやったことある?と聞かれます。
で、あるよ?と答えると、えーやっぱり難しいの?ほとんどオオカミと一緒なんだよね?という感じで、
さまざまな反応が返ってきます。その理由がシバ犬のDNA。
なんとオオカミに最も近い犬種の一つと言われていて、その野生的な機質が根っこに残っているんです。
シバ犬は縄文時代から日本人と共に暮らしてきたと言われるとてもとても古い犬種なんです。
JKC日本ケンネルクラブの分類でも、グループ5の原始的な犬スピッツグループに分類されています。
柴犬の性格と飼い方
寿命は平均で14.7歳ということですが、私のお周りには16歳、17歳、18歳などの元気なハイシニアシバさんたちもいますよ。
どちらかというと長寿の犬種であるように思います。
シバ犬の性格と言えば、これはもう一言で言うとツンデレですよね。
飼い主には忠実だけど距離感を大切にする、そんなイメージありませんか?
知らない人には警戒心を見せる一方、甘えん坊な一面があったり、道の真ん中にドーンと寝そべってしまうような超マイペースな子も多いんです。
そうそう、道の大通りなんかでも、もうこれ以上は絶対自分は歩きたくありません、みたいな感じで寝そべってしまって飼い主さんが困っている。
これもよくシバ犬さんでは見かけるかなと思います。
これはいわゆるシワ距離と言われるような独特の間、このペース、これをシバ犬さんはとても大切にするからにあると思います。
犬自身のペースや空間を大切にするという特徴があります。
この距離感を無視して突然触ったり抱きついたりすると、噛みつきの行動につながることもあるので要注意です。
ですが彼らは一度大丈夫と認識した相手や状況には意外と大らかで、かつ我慢強く観察力もあります。
そのシバ距離という独特なペース感覚の頑固ともツンデレとも言われるような、このマイペースさに合わせることができる心の許容量が飼い主に求められることは確かです。
いわゆる一般的な愛顔堅守で起きやすい分離不安症、これが少ないのもそのマイペースさのゆえんでしょう。
少しくらい距離感がある方が良いと言われるシバ犬ですが、彼らなりの欲求を満たしてあげないと噛みつきや破壊行動に至るケースがあります。
決して吠えるということが多い犬種ではないので、シバ犬で無駄吠えがひどくてというお悩みをいただくことは稀ですが、代わりに噛みつくという問題は多く寄せられます。
シバ犬さんの噛みつきで多く寄せられる問題は3つに分類されます。
1つ目は甘噛み、いたずら、興奮噛みつき、これらはエネルギーの発散不足から起きることが主な原因です。
2つ目は自分の意思を相手に伝えるための本気の噛みつき、これは飼い主や周囲の人や犬との間のペース、これを侵された時に出てくる本気の噛みつきになります。
3つ目はメンタル的な許容量を超えてしまい、自分のペース、自分自身を守るための防御の噛みつき、これは主に社会科や経験の不足によりメンタルの許容量を超えてしまった事例に遭遇した時に起きる自己防衛のための噛みつきです。
パニックに陥ってしまっていることもあります。
まあ、もちろんね、この3つというのは何もシバ犬だけに限った噛みつきの原因ではなくて、ほとんどのワンちゃんにもあると思います。
ではですね、シバ犬って飼いにくいの?というふうに思われるかもしれないんですが、そんなことはありません。
そもそも日本古来の気候風土にあい、しっかりとした体を持つシバ犬さんたちは、マイルールを強く持つためにそれを尊重してあげること、そしてきちんと向き合えばとても魅力的なパートナーになります。
トレーニングも興味関心を引き出してあげれば、むしろ楽しんでくれる子も多いので、トレーニングがしづらいということも全くありません。
私の保育園でも過去16年前から現在に至るまで、いろんなシバ犬さんたちが入れ替わり立ち替わりに途切れることなく通ってきてくれますが、彼らはトレーニングに対してとても意欲的で楽しんでくれる子が多いですよ。
ただ逆を言えば、シバ犬に犬の保育園やしつけなんて問題が出ていない限りは必要ないというような、なんていうんですかね、シバ犬はシバ犬だからこのままでいいよというような感じであえてトレーニングをしないという方が見受けられるかなという感じですね。
これも日本古来からの愛されてきた犬種であるがゆえとも言えるでしょう。
この後の配信、カゲの配信ではシバ犬さんのネガティブ面についてお話をしていきますが、その点では飼う人間の意識と度量が試される犬ではあると思います。
個人的には大らかで物応じせずマイペースでじっくりと物事を吟味しながら取り組むことが好きな知的好奇心の高い方にはとてもシバ犬さんの飼育は向いていると思います。
子供と柴犬の関係
カムと聞いたけれども子供との相性はどうですかということも聞きます。
ご質問としてよく受けることがあります。
子供との相性、これについては私の答えは親御さんが冷静にシバ犬さんとお子さんとの距離感を管理できれば大丈夫だと思っています。
むしろ小さい頃から一緒に育ち、良い関係を犬との間に築いた子供とワンちゃんというのは最高の相棒になり得ます。
私的には物言わぬ生き物の存在やその意思を尊重するそのことを学ぶためには格好の相手だと思っています。
決して子供の言いなりだけにならない。そこが子供たちが犬という生き物から大いに学ぶべきことがあるよという先生になってくれるんじゃないかなと思います。
さてシバ犬さんをお迎えするにあたって気をつけるべきことは何でしょう。
これはシバ犬さんというのは相手のことを非常によく観察しその態度によって自分自身の態度を変える適応能力が高い反面
こいつはどうでもいいなと認定されると呼んでも振り返りもしてくれない。寝ているところを近くを通っても起き上がってもくれないというところがあります。
お子さんのいる家庭でシバ犬さんをお迎えする場合にはお子さんと一緒にワンちゃんが小さな頃からコミュニケーションを深めるトレーニングを行い
お子さんとワンちゃんとの間に信頼関係を持たせるということは双方のためにとても必要なことになってくるでしょう。
パピークラスやしつけ教室にお子さんと一緒に通ってやってみるというのもおすすめですよ。
また自分の守りたいものが明確でそこを侵す存在は容赦しないというのはシバ犬の気質ですから
他の犬や家という彼らの領域に入ってくる客人に対しては小さな頃からいいイメージをつけるトレーニングをする必要があります。
これをしていかないと過剰に防衛反応とか警戒心が強まってしまうということがあるんですね。
シバ犬さんには様々な毛色があります。よく色による性格の違いはありますか?と聞かれることがあります。
柴犬の特徴
これはミニチュアダックスさんのところでもお話しましたが、あくまでも毛色と性格というのは傾向であり個体差がありますし
血統遺伝の方が性格的なものには強く出るということは覚えておいていただければいいなと思います。
その上で色による性格の違いをお話ししていきましょう。
まず代表的なのは赤シバ、茶色と白のシバ犬さんですね。
この子たちというのが一番このシバ犬の中で数が多くて約8割の色の出現率と言われています。
印象は活発で順応性があるという性格的印象があります。
黒シバさん、全体的に黒色で目の上や足の先などの色が違う。黒シバさんは出現率は約10%。
甘えんぼうで警戒心が強めというふうに言われています。
ゴマ色さん、ゴマ色というのはどんな色かというと色んな色がちょっとずつ入り込んでいる希少カラーになるんですね。
色々ミックスされている色の中に茶色や赤茶色が多く混ざると赤ゴマ、黒色が多く混ざっているものは黒ゴマと呼ばれています。
独立心が高めで個性的というふうに言われています。
ただこの色の出現率というのは1%程度ということなので、子犬の頃は色んな色が混ざっていたとしても成長するにつれてはっきりと色分けがされるという方が多いそうなので、
大人になってもこのゴマ色というものがキープしているシバさんはとても少数なのだそうです。
そして最後が白、白シバさんですね。
こちらも出現率は約10%。印象としてはおっとり人懐っこい印象があるというふうに言われています。
またシバ犬さんをよく知っている方なら気がつくかもしれないんですが、顔立ちにも違いがあるのご存知ですか?
丸顔の狸顔シバさんと細表の狐顔のシバさんに分かれるところが面白いですよね。
この顔の違いはどこから来たんでしょうか?
これはですね、もともとシバ犬さんというのは現在の韓国や中国など南方から入ってきたと推定されています。
日本に上陸し、北や西に向かって広がっていく中で、両県として人のそばで働き、地域に応じた個性を身につけていきました。
シバ犬が古くから存在する主な系統は3種類あり、南では参院シバ、中部では実のシバ、高新越地方で新州シバとされていますが、この地域にしかシバがいなかったということではありません。
そして顔の違いは、狸系の丸顔さんは新州や実のシバの系統、狐顔は参院シバや縄文シバの名残があるというふうに言われています。
これはですね、参院シバさんたちはアナグマの量が主で、細い穴に潜るために細表、長いマズルが有利。
一方、新州シバさんは山岳地帯でキビンに動く短い頭、太い首が好まれたという洗濯機能の跡が顔立ちに残ったというふうに考えられています。
面白いですよね。
柴犬の健康管理
今ではペットとして家庭で飼われるシバ犬さんたちが圧倒的なので、可愛らしい印象を与える丸顔の狸顔が主流ですが、
顔の形で性格に差があるわけではなく、どちらも魅力的な個性、好みに応じて狸顔のシバさんか狐顔のシバさんか決めていただければと思います。
最後になりましたが、豆シバさんをちょっとだけご紹介させてください。
最近人気のシバ犬の小ぶりなサイズ、豆シバさん。
あの豆シバさんというのは、正式な犬種の名前ではなく、小柄なシバ犬の呼び名になります。
シバ犬を小型化、軽量化したもので、体重は4キロから6キロぐらい。
ただし、血統によっては普通のサイズに育ってしまうことがあります。
小さくても中身はしっかりそのままのシバ犬です。
警戒心や独立心が強いので、小さい頃からずっと甘えん坊であるとは限りません。
その点を注意して、飼育していただけるといいんじゃないかなと思います。
また、この豆シバさんについては、ネガティブ面である影の配信でお話ししていきます。
シバ犬の健康面について。
なんですけれども、シバ犬さんは平均寿命が長く、比較的丈夫な犬種ですが、注意すべき病気もあります。
アレルギーを含む皮膚疾患がとても多いんですよね。
さらに、緑内症の後発生種でもあります。
そしてですね、高齢になってくると、地方の症状が出やすい代表犬種でもあるんですよね。
健康に長く一緒にいるためには、日々のケアと観察、これが何よりも欠かせません。
シバ犬は長い歴史と個性的な気質を持つ、日本の宝とも言える犬種です。
その魅力を理解し、距離感や独立心とうまく付き合うことができれば、一生の信頼をさせてくれるかけがえのないパートナーになりますよ。
さてさて、この後は影配信にて、シバ犬のネガティブ面にても詳しくお話ししていきます。
それでは今回も最後まで聞いていただき、ありがとうございました。
