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2025-10-09 11:15

《1360》痛みの数値化、当事者の語り、安楽死用の診断書は無効ほか

【今週の興味シンシン医療ニュース】

・身体や心の痛みを数値化!?

・痛みの当事者体験の語り

・安楽死用の診断書拒否は正当の地裁判決

・国立病院過去最悪赤字

の4本を取り上げます☝

https://note.com/naikaitakeo/n/n52fa1e652f75


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■AI要約(誤字はご勘弁ください)

内科医たけお氏が「心身医療ニュース」として、現代医療が直面する4つの重要なトピックを専門家の視点から解説しました。


**1. 痛みの「数値化」技術**

ドコモが脳波をもとに体や心の痛みを解析し、数値化する世界初の技術を開発したというニュースです。たけお氏は、現在、医療現場では痛みの評価を「0から10のどのくらいですか」と尋ねるNRS(ニューメリカル・レイティング・スケール)のように患者の主観に頼っていると説明。この新技術の詳細には不明点が多いものの、もし実用化されれば、これまで主観的だった「痛み」という感覚を客観的に評価できる画期的なツールになる可能性があると期待を寄せました。


**2. 痛みに関する当事者の「語り」の重要性**

文春オンラインに掲載された、作家の川上未映子氏と難病当事者研究者である柏木宏樹氏の対談記事を紹介。たけお氏は、痛みは本人にしかわからない感覚であるため、他の病気以上に「当事者の語り」が極めて重要だと強調しました。ズキズキ、チクチクといった痛みの性質によって原因や治療法が異なるため、患者本人の具体的な表現を聞き取ることが診断に不可欠であると指摘。痛みというテーマは心療内科や緩和ケアだけでなく、社会学的な文脈でも非常に興味深いと語りました。


**3. 安楽死用の診断書拒否を巡る裁判**

海外での安楽死を希望するがん患者に対し、病院側が診断書の発行を拒否したことについて、東京地裁がその対応を「正当」と判断したニュースです。たけお氏は、日本国内で安楽死が制度として認められていない現状を鑑みれば、この判決は妥当であるとの見解を示しました。その一方で、欧米諸国で安楽死に関する議論や法制化が進んでいるのに対し、日本では議論そのものが深まらない現状を指摘。この裁判が、日本社会で生命倫理について考える一つのきっかけになるべきだと述べました。


**4. 国立大学病院の過去最悪の赤字**

全国の国立大学病院が、昨年度の285億円を大幅に上回る約400億円という過去最悪の赤字見通しであることが報じられました。原因は物価高騰や人件費の増加とされています。たけお氏は、この状況を「そりゃそうだよな」と当然の結果と受け止めている様子で、今後の医療経営を左右する診療報酬の改定について、政治の動向に注目していると述べ、医療界が直面する厳しい経営課題に警鐘を鳴らしました。

サマリー

このエピソードでは、痛みを数値化するNTTドコモの新技術や、柏木裕樹さんと川上美恵子さんの対談を通じて痛みを語ることの重要性、さらに日本における安楽死の診断書拒否に関する裁判が議論されています。また、国立大学病院の経済状況にも触れられています。

00:02
内科医たけおの心身健康ラジオ、皆さんおはようございます。
たけお内科クリニックからだと心の診療所、院長内科医たけおと申します。
この放送では、医療にまつわる皆さんからのご質問やリクエストにお答えしております。
医療ニュースの解説などもしています。
質問、リクエストは、質問箱のGoogleフォームから是非お寄せください。
あなたのご質問をお待ちしております。
ということで、毎週木曜日や今週の今日日、心身医療ニュースをやっております。
今週は、ちょっと私があんまりニュースをピックアップできていなくて、
ただ、4本のニュースをご紹介したいと思います。
痛みの数値化とその可能性
1本目が、痛みの数値化のニュースですね。
2本目が、ニュースというか対談の記事なんですけれども、
文春から非常に面白い、興味深い対談が出ていたので、それをご紹介して、
3つ目は、安楽死用の診断書を拒否したのが裁判になっているんだという、
これ全然知らなかったんですけれども、というのと、
4つ目が、これちょっと以前も少し取り上げましたけれども、
国立大学病院が過去最悪の赤字になっているよというような、
そんなニュースをご紹介したいと思います。
まずは1本目ですね。
共同通信の10月の7日のニュースですけれども、
体や心の痛みを数値化。ドコモ、世界初医療に活用というような、
そんな記事のタイトルになっております。
記事の冒頭だけ読ませていただくと、
NTTドコモは、体や心の痛みを数値化し、他人と共有しやすくする、
新たな仕組みを開発したと7日までで発表した。
言葉では伝えづらい痛みの程度を、本人のノウハウをもとに解析して、
相手の感じ方に合わせて変換する、世界初の技術という将来は、
医療や福祉、交流サイト、SNSの誹謗中傷対策など、
様々な分野での活用が期待されるというような、そんな書き出しになっております。
これね、詳細もう少し知りたいなと思うんですけれども、正直。
これもしかしたらNTTドコモのサイトに詳しくは書いてあるかもしれないんですけれども、
ノウハウ、これ普通にノウハウ見てるだけじゃね?って思ったりもするんですけれども、
ノウハウだけで痛みを評価できるかっていうと、そんなに痛みのことって簡単じゃないんだよなと、
ちょっとこの次の話にも関連しますけれども、
あとはこれ、別に大学と共同研究してるとかいうわけではないんで、
その信頼性ってどうなんだろう?とか思ったりもしますけれども、
世界初の技術を謳っているらしいんで、ちょっとどんなのかなと思っております。
ということで、もしこれが本当に実用的になればですね、
痛みってやっぱり本人にしか分からないんで、痛みって主観なんですよね。
痛みの定義が主観なんで。
なんですけれども、我々認証診療の中では、
その本人が感じている痛みを、
例えば数字、0から10段階のどれぐらいですかっていうのを、
こういうのをNRS、ニューメリカルレイティングスケールっていう風に言うんですけれども、
それで5とか7とか答えていただいて、その痛みの評価をしていくとかですね、
あとはバスって言うと線があってですね、その間にどれぐらいの痛みですかみたいなのとか、
あとフェイススケールですね、
顔のマークがあってどれぐらいの痛みですかみたいな感じで、
なんとかその本人が感じている痛みを客観的に評価できるような指標を使ったりするんですけれども、
それをノウハウを使って数値化するっていうことらしいんですね。
なので、技術としてそれが本当のものであれば期待できるんですけれども、
なんかどうかなっていう気はしました。
というのが1本目のニュースでした。
続きまして2本目ですね。
痛みの当事者の語り
ちょっと同じく痛み関連で非常に面白い対談の記事が出ていたんで、
これをご紹介したいなと思うんですけれども、
10月の4日の文春オンラインの記事ですね。
記事のタイトルが、心臓のみか何かでガツガツ削られるような痛みで、
川上美恵子が難病の当事者柏木裕樹に初めて語ったことということの記事になっております。
ちょっと冒頭だけ読ませていただくと、
痛病で味わってきた様々な痛みに当事者研究の視点で向き合ってきた柏木裕樹さんの話題の真感、
痛いところから見えるもの、痛みのどん底で文学は本当に役に立つのか、
自身の治療で壮絶な痛みを経験した川上美恵子さんととことん語ったということで、
文学会という文芸系の雑誌がありますよね。
それの10月号からの一部抜粋らしいんですけれども、
実はこの痛いところから見えるものはですね、
まだ全然読めてはないので、
非常に面白い書籍だなと思って、書店で見てはきたんですけれども、
それの対談の記事が先に出ていたので、非常に興味深く読ませていただきました。
特にですね、やっぱり先ほども言ったように、
痛みって本当に当事者、ご本人にしか分からないんで、
その当事者の語りの重要性って、他の病気以上に重要だと思ってるんですよね、
僕個人的には。
他の病気もですね、やっぱりご本人の体験を聞くっていうのはすごい大事なんです。
大事と僕は思ってるんですけれども、
とりわけ痛みに関しては、
さっきのニュースにも関連しますけど、本当に可視化できない部分がありますよね。
同じ痛みって言ってもいろんな痛み方があったりするんで、
例えばズキズキとかチクチクとかピリピリとかですね、
痛みの正常によっても対応法が変わってきたりとかですね、
痛みの原因のアススメントっていうふうに言うんですけれども、
そういうのが変わってきたりするんで、
やっぱり本人に話を聞くっていうのは非常に大事なんですけれども、
それがこういった形で書籍になったりとかですね、
あとはこの文脈では文学に関連した話も出てきたりとかして、
非常に面白いなと思って見させていただきました。
これね、痛みに関しては非常に語るとですね、
診療内科医文脈でもそうですし、
緩和ケア文脈でも当然そうですし、
あと総合診療文脈でも非常に面白かったりとか、
あと一応私、社会学もやっておりまして、
社会学文脈での痛みも非常に面白いなと思って、
この記事も面白いなと思ってご紹介させていただきました。
安楽死に関する裁判
続きまして、3本目。
10月の2日の、これまた共同通信のニュースですけれども、
記事のタイトルが「安楽死用の診断書拒否は政党国内認められず」
と東京地裁ということになっておりまして、
これね、こんなことが裁判になってるんだっていうのはちょっとびっくりしたんですけれども、
ちょっと冒頭読ませていただくと、
海外での安楽死を検討する目的で診断書を出すように求められても
断るのはやむを得ない。
東京地裁は2日、診断書提供を拒んだ病院側に
がん患者が損害賠償などを求めた訴訟の判決で
請求を企画したと。
国内では安楽死が政党として認められておらず、
様々な議論があるなどとして、
拒否には正当な理由があると判断したということになっております。
詳しくは記事を読んでいただきたいと思うんです。
乳がんの患者さんが国立がん研究センター、
これ多分中央病院なんですけれども、
に手術を受けて、
その後に安楽死のために海外渡航するということでの
診断書を希望されたらしいんですけれども、
それを病院側が断ったということになっていて、
それに関してどうかというような裁判だったみたいですね。
これは今の現段階の日本では妥当な判決かなという気はしますね。
逆に希望通り診断書を出すと刑事事件になる可能性がないとは言えないという、
このないとは言えないがどうなのかと思いますけれども、
その診断書を出すことの意義ってみたいなことになると思うんで、
っていう感じでした。
ただこれ個人的には以前からお話してるように、
安楽死の議論はやったらいいと思うんですけど、
日本は安楽死の議論が深まっていかないというか、
醸成しないなというふうに常々感じていて、
欧米では結構安楽死法案がイギリス、フランスとか、
去年、今年ぐらいにかけて通過したりとかしていて、
っていう部分あるんですけれども、
日本ではその議論の訴状にも上がってこないなと思って、
これはきっかけになってもいいかなと思って、
ご紹介させていただきました。
続きまして4本目ですね。
ちょっとこれサクッといきますけれども、
テレ朝ニュースですけれども、
テレ朝ニュースの10月の2日のニュースですね。
国立大学病院過去最悪赤字へ、
昨年度大幅に超える見通しということになっておりまして、
ちょっと非常にシンプルな記事で、
実際にはニュースの記事なんですけれども、
過去最悪だった昨年度の赤字額を大幅に超える見通しであることが分かりましたと、
国立大学の44の附属病院では、
物価高騰や人件費の増加などにより、
収支が年々悪化していますということで、
一昨年60億円、昨年度285億円、
それが今年はさらに大きくなるっていうことになっておりまして、
これ確か会見されてその額が明らかになったと思うんですけど、
400億ぐらいの赤字になるらしいというのが、
その後の続報で出ていて、
そりゃそうだよなっていう感じですよね、
っていう感じですし、
これ本当に高市さんが新総裁になられて、
ちょっと総理になるかだかっていうところはあれですけれども、
仮に総理になられた暁には診療報酬の改定、
本来であれば来年度の改定なんですけれども、
それを前倒しでやるんじゃないかみたいな議論もあったりとかして、
これはちょっと注目していきたいと思います。
はい、ということで、
最後しんしんじゃんけんいきたいと思います。
いきますよー。
しんしんじゃんけん。
じゃんけん。
パー。
ということで、今日も幸せな一日でありますように、
お会いとはない。
会員の竹井でした。
興味、しんしん。
11:15

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