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内科医たけおの 心身健康ラジオ 、皆さんおはようございます。
たけお内科クリニック からだと心の診療所 院長内科医たけおと申します。
この放送では、医療にまつわるちょっと役に立つ小話を毎朝5時50分、20分程度で配信しています。
あと、毎朝5時半からライブをやっていて、公開のマッシュ録や皆さんからのご質問やリクエストに直接お答えしたりしています。
アフタートークも人気です。ぜひご参加ください。
ということで、今日はですね、実は昨日に引き続きの放送ですので、
もし昨日のクイズをまだやっていないという方は、先にそちらを聞いてから、こちらに戻ってきていただけたらと思うんですけれども、
昨日ですね、医師国家試験にチャレンジの問題をさせていただいて、事例問題ですね。
こういう症状がある方はどの診断ですか?みたいな、そんな問題だったんですけれども、
その中の正解が、機能性ディスペプシアだったんですよね。
で、私の放送を以前からお聞きの方はですね、機能性ディスペプシアって聞き馴染みがある…
まあ、聞き馴染みまではないかな。
まあ、聞いたことがある病名かなと思うんですけれども、
世間一般にはですね、機能性ディスペプシアって言っても、はっ!みたいな感じなんですね。
まあ、患者さんにね、言っても、まあほとんどの方、もう1割も分からないかなって、
もう数パーセントぐらいしか、それ聞いたことありますっていう反応でしか返ってこないっていう、
それぐらいね、ものすごいマイナーな病気かと思いきやですね、
昨日もちょっと、あの、Xの方に投稿させていただきましたけれども、
意外とね、症状…
お持ちの方はね、多いので、
まあ、これちょっとぜひ解説しておいた方がいいかなと思って、
今日、取り上げたいと思います。
で、そもそもですね、機能性ディスペプシアは、
まあ、その前半と後半に病名分かれるんですけれども、
機能性とディスペプシアっていうのが合体した病名なんですけれども、
機能性っていうのは、まあ、いつもこの配信の中でも言ってますけれども、
気質性とつゆをなす用語なんですね。
で、気質性っていうのは、まあ、昨日もお話したように、
例えば、えー、なんか炎症があるとかですね、
えー、ポリープがあるとか、がんがあるとかですね、
そういったもの、まあ、基本的には何らかの検査で異常があるものを、
気質性というふうに言って、
で、そういうものではないものをですね、えー、
まあ、機能性っていうふうにね、片付けられることもあるんですけど、
機能性ではなくて、脳の後に棒を入れてですね、
機能性っていうようにっていうふうに、
あの、研修医とかには指導したりしますけれども、
その動きとかですね、あと働きの問題で、えー、
何らかの症状が出てるものっていうのは、
機能性というふうに言うことにしました。
で、実際にはですね、これ機能性の病気も、
ちょっと特殊な検査とかをやればですね、
その検査で異常があることを証明できるんですけれども、
ただ、それが、まあ、全ての施設でできるわけではないですし、
あとは、まあ、あの、機能性ディスペプシアはね、
比較的、こう、検査しやすい部類なんですけれども、
本当にね、検査ができないものもあるので、
その機能性の病気の中にですね、
あの、はい、そういう、えー、検査が、
自体が難しいっていうものもあるので、
まあ、こういう機能性疾患という大きな国になっています。
はい。で、えー、その中でですね、
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まあ、機能性疾患の中でも、消化器ですね、
まあ、いわゆる胃腸のもので代表的なのが、
この機能性ディスペプシアと、
あともう1つが過敏性腸症候群、
まあ、通称IBSって我々言いますけれども、
この2つなんですね。
で、えー、この2つ、非常にね、
合併することが多く知られていて、
まあ、当然、それは少し考えたら分かると思うんですけど、
胃と腸って繋がってるじゃないですか。
なので、えー、結構ね、合併する方もいらっしゃいますし、
あとは、
片方の症状が良くなると、
片方の症状が悪くなるっていうのとか、
こういうのね、あの、専門用語で、
シンドロームシフトっていう、
症候移動っていう風に言ったりするんですけれども、
合併していて、
なんか、モングラ叩きみたいな感じでですね、
片方良くなったら、片方出てくるみたいなこともね、
しばしば経験したりします。
はい。っていう感じですかね。
で、えーと、まあ、その、
まあ、機能性ディスペプシアの後半の、
ディスペプシアは何かっていうことで、
これ、昨日のね、配信の中でもちょっとお話しましたけれども、
これね、すごい、こう、日本語にするのが難しいからっていうので、
まあ、英語の病名をね、そのまま使ってしまってるんですけれども、
まあ、一言で言うと、この、
心下部、あの、お腹の上の方ですね、
の、不快感とか、まあ、痛みとかですね、
そういうもののことをディスペプシアという風に言うことになっていて、
えー、なので、機能性ディスペプシアは、その、
そういう症状が、その、
機能性に起こってくるというものになります。
はい。っていうことですね。
で、えーと、
まあ、冒頭にも言いましたように、
これ、症状をね、持っておられる方、
あの、実際には診断されてない方も含めるとですね、
大体、人口の6分の1から、6人に1人から、
まあ、少なくても10人に1人ぐらいまでの数がいらっしゃるっていう、
そんな感じなんですね。
だから、あの、意外とね、多い病気なんです。
で、えー、ただ、まあ、過敏性腸症候群もそうなんですけれども、
大体の方はね、病院に行かないとかですね、
あと、ご自分でね、なんとなく対応してしまってるっていうことが多いんで、
まあ、これ、市販薬も含めてですけれども、はい。
なので、えー、実際に病院に行き着く方はね、まあ、その中のごく一部ですし、
まして、えー、その、診療内科まで行き着く方はね、
本当にごく一部かなというふうに思います。
はい。で、えーと、まあ、病気の原因ですね。
病気の原因はね、実はあんまりよくわかっていないっていうか、
まあ、あの、退院使用因っていうふうに言われていて、
まあ、一つの要因で、例えば、なんでもいいですけど、まあ、コロナが、コロナウイルスについて、
あの、が原因で起こるみたいな、そんな感じではなくて、
まあ、いろんな様子が、あの、複雑に絡み合って起こってくるというふうに言われてるんですけれども、
まあ、その中でもですね、あの、ピロリですね。
ヘリコバクターピロリっていう、あの、犬の中にね、住み着く菌がいるんですけれども、
これがある場合にはですね、これをまず診断せよっていうことにガイドラインの中になっていて、
そういうのをピロリ関連ディスペクチャーっていうふうに言いますけれども、
これがあるかないかで、大きく治療方針が変わっていきます。
で、
このピロリがいる場合には当然ですけど、除菌。
除菌第一っていうことで、
えー、除菌をして症状が良くなるかを見るっていうことになりますし、
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いない場合には、その、いないいないへの対応っていうことになってくるので、
まあ、まずはそういう症状がある場合には、ピロリのチェックをね、してみてもいいんじゃないかなというふうに思いますね。
はい。
で、えー、まあ、診断に関してはですね、先ほど言ったように、
まあ、検査で異常がないことが、逆にこの機能性ディスペクチャーの診断に行き着くことになるので、
まあ、昨日取り上げた問題も、
症状ですけども、
あの、他でね、異常があったら、むしろ、機能性ディスペクチャーではない可能性が高いっていうことになってしまいますので、
他で異常があっては、基本的には行けないということになっています。
で、あとはですね、えーと、このタイプがね、いくつかあるんですよね。
これ、あの、あ、後から言いますけども、YouTubeでですね、
えー、去年、一昨年かな、私、ガイドラインの解説を30分以上のスライド、100枚以上の動画で上げてるんですけど、
その中ではね、確か触れなかったと思うんですけども、
大きくね、タイプが2つになってます。
2つに分かれるんです。
あの、過敏性腸症候群も、大きく分けると、下痢型と大、あの、便秘型っていうふうに分かれるんですけども、
まあ、それと同じような感じで、
えー、機能性ディスペクチャーも、
おー、食後収束症候群っていう、まあ、通称PDSっていうふうに言いますけれども、
と、おー、進化物症候群、まあ、通称EPSっていうんですけども、
これのね、2つに分かれるということになっています。
が、あー、ガイドライン的にはですね、
これ、別に分離、そんなに、えー、しなくていいというか、
いうことになってます。
で、過敏性腸症候群の場合には、分類によって治療がね、大きく異なる、ですよね。
その、まあ、当然ですけど、下痢の方向と便秘の方向って、全然真逆じゃないですか。
なので、これで治療方針が大きく変わるんで、この分類って、すごい大事なんですけれども、
機能性ディスペクチャーの場合には、まあ、結構ね、似たような、治療をしていくことが多いんで、
まあ、分類、そういう分類あるんですけれども、
そこまでこだわらなくてもいいかなっていうふうに、言われていたりもします。
ただですね、まあ、これ、えーと、まあ、分類すべき、
まあ、分類すべき、個人的にはね、まあ、まあ、あるんじゃないかなというふうに思っていて、
まあ、要は、えーと、食後収束、食、うまく言えないです。
食後収束症候群ですね。
まあ、要は、食事の後に症状が強くなる。
まあ、特に胃もたれとかですね、そういう、うー、胃の早期満腹感とかですね、
そういうのが出てくるのが、食後収束症候群の特徴なんですけれども、
これはね、あのー、まあ、一応、その病院、あ、病院って難しいですね。
あの、病気の原因ですね。
としては、その、
胃の拡張がうまいことできないっていうのが、ま、あるんじゃないかっていう、
こういうのをね、適応性歯管っていうふうに言うんですけれども、
胃って、えーと、ゴム風船みたいな感じになっていて、
それが、あのー、普通だったら、えーと、どれぐらいだろうな、
あのー、まあ、10センチか20センチぐらいの、
まあ、20センチまでないな、あのー、サイズになってるんですけれども、
それが、あのー、食べ物とかのようなのが入ってくると、
ビヨーンってものすごい伸びるんですよね。
で、このビヨーンって伸びって、えー、なおかつ、まあ、その部分の一部分がね、
えー、特に伸びてくるんですけれども、
それが、うまいこと伸びないっていうのは、この、
おー、BDSですね、食物収集症候群の原因じゃないかっていうふうに言われていたりして、
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で、一方で、そのー、進化物収集症候群ですね、
あのー、要は、その、水落ちのあたりが常にシクシクなるとかですね、
痛むとかっていうのは、あのー、
知覚過敏ですね、これが原因じゃないかっていうふうに言われているので、
思わずと、まあ、双方によってちょっとね、使ってくる薬が違っていたりすることもあるんですけれども、
ただ、結構ね、
発病していることも多いんで、そのー、さっきの、
過敏性症候群の下痢型と便秘型みたいな感じで、
真逆っていうわけではないんで、
あのー、まあ、両方のお薬を併用していったりすることもありますね。
はい、という感じです。
で、えーと、治療ですね、
治療に関しては、まあ、
あー、先ほど言ったように、まあ、ピロリがある場合にはまず除菌するんですけれども、
そうじゃない場合には、えーと、
まあ、いろんな選択肢あるんですけれども、
まあ、まず、手っ取り早いのは、まあ、
普通に胃薬を使うっていうところですかね、えーと、
特に胃酸がね、出過ぎてっていうものの場合には、
その胃酸をね、
強力に抑えるお薬ですね。
通称、PPIとか、PCABとかっていうのが今あったりしますけれども、
あとは、まあ、市販のものも含めると、
まあ、H2ブロッカーとかっていうやつですね。
えー、そういうもので胃酸を抑えるっていう治療が、
まあ、まず第一選択になり得ますし、
あとは、えーと、
まあ、動きの問題ですね。
動きの問題で、その胃の傍慢感とか、
お腹の張った感じがあるとかっていう場合には、
そのー、
症患運動改善薬っていう風に言いますけれども、
まあ、お腹の動きを良くするお薬ですね。
いうのを使っていったりしますね。
まあ、一番よく、まあ、使われるとか、
まあ、有名なのは、アコチアミドっていうですね、
アコファイドっていうお薬なんですけれども、
まあ、それが、まあ、
機能性ディスペプションで使えるお薬、
まあ、唯一使えるお薬っていう感じになっていたりします。
まあ、もちろんね、他の病名付ければ何でも使えるんですけども、
はい、っていう感じですかね。
で、あとは、
あ、もう10分過ぎましたね。
あとは、漢方薬ですね。
漢方薬も結構使えます。
えーっと、これは、
ガイドラインの中にも示されてますけれども、
特に、立訓歯頭ですね。
立訓歯頭は、まあ、研究もされていて、
エビデンスレベルも、
確か、Aだったと思うんですけども、
あのー、比較的、まあ、
臨床現場でもよく使われてますし、
まあ、経験値的にも、まあ、
効くかなっていう研究でも、そういうデータが得られていますね。
ただ、あのー、
必ずしも立訓歯頭でなくても良くって、
えーっと、他の、まあ、私もね、
ちょっと以前いた施設でね、
研究してたアンチュー酸っていうお薬とかですね、
これを、
新株数症候群に使う研究とかしてたんですけれども、
っていうものとかですね、まあ、他にもね、
その、結構、消化管に、
作用する、効く、
漢方薬って、
あるんで、まあ、そういったものを使っていくのも、
選択肢かなという感じですね。
はい。
で、えーっと、
あとはね、予後ですね。
えーっと、まあ、これは非常によく聞かれる話なんですけれども、
その、まあ、
過敏性腸症候群もそうですし、
機能性ディスペクシアもそうなんですけれども、
どうなりますかっていう、まあ、要は、
治りますかっていうような質問。
これね、よく、
非常によく聞かれるんですけれども、
これは、えーっと、
かなり対策的な問題もあるので、
まあ、もちろんね、長い年月をかけてね、
まあ、症状がゼロになるっていうことは、
なくはないんですけれども、
その、いきなりね、
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症状がゼロになるっていうことを目指す、
のではない方が、いいかなというふうに、
まあ、ガイドラインの中でも言われてますね。
で、えーっと、
とりあえず、その、
症状があってのお困りごとですね、
まあ、社会生活への支障が出て、
まあ、病院とか受診されるはずなんで、
まあ、それをまず、
えー、少しでも症状を和らげる、
和らげることによって、
えー、支障を少しでも少なくしていくっていうのが、
当面の治療目標になっていく、
かなというふうに思いますし、
まあ、いきなりね、やっぱり、
症状をゼロにしたいっていう方、
まあ、気持ちはね、
非常に分からんではないですけれども、
そ、それがある方の方がですね、
ちょっと極端な認知、
まあ、こういう認知の歪みっていうふうに、
言ったりしますけれども、
症状になったり、なっていたり、
とかすることもありますし、
あとは、やっぱりね、
他の病気とは違うんだ、
まあ、その風邪とかだったらね、
すぐ治るじゃないですか、
まあ、基本的には1、2週間もすればね、
あの、良くなると思うんですけれども、
そういう病気ではないっていうことは、
まあ、患者さんによく説明したりしますかね。
はい、っていう感じですかね。
はい、ちょっとざっくりお話しましたけれども、
詳しくはですね、
詳しくは途中でも言いましたけれども、
去年か一昨年だったかな、
えーと、ガイドラインが出て、
早々にですね、
ガイドラインの徹底解説みたいなのを、
YouTubeで30分以上の動画で
出させていただきましたので、
ちょっとこちらのチャプターに
貼っておこうと思うんですけれども、
そちらを合わせてご覧いただけたらな、
という風に思います。
はい、ということで、
今日はいつになく真面目に
医者っぽいお話をさせていただきました。
何かの参考になれば幸いです。
では、今日も幸せな一日でありますように。
お相手は内科医の竹井でした。
興味津々。