口輪の紹介
こんにちは。横浜で15年以上、犬の保育園N1クラブを運営している、なおちゃん先生と申します。
20年以上、1000組を超える飼い主さんとワンコさんに向き合ってきた経験から、コントロールよりコミュニケーションのテーマに、愛犬と心が通い合う関係づくりのお手伝いをしています。
さて今回は、前回の引き続き、口輪についてのテーマになります。
昨日おとといですね、私は口輪に関する配信をさせていただきました。
皆さん、口輪というのがわかりますか?ワンちゃんのね。
鼻の先にくっつけるカゴみたいなものだったり、小型犬のものですとね、アヒルのくちばしみたいなね、ちょっとキュートな見かけのものもあるんですけれども、
口の周りをあるもので覆ってですね、吠えたり、噛んだり、何かを口に入れたりすることができないようにする道具なんですね。
こちらの道具の使い方と、それからイメージについてお話をさせていただいたんです。
私自身は、この口輪という道具は正しく使うことができれば、とても良い道具になると思っています。
ただ、口輪に関する世間一般のイメージというのが、口輪をつけている犬を見たら凶暴だと思うというようなね、とてもネガティブなイメージが強い。
これは飼い主さんもそうなんですけれども、それがついているためにですね、できればそのイメージをつけないようにうまくトレーニングをして、
実はこの口輪というのは、使い方次第ではワンちゃんの寿命を延ばす非常に有効的なツールでもあるんですよということを前回お話しました。
ヘッドカラーの解説
またその具体例をね、うまく使ってくださったお客様のお声というのを取り上げてみました。
今回はですね、前回の配信に仲良くさせていただいている東京でペットシッターさんや保護猫の活動をされているアニフル代表の陽子さんからコメントをいただきましたので、そのコメントにお返ししてみたいと思います。
コメントの内容はこうでした。
なおちゃん先生、口輪のお話は以前、防災のお話の時にもされていましたが、おしゃぶりと聞いてまた認識を新たにしました。
また同じ口輪でも、引っ張るとマズルが締まる口輪については、なおちゃん先生はどう思われますか?
チョークチェーンのように、人間側が適切に扱えないと難しそうなアイテムだなと思うのですが、トレーニングではメジャーなものでしょうか?
私はまだ一度しか見たことがないのですが、その方はトレーナーの指導で使っているとおっしゃっていました。
ということでした。
アニフル陽子さん、ありがとうございました。
この引っ張るとマズルが締まる口輪というものなんですけれども、私は似たようなものを見たことはありますが、
犬の口周りのことをマズルと言うんですけれども、
このマズルが締まる、引っ張るとそこに締め付けが起きる口輪という商品は実は見かけたことがないので調べてみました。
ただ、私自身の調べ方が良くなかったのか、はっきりとこれだよというものが販売されているサイトはなかったのですが、
すみません、もしよかったら陽子さん、これ教えてください。
ただ、マズルの周りに圧力というかプレッシャーがかかるような設計になっている首輪は見たことがあります。
これに関しては、おそらく用途が違うかなと思うんですけれども、
口輪というのはあくまでも口の周りにプレッシャーというか物を置くことでワンちゃん自身が口を使った作業ができづらくするという効果があるんですね。
吠える、噛みつく、拾い食いをする、そういったものになるかなと思います。
そして、私がお話しした口の周りにプレッシャーがかかるような首輪、これはどういうことかというと、
代表的なものといえば、ジェントルリーダーという商品名で売られている首輪があります。
このような形態のものを総称してヘッドカラーと言われます。
頭部分だけではなくて首周り部分だけではなくてマズルですね。
鼻先までの、口から鼻先までの犬の長い口フンとかね、マズルと言われる部分にベルトがかかるような作りになっているものなんですね。
これはですね、どうしてそういうふうになっているかというと、皆さんに一つ馬を思い出していただきたいんですけれども、
馬もですね、鼻の周りですね、マズルの部分をベルトで覆って、そこに羽身を加えさせて、そこに手綱をつけて、人が上に起乗するというスタイルが一般的だと思うんですけど、
動物はですね、四つ足で顔が向いている方に体が進むんですね、基本的には。
なので馬とか犬とかっていうのは、正面を見ながら横歩きっていうね、蟹歩きみたいな動きってできないんですよ。
なので、この頭の向きをコントロールすることで、行動の方向をコントロールしようというのが、このヘッドカラーの意図するところなんですね。
ですので、結果的にマズルの周り、鼻の周りにベルトがかかる。要するに、この鼻先の向きを変えることで、犬の向かう場所を変えることができる。
これを意図しているものがヘッドカラーになるんです。
ただ、このヘッドカラーが口輪と最大に違うことは、口輪っていうのは犬の口を使った行動をある程度抑制することを目的としているのに対して、
ヘッドカラーは、結果的に口周りにプレッシャーだったり、このベルトがかかる。そして、このリードを引けば、当然この口の周りが閉まるとかね、ここの口の周りに圧がかかるわけですよね。
ですけれども、それ自体を目的としているわけではなくて、あくまでも犬の向かう行き先を変えたい、コントロールしたいという意図で作られているものなんですね。
ですので、前者、口輪が噛みつきや吠えというものを防御したいという目的、意図がメインで作られているのに関して、このヘッドカラーというのは基本的には犬の引っ張りですね、これを防ぎたいという目的で作られていることが多いです。
ただ、このジェンドルカラーというのは、犬のマズル周りにベルトがかかっているので、後ろからとか横からとか、急激にリードの持ち手が引っ張ったときに、犬の顔が急激に動くということになります。
皆さんも想像していただければわかると思うんですけれども、正面を見ている人が突然、顎あたりをつかまれて、ぐいっと真横に向かされたりしたら、どうですか、首とかに衝撃はしませんかね。
なので、私自身はこのジェンドルリーダーというものが、すごく有効的なものではあるんですけれども、場合によっては犬の首、頸椎を痛めるものでもありますので、使い方には必ず専門家の知識、専門家の指導のもとで使ってほしいなと思っている商品になります。
今回、陽子さんからいただいたコメントが、このヘッドカラーを指して言われたものなのか、それともマズル自身が締まる構造になる口輪タイプのものなのか、それがちょっと判別がつかないんですけれども、
道具の使い方と注意点
もし、犬が引っ張ることでマズルが締まる口輪がある、犬の口の周りを締める、それで吠えたり噛んだりすることを防ぐ目的で締めることができるような商品であるとしたら、その使用については、私は基本的には反対かなと思います。
なぜかというと、いつも何かそういった道具を使う時というのは、この道具が最終的に犬にもたらす経験や学習というものがどういうデメリットがあるのかなということを考えて使う方がいいと思っているからなんですね。
つまり、犬が引っ張ることで口の周りがぎゅーっと締められる、その体験をすることで犬が何を学習するか、それをきちんと考えて使われているかどうかということなんですよね。
人間でもそうだと思うんですけれども、自分が意図しないところで、例えば体の一部がすごく締め付けられるような体験があるとしたら、
それって皆さんどう思いますか?それがどうしてそうなっているのかわからないと思ったら、恐怖を感じないですかね。
そして、「いや、どうしてこんな痛いんだろう。急に私、締められているんだろう。」そういう思いから心拍数が上がり、パニック状態に近くなり、
そうなると犬に置き換えれば、ますます吠えが出たり、その状況から逃げたいがために暴れたり、引っ張ったり、それを止めようとして手を出してきた人間を噛んだり、ということは往々にしてあり得るんですよね。
犬自身に、あなたが引っ張るからこの口の周りが締まるんだよということをきちんとその道具を使うことで伝えることができる。
そして犬自身が、「あ、俺が引っ張ったからこれが苦しくなるんだ。」ということがきちんと因果関係がわかって、犬自身でその行動を修正できる。
そういう道具であれば使うメリットはあると思いますが、もしそれがどうしてこうなっているのかがわからないまま、ただ恐怖やプレッシャーを与えるだけの道具であったら、私は使うことをお勧めしないなというふうに思います。
階数階数言いますけれども、口輪やヘッドカラーといったものは本当にいろんな商品があって、合う合わないというものがあります。
また、その使い方によってはとても効果が高い。
そして犬や飼い主さん、そして周囲の方々の安全や安心感を得るための道具でもある。
反面、使い方を間違えれば恐怖を与えるだけのものになってしまうこともあります。
犬のしつけの道具、こういったものどうやって使ったらいいのとか、
勧められたんだけれどもうまく使えるようにはどうしたらいいのとか、私の使い方間違っていませんか?
という場合には、ぜひ一度プロヌのところを訪ねてみられてはいかがでしょうか。
もし近くにいないよという場合には、私もオンラインでカウンセリングなども単発で受け付けておりますし、
ワンちゃんへの接し方一から見直して、道具に頼らないワンちゃんとのコミュニケーションの作り方をもう一度学んでみたいですという方には、
連続講座、愛犬が夢中になる魔法の講座もご用意しております。
冒頭でも挨拶をしているように、コントロールよりコミュニケーションを深めて、問題少ない犬育てを共に楽しんでいきましょう。
それでは今回は、口輪に関していただいたコメントに返してみました。
もし糸が間違っていたら、申し訳ありません。
そして、それってこういう口輪ですか?というのがあったらぜひ教えてください。
はい、ということで今回はここまで。最後まで聞いていただきありがとうございました。
犬に関する通常配信なんですけれども、年末は30日か31日までやっていきたいと思います。
それでは今回も最後まで聞いていただきありがとうございました。