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2023-04-13 12:17

chatGPTを使った語彙の増やし方

「語彙クイズを出してもらう」のは無料版で学習者個人が使うには不適切だが、教師が選んで使うには役に立つかもしれないということと、N2レベルの経済用語などと限定して語彙リストを作ってもらい、それを元に短いストーリーを作ってもらうという方法は効果的かもしれないということをお話しました。

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はい、文系科の皆さんおはようございます。今日もですね、ラクダに揺られて灼熱の砂漠を横断していらっしゃいますでしょうか。
本日は2023年4月13日、インドでは午前8時45分を回ったところですね。
今日も音声配信、むらスペを始めさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
今日お話ししたいのは、ChatGPTを使った語彙の増やし方ということなんですね。
これを話そうと思ったのは、僕がよくいろんなイベントとかですね、このChatGPTのデモンストレーションとかをすると、
JLPTのN3の語彙のリストを出してもらうことができるかとかね、そういう質問を受けることが非常に多いからです。
それでですね、今日この話をする前に、まず大前提として確認しておきたいんですが、
この国際交流基金は現在の日本語能力試験の出題基準というものを公開していません。
2010年にJLPTの制度が大きく変わりまして、それ以前は出題基準というのが公開されていました。
ですが今は公開されていないので、このChatGPTが出してくるものとかは、
これはあくまでもChatGPTが独自に考えたものだと考えていいと思います。
最初に私がこのChatGPTに聞いてみたのは以下の通りです。
あなたはJLPTのN2レベルの語彙のリストを作ることができますか。
できるとしたらそのリストにはいくつの語彙が含まれますか。その数だけ答えてください。
こういうふうに聞いてみたらChatGPTはこういうふうに答えました。
JLPTN2レベルの語彙リストを作成することができます。その数は約1500から1600語彙が含まれます。
ただし正確な数は若干異なる場合があります。
これで語彙リストを作れることが分かったので、実際に語彙リストを出してもらうのはちょっとめんどくさいですよね。
なのでこういうふうに聞いてみました。
JLPTのN2の語彙の中から4択問題を10問出題してください。
こういうふうに言いましたね。
最初にやったのはGPT3.5の方ですね。これは無料で使えるバージョンです。
そしてこの無料で使えるバージョンで返ってきたのが以下の通りです。
以下はJLPTN2レベルの語彙を使った4択問題の例です。
そうすると10問出てくるんですけど、10問全部話すのも時間がもったいないのでここは2つだけご紹介します。
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彼女は何とかな性格で誰に対しても優しい。Aが陽気、Bが神経質、Cが積極的、Dが礼儀正しいですね。
ここでたぶん陽気が入ると思うんですよね。積極的なものは特に間違いとは言えないかもしれませんが、僕だったら陽気が正解だと思いますね。
一方で不適切な、僕だったら授業では使えないというレベルの説題もありました。
読んでみますね。この機械は河川部空欄が良く故障が少ない。Aが頑丈、B精密、C柔軟、D手頃ですね。
これってみんなな形容詞ですから、この機械は何とかが良くというこの空欄にはどれ一つ入らないんですよね。
ですのでこれは実際の授業では使えないと思います。
こういうふうにチャットGPTのGPT3.5のバージョンで聞いてみると、実は10個の問題のうちの6つが不適切で、僕は授業では使えないなと思ったものです。
ですので先生がいて、その先生が自分で選んで6つのうちの残りの4つ、適切なものを使うという使い方はできると思いますが、
学習者に任せて自習とか読習でこういう使い方をするのは正直お勧めしないと思います。
ただしこれはその無料バージョンのお話で、有料バージョンのGPT4ですね。
これでやったときは全く同じプロンプトを入れたんですけど、同じように10問出題してもらったんですけど、
僕が不適切でこれは授業では使えないなと思ったのは10問のうちの1つだけでした。
なので10問のうちの1つだけなので、これはある程度チャットGPTは完璧ではないというふうに分かっている学習者が使うんだったら、
僕は別に読習でも十分使ってもいいんではないかなとは思いますね。
その後に、また無料版の方に戻りますね、GPT3.5の方ですけど、
経済に関するJLPTのN2の語彙を10個くださいというふうにチャットGPTにお願いしました。
これは英語で言ったんですけど、
Please give me 10 words related to the economy from the vocabulary of JLPT N2というふうにしたんですね。
そしたら10個の語彙を出してもらうことができました。
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ちょっと読んでみますね。
貿易、景気、資本主義、労働力、経済成長、消費税、不況、財政、貨幣、物価、この10個の語彙を出してもらうことができました。
そして漢字で貿易と書いてある右側にローマ字で貿易と書いてあって、さらに右側にトレードと英語でその意味が書いてあります。
もちろん貿易だけではなく10個の語彙全てに読みと英語の訳が書いてあるわけですね。
その後で、僕がチャットGPTに入れたプロンプトは以下の通りです。
以下の単語リストを含むストーリーをヨーロッパ共通参照枠セフガールのA1レベルの日本語で作って、
そのプロンプトの下にさっきの10個の語彙をペーストして送りました。
こういうのも日本語だとうまくいかないことがあるので、英語でプロンプトを書いて送りました。
クリエイト・ア・ストーリー・ザット・インクルーズ・ザ・フォローウィング・ワールド・リスト・ユージング・ジャパニーズ・アット・セフ・アール・レベル・A1ということですね。
そしたら、ちゃんとこの10個の語彙が全部含まれている短い文章が出てきましたので、ちょっとそれも読んでみたいと思いますね。
ある国に経済成長が続いていた。貿易も盛んで景気はとても良かった。
しかし、ある時突然資本主義社会の不況がその国にも訪れた。
多くの企業が倒産し、失業率が急増した。
労働力も必要なくなり、多くの人々が苦しんでいた。
政府は財政の危機に陥り、貨幣の価値も下落し始めた。
政府は経済を立て直すために消費税を引き上げることを決定した。
しかし、物価が上がり、生活がますます苦しくなった。
ある日、若い男性が自分のアイデアで新しいビジネスを始めることを決めた。
彼は地元の工場を再建し、失業者たちに仕事を提供した。
彼のビジネスは成功し、次第に経済も回復していった。
その男性は、自分が経験した困難な状況から、社会に貢献することができる新しいアイデアを生み出すことができたのだった。
はい、ここまでですね。
一番最初の冒頭の、ある国に経済成長が続いていたというのは、
僕だったらある国での方が自然なような感じがしますけど、
それ以外は日本語のN2レベルの教材としては、かなり悪くないのではないかと思います。
それから、この中には、最初の10個の語彙以外にも、
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例えば、失業率とか倒産とかですね。
最初の10個のリストにも含まれていない経済に関する語彙とかも、
また結構この中に入っているので、
さらにここから新しくその語彙を増やすということもできるんじゃないかなと思いますね。
実際にやってみたのはここまでですけど、
さらに、もしこれだけでは足りなかったら、覚えられなかったら、
その覚えられなかった語彙だけを作って、例文をまた例えば10個作ってくださいとか、
例えば失業率とかね、倒産とかそういうのがありますから、
それを使った例文を10個出してくださいとか、
そういうふうにお願いすることもできるのではないかと思います。
というか、できます、実際にね。
最後になってこれを言うのは申し訳ないんですが、
しかし、僕は基本的には単語リストの暗記というのはお勧めしていないです。
単語リストの、例えば今日1500から1600のN2レベルの語彙リストを出すことができると言われましたけれども、
その中の自分の知らない言葉だけをチェックして、
それを日本語に英語の訳とかをつけて、
ひたすらそのリストだけを暗記しようとしてもそれはうまくいかないので、
やっぱりこういう文脈ですよね、何らかの文脈を考えて、
こういう物語を作ってもらうとかですね、
あるいはその物語の舞台をインドにするとか、バンガロールにするとか、
そういうふうにして、もっと身近にして教材を作ると、
それがフックと言うんですけど、ただ単に消費税とか倒産とか、
そういう単語の意味だけを、その情報だけを覚えるよりも、
それがもっと自分の知っている他の情報に関連付けて覚えた方が定着しやすいというのは、
いろいろな研究で言われていますので、
そういう方法を使って語彙の増やし方を考えてみてもらえればいいのではないかと思っております。
それでは本日の村スペはここまでになりますね。
ご視聴くださいまして、ありがとうございました。
今日のこのChatGPTを使った語彙の増やし方につきまして、
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この感想とかコメントとかご質問とかありましたら、
ぜひ村スペのハッシュタグ付きでご共有いただければと思います。
それでは本日も良い一日をお過ごしください。そして冒険は続きます。
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