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2025-09-07 09:54

《1332》それ間違い⁉️正しい心理検査の使い方

■今回のご質問

先生のご著者、みんなの心療内科を拝読致しました。

心理検査のセクションで、いくつかのご紹介がありました。その中で、抑うつや不安を評価をしていく場合①訪問看護師(などの医療職)が使いやすいもの、②療養者本人が指標にしやすいもの、としてはまずはこれ、というものを教えていただきたいです。

また、それらの評価の仕方やケアへの活かし方などを深掘っていただけるとありがたいです。


よろしくお願いいたします。


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内科医たけお氏が、自身の著書「みんなの心療内科」で紹介した心理検査について、リスナーからの質問に回答しました。


**【質問の要点】**

著書で紹介されている心理検査のうち、以下の2点について教えてほしい。

1. 訪問看護師などの医療職が使いやすいもの。

2. 患者(療養者)本人が、自身の状態の指標として使いやすいもの。

また、それらの評価の仕方やケアへの活かし方も知りたい。


**【たけお氏の回答】**


**1. 医療職が使いやすい心理検査について**

結論から言うと、心療内科以外の医療者が日常的にこれらの心理検査を使うのは難しいのが現状です。著書では「TEG」「MMPI」「WAIS」「ロールシャッハ」など多くの検査を紹介しましたが、これらは専門的なツールであり、ほとんどに著作権(版権)が存在します。そのため、専門の業者から購入して使用する必要があり、一般の医療現場で気軽に使えるものではありません。

例外として「HADS(ハッズ:病院不安抑うつ尺度)」は版権がなく、国際的な研究でも広く使われているため、比較的利用しやすいですが、これもあくまで一つのツールです。


**2. 患者本人が指標として使いやすい心理検査について**

こちらがより重要な点ですが、患者さん自身が心理検査の結果を指標にすることは推奨しません。その理由は以下の通りです。


* **信頼性の問題**: インターネット上には多くの心理検査が溢れていますが、その多くは科学的な信頼性や妥当性が担保されていません。自己判断で「自分はこの病気だ」と結論づけるのは危険です。

* **検査はあくまで参考**: 専門機関で用いるHADSのような信頼性の高い検査でさえ、診断における一つの参考に過ぎません。例えば、検査の点数が高くても実際の症状は軽かったり、逆に点数が低くても本人は強く苦しんでいたりすることは頻繁にあります。

* **診断は総合的に行われる**: 診断は、検査結果だけでなく、問診で伺う生活状況や具体的な症状などを総合的に評価して行われます。検査スコアだけで病状を判断することはありません。


**【最も大切な指標とは】**

心理検査のスコアに一喜一憂するのではなく、**「治療を始める前に最も困っていた症状が、どのように変化したか」**を指標にすることが最も大切です。

例えば、「夜眠れなかった」という悩みであれば「少し眠れるようになったか」、「腹痛で学校に行けなかった」のであれば「学校に行ける日数が増えたか」といった、具体的な症状や生活の変化をみることが重要です。

実際の診療でも、心理検査のスコアを毎回確認するのではなく、こうした具体的な症状の変化を患者さんと一緒に確認しながら治療を進めています。


したがって、心理検査は専門家が使う補助的なツールと捉え、患者さんや一般の医療者は、具体的な症状の改善を治療の指標とすることが望ましいです。

サマリー

心理検査の適切な使用法や誤解について深く掘り下げられています。評価方法やケアへの活用法、患者が使いやすい検査の存在について、具体的な心理検査の種類やそれに伴う問題点が挙げられ、医療現場での実践的な配慮が求められていることが強調されています。

心理検査の役割と課題
内科医たけおの心身健康ラジオ、皆さんおはようございます。
たけお内科クリニックからだと心の診療所、院長内科医たけおと申します。
この放送では、医療にまつわる皆さんからのご質問やリクエストにお答えしております。
医療ニュースの解説などもしています。
質問・リクエストは、質問箱のGoogleフォームから是非お寄せください。
あなたのご質問をお待ちしております。
ということで、実は先週から今週にかけまして、非常に多くのご質問・リクエストをいただきまして、ありがとうございました。
ちょっと最近減ってます?みたいなことを言ったので、寄せていただいたんだろうと思っております。
その中でですね、8月の末にいただいていた、ちょっと1週間ぐらいお待たせしましたけれども、
かんちゃんからのご質問を今日は取り扱っていきたいと思います。
まず読み上げますね。
先生のご聴取、みんなの診療内科を拝読いたしました。ありがとうございます。
その中で心理検査のセクションでいくつかのご紹介がありました。
その中で抑鬱や不安を評価していく場合、①訪問看護師などの医療職が使いやすいもの、
②療養者本人が指標にしやすいものとして、まずはこれというものを教えていただきたいです。
また、それらの評価の仕方やケアへの活かし方などを深掘っていただけるとありがたいです。よろしくお願いいたします。
ということで、ありがとうございます。
まず、読んでいただいたことに感謝申し上げます。
ご質問もありがとうございます。
心理検査のセクションは第4章のところに出てくるんですけれども、
一番最後の診療内科で行われる診察・検査・治療というのを、
その中で心理検査を1章扱わせていただきました。
結構、担当の編集の方ともお話ししたんですけれども、
心理検査をどういう感じで扱うかというのが難しくて、
こういう相論的な内容を結構、テキストの前半に持ってくることが多いと思うんですけれども、
それをやめたほうがいいんじゃないかということで、第4章になっているんですね。
その中で、心理検査を1つの項目として独立させて書かせていただきました。
質問の中にありますように、いろんな心理検査を扱っております。
具体的には、全部言いますかね。
評価方法の多様性
ご紹介すると、Teg、東大試験エコグラムですね。
あと、POMSですね。
POMS、HATS、BDI、BECの宇宙の尺のですね。
SDS、これも宇宙の尺のですね。
STI、不安を評価するもの。
あと、MMPIですね。
MMPIでも非常に問題数多いんですけれども、
解析にも非常に時間がかかる難しい検査ですけれども、
いうのとか、あとWAISですね。
一般的な知能検査ですね。
成人向けの知能検査、WAIS4というやつですね。
あとは、ロールシャッハですね。
ロールシャッハは非常に有名ですけど、
インクのシミがついているのをどう評価するのかとかですね。
そういうのをロールシャッハテストというふうに言いますね。
あとは、診療内科で比較的よく使われるのが、
この痛みの方に関してはPCSというですね。
Pain Catastrophizing Scaleというですね、
非常に難しい名前ですけれども、
下上層の名前ですけれども、
これ、痛みの破局的死亡というのがあるんですけれども、
それを点数として評価するものというのがPCSであったりとか、
あとはTAS20というですね、
トロントアレキシスサイミア尺度というふうに言うんですけれども、
アレキシスサイミアって、これいつも言っているように、
歯術感情症という感情を失っているわけではないんですけれども、
感情が自分でうまいこと分からなかったりとかですね、
言語化できなかったりとかっていうのがアレキシスサイミアっていうので、
これ結構心身症との関係で言われることがあったりします。
はい。
あとは身体感覚増幅尺度ですね、SSASって言いますけれども、
ちょっとした、例えば何でもいいですけど、
痛みとかでもそれを感じやすい人と感じにくい人といるじゃないですか。
で、それが増幅されてしまう。
例えば1の痛みが10ぐらいに感じてしまうとかっていうのは、
この身体感覚増幅尺度で評価していくみたいな、
そういう言葉があったりしますね。
で、あとは各々の病気に対して消化管のテストであったりとか、
接触障害のテストであったりとかみたいな、
そんな感じで本当にいろいろあるんですね。
実はこれでもかなり抜粋してるぐらいで、
実はこれのもう数倍の心理検査を実際に使うことはあるんですね。
あるんですけれども、ここから本題というか質問回答なんですけれども、
これご紹介しておきながらなんですけれども、
本文の中にも書きましたけれども、
保険定数が認められているものがごく一部であったりとか、
あとはそもそも判件って言って、
その心理検査ごとの使用権みたいなのが決まっている場合がほとんどなんですね。
だから一般には出ていないものがほとんどなんですね。
この中でいくとハズですね。
先ほど言った不安とか抑鬱を評価するもの、
これに関してだけは判件なくて、
国際的な研究とかでも比較的そういった意味で使われることが多いんですけれども、
それ以外のものに関しては結構判件が難しかったりとか、
あと実際使用しようと思うと、
だから専門の心理検査を売る業者さんというのがあるんですけれども、
そこから購入して使わないといけなかったりとかっていうので、
なかなか一般の方であるとか診療大会以外の医療者の方が使っていただくのは難しいんじゃないかなというふうに個人的には思ったりしました。
症状の重要性
ということで前半の質問としては、
心理検査を診療大会以外の医療者が使っていくというのは結構難しいんじゃないかなというふうなところが結論です。
あと②に関して、療養者本人が指標にしやすいものということで、
むしろこっちの方をお話したくて、世の中には心理検査ってものすごい溢れてるじゃないですか。
心理検査インターネットでやってみました、やってみて私これ当てはまるんじゃないかと思いましたみたいなものすごい多いんですけれども、
心理検査ってそういうふうに使うわけではないんですよね。
先ほど言ったように、世の中にはものすごい数多心理検査があるんですけれども、
そもそもその心理検査の信頼性、妥当性っていうのがちゃんと評価されているものってかなり限られていますし、
あとは例えばHUDS、先ほど言った不安とか抑鬱を評価する検査、
これ一応心霊内科の問心表でくっつけて、つけてきていただくことが心霊内科の初心に関しては多いんですけれども、
ただそれで、じゃあ点数が高かったらあなたは鬱病ですっていうふうに診断するかっていうとそうではないんですよね。
というのは、明らかにこの人抑鬱が強いっていう方でも心理検査上の点数が低くれるっていうパターンの方もありますし、
逆に一方で、こんなに点数高いけど意外とケロッとしてるなみたいなこともあったりするので、
あくまで心理検査はその診断のための一つの参考にしかならないので、
心理検査で非常に多くのことを言えるかというとそうではないので、
やっぱり診断のためには総合的な評価が必要ですっていうそんな感じです。
ですし、むしろもっと大事なことはこの心理検査ではなくて、やっぱり症状ですね。
症状ベースで良くなっているかどうかっていうのを考えるっていうのは非常に大事で、
この療養者ご本人さんに関してはやっぱり何に困っているのかっていうことですね。
特に一番初めに診察した時に困っていた症状が少しでも和らい出るかどうか。
例えば、眠れないんですっていうことだったら眠れるように多少はなっているのかとかですね。
あとは毎日学校に行こうと思うとお腹痛とか下痢があって学校に行けないんですっていう方に関しては、
症状が良くなっているかっていうことはもちろんですし、
学校に行ける回数が少し増えているかどうかとかですね。
そういうことの方が非常に大事なんで、これを心理検査で測ろうって言ってもなかなか難しいものがありますよね。
なので、そういう感じであんまり心理検査に重きを置かないっていうか、
心理検査ベースで診療はしていないっていうのが現状ですね。
ですし、患者さんにもその症状のことを必ず経過の中で聞いていくので、
毎回その心理検査で点数はどうなりましたみたいな、そんな診療ではないということは、
ぜひ知っておいていただけたらなというふうに思いました。
はい、という感じですかね。
ご質問ありがとうございました。
著者に関しての質問がありましたら、一応私、著者ですんで、
全部こういうふうに解説したいと思いますので、お気軽にお寄せいただけたらと思います。
では、最後、しんしんじゃんけんいきたいと思います。
いきますよ。
しんしんじゃんけん、じゃんけん、ぐっ。
ということで、今日も幸せな一日でありますように。
わいたいな。一回目のたけえでした。
興味津々。
09:54

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