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2022-10-10 23:12

彼女はなぜ、この国で: 入管に奪われたいのちと尊厳

本日の #むらスペ では入管に収容されるべきではなかったにもかかわらず収容されて、志望するまで適切な医療も受けられなかったスリランカ人留学生ウィシュマさんについての本「彼女はなぜ、この国で: 入管に奪われたいのちと尊厳」についてご紹介しました。

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それでは本題に入りたいと思います。
今日お話ししたいのは、
「彼女はなぜこの国で入管に奪われた命と尊厳?」という本です。
これを話そうと思ったのは、実はこの本の著者が
和田さんという毎日新聞で、昔回路の司局長をされていた方なんですよ。
そういう意味で、僕も知り合いだったし、
しかも、その当時はもちろん和田さんは回路の中東の取材をされていたんですけど、
その後、日本にいる外国人の取材とかをだいぶされるようになってきて、
そうすると、僕の日本語教育のところとも結構関係してくるわけですよね。
それでツイッターとかでもずっとフォローしてたんですけど、
そしたらこの本を出版されるということで、
もう早速、出版の前に予約購入しておいて、
ダウンロードされてすぐに読んだという感じになります。
まず、これは本当にものすごくいろんな問題が複雑に絡み合っていて、
しかも、まずこの本の主題について話しますけど、
もちろん日本語教師の方は皆さんご存知だと思いますけど、
スリランカから日本に留学生としてやってきたウィシュマーさんという人が、
ちょっと交際を始めた男性が、実はDV男だったというわけですね。
その男性は日本人ではないんですけど、
その男性にDVとかをかなりひどい目に遭って搾取もされてですね、金銭的に。
それで学校も辞めることになってしまって、
そして警察に保護を求めたら、
なんと入管に連れて行かれてしまって、そこで拘束されて死亡してしまったわけなんですね。
その死んだ理由は不明というふうになっていますけど、
いろんな血液検査とかの状態、データから見てもものすごく異常があって、
医療ミスというか、まずちゃんとした医療が受けられなかったということ、
そして受けられた医療にも後から批判されるようにかなりミスに近いものがあった。
ミスそのものと言ってもいいかもしれないですけどね。
そういうものがあったんじゃないかというふうに言われているわけです。
これからちょっとご紹介していきますけどね。
今日はまず入管そのものの問題もあるんですけど、
医療の問題もあるし、
最後に若い人の参加という意味で少し希望が見えるというところがあるので、
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その3つに分けてご紹介したいと思います。
まず最初は入管そのものの問題なんですよね。
規則としては、ルールとしては、
DVの被害者というのは拘束しないで保護すべきというルールがあったわけなんですね。
それはちゃんと文書化されていて、
法務省もDV事案に関わる措置要領という名前で、
外国人のDV被害者というのは在留資格に関わらず保護対象にしなければいけないということが明記されているというわけなんです。
だけど、そういうルールがあるということを
ウィスマさんを習慣していた名古屋の入管ですね。
名古屋の入管はそういうことがあること自体を知らなくて、
それで本来受けられるべき保護を受けることができなかった。
ここがまず第一の間違いですよね。
この入管はウィスマさん以外にもいろんな問題があって、
この本にはウィスマさん以外の例もたくさん取り上げられているんですね。
その習慣されている間に入管になってしまった人が
マイさんという人が出てくるんですけど、
やっぱり難民申請したんだけど、
それが認められずに習慣されてしまったわけなんですね。
入管に拘束されてしまって、
だけど入管が進行して死にそうになったら追い出されちゃうわけですね。
死んだ後で申請していた在留カードが届いたという、
死んだ3時間後に在留カードが届いたというようなエピソードがありますね。
この本はいろんな数字があるんですけど、
17人亡くなっているという資料も見たことがありますけど、
この本では引用の形でここ20年くらいの間に
わかっているだけで24人が入管施設の中で死んでいるという数字も出ています。
だけどこれはマイさんみたいに死ぬ前に放り出されたような人たちは
この数には入っていないわけですね。
こういうところで入管の中で、
どうして人間がこんな組織で働けるんだろうといつも思っていたんですけど、
06:07
やっぱり良心的な人が退職せざるを得ないような状況にあるんじゃないかなと思います。
その中でも具体的な例としては木下陽一さんという元入管職員の人の話が出てくるんですけど、
やっぱりこの人も入管にいる間に疑問に思って大学院とかに進むわけですよね。
そしてやっぱりこれはどうしてもこの組織はおかしい、
この制度はおかしいということがわかって、
そしてこの入管を退職することを決意するというようなエピソードも出てきますね。
ではどうしてこの入管がそういう性格なのかというと、
成田地から昔は特攻という戦争中にスパイとか反乱というか反対性的な
そういう人たちを取り締まっていた特攻という人たちが作った組織で、
最初はやっぱり在日朝鮮人に対する強い偏見とか差別意識を持っていたというわけなんですね。
なので外国人登録制度というのが最初から
事実上在日朝鮮人の取り締まりの法律としての性格を持っていたということもここには書いてあります。
あと例えば入管の幹部が本にこういうふうに書いてあったことがあるらしいんですけど、
ちょっと引用しますよ。
入管幹部が日韓協定に基づき永住権を取得しなかった在日コリアンの処遇について
国際法上の原則から言うと、
ニテクオウとヤイテクオウと自由なのである、
とまで辞書で書いている。
そこに同じ人間としての相手への敬意や人権の尊重の視点を見出すことは困難だ。
これで引用終わりですけどね。
こういう状況なので、少なくともこういう始まりだったわけなので、
それで今でもそういう性格なんだということですね。
やっぱりね、僕がこの本を読んでも、
前からちょっと思っていたことでもありますけど、
やっぱりこの本を読んで確信したことの一つは、
一番の問題はですね、
要するに第三者の審査がないということですよね。
全部自分で決められてしまうということです。
これちょっとこの本の中から引用しますね。
入管職員が就業を決めるにあたり、
裁判所による司法審査も存在しない。
刑事事件なら、警察が誰かを逮捕しようとすれば、
09:03
裁判所が発行した逮捕状が必要だし、
刑務所に入れるのにも裁判所の判決が前提だ。
人の自由を奪うという重大な権力行使にあたり、
乱用を防ぐための仕組みだが、
入管就業施設への就業は、
入管側の判断だけでできてしまう。
裁量が大きすぎる。
事前の司法審査が必要だと、
国内外から指摘批判されるゆえんだ。
こういうふうに書いてありますね。
これで引用終わりです。
これはですね、さっきちょっと最初にご紹介した
途中で退職してしまった、
入管に疑問を感じて退職してしまった方のところにも書いてあります。
ちょっと以下引用ですね。
17年4月、在職中ながら法学研究科に入学。
研究科なので大学院ですね。
裁量論をテーマに選び、
様々な論文や判例を読み込んだ。
2年間の研究を経て、
自分の中で明確な結論が出た。
外国人の人権を制限できる強力な措置を、
入管当局の独断で決められるのはおかしい。
第三者の審査を入れるべきだ。
そう確信した以上、
もう働き続けることはできなかった。
大学院終了と同時に、
18年間働いた入管を後にした。
54歳。定年まで6年を残しての決断だった。
これで引用終わりですけど、
こんな感じですごく色々な大きな入管の組織としての問題があると思います。
2番目に申し上げたいのは、
医療関係者の問題なんですよね。
この三島さんに関してですね、
佐症と言って、要するに嘘で病気を振りしているだけという、
そういうことを診断していた人がいるんですね。
これが名古屋の駅政界病院。
駅というのは手編による、
液体の駅みたいにちょっと似ている。
液体は三水ですけど、その代わりに手編なんですね。
名古屋駅政界病院の精神科の方なんですけど、
お医者さんなんですけど、
支援者から病気になれば仮釈放してもらえると言われた頃から、
心身の不調を生じており、
作業の可能性もある。
作業の可能性もある。
要するに嘘で、本当は病気じゃないのに嘘のふりをしている、
病気のふりをしているということですね。
そういうふうに名古屋駅政界病院の精神科の方が診断しているんですね。
だけど支援者の方はそんなことは言っていない。
12:01
病気になったら仮釈放してもらえるから、
病気のふりをしなさいなんてことは言っていない。
職員もそんなことは言っていないというふうに言っているわけなんですよね。
なので、この名古屋駅政界病院の精神科の診断に
かなり大きな問題があったんじゃないかと思います。
それからいろんなデータが残っているわけですよね。
三島さんの診断のデータが残っているんですけど、
これは亡くなった後なんですけど、
やっぱりそれでちゃんとした治療をしなかったというのは間違いだった
というようなことはいろんな方が言っています。
例えばですね、ちょっと以下引用ですね。
内科医である今川敦子・阿美子診療所長も
腎機能・肝機能の状態を示す数値などが
炎症範囲から大きく外れていることから
普通の内科医が見たらすぐに
全身の多器像不全とわかりますと明言した。
さらに血液中の栄養状態の指標であるアルブミンも低く、
かなりの栄養失調状態で重度の貧血もあります。
またカリウムの値が高く、
放置すると死に至る高カリウム結晶の疑いがあり、
感染症にかかっていたことを示す炎症反応も高く、
高血糖もある。
どれをとってもすぐに全身管理の治療が必要な状態ですと指摘した。
これは亡くなった後にデータを見て
こういうふうに判断されているということなんですね。
だけど同じデータを見ても
それを見た人たちはそういうふうには診断しなかったので
残念ながらウィシュマさんが亡くなってしまったということになっています。
米山光一隆一さんの衆議院議員の方、
彼はお医者さんでもあるわけですけど、
米山さんはこういうことも言っています。
以下引用です。
医学的知識がある人が見れば、
差病でないのは明らかで、
あれだけ不調を訴えている人を放っておくのは
病院や介護施設ではありえないと発言。
名古屋入管の対応は医学的に問題視されるものだとの見方を示した。
これで引用終わりです。
これがウィシュマさんとは別の件なんですけど、
入管に関わっているお医者さんのレベルというのが
びっくりしちゃうようなことがいっぱい書いてあって、
ここも以下引用します。
これはウィシュマさんとはおそらく別の人だと思います。
別のお医者さんだと思います。
でも名前が出ていないので、
100%違うかどうかは分かりません。
以下引用です。
そして20年6月に入管に着任した男性医師から
繰り返し罵倒されたり嫌がらせを受けたりした。
体調が悪化し薬の処方を文書で依頼したところ、
15:03
こんな言葉が返ってきた。
あなたの命、人生、私の手の中にある。
気に食わないなら日本から出て行け。
医務室の壁際に追い詰められ、
お前は犯罪者だ、などとなじられたこともある。
怖くなって目を閉じると、
無理やり目をこじ開けられ、
目が見えないのかと罵られた。
同じ医師の指示の下、
職員に体を押さえつけられ、
ろくな説明もなしに点滴をされたこともある。
泣き叫んでもやめてくれなかったという。
私たちはいらないゴミのようです。
この医師が来るまでは、
もらえていた精神安定剤や目薬も
十分に処方されなくなった。
ここまで引用でね。
この医師については、
他の収容者からも同じような訴えがある
ということも書いてありますね。
外に出たいからハンストやってるんだろうとかね。
面会も中止にするぞとかね。
死ぬまで出さないとか。
お前、国に帰った方がいいとかね。
医師から罵倒されたというようなことが
たくさんそういう例もあります。
もう本当にこの本にはすごく
正直絶望的なことがいっぱい書いてあるんですけど
でもそれだけじゃないんですね。
この本の中に書いてあるのは。
最後に一つだけ。
この本としては最後じゃない。
第4章くらいだったと思うんですけど。
少し希望につながるようなところがあるので
それもちょっとご紹介しておきたいと思います。
まずはですね。
募金がたくさん集まったときの話なんですけどね。
ちょっと以下引用ですね。
ウィシュマさんの遺族を呼び寄せるにしても
20万円ずつ払おうかと弁護団で
心配しながら話をしていました。
っていうところなんですね。
そこに急接種が現れたっていうんですね。
以下引用ですね。
弁護団が呼びかけた感覇に応じた
多くの市政の人たちだ。
報道などでウィシュマさんのことを知り
日本各地、海外からも情財を寄せてくれたのだ。
これで引用終わりです。
あとは若い人たちがですね
結構その活動に参加してくれているってことですね。
ちょっと以下も引用ですけど。
国会前のね。
抗議デモの話なんですが。
ちょっと以下引用です。
この日国会前には平日の夜にもかかわらず
450人以上が集まっていた記者
上党は上に東ですね。
が驚いたのは若者の多さ。
こんなに若い人が目立つ集会は初めてだと思った。
これで引用終わりですけど。
要するにいわゆる党派的な問題で
18:02
ここに来ているというよりも
やっぱりこの問題をこれはおかしいと思って
そういう疑問のもとに
ちゃんと行動している人がいるらしいですね。
たくさんね。
高校生の話もあるんですよ。
この高校生の宮島さんというのは
確かさっきのマイさんというね。
週間中に乳がんになって
治療をする機会も奪われて
そのまま乳がんで死んでしまった人なんですけど
その人と交流のあった
確か高校生だったと思いますけどね。
学校がちゃんと対応しているというのは
ちょっとびっくりしましたので
ちょっと以下引用ですね。
改正の4月20日
宮島さんは学校を早退し
電車で国会前に向かった。
入管難民問題は
高校の卒業課題に自分で選んだトピックだ。
課題の一環として
国会前の活動に参加したいと
指導教官に相談すると
自宅学習などで相対文を埋め合わせることを
条件に許可された。
はい、これで引用終わりですけど
ちょっと残念ながら
こういう高校だけじゃないっていうのは
僕もよくわかってますけど
だけど中にはこういうちゃんとしたね
まともな高校もあるということが
ここで例として示されているのは
とても希望を感じることですね。
まず第一には高校生がいる
そういう宮島さんという高校生がいる
ということ自体が素晴らしいことだと思うけど
それを高校が邪魔しないで
それをちゃんと公式に許可してくれるというのは
それはとても素晴らしいことだと思います。
でもそれだけじゃないんですよ、この高校ね。
ちょっとびっくりしたんですけど
ちょっとここも以下引用ですよ。
講義活動は高校の生徒会のインスタグラムでも
中継してもらえた。
仮方面中の当事者や
初めて参加する若者たちも
リレートークをして問題意識を分かち合った。
インスタグラムやツイッターには
たくさんのいいねが集まった。
高校生が企画した講義活動への注目度は高かった。
はい、これで引用終わりですけど
こんな感じで
生徒会のインスタグラムっていうね
つまり個人のインスタグラムでやってるんじゃなくて
高校の生徒会のインスタグラムで
そういう講義活動を中継してもらえているというのは
ちょっと僕が考えていた
認識していた
今最近の保守的な
ちょっと言ってしまうとダメなので
公教育の形とは随分違っていたので
これは本当に
この宮島さんという人がいること自体も
すごいと思いましたし
そうしたことをちゃんと認めている高校というのも
僕はいいなと思いました。
だけどこの高校の名前ちょっと書いてなかったような気がする。
たぶん
個人情報にあたるからだと思うんですけど
21:01
この高校の名前わかんないですけど
書いてあるかもしれません。
もし書いてあったらすみません。
でもこういう高校は僕はとてもいいと思うので
他の人にもお勧めしたいと思います。
あとは
まだ話したいことがいっぱいあるんですけど
最後の方に海外からの厳しい目というのも結構あるので
その辺とかもぜひ読んでいただきたいと思います。
それから
東日本入国管理センターというところに収容されている時に
インド人の収容者が自殺してしまったということも書いてあって
これは僕が今実際インドに住んでいるので
本当に関係ない話でもないので
これからもうちょっとこの辺を深掘りしていきたいなと思っています。
それでは
この本本当に素晴らしいので
少なくとも
サンプルだけはぜひダウンロードしてみて
よろしかったら
全編ダウンロードして
ダウンロードしてみていただければと思います。
僕はこの本はとても素晴らしい本だと思いますし
日本語教師にとっては
読む価値のある
義務のある
そういうぐらい読む義務のあるぐらいの本だと僕は思っています。
それでは本日もむらすぺにご参加くださいまして
ありがとうございました。
今日の
彼女はなぜこの国で
入管に奪われた命と尊厳という
こういう本について
僕が話したことについて
感想とかありましたらぜひ
むらすぺのハッシュタグ付きで
ご共有いただければと思います。
それから
むらすぺ付きで
この和田さんの
この本の著者の和田さんの
ツイッターのIDも書いてありますので
もしこの本の内容について
著者に聞きたい場合は
この和田さんに聞いてみるのもいいんじゃないかと思います。
それでは本日も良い一日をお過ごしください。
そして冒険は続きます。
23:12

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