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はい、冒険家の皆さん、おはようございます。
今日もですね、ラクダに揺られて灼熱の砂漠を横断していらっしゃいますでしょうか。
本日は2023年の3月30日ですね。
インドでは、まだね、午前8時20分ぐらいなんですけど、
今日もですね、音声配信、むらスペを始めさせていただきたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
今日お話ししたいのは、
マットGPTを使った読解の授業の案ということですね。
実際の教案とか、そういう感じで聞いていただければと思います。
これを話そうと思ったのはですね、
実は昨日のこのむらスペでは、
マットミラーさんのAI for Educatorsという本の紹介をしていました。
実際の30の使い方の最初の10項をご紹介して、
明日は続きの11番から20番までをご紹介しますよと申し上げたんですけど、
ちょっと気になるところで、
特に途上国でね、
すみません、具体的な名前は挙げられないんですけど、
途上国で学校側と一部の学習者の人工知能に関するリテラシーの格差がだいぶ開いて、
表面化しつつあると。
先生のほうが高いんじゃなくて、
先生が結構アナログで、
だけどその学習者の一部にはかなり人工知能でこういう勉強ができる人たちが現れつつあると、
しかもその問題が表面化しつつあるということを聞きましたので、
個人のリテラシーというのも大事なんですけど、
今は現実として学校の側の人工知能のリテラシーというのを向上させることが急務、
本当に非常にそれをしなければいけない時代ではないかと思っているので、
今日はその予定を変更してこちらのほうをお話ししてみたいと思います。
今日お話しするのは、
まず前提としては伝統的な一斉事業の学校ですね。
自立性はそれほど高くない、
そういうところを前提としてやります。
つまり自由進路学習とか自立学習とかそういうのをやったことがない、
みんな同じ教科書を使って同じスピードで同じコンテンツを勉強する、
そういうスタイルのよくある伝統的な事業ですね。
そういう学校の例です。
そういう意味では理想的な使い方ではないです。
だけど現実的な使い方としてすぐに採用できる、
今の皆さんの制度の中でも採用できる、
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そういう案をちょっと考えています。
ご紹介してみたいと思います。
まず最初に、これは読解ですね。
会話の事業の例はまた後ほどご紹介しますが、
今日は読解ですね。読解の事業の案です。
教案だと考えてください。
まず最初にその事業で目標とするコンテンツの種類の指定ですよね。
例えば本当に冒険小説っぽいストーリーとかでもいいし、
もっと真面目な学校とかだったら経済の解説記事とかでもいいかもしれませんし、
でも経済の言葉を勉強するんだったら経済小説ですよね。
経済小説っていうので作ってもらってもとても面白いコンテンツが出てきます。
それと当たり前ですけど日本語の事業の場合は、
それを日本語でストーリーを作ってくださいというふうに
ChatGPTに言わなければいけませんね。
そしてもう一つ大事なのは日本語のレベルの指定です。
CFRとかJLPTとかでもある程度、
無料バージョンでもある程度はできますけど、
実際に読んでみて難しいと思ったらもっと優しい言葉でお願いしますとか、
そういうことをChatGPTに言って、
学習者の読めるレベルにしてもらうという必要があります。
すいません、これは同じコンテンツを読むんじゃなくて、
学習者が一人一人がスマホとかパソコンとかそういうもので、
自分自身で別々にそれを作ってもらうということですね。
そうじゃないとその後の質問したりするところで、
ちょっとみんな一斉だと厳しいわけですね。
なので今ここでは学習者一人一人がパソコンを持ってきていて、
パソコンで例えば経済小説のストーリーを作ってくださいとか、
例えば日本語のCFR A1の経済小説を書いてください、
というふうにChatGPTにお願いするわけですね。
そうすると出てくるのが、
例えばCFRのA1レベルだと一般のA1の教科書に出てくる日本語よりは、
かなり難しいものが出てくると思います。
だけどそれでもこのChatGPRを使って一つ一つ質問していけば、
一見難しくても結構いけると思います。
少なくとも僕のヒンディ語のレベルを知っている人が、
僕がこのChatGPTで読んでいるヒンディ語の物語とか、
そういうのを見るとかなり驚くんじゃないかと思います。
こんな難しいのを読めるんですかというふうに結構驚く人がいると思います。
まずそれでそういうコンテンツをChatGPTに出してもらうわけですね。
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CFR A1レベルの経済小説とかそういう感じで。
でもCFRのA1レベルだったらそんなに長いのは出てこないです。
10行とか15行とか長くてもね。
もっと短いときもあると思いますね。
それでさっきも言いましたけど、
これはどうしても歯が立たないと思ったら難しすぎたらもっと優しくしてくださいとかね。
あるいは再生成ボタン、regenerate、
そういうボタンがあるのでそれをボタンを押して、
また別のコンテンツを出してもらうということもできますね。
その次が読み始めるセッションです。
ここは僕はQ&Aセッションというふうに読んでいるところですけど、
ここのときの質問も教師が、特に最初の授業ですね。
最初にこのタイプの授業をするときは、
質問の仕方も教師がちゃんと教える必要があります。
そのときはまずコンテンツを最初にチャットGPTに出してもらうでしょ。
それから読み始めるQ&Aセッションに入るときに、
チャットGPTに対してここからは日本語の教師、
日本語の先生として振る舞ってください。
私の質問に英語で回答してくださいとかね。
そういうふうに学習者の母語とか、
学習者が使える媒介語で答えてもらえるように、
ここでは指定するといいと思います。
もちろんこれがもっと上のレベルだったら大丈夫ですよ。
JLPTのN1とかN2だったら別に日本語で説明してもらってもいいとは思いますけど、
初級のJLPTのN5とかN4とかそういうレベルだったら、
ここはやっぱり媒介語を使ったほうがいいと思います。
それから知らない単語を使って、
本文中の知らない言葉を見つけたら、
それをコピーしてペーストして、
英語だったらその後にmeaning、意味という意味ですね。
それをだけ入れてEnterキーを押すと、
その単語の意味をチャットGPTが説明してくれます。
同じようにグラマーですね、文法のグラマーですね。
そういうふうに言うと、それを文法的に教えてくれるし、
syntactically、これは言葉というより文章ですよね。
長い文章のそれをチャットGPTの入力欄にペーストして、
その後にsyntacticallyというふうに入れると、
それを公文的に説明してくれます。
漢字が分からない漢字の意味は分かるけど、
読み方が分からない場合は、
その漢字の後にひらがなというふうにローマ字で打つと、
それをひらがなで教えてくれたりしますね。
なのでこういう質問の仕方を先生が教える必要があると思いますね。
それから一番上にですね、
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そのページの一番上に読むべきコンテンツがあって、
それで質問できる入力欄というのは一番下にあるわけですよね。
なのでそのページのトップに行くショートカット、
そのデスクトップのね、
それからページの一番下に行くショートカットというのを教えておくと、
いちいちスクロールしていくとだんだん質問が多くなって、
そのスレッドが長くなってくると、
いちいちスクロールして上まで戻ったり下まで戻ったりしていくと、
ちょっと非効率なので、
そのショートカットキーでページの一番上に行く、
あるいはページの一番下に行く、
そういうのが移動できるようにするといいと思います。
それで一通り本文を一回読んだら、
そこで単語のリストを作ってくださいというふうに、
ChatGPTに指示するといいですね。
そしたらそのコンテンツに出てきて、
ごめん、単語のリストというとちょっと良くないので、
私が質問した単語のリストを作ってください、
そういうふうにプロンプトを入れるといいです。
プロンプトというのはすいません、
ChatGPTに与える指示のことですね。
なので入力欄のところに、
私が質問した単語のリストを作ってくださいと入れるといいですね。
時々普通はそうするとコンテンツに出てくる、
日本語のコンテンツを読んでいる場合は、
その日本語とそれから学習者の媒介語の、
両方が入っているリストが出てくることもありますが、
普通はそうですけど出ないときもあります。
本当に単語のリストしか出てこないですね。
そういう場合はもし希望する場合は、
その媒介語の日本語だけじゃなくて英語も入れてくださいとか、
そういうふうにもう一回言い直すと、
それもすぐに出してくれます。
その後に今出てきた単語のリストでクイズを出題してください、
というふうにチャットボックスに指示するのもいいですね。
一人一人が回答して、
4択でですよね。
僕がやっているのは4択ですけど、
これはそうかな、別に4択じゃなくてもいいかもしれませんね。
僕は4択で出してもらって、
それでABCDとかそれで答えるタイプをいつもやってもらっていますが、
中にはこの単語を、
この日本語をその媒介語で何と言いますか、
みたいなクイズが出ることもありますね。
こういうふうに単語リストとかを作ってもらうことを考えると、
理解訓とかそういう読解の補助ツールってありますよね。
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Chromeとかの拡張機能で理解訓というのがありますけど、
そういうのを使うと後で単語リストを出すときにちょっと面倒くさいので、
別にあまり縛らなくてもいいとは思いますけど、
理解訓のほうがいいという人がいればそれでもいいんですけど、
でもどっちがいいですかというふうに言われたら、
後で単語リストを作るので理解訓じゃなくて、
チャットGPTに一つ一つ質問したほうがいいですよと、
僕だったら答えると思いますね。
それともう一つの理由は、
勉強したログが残るということですね。
理解訓だとログが残らないけど、
チャットGPTだと質問したことが全部ログに残るわけですよ。
なのでそういう意味でも、
勉強した結果が残るという意味でも、
僕はこちらのほうがお勧めじゃないかと思います。
それで一番最後のクイズですよね。
クイズに回答するところまでをGPTとやったら、
それを全部コピーして教師に提出すればいいわけですね。
全部コピーしてそれをGoogleドキュメントとかワードとか、
そういうものにペーストしてそれをGoogle Classroomとか、
そういうLMSに提供するというふうにすればいいんじゃないかと思います。
ここまでは一人でできるんですけど、
せっかく授業でやっているので教室でやるんだったら、
もっとグループダイナミズムみたいなものを生かすこともできます。
それでお勧めしたいのは、
ペアワークですよね。
ペアワークで自分が読んだコンテンツを相手に教えるということですね。
そのときに日本語を勉強して、
例えば英語を話している人が、
英語話者が日本語を勉強している場合は、
その日本語のコンテンツを英語とかに翻訳しながら、
ペアワークで相手に教えてあげる、紹介するということですね。
新しい言葉も、この言葉はこういう意味ですよというのを、
そのときに教えてあげるといいと思います。
これを学習者のレベルにもよりますけど、
例えば3回か4回繰り返すと、
例えば経済小説とか文系冒険小説とか、
そういう同じジャンルのものを、
こうやって3回とか繰り返して読むと、
かなり言葉が共通しているので、
慣れてくるんですよ。
読み慣れてきます。
そうすると、その後はペアワークで相手に教えてもらわなくても、
コンテンツだけでだいぶ読めるようになってくると思います。
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つまりチャットGPTもなく、
それを教えてくれる同級生もなく、
一人で新しいコンテンツをだいぶ読めるようになってくると思うんですね。
そうすると、その段階でクラスの皆さんの読んだ経済小説なりのコンテンツですね、
それをみんなで読んで、
それで一番面白いコンテンツをみんなで投票するという感じにするといいんじゃないかと思います。
ここまですると、チャットGPTでは一人でも勉強できるけど、
せっかく教室に来ているので、
こういうグループダイナミズムも利用した学校らしい授業ができるんじゃないかと思います。
最初にちょっと申し上げました、
途上国で特にアナログな学校とリテラシーの高い、
特に人工知能の時代のリテラシーの高い学習者の格差が表面化しつつあるということを話しましたけど、
それを考えると本当に今は語学が、
学校の役割というのは語学が勉強できるところではなくて、
語学の勉強の方法が勉強できるところになる、
そういう必要があると思います。
あともう一つは、
今日の後半で申し上げましたように、
グループダイナミズムですよね。
同級生とのやりとりを通して、
チャットGPTで読んだこと以上のレベルまでいけるようにするということですね。
そういうことが大事になってくると思います。
もう本当にそういう、
今学校の側がこういうチャットGPTをはじめとした人工知能の新しいツールをどんどん取り入れていかないと、
この本当に、
学習者の側はもうあっという間にこのリテラシーを身につけていくと思います。
一般ユーザーとしてね。
ですので、この問題、
リテラシーの格差の問題というのは、
どんどん表面化してくるんじゃないかなというふうに思っています。
それがちょっと今日も心配しているので、
今日はちょっと予定を変えて、
一つの授業の案というものを紹介してみました。
それではですね、
本日もムラスペにご参加くださいまして、ありがとうございました。
今日のこのチャットGPTを使った読解の授業案についてですね、
ご感想とかコメントがありましたら、
私の方にご連絡いただければ大変ありがたいです。
それでは本日も良い一日をお過ごしください。
そして冒険は続きます。