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今日、お話ししたいのは、AI時代の教師養成ということですね。
これを話そうと思ったのは、もちろん言うまでもなく、
ChatGPTが今、本当にすごい人間のように、
しかも普通の人間じゃなくて、いろんなことを知っている人間として答えてくれる。
こういう機能がいろんな人に、一般ユーザーにも公開されていて、
それで時代が大きく変わりつつあるからということですね。
日本語教師養成に関しても大きく変わらざるを得ない。
どうしたかというと、日本語教師の役割自体が大きく変わっているからですね。
なので、今日はそのことについてお話ししようと思いました。
ここで、ChatGPTって人工知能なのかということなんですけど、
これはいろんな定義があって、もちろん人工知能というふうに、
これは人工知能ではないというふうに言う方がいてもいいと思います。
ただ、人工知能かどうかを見極めるための一つのテストとして、
チューリングテストというのがあるんですね。
これはアランチューリングという映画にもなったりした、
彼の発案した案で、要するにコミュニケーションしていて、
相手が人間かどうか、それがわからなかったら、
機械なのか人間なのかがわからなかったら、
これは人工知能と認めようというふうに、そういうアイデアですね。
このチューリングテストに合格するのはもう間違いないです、このChatGPTはね。
今の最新のGPT-4の前のGPT-3.5が採用されているChatGPTですら、
このアランチューリングの発案したチューリングテストには簡単に合格してしまうと思います。
なので、そういう理由でここでは人工知能というふうに呼ばせていただきます。
まず、僕が言いたいことなんですけど、
少なくともChatGPTで教師の役割が変わるというのは、
これはもう紛れもない事実です。
これは避けようがないですね。
なぜかというと、教師に求められていた機能の多くが、
ChatGPTとかそういう人工知能で補えてしまうからですね。
代替できる、その代わりにできるようになってしまっているからです。
これはもう未来の話ではなくて、昨年11月のChatGPTの発表以来、時代は変わってしまいました。
もう変わったんです、時代は変わったんです。
これから変わるんじゃなくて、もうすでにそういう時代なんです、今ね。
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そうすると、当然どうなるかというと、
語学学習とか、語学学習に限らず、ありとあらゆる勉強は自立学習的になると思います。
中でも、このChatGPTというのは、
LLMというんですけど、Large Language Modelですね。
大規模言語モデルと言いますけど、
それは本当に言語モデルなので、言語に関する能力というのは非常に高いですね。
例えば、僕がブログに書いてある文章のタイプミスとか文法ミスとかね、
そういうものよりも、今のChatGPTの文法ミスの方が少ないと思います。
ChatGPTは言っていることが嘘かどうか分からないとか、本当かどうか分からないとか、
そういうのはあるんですけど、だけど標準的な言語の使い方としては、
もう全く普通の人間以上です。
日本語は英語に比べたらまだChatGPTが持っている情報は少ないと言われていますけど、
その日本語ですら一般的な母語・話者ですよね、
一般的な日本語を第一言語とする人の書いたり話したりする日本語よりも、
ChatGPTのアウトプットする日本語の方が標準的だと思います。
間違いは少ないものだと思いますね。
さっきも言いましたけど、自立学習的になるというのは間違いないと思います。
少なくとも言語の学習に関しては自立学習的になるのは間違いないと思うんですね。
なぜかというと、例えば質問とかにも答えてくれますし、
それからレベルに合った指導とかサポートとかそういうものがChatGPTにはできるようになっています。
それを考えると、教師のニーズとしてまず第一に、
少なくとも現時点、これから数年間で必要な教師の役割としては、
まずはChatGPTのような人工知能の使い方を教えるということです。
これを繰り返しますけど、
もう人工知能で勉強できるようになるというのではないんです。
もうなっているんですね。
なので、これから未来の話ではなくて、
すでに現時点で語学の学習者というのは人工知能を使い始めています。
現に僕自身がヒンディ語の勉強にこれを使っているわけですし、
他の日本語を勉強しているインド人とかだって間違いなくそれは使っていることでしょう。
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ですから、すでにそういう時代に入っているわけですね。
なので、これは将来の話ではないですけど、現時点の話ですよね。
もう人工知能は語学学習に使われている、そういう時代に、
だけどまだうまく使えない人というのがいるわけですよ。
チャットGPTのような人工知能で日本語学を勉強する方法がまだよくわからない、
そういう人がいるので、まずはそういう人たちに
人工知能の使い方を教える必要が出てくると思います。
この数年はですね、ここから数年は。
それから、もしですね、カリキュラムがある場合、
カリキュラムがある場合は目標を与えるということですね。
目標だけ与えるわけです。
目標だけ与えて、だけどやり方は自由というふうにするといいと思いますね。
今のところ効率的なのは本当にこの人工知能に
どんどん質問とかして、例文とかも出してもらうことが
とても効率的だとは思いますけど、
なので、そういうことを選ぶ人が多分多くなってくると思いますけどね。
これが例えば、文系シラバスだったらね。
文系シラバスだったら、この文系を含む
目標というのはこの文系ね。
文系シラバスの場合はその、何ていうのかな、そのかですよね。
そのレッスンごとの目標は特定の文系を身につけることですから、
この文系を身につけることっていうのが
教師が学習者に与える目標なわけですね。
そうすると、それがもし文系シラバスだったら、
この文系を含む冒険映画のセリフっぽい例文を
50個出してとか、あるいは100個出してとか、
そういうことを人工知能にお願いすることができるわけです。
その中に知らない言葉とか、
目標文系とは違う文系でわからない文系があったら、
チャットGPTに教えてもらうことももちろんできます。
今日勉強したこの中の
その内容を問うための質問を作ってくださいということももちろんできます。
そしてその試験に回答して採点もしてもらうということも、
もちろんチャットGPTにやってもらうことができますね。
その採点結果を教師に見せるということもできるわけですね。
そのログ全部をコピーして、
教師に送信するとかそういうことですね。
そうすると教師の役割としては、
最初に目標を与えて、そしてその目標ができたかどうかを、
そのログを見て確認するということですね。
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つまり最初と最後のところだけ教師がやれば、
途中のところはどうやってもいいということになると思います。
これが行動中心アプローチの方だったら、
その一つのレッスンの目的は何らかの行動ができるようになるための表現なわけですよね。
なのでチャットGPTに質問する場合は、
この行動ができるようになるための表現を10個出してとかですね。
あるいはこういう行動ができるようになるためのモデル会話を10個出してとかですね。
そういうことをチャットGPTにお願いすればいいと思います。
もちろんさっきの文型シラバスのところでもお話ししましたように、
そのモデル会話の中に知らない言葉とか、あるいは知らない文型があったら、
その文型とかその知らない言葉について質問して教えてもらうこともできるわけですね。
それからその文型についてもうちょっと深く突っ込みたいという場合だったら、
同じ場面で同じ文型を含む例文を10個出してとかですね。
そういうふうにチャットGPTにお願いすることももちろんできます。
でも行動中心アプローチの場合は、
全然違う場面で使われる例文とか出さないように、
そういうところは教室のほうでお願いしておくほうがいいと思いますけどね。
同じ場面で使われるこの文型を含む例文を出してくださいとか、
そういうふうに言えばいいわけです。
それで、だけど今日はですね、
今言ってたのは行動中心アプローチで、最初に教室のほうが行動中心アプローチでシラバスを作っておいて、
今日のレッスンはこのCDSの中のこれですよと、
このリストの中のこの行動をできるようになってくださいというふうに目標だけ与えるというパターンでしたね。
だけどもっとそれが自律的なことになったら、
行動中心アプローチプラス自律学習だったらですね、
最初にその学習者が対象とか範囲を決めるわけですよね。
例えば日本の国際キリスト教大学に留学する留学生の日本語とか、
そういうふうに、しかもそこにもちろんレベルも入れておくわけですよね。
B1レベルとかB2レベルとか。
だけどそのB1レベルB2レベルの前に、
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例えば今の国際キリスト教大学に留学する外国人留学生というふうに決めたらですね、
その留学生の行動リストを50個出してというふうにまず、
行動リストを作ってもらうところから始めることもできます。
その中の一つの行動を選んで、
そのときはその日の気分でもいいんですよ。
今日はこの行動ができるようになりたいなというふうに思ったら、
そしたらそのモデル会話というのを10個くらい出してもらうわけですね。
レベルももちろん自分のレベルに合わせて、
B1レベルとかA2レベルとかね。
A2レベルのモデル会話を10個くらい出してくださいというふうに言うわけです。
そうするとモデル会話も出してくれるし、
それからこの音声配信でも何度かご紹介していますように、
トークトゥチャットGPTというクロームの拡張機能を入れると、
ロールプレイもできるようになります。
なので、そう考えるとですね、
日本語教師の養成講座というのはどういうふうにすべきかというと、
まずですね、今の時代は、
例えば僕の世代とかも学校で英語を勉強しましたよね。
あと、ソーシャルメディアを使って勉強したこともあったし、
いろんな勉強の方法を体験している人もいるとは思うんですけど、
だけどやっぱり人工知能を使って語学を勉強した体験というのは
持っている人が今は少ないですよね。かなり少ないと思います。
なのでまず最初に、日本語教師養成講座でやらなければいけないのは、
人工知能による語学の学習体験を積んでもらうということですね。
それと、それに並んでもう一つは人工知能の教え方。
つまり人工知能の教え方というのはどういうものかというと、
端的に言ってしまうと、プロンプトの書き方ですよね。
一つはまず自分自身が人工知能によって学習するときに、
どんなプロンプトを書けばいいのかというのと、
それとそのプロンプトを今度は自分が先生になって学習者に対面したときに、
そのプロンプトの教え方ですよね。
プロンプトにも多分、この点は僕もまだあまり検討していないんですけど、
優しいプロンプトから難しいプロンプトというのが実際にあります。
僕ではまだ書けないようなすごくハイレベルなプロンプトというのもあります。
そうするとすごく巨大なストーリーを体験できたり、そういうこともできるわけですけど、
なのでそういうプロンプトの書き方にもおそらく順序とかレベルとかがあると思うので、
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そのプロンプトの教え方みたいなのも、
この新しい日本語教師養成講座、人工知能時代の新しい日本語教師養成講座では、
教える必要が出てくるんじゃないかと思います。
もちろんこれが将来的には、
私は人工知能でこういうことをしたいんですけど、
どういうプロンプトを書けばいいですか?
そういう質問をすれば教えてくれるようにはなると思います。
だけど現時点のChatGPTというのは前にも言いましたけど、
2021年までのデータしか持ってないんですよね。
なのでその中には、
その頃はもちろんChatGPTは一般ユーザーに公開されていなかったので、
こういうプロンプトを書いたらこういうのが出ますよというような、
そういう情報というのはほとんどネット上にもなかったんですね。
なので現時点では残念ながら、
ChatGPTが知っているプロンプトというのはあんまり充実していないんです。
なのでそこのところは、
日本語教師養成講座でちゃんと教える必要はあるんじゃないかなと思いますね。
あともう一つは、これは基本ですけど変わらないものとしては、
第二言語習得についての知識ですよね。
やっぱり僕たちが英語の勉強とかしている頃に、
今となっては役に立たないということが分かっている、
勉強方法とかたくさんやってきたわけですよね。
なのでそれに影響されて、
例えば文系練習とかもその一つですよね。
文系練習はほとんど定着しないということがいろんな研究で分かっているんですけど、
だけど僕たちはそういう体験をしているので、
やっぱChatGPTにこの文系を身につけるための文系練習を私と一緒にやりましょうとか、
そういうことをお願いしちゃうかもしれないので、
そういうときはこういうのは役に立たないからねということを、
第二言語習得についてある程度知識がある教師の側が、
そういうことを教えてあげなければいけないと思います。
あともう一つは、日本語教師養成講座で必要なもう一つは、
コースデザインですよね。
コースデザインもこれ必要になると思います。
だけど今私たちが学んでいるコースデザインとは全く違うものを扱わなければいけなくなってくると思います。
なぜかというと、さっきも言ってますけど、
AIを組み込まれた、人工知能を組み込まれたコースというのは、
今までのコースデザインとは全く違うものになってくるからです。
ただ少なくともこの時点で言えるのは、
現時点でも自律学習のコース、あるいは自己調整学習、
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そういうコースのコースデザインというのを学んでおくと、
それほど大変な苦労もなく、
人工知能の時代の語学のコースデザインに移行できると思います。
それではですね、僕が今日お伝えしたいのはここまでになりますので、
今リスナーの方が何名かいらっしゃいますけど、
こういう養成講座、新しい時代の日本語教師養成講座に
参加してみたいと思う方がいらっしゃいましたら、
ぜひハートマークでリアクションいただければと思います。
自分にはちょっと無理だと思う方は涙のマークでリアクションいただければと思いますが、
いかがでしょうか。
それではですね、本日もムラスペにご参加くださいまして、ありがとうございました。
今日のAI時代の教師養成についてご感想やコメントがありましたら、
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それでは本日も良い一日をお過ごしください。
そして冒険は続きます。