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2023-03-22 11:36

AI時代に必要なのは書く力より読む力

chatGPTなどのAIの時代の語学教育では、鉛筆やキーボードで文章を書く能力は必要ないので、作文の授業は「プロンプトの入れ方」だけにして、その分の浮いた時間で読む力を伸ばすべきだと思います。なぜなら、AIに生成された文章を評価する能力が人間に求められるからです。

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今日お話ししたいのは、AI時代に必要なのは、書く力よりも読む力ということですね。
これを話そうと思ったのは、ケンスーさん、ひらがなでケンスーという方がいらっしゃるんですけど、
その人がツイートしてらしたんですね。
そのツイートが、要するにメールを書くときに、人間の仕事というのは、もう送信ボタンを押すだけでいいと。
何でかというと、こういう内容で丁寧なメールを書いてねというふうに言うと、
チャットGPTがかなり正式な形で、フォーマルな形で整ったメールを書いてくれるわけですよね。
でもそれをただ単にペーストしてメールをすればいいので、仕事が非常に楽になったというようなことをツイートしていらっしゃったんですね。
それに対して、タイの大学で日本語を教えてらっしゃる村木義子さんという人が、こんなふうに書いていらっしゃいました。
来学期の日本語レポートライティング、むしろチャットGPTを使って書かせてみようかな。
じゃあそんな中で学生は何ができるべきなんだろう。
あとビジネス日本語のメールの書き方も。
というふうに書いてあったんですね。
それに対して、実際僕が英語でメールを書くときっていうのは、まさにそんな感じなんですよ。
ケンスーさんも書いてることですけど、そのときに僕が実際にチャットGPTに入れたプロンプトとその結果の画像を添付してツイートで返信したんですね。
そのときの僕のプロンプトがこんな感じです。
個人面談をすっぽかす研修参加者に毅然とした口調で説明を求めるメールを英文で書いて、というふうに書いたんですね。
それで出てきたチャットGPTが書いてくれた英文のキャプチャーの画像もそこに添付して村木さんにちょっと紹介しました。
そしたら村木さんが、ちなみにこのままでは出さなかったのはどのような理由からでしょうか、というふうに質問してきたんですね。
僕がそこで返事をしたのは、ちょっと文面がきつすぎるなと思ったからです、というふうに書きました。
そしたら村木さんのほうが、そのちょっときつすぎるなと判断できる語学力は必要ですね、ありがとうございます、というふうに返信されましたね。
これは今回の村木さんとのやりとりで思ったことでもありますけど、常々僕も思っていたことでもあります。
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まさに本当にその通りだと思います。
これがAIの時代、人工知能の時代に、僕たちの語学教育においてかなり大きい深いことを示唆していると思います。
要するに、まず全体的なことを言うと、ものを評価できる能力というのが人間の側に必要になってくるということです、AIの時代にはね。
これは本当に広い話で言うと、新聞記事とかそういうものにはまだできない、チャットGPTとかはできないんですね。
何でかというと、事実じゃないことを書いてしまったりすることがあるわけですね。
あと、例えば文法の説明とかね、そういうことを聞いても、例えばヒンディー語に関する文法の説明とかを聞いても、
何か変だなというふうにちょっと思ったりすることがあって、それを突っ込んで聞いてみたりとかするようなことがあります。
そういう意味で、人工知能が生成してきた文章とかを評価する能力というのは、人間の側にはかなり必要とされるというのがあると思います。
でも、それは本当にちょっと大きな話なんですね。
それを僕たちの日本語教育のところに当てはめると、落とし込んでみるとどういうことになるかというと、
要するに、語学の授業というのは読解力が中心になるということですね。
つまりですね、チャットGPTが出してきた文章を、それを自分で理解できないとそれを評価することができませんよね。
なので、書く方はチャットGPTの方に任せちゃっていいわけですよ。
ですけど、書いてきたものが適切なのかどうかということを評価するには、人間の方でそれにふさわしい読解力が必要になってくるということなんですね。
これは今までは、4技能のバランスというのを非常に重視する人たちもいらっしゃいました。
僕は、これは本当にニーズによっては別に4技能のバランスなんか取れていなくても全然いいんじゃないかというふうに思っていたんですけど、
ですけど、これまでの4技能のバランスは偏らないでバランスが取れているべきだというふうに考えている人たちにとっても、
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大きく考えを変えなければいけないところなのではないかと思います。
つまり、読解力は非常に高い読解力がかなり初期の段階から求められる。
だけど、書く能力はそれほど高い能力は求められない。
なぜかというと、チャットGPTがそれをやってくれるからですね。
なので、その授業の編成もやっぱりそちらのほうに読解力をたくさん伸ばすような、そういう方向に変えていく必要があるんじゃないかと思います。
つまり、たくさん読む授業を増やして、そして自分でタイプして文章を自分で書くような授業はもう全然しなくていい、そういうレベルだと思います。
むしろチャットGPTを使って書く。
どういうプロンプトを入れたらどういうテキストが出てきて、
それに対してそれを自分の読解力で適切かどうかを評価する。
そして、改善すべきところがあったらその改善すべきところを指摘してもう一回出してもらう。
いくつか複数の案が出てきたら、その中で一番いいものを選択する、決断する。
そういう能力がこれからのAI時代の、すいません、これからのじゃない、もう今すでに始まっているAI時代の日本語教育において必要となってくるんじゃないかと思います。
それで今読解についてちょっと申し上げましたけど、
それもAI時代にはいろんな読解の教材が本当に大量に生成することができます。
しかも目的に合った教材を使うこともできますし、
かつ目的に合った教材を作ることもできますし、
しかも学習者の好みに合って好みに合った教材を作ることも同時にできるわけですよね。
例えば、さっきの村木さんのところにもありましたけど、ビジネスの日本語を教えなければいけないというときに、
例えばビジネスメールの読解だったら、何でもいいんですよ、何かの依頼されて断らなければいけないとか、
あるいは何かを依頼しなければいけないとか、そういう目的別のメールの教材というのは今までもたくさんありましたよね。
ですけど、それを特定の業界、例えば映画が好きな人だったら映画業界にするとか、
あるいはその映画に好きな芸能人が主演する、そういう企画だとかね、
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そういう感じで、今まではそういうふうに目的に合わせた教材というのはいくつもありましたけど、
しかも教科書に載っているのはそれほどたくさんではないですよね。
ですけど、チャットGPTの時代には一つの目的に合ったビジネスのメールの例というのもすごくたくさん作ることができるし、
それだけではなくて、それに学習者一人一人が自分の好みに合った業界に、あるいは製品に設定したり、そういうことができるようになるというところが、
これからのAIの時代の、これからというかもう今すでに始まっているAIの時代の語学教育の新しい部分ではないかと思っています。
そうですね、今日はツイッターの調子も悪いみたいなので、この辺までにしておきたいと思いますが、
最後にもう一回まとめですけどね、これからは4技能を、少なくても書くと読むの力をバランスをとって伸ばす必要は全くないということです。
読む力は今まで以上に伸ばす必要がありますけど、書く力はそれほど伸ばす必要はなく、
むしろチャットGPTとかのLLM、ラージナンゲージモデル、大規模言語モデルにどのようなプロンプトを入れればどのような成果物を出すことができるか、
どのような文章を書くことができるか、それを教える必要が出てくるというわけです。
つまり自分の手で手書きする必要はもちろんありませんし、キーボードで文章をタイプする必要もなく、
ですけどそれを評価する、評価する目が必要になってくる、つまり読解力が必要になってくるということですね。
それでは本日のムラスペはここまでになります。
今日はツイッターの調子が悪かったようですがご参加くださいまして、ありがとうございました。
今日のAI時代に必要なのは書く力より読む力というコンテンツにつきまして、
感想とかコメントや質問がありましたらぜひムラスペのハッシュタグ付きでご共有いただければと思います。
それでは本日も良い一日をお過ごしください。そして冒険は続きます。
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