1. 内科医たけおの『心身健康ラジオ』
  2. 《1404》『延命治療』のこと、..
2025-11-30 10:39

《1404》『延命治療』のこと、誤解していませんか?

【本日の必読資料】

「つぐみ(福井県版エンディングノート)」

https://www.pref.fukui.lg.jp/doc/kourei/tugumi.html


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■AI要約(誤字はご勘弁ください)


**テーマ:11月30日は「人生会議」の日~延命治療の正しい知識~**


本放送では、11月30日が「いい看取り・いい看取られ」の語呂合わせから「人生会議(ACP:アドバンス・ケア・プランニング)の日」とされていることに触れ、自身の価値観や医療の希望について周囲と話し合うことの重要性が語られました。


そのためのツールとして、福井県版エンディングノート「つぐみ」を紹介し、特に判断が難しい「延命治療」に関する専門用語や選択肢について、医師の視点から詳細な解説が行われました。


**【主な延命治療の選択肢と解説】**


**1. 生命維持のための最大限の治療(フルコード)**

心臓マッサージ、電気ショック、気管挿管、人工呼吸器の使用などが含まれます。

* **たけお先生の重要ポイント:** よくある誤解として「マッサージだけしてほしい(管は入れないで)」という希望がありますが、医療現場では基本的にこれらは**「セット」**で行われます。酸素を取り込めなければ心臓を動かしても意味がないため、蘇生処置はパッケージとして提供されるのが一般的です。長期化する場合は気管切開(のどに穴を開ける処置)も検討されます。


**2. 最大限の治療はしないが、栄養補給は希望する**

蘇生処置は行わず、栄養を体に入れる処置です。

* **胃ろう(PEG):** お腹に穴を開けて直接栄養を入れる。

* **経鼻経管栄養:** 鼻から管を通して栄養を入れる。

* **中心静脈栄養(IVH/CV):**首や鎖骨などの太い血管から、高濃度の栄養点滴を入れる(腸を使わない方法)。


**3. 継続的な栄養補給はしないが、点滴は希望する**

* **末梢点滴・皮下注射:** 手足の血管などから行う一般的な点滴。

* **たけお先生の重要ポイント:** 一般的な点滴では、生命維持に必要な十分なカロリーは補給できません(水分補給が主目的)。中心静脈栄養とは明確に異なります。


**4. 苦痛の緩和(緩和ケア)のみを希望する**

延命よりも、痛みや苦しさを取り除くことを最優先にします。


**5. 自然に任せる**

医療的な介入を行わず、自然な経過に委ねます。


**6. 回復の見込みがない場合は延命治療を希望しない**

重篤な脳障害などで回復が望めない場合の選択肢ですが、回復の見込みの判断は医療的な専門性が求められるため、医師との対話が不可欠です。


**まとめ**

言葉の意味を正しく理解していないと、いざという時に適切な選択ができません。たけお先生は、これらの知識を持った上で、家族や親しい人、医療者と「もしもの時」について話し合うきっかけにしてほしいと結んでいます。

サマリー

このエピソードでは、延命治療に関する誤解を解消する情報が提供されています。特に、アドバンスケアプランニング(ACP)の重要性や、栄養補給方法に関するさまざまな選択肢について詳しく説明されています。

人生会議の日の意義
内科医たけおの心身健康ラジオ、皆さんおはようございます。
たけお内科クリニックからだと心の診療所、院長内科医たけおと申します。
この放送では、医療にまつわる皆さんからのご質問やリクエストにお答えしております。
医療ニュースの解説などもしています。
質問・リクエストは、質問箱のGoogleフォームからぜひお寄せください。
あなたのご質問をお待ちしております。
ということで、本日は11月の30日ということで、
今年も残すところ、あと1ヶ月なってしまいましたけれども、
11月30日は何の日でしょうか。
多分、去年も取り上げた気もしますけれども、
例年お伝えしているように、この11月30日は人生会議の日なんですね。
いいみとり、いいみとられの頃ということで決まったと思うんですけれども、
人生会議についてですね、人生会議というネーミングを
個人的には会議というのをぎょうぎょうしい感じでやめたほうがいいかなと思っているんですけれども、
このACPですね、アドバンスケアプランディングのキャッチフレーズ、
相性として人生会議というのが設定されているんですよね。
その中で定期的にですね、ご自身の価値観とかですね、
意向とかをご家族あるいは親しい人と、
可能であれば医療者と共有する機会を持ったほうがいいかなということで、
たびたびこのラジオの中では取り上げさせていただいております。
その中でですね、私、福井県の活動も増えておりまして、
この福井県版のエンディングノート、つぐみ、私からあなたへつなぐ未来というのがありまして、
その中にですね、延命治療のことがですね、後半に書いてあったので、
これをちょっと今回取り上げようかなというふうに思います。
ちなみにこのエンディングノート、つぐみはですね、全部で40ページあって、
書き込み式になっていて、第1章、第2章でその他っていう、
今日はその他のところを取り上げるんですけれども、
いう構成になっていて、ご自身で書き込んだりすることができるようになっているので、
これぜひともですね、全然福井県の方じゃなくても使えるので、
インターネットになんか、緑のやつと黄色のやつと2色展開で展開されておりますので、
延命治療の選択肢
ぜひご活用いただけたらなというふうに思います。
今日取り上げるのはですね、その中の27ページですね。
PDFで言うと34ページ目になりますけれども、
このマメ知識延命治療とはっていうところを取り上げようかなというふうに思います。
というのは、これ途中にですね、第2章のもしもの時っていうところに、
いろんな用語が書いてあるんですけど、
医療の希望とかですね、徐々に状態悪化した時とかっていうことで、
いろんな選択肢があり得るじゃないですか、あり得るんですけれども、
その用語がないと、用語の意味が分からないとですね、
そもそも選びようがないっていうか、考えようもないっていうこともありまして、
それでこのマメ知識っていうのがついてるんだろうと思っております。
まず選択肢が1から6まで書いてありますけど、
まず1ですね、生命維持のための最大限の治療を希望する、
心臓マッサージ、人工呼吸などっていうことで書いてあって、
これはですね、いわゆる専門的にはフルコードっていうことなんですけれども、
テレビとかでよくある、救命されてる時の場面みたいなのがあるじゃないですか、
そういうのを基本的にはフルセットでやるっていうことですね、
いうことになります。
その代表的なところはこの心臓マッサージ、
専門用語としては胸骨圧迫というふうに言いますけれども、
とかカウンターショック、電気ショック、
これは助作移動なんですけれども、
一般用語としてはこの電気ショックとかっていうことのほうが有名かなと思います。
あとは3つ目、気管疎開、
喉に管を入れてっていう、チューブを入れて呼吸ができるように確保するっていうものとか、
あとその下、人工呼吸器ですね、
ご自身で呼吸ができていればいいんですけど、
ご自身で呼吸ができなくなった場合には、
その機械のサポートをしながら呼吸をするっていうのが、
こういうのが人工呼吸器というふうに言いますね。
最後、気管切開ですね、
その気管疎開をずっと長いことやっていくわけにはいかないので、
大体1週間から2週間ですね、
それ以上に人工呼吸器が必要な場合には、
気管切開といってですね、
喉のところに穴を開けてですね、
そこから空気の出し入れをする、
気管切開用のチューブっていうのがあるんですけど、
気管疎開とは別の、
そこに穴を開けて、
それを人工呼吸器につなぐというような、
こういう方法があります。
これが選択肢1っていうことですね。
これですね、よくある誤解が、
例えば、心臓マッサージはかわいそうなので、
気管疎開だけやるとかですね、
そういう選択肢を言われる方とかいらっしゃるんですけど、
基本的には先ほど言ってたように、
これ全部セットなんで、
気管疎開だけやっても、
心臓止まってしまったら全然意味ないじゃないですか、
逆にですね、心臓マッサージだけやるとかですね、
これちょっと一般市民のですね、
素性処置においてはですね、
短時間であれば心臓マッサージだけやるっていう、
コンプレッションオンリーっていうやり方もなくはないんですけれども、
ただ、心臓を動かしても、
空気というか酸素ちゃんと入れなかったら意味ないので、
この人工呼吸であるとか、
気管疎開とかっていうのは、
医療現場においてはセットであるということになっております。
なので、こういうのが全部まとめて、
パッケージとして提供されるというのが、
いわゆるCPRっていう、
心肺素性処置ということで、
指定をおいていただけたらというふうに思います。
そこまでの状態じゃない場合ですけれども、
その選択肢の2としてですね、
最大限の治療までは希望しないが、
継続的な栄養補給は希望する、
医療などということで書いてあって、
これちょっとね、
これが延命治療っていうことの中にくくってあって、
医療をですね、延命治療とするのかどうか問題とかですね、
中心状況栄養とかもそうですけれども、
これはね、若干やや誤解があるかなというふうに個人的には思いますけど、
要は栄養をどういうふうにするかということですね。
栄養が取れなくなったら、
もう人生の最終段階だというふうな考え方もあると思いますし、
一方で栄養が取れなくなっても、
他の栄養経路ですね、
ここに書いてある3つの代表的なものとして、
医療とか警備、警官、栄養、
あと中心状況栄養というのがありますけれども、
こういった大体の栄養の方法で栄養していくというような、
そういう考え方もあるかなというふうに思います。
医療はですね、有名ですよね。
胃のところに穴を開けて、
ちょっとした小手術みたいな感じになりますけれども、
そこに直接栄養剤を入れていくというような方法になりますね。
その下、警備、警官、栄養というのは、
鼻からですね、チューブを胃まで通して、
そこに栄養剤を入れていくというような方法で、
ただこの医療と警備、警官、栄養は両方とも町を使うということで、
ひっくるめて警庁栄養というふうに言ったりもしますけれども、
普通に我々が食べるのと同じような形の栄養の投与ということになります。
一方でこの中心状況栄養ですね、
これは首とか手から入れる場合もありますけれども、
そういったところからのカテーテルを入れて、
それを太い血管のところに流出するような形で、
濃い栄養剤ですね、濃度の高い点滴をやっていくというのが
中心状況栄養ということになって、
これはただ町を使わないので、
普通の我々が普段食べたり飲んだりとかというのとは
ちょっと違う栄養経路になるということになりますね。
というのが中心状況栄養です。
これ全部に一長一短あるので、
今日はお話しするしかないですけれども、
医療者とのコミュニケーション
こういう栄養の経路の方法があるよということですね。
その次に選択肢の3ですね。
継続的な栄養補給は希望しないが、点滴程度は希望するということで、
これがさっきの中心状況栄養との違いで、
これ点滴は普通の手足にする点滴ですね。
これは必要なカロリーが十分に投与できないんですよね。
ここにも補給できるカロリーは微量のため、
一般に長期に使用されませんというふうに書いてありますけれども、
最大言っても800キロカロリーぐらいしか投与できないという、
そんな感じになるので、
基本的には水分の補給ぐらいしかできないというふうに
思っていただいたほうがいいかなと思います。
あとは、この場合には多分、
経常脈栄養という、
普通に血管に入れることを想定していると思いますけれども、
在宅では非過注射というのもやったりします。
非過注射の場合はより一層カロリーを提供するということは難しいんですけど、
普通に脱水の補正みたいな意味合いで、
非過注射というのを行ったりすることはあります。
あと選択肢の4として、
延命治療は希望しないが、
靴は取ってほしいとかですね、
この辺はもう絶対やられますし、
ただ、この辺りはですね、
この回復する見込みがどうかとかっていうのは、
結構医療的な判断も含むので、
これをご家族さんだけで判断するというのは、
なかなか難しいかなと思いますので、
医療者とよく話し合っていただく必要性はあるから、
というふうに思います。
ということで、
ちょっと改めてACPの基礎知識として、
延命治療のことを話しさせていただきました。
何か質問とかありましたら、
コメント欄に入れておいていただけたらと思います。
では最後、しんしんじゃんけんいきたいと思います。
いきますよー。
しんしんじゃんけんじゃんけん
初期!
ということで、
今日も幸せな一日でありますように、
お相手はない一回で竹井でした。
興味津々。
10:39

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