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2023-08-13 10:10

《703》【医師国家試験にチャレンジ】問診の重要性を語る

毎週日曜日は医師国家試験にチャレンジ!の日

医師国家試験を用いて、医療健康の知識アップを目指すクイズです☝

明日は医療面接(問診)に関する問題!

問診は医療者だけでなく、患者側のスキルも重要です。

さて正解はどれでしょう?

現役医師が音声解説します☝


https://twitter.com/NaikaiTakeo/status/1690321777162072064


#医療 

00:02
内科医たけおの 心身健康ラジオ 皆さん、おはようございます。
たけお内科クリニック からだと心の診療所 院長、内科医たけおと申します。
この放送では、医療にまつわるちょっと役に立つ小話を、毎朝5時50分に10分程度で配信しています。
たまに、毎朝5時半からライブをやっていて、公開生収録や、皆さんからの質問やリクエストに直接お答えしたりしています。
アフタートークも人気です。ぜひご参加ください。
ということで、毎週日曜日は、医師国家試験にチャレンジの日ですけれども、
今日はですね、医療面接、問診ですね。これを扱いたいと思います。
ちょっとね、医療面接ってあんまり聞きなじみのない言葉かなと思うんですけど、問診だったらわかりますよね。
で、私、以前の放送では何回か、問診シリーズっていうのを取り上げたのがね、ボイシーかな、スタイフかな、ちょっとどっちか忘れましたけれども、
で、あると思うんですけども、それぐらいね、問診ってすごい大事で、
まあ、僕自身もかなり問診にこだわりを持ってやっているっていう、
そんな感じなんですけれども、
特に、問診の効能というか、問診から得られるものってすごいあって、
一つはですね、当然ですけど、病気の診断ですね。問診と身体診察ですね。
体の診察で8割ぐらいが診断できるっていうふうに言われているぐらい、問診から得られる情報から診断に行き着くっていうことはね、非常に多くあります。
っていうのが一つと、あともう一つは、やっぱり問診することで患者さんとの信頼関係ですね。
ちょっと今日の話で、
ちょっと選択肢にも入ってますけども、
その治療関係の構築のために、問診のコミュニケーションスキルを使っていったりすることもしばしばあるので、
まあ、その辺を背景、今日知っていただけたらいいかなというふうに思って問題を取り上げます。
ということで、今回取り上げる問題は、またこれ第116回の医師国家試験、去年の医師国家試験のE問題だったかな、の問23っていうのから取り上げますけども、
問題です。
医療面接ですね、問診について誤っているのはどれかですね。
今回誤っているものですからね、気をつけてください。
ということで、問題文は非常にシンプルなんですけども、
A、非言語的コミュニケーションは医療情報の収集に必要である。
B、感情面に対応した応答は信頼関係の構築のために必要である。
C、システムレビューを行うと家族歴についての情報が重要である。
D、解釈モデルを把握して対応することによって患者満足度は高まる。
E、患者教育が十分に行われると治療へのコンプライアンスが高まる。
ということで、いかがでしょうか。
ちょっとね、あんまり聞きなじみがない言葉が出てきていると思うんですよね。
だから、これでちょっと答えにくいんじゃないかなと思いますけれども、皆さんいかがでしょうか。
ちょっと答えてみてください。
はい。
今日はね、ちょっと難問かもしれないですね。
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やっぱり今日は難しいですかね、これはね。
意外と症例とかの方が。
あ、今日は割れてますね。
そうそうそう、やっぱり難しいですね。
このシステムレビューとか解釈モデルとか、コンプライアンスは聞いたことない。
でもコンプライアンスってちょっとね、ビジネス的な企業のコンプライアンスと意味合いが違いますからね。
という感じで、どうでしょうか。
あ、続々と来てますね。
えっと、割れてますね。
D、D、D、C、C、A、C、C、B。
あ、いい感じで割れましたね。
E以外は全部出てるんじゃないですかね。
そうですね。
はい。
はい。
じゃあ、これはですね、これは正解。
これ、誤ってるものを選んでますよね、皆さんね。
はい、正解はCですね。
はい、Cを選んだ方正解でございます。
おめでとうございます。
いや、これはね、これやっぱ難問ですかね。
うーん、はい、と思います。
で、ちょっとね、用語が分からないと答えにくかったかもしれません。
ちょっと順番にAから解説していくと、Aは非言語的コミュニケーションは医療情報の収集に必要であるということで、これはそうですね。
当然言語的なコミュニケーション、要は言葉を通じたコミュニケーションも重要なんですけども、
非言語的、まあ、その言葉によらないコミュニケーションっていうのも医療情報の収集に必要である。
まあ、これは当然そうですね。
まあ、これは○でいいかなと思います。
はい。
○というか、だから、はい。
まあ、不正解ってことですね。
はい。
で、Bですね。
B、感情面に対応した応答は信頼関係の構築のために必要である。
まあ、これも、まあ、なんていうか、まあ、常識的に考えたらそれはそうだよねっていう感じですよね。
はい。
なので、まあ、これはもう○でいいかなと思います。
で、えっと、意外と多かったDですね。
D、解釈モデルを把握して対応することによって患者満足度は高まるっていうことで、これね、正解なんですね。
正解という、ああ、あの、正しいんですよね。
はい。
で、これ、解釈モデルっていう言葉がね、多分以前の放送でね、取り上げたことあったかと思うんですけれども、
あんまりね、多分一般の方には聞きなじみがない言葉かなというふうに思います。
で、これ、要は、あの、どういうことかっていうと、患者さんが何が原因と思っているかっていうのを聞く。
ということですね。
まあ、例えば、えっと、まあ、最近だったらやっぱりコロナまた増えてきてですね、その、突然熱が昨日から出てきて喉も痛いっていうふうになってきたときに、
患者さんとしては、ああ、自分は新型コロナじゃないかと思っているっていう、これ解釈モデルなんですね。
で、それが、まあ、例えば、えっと、一昨日に飲み会をやって、そこでもらったかもしれないっていう、こういうのも解釈モデルですよね。
で、こういうのを把握して対応すると、まあ、当然ですけど、患者さんは自分の話聞いてもらえたとか、自分の考えていることはちゃんと伝わっているっていう、
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というふうに思うので、まあ、患者満足度が高まるっていうことで、まあ、これ正解なんですね。
で、ちなみにね、家庭医療の方法で書き換えの技法っていうのがあって、感情、期待、解釈、影響かな、はい。
この4つを考えながら診療しましょうっていうのもあって、その中にもね、この解釈っていうのが入ってきたりするんですね。
まあ、要は、患者さんがどういうことを考えているかっていうのを、まあ、考えながら診療しましょうねっていう、そんな感じのものが解釈モデルっていうやつですね。
はい。だから、これDは正解っていうことになります。正解というか、正しいですね。
はい。で、Eですね。Eは、患者教育が十分に行われると、治療へのコンプライアンスが高まる。
まあ、これ、どなたもね、選ばなかったですけど、これも正しいですよね。
あの、まあ、患者教育が十分に行われての分はいいと思うんですけれども、コンプライアンスって、まあ、コンプライアンスってね、最近あんまり言わないんですけども、
あの、まあ、要は、治療への、こう、遵守率みたいな、そんな感じですよね。
で、まあ、最近、特に内服に関しては、まあコンプライアンスっていうのは内服のコンプライアンスって以前は言ってたんですけれども、
あんまり、最近言わなくなってきていて、むしろ、アドヒアランスっていう風な治療同盟みたいな感じで、アドヒアランスっていう風に言うことが多くなってますけれども、
まあ、ここでは、コンプライアンスっていう風に言われてますね。まあ、でも、まあ、これ正しいかなと思います。
はい。ということで、で、誤っているものは、このCなんですけれども、Cもね、これCはね、これ結構ね、学生さんでも難しいんじゃないかなと思います。
で。
多分その後半の家族歴についての情報が充実するっていう部分はね
多分わかると思うんですね
家族歴って要は例えばご両親に
ご両親というか父親が胃がんですとかですね
母親が乳がんになってますとかですね
そういうのを家族歴っていう風に言うんですけども
あとは糖尿病ありますとかですね
なんですけれどもこのシステムレビューっていう
この単語はわかるかどうかだけ
これはね多分問われてるんだろうと思うんですね
これどういうことかというと
システムレビューって似たような単語で
臨床研究の中のシステマティックレビューみたいなのを
思われた方ももしかしたらいるかもしれないですけど
それは全然違うもので
システムレビューってレビューオブシステムズとも言うんですけども
これ問診ですね
言葉で頭の上から足の先までの追加情報を聞いていくっていうものなんですね
これ私が初期研修をやった病院でも
必ず全員の患者さんにこのシステム
あ システムレビューって言うんですけども
システマティックレビューじゃない
レビューオブシステムズ ROSって略しますけども
をやるようにっていうふうに教育されたんですけども
要は例えばさっきみたいに発熱の患者さん来るじゃないですか
なんですけど熱で来ましただけではですね
何の情報もないんですよね
情報もないっていうか
熱だけでは考えられる病気とかってもうむちゃくちゃいっぱいあるんで
そこから病気を絞っていかないといけないっていう
そのために例えば喉は痛いですかとかですね
咳はありますかとかですね
お腹痛いですか
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下痢しましたか
おしっこするとき痛くないですか
おしっこの色変じゃないですかとか
節々痛くないですかとか
いろんなこと聞いていきますよね
これをシステムレビューっていうふうに言うんですね
これを頭の先から足の先まで
これね項目にするともう本当に200ぐらいあるんですけども
そういうのをやっていくっていうのが
特に結構ね教育をしっかりしている病院ではやったりしています
なのでこれをすると要は家族歴ではなくて
保管ですね
その患者さんの原病歴っていうふうに言いますけれども
それの保管でシステムレビューですね
レビューオブシステムズを行うっていうことになっております
なのでCが誤りっていうこんな感じです
ということでちょっと今回難しかったかなと思いますけども
でもそういう背景のもとに医療面接問診がされているんだっていうことを知っていただくとですね
ちょっと病院受診されたときの背景わかって面白いんじゃないかなと思って
今日は取り上げさせていただきました
何かの参考になれば幸いです
では今日もお幸せな一日でありますように
お相手は内科医の武井でした
興味津々
10:10

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