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2024-11-19 09:41

《1091》医者の陰性感情と傾聴👂

ご紹介する論文はこちら

「できない」から「何かできないか」へ ~医師が患者に抱く陰性感情への1分の挑戦~

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jspog/25/2/25_115/_pdf/-char/ja


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## 論文紹介:「できないから何かできないかへ」


今回紹介された論文のタイトルは「できないから何かできないかへ - 医師が患者に抱く陰性感情への1分の挑戦」です。この論文は、医師が患者に対して抱く苦手意識や嫌悪感(陰性感情)に焦点を当てています。


### 論文の背景


- 医療現場では時間が限られており、患者一人に割ける時間が少ない

- 医療不信の背景にはコミュニケーションの問題がある

- 患者との良好な関係構築は医療行為の基本であり、工夫が必要


### 研究方法


1. 1分間患者の話を聞き、医師は相槌のみで顔を見る

2. 医師が患者に簡単な手書きメモを渡す


### 研究結果


- 患者の多くが「聞いてもらえた感じがする」と回答

- 邪魔されずに話せる安心感が得られた

- 医師の介入がないことで、患者が自分の考えを整理しやすかった


## 適切な治療の認識の違い


患者と医師の間で、適切な治療の認識に違いがあることが指摘されました:


1. 患者:症状がゼロになること

2. 医師:

- 症状が完全に消失

- 症状が軽減するが完全には消えない

- 症状は変わらないが悪化しない(特に心療内科で多い)


たけお先生は、症状が変わらなくてもQOLが改善したり、日常生活の活動範囲が広がったりすることも治療効果として重要だと指摘しています。


## 医師の傾聴時間


先行研究によると、医師が患者の話を遮るまでの平均時間は約11秒だそうです。この論文で提案されている1分間の傾聴は、患者満足度を大きく向上させる可能性があります。


たけお先生は、この研究が非常に興味深いものだと評価し、医師と患者のコミュニケーション改善の重要性を強調しています。

サマリー

このエピソードでは、医療における陰性感情に焦点を当て、医師と患者のコミュニケーションの重要性が論じられています。特に、医療の現場で限られた時間内に患者に良い印象を与える方法に関する研究が紹介されています。

医療における陰性感情
内科医たけおの心身健康ラジオ、皆さんおはようございます。
たけお内科クリニックからだと心の診療所、院長内科医たけおと申します。
この放送では、医療にまつわるちょっと役に立つ小話を毎朝5時50分に10分程度で配信しています。
また毎朝5時半からライブやっていて、公開ラバーし、他の皆さんからのご質問やリクエストに直接お答えしたりしています。
アフタートークも人気です。ぜひご参加ください。
ということで、11月14日がいい医師の日ということでちなんでですね、
今週は、いい医師とは何かみたいなお話を1週間考えていこうと思っておりますけれども、
毎週火曜日はですね、興味津々論文ということで、論文のご紹介をする日になっております。
で、今日ご紹介する書籍、書籍じゃない、論文はですね、タイトルがこれすごいんですよ。
できないから何かできないかへ、医師が患者に抱く陰性感情への1分の挑戦っていう、
すごいタイトルつけてきたなっていうですね、女性心身医学、まあ私も学会所属してるんですけれども、
そこのですね、2020年の11月の論文なんですけれども、いやこれね、すごい論文です。
はい、ということで、これをですね、皆さんと一緒に読み取りに行きたいと思います。
ちなみにですね、陰性感情ってあんまり一般用語じゃないかなというふうに思うんですけれども、
要は、苦手な患者さん、この患者さん嫌だなっていうふうに思うということですね。
で、これですね、始まり前にも言いましたけれども、医者も人間なんで、やっぱりね、全ての患者さんにうまく対応できるわけではないんですね。
なんとなくね、この患者さん嫌だなとかですね、苦手だなって思うことはね、絶対あります。まあ僕でもあります。
はい、いうので、ただその陰性感情をね、どういうふうに処理するかとかですね、あとはその陰性感情を診療にどういうふうに生かしていくかっていうのもですね、
これ診療内科では結構ね、非常に重要なんですけど、まあちょっとそれは置いておいて、
まあでも今回はその1分の挑戦って何って思うじゃないですか。はい、それを紐解く論文になっております。
短時間でのコミュニケーション
はい、ということで早速やっていこうと思うんですけど、ちょっと概要の部分はもう飛ばさせていただいて、いきなり本編の方に行きたいと思いますけれども、
これね、いきなりですね、初言のところからすごい書き出しで始まるんですよね。
ちょっと初めの一段落だけ読みますけれども、
時間は全人類に平等にあるものである。ここで時間をあるものと考えてしまうと正反対の時間がないという現実もまた考えなくてはならない。
なぜなら限られた時間の中、限られた人数の意思で押し寄せる患者と相対しなければならない病院の外来では、
必然的に患者一人にかけることができる時間はあまりにもないという現実があるからであるっていう、
なんかね、哲学書ですかっていう書き出しで、なんでこんな書き出し思いつくのかなってこの、すごいなって思いますけれども。
はい、っていう感じで、この時間のないという概念が云々って書いてあるんですけれども、この磯部先生っていう先生ですか、
はい、これが本の中でですね、この医療不審、あ、医者不審、医療不審にはコミュニケーションクライスの側面があるというふうに書いてるらしくて、
まあこれはね、本当にその通りだなというふうに思いますよね。
まあよく聞かれるのとして、まあここにも例が挙がってますけれども、先生は私の顔も見ずに画面だけを見て難しい話をしているみたいな苦情があるっていう、
まあこれもね、しばしば聞かれることかなというふうに思います。
一方で、本当に時間限られてるんですけれども、この先生はいい先生、話聞いてもらえたみたいなことになることもあってですね、
その背景としてやっぱりね、この陰性患者どういう感情を抱いてるかみたいなのもあるんじゃないかということで、
この研究がなされたということですね。
まあ、はじめに一番最後に書いてありますけれども、患者との良好な関係の構築は、
医療行為の一丁目一番地と考える、ないと思われる時間のやりくりを考えることでその構築が可能であるのは、
何としても工夫をすることが必要と考える、そうすることで多少でも患者との距離を縮めることはできないかというような、そんなことになっております。
対象と方法ですけれども、目的が、先ほど言ったように通常外来での患者対応において、
短時間であっても患者に以下のアピールをすることで、患者に好印象を抱かせることができるのかの検討を目的とするということで、
1、一定時間患者が話している間、医師は相槌のみで患者の顔を見る。
医師と患者の関係構築
過去に、医師が患者に簡単な手書きのメモ、病名や簡単な注意事項等を渡すということで、という研究がなされました。
研究の趣旨を説明してですね、まず2人一組で、1人が最近嬉しかったことを1分間整理して話す。
で、もう1人は頷いて聞くだけっていう、こういうコミュニケーションのロールプレイね、実は私がよくやる、
カマキア研修会でもやるんですけれども、この聞き方の問題ですね、というのを1個研究としてやるということ。
で、2つ目はですね、この不定収束スコアっていうのがあるらしいんですけれども、SICから、それを外来で検討したっていう、そんな感じになっているらしいですね。
で、それを統計学的に処理したっていう、そんな感じです。
まず表1ですね、アンケートの質問ということで、質問1、2っていう感じになっていて、
嬉しかったこと、つらかったこと、どちらでもないっていうので、①、②、×っていうふうに回答していただくっていう、そんな形になっているんですけど、
その結果が図1の方になってますね。
これですね、ちょっと男性と女性を分けて評価しているのの意味がちょっとよく分からないんですけれども、
でもこんな感じの結果になっていて、その自由記載の表の②のところですね、実験の感想のところを見ていただくと、
聞いてもらった感じがする、全員っていうことで、まあそりゃそうですよねっていう感じなんですけれども、
っていうのとか、あとは邪魔されないという安心感が嬉しかったとかですね、合図の意味だと頭の中の内容が組み立てしやすいとかですね、
そういう感じで、要は医者側から口を挟まれないっていうことのメリットみたいなのがあるかなというふうに思いました。
で、表の③と表の④はちょっと内容難しいので飛ばさせていただきますけれども、
この表の⑤、⑥ですね、これすごい面白くて、これは我々診療大会はよく考えていることなんですけれども、
まず表の⑤ですね、患者と医師の適切な治療の構図っていうことで、
患者さんとしてはですね、適切な治療とは症状がゼロになることっていうふうに思っている方がね、これ非常に多いんですけれども、
医者としてはですね、いろんなこう良くなり方のパターンがあって、もちろんね、症状がゼロになることっていう場合もありますよね、
あるんですけれども、症状は治療前より良くなる、軽くなるがゼロにはならない、こういうのを警戒っていうふうに言いますけれどもとか、
あとは、症状は治療前と変わらないが増悪しない、悪くならない、イコール維持って書いてありますけれども、はい、っていうのがあったりして、
これね、実はね、診療内科においてはこの③、維持がね、結構多いんですよね、
ただ、これね、ちょっとここではちょっと言葉ならずかなと思うんですけれども、症状変わらないんですけれども、QLが改善するとかですね、
日常生活の活動範囲が増えるとかですね、そういうことも、全然治療の効果として見られることもあるかなというふうに思います、はい、っていう感じですかね。
で、表6に不定収束患者への対応っていうことで、大きく2つ書いてありますけれども、
これちょっと省略しますけれども、そもそもですね、診療内科は不定収束っていう言葉をね、基本的には使わないんですよね、
っていうのは、不定収束って言っている時点で、かなりね、こう、ネガティブな要素が入っているんですよね、医療者が使う不定収束っていう言葉に関しては、
で、むしろね、不定収束っていう背景をね、探らないといけないんで、これ多分ね、ドクターP2先生も同じこと言うんじゃないかなと思うんですけれども、
はい、不定収束の背景を考えるっていうのはね、すごい大事かなと思っていて、不定収束患者への対応とかっていう前に、
なぜ不定収束と思うのかっていうのを、自分で内省するっていうことの方が大事かなというふうに思いました。
はい、という感じですかね。非常にね、結構チャレンジングな論文で、ちょっとね、タイトル負けしてるかなっていう気もしないではないんですけれども、
でもこういう研究をしようと思ったことには拍手をお送りしたいなというふうに思いますし、実際ね、これ先行研究でね、ちょっと入ってないんですけれども、
医者がですね、こう、どれくらいの時間で患者の話を遮るかっていう研究もあって、これどれくらいだと思いますかね、これ。
これ経験値で答えていただけたらと思うんですけれども、実はですね、これ平均、あ、平均、中央値かな、中央値、11秒ですね、はい。
なので、この論文1分の挑戦っていうタイトルになってますけれども、そりゃ1分ね、聞けたら、あー、むちゃくちゃね、患者満足度上がるんじゃないかっていうふうには思いましたね。
はい。っていう感じで、非常にね、面白い論文だなと思ってご紹介させていただきました。
はい。それでは、最後、しんしんじゃんけんに行きたいと思います。
行きますよー。
しんしんじゃんけん、じゃんけん、ちょき。
ということで、今日も幸せな一日でありますように、お相手は内科医の竹井でした。
興味、しんしん。
09:41

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